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20代で知りたかった...お金儲けするための社会のセオリーが学べるオススメ書籍3選(全4記事)

立ち上げからすぐ成長できる「ずるい参入戦略」 集客の苦労を回避、他社がつくった市場の波に乗るコツ [1/2]

一代で東証プライム上場を成し遂げた木下勝寿の仕事術や、北の達人コーポレーションの社員の働き方などを通して、「リアルな北の達人コーポレーション」をお届けする「北の達人チャンネル」。今回は、お金儲けするための社会のセオリーが学べるオススメ書籍を紹介します。本記事では新規事業で成功するための参入のタイミングや事業戦略のセオリーについて解説します。

事業戦略のセオリーを学べる書籍

木下勝寿氏:そして最後の本の紹介になります。こちらは『60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法』です。この本は私の大好きな神田昌典さんが書かれた本です。神田さんの本は僕もいろんなところで紹介させていただいています。この本を読んでわかったのは、事業戦略にはセオリーがあって、知らずに戦略を立てるとすごく無駄な失敗をするということなんですね。

私自身は自分で経営を始めてからこの本に出会ったんですが、これを先に読んでいたら、もっと効率的に事業戦略を立てられたんじゃないかなと思いました。

こういった事業戦略のセオリーというのは、MBAという学問があるんですね。MBAは、すでにある大きな事業の経営戦略の話です。たぶんMBAを学んでも経営企画室などの人にしか役立てる機会がないと思います。けれどもこの本は事業を立ち上げるところから考えていって、目の前のお客さまをベースに事業戦略を考えるので、あらゆる立場のビジネスパーソンが事業戦略を立てられるようになる知識が身につきます。

例えば営業の人でもこういうことを知っていると営業戦略が立てやすくなります。作者の神田昌典さんは、自らMBAの資格を取得したんです。けれども実際に取得してわかったのは、MBAの知識はどうも大企業でしか役立たないなと。中小やベンチャーとか、もしくは現場レベルでは役立たないので別の事業戦略のセオリーが必要だということで書かれた本なんですね。

ご自身の実体験と、あとはいろんな企業を研究して書かれた本なので、すごく実践的な本になっています。私がこの本で学んだ事業戦略のセオリーでおもしろいと思ったものを2つ紹介したいと思います。

事業の成功には「参入タイミング」が大事

まず1つ目は商品のライフサイクルというものですね。これを理解することで事業戦略の4つ(のポイント)を学ぶことができます。

まず1つ目は、事業の成功は参入タイミングによって大きく左右されるということですね。そして(2つ目は)、適切な参入タイミングを判断するには商品のライフサイクル上の位置を把握する必要があるということです。そして(3つ目は)、ライフサイクル上のタイミングを計算する方法があるということです。そして(4つ目は)、一気に成長したものは長続きしない理由を論理的に説明できるということですね。

まず最初に商品のライフサイクルというのは「導入期」「成長期」「成熟期」という3つの段階があると言われています。物によっては「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」という分け方をしている場合もあります。

この本においては、「導入期」「成長期」「成熟期」の3つがあると言っていて「成長期」が「成長前期」と「成長後期」に分かれています。実質4つに分かれている感じですね。これらは商品が市場に登場してから寿命を迎えるまでの流れを示しています。

事業に参入する適切なタイミング

まず導入期は、新しい商品が市場に投入されて、まだ知名度が低くて、売上もほとんどない段階ですね。そして成長期は、商品の価値が認知されて売上が急速に伸びていく状態です。そして成熟期は、商品が広く浸透して追い上げの成長が鈍化する段階ですね。この3つのサイクルがあります。

仮にタピオカ屋さんで言いますと、日本でちょっと出だした導入期はだいたい2010年代初頭から2010年中盤ぐらいですね。2010年代中盤から2018年くらいにかけてが成長期で、一気にタピオカブームがバーッと伸びてきました。そして2019年になると成熟期を迎えて、タピオカ屋というブームがもう成熟して成長が完全に止まるみたいな感じだったと思います。

事業に参入する適切なタイミングは、成長期の前半なんですね。導入期にはタピオカ屋を出してもみんながそんなに認知していない。「タピオカって何?」と言われている段階なので、なかなか集客に苦労する時期なんですね。先発の会社たちが導入期の苦労があってもがんばって、「タピオカっておいしいよね」とある程度広まってきた段階で成長期を迎えるんです。

事業を立ち上げてすぐ成長できる「ずるいやり方」

このタイミングで(市場に)入っていくと、導入期の時期にがんばってきた人たちが市場を作ってくれているので、(お店を)出すだけでパッと成長していける感じですね。ある意味ずるいやり方になると思うんですが、成長期の前半は売上を大きく伸ばす波に乗ることができます。しかし(売上が)ずっと伸びていった後には成長期もいつしか終わりを迎えて成熟期に入るんですね。

そのために成熟期に入る前の、成長期の後半に入るタイミングで新しい市場の商品の準備に着手する必要があります。成熟期になっていくと、もう完全に伸び止まってしまうので、成熟期になった時には次の事業の成長期前半に参入していきながら伸ばしていく感じの事業サイクルを作っていく必要があります。

(市場に)入る時は市場が伸びている成長期の前半に入ってください。導入期に入るとまだまだ市場ができていないので立ち上がるのに苦労しますし、成熟期に入るとすでに先発の企業が市場シェアを取っちゃっているので、なかなか自分たちが入ってはいけない(からです)。そして成長期の後半になってくると、次の新しい市場に向けて準備をしてみてください。

今自分が入ろうとしているところが、いつ成熟期を迎えるのかをどう予測するか(も重要です)。実は成熟期に入るか入らないかのタイミングを見誤ると、リスクが2つあるんですね。まず1つ目は機会ロスのリスクです。成長期が続いている状態なのに、「もうすぐ成熟期が来るんだ」と、ここから手を離して新商品に注力してしまうと既存商品の成長機会を逃してしまう可能性があります。

「成長期がどこで終わるか」の予測が大事

一方で、「成長期がもっと続くだろう」と思って、そこにずっと集中していて、成熟期に入るタイミングで新商品が準備できていないと、今度は今の事業が縮小していくリスクがあります。なので、成長期がどこで終わるかを予測することがすごく重要なんですね。そのための方法となります。

実は、「導入期と成長期と成熟期の期間はほぼ同じ長さになる」という原則があるんですね。導入期が3年間であれば、だいたい成長期も3年、成熟期も3年続くと見積もることができるそうです。なので、短期間に一気に流行した商品は短命に終わる傾向があるんですね。ポーンと出ていきなり売れた商品は、成長期も一瞬で終わって、成熟期も一瞬で廃れていくということですね。

なので、「導入期と成長期と成熟期の期間がほぼ同じ長さになる」ということから、徐々に人気が高まった商品はロングセラーになる可能性があるんですが、一気に流行した商品は短命に終わる(可能性がある)というのがわかってきます。

具体的な計算方法なんですが、成長期に入っているとした場合に、この商品が市場投入から売れ始めた期間までがどれぐらいあったのかを見るんですね。先ほどのタピオカ屋だったら、「このぐらいのタイミングで市場に入ってきたよね。成長期を迎えたのはこれぐらいだよね」というところですね。

ここの期間が、まず導入期の期間になります。「3年ぐらい前に参入して、そこから3年ぐらい経ってから成長期になったよね。ということは導入期は3年ですよね」という話ですよね。ということは、次に成長期も3年ぐらい続くということになります。

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