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B2BマーケティングにおけるSNS活用のリアル Bizインフルエンサーが拓く未来(全4記事)

SNSでの個人ブランディングより必要なもの “自然体”から始めるビジネスでのつながり方

マーケティングカンファレンス「B2B Marketing Breakthrough」より、株式会社GiftX Co-Founderの飯髙悠太氏、株式会社ベイジ 代表取締役 / CEOの枌谷力氏のセッションをお届けします。ビジネスインフルエンサーである両氏が、ビジネスに個人SNSを活用するためのヒントを語ります。

mixi2から考える、“興味軸”の運用手法

細沼章弥氏(以下、細沼):mixi2が最近出ましたけど、あれは結局、自分の予想していたとおりで。とりあえず1週間はバーンとやりまくって、今はもうピタッと、開く気すらしない。

UI的に、ポンポンと手に来る振動とかはおもしろいなと思うんですけど、続かない。ただ、あれをどう続けられるのかを、続いているお2人に質問できれば。

枌谷力氏(以下、枌谷):僕、mixi2は続いているんですけども。

細沼:(笑)。

枌谷:なんでかと言うと、僕が作った「九州美食会」というコミュニティに投稿が続いているんです。今、800人ぐらいがコミュニティにいるんですよね。毎日、数件の投稿を見にいくのが習慣になっています。

飯髙悠太氏(以下、飯髙):確かに。

枌谷:僕のiPhoneだとXを押して、Facebookを押して、Instagramを押して、mixi2を押すのが、いつもの指のループになっているんですよね。何が言いたいかというと、「このプラットフォームで続けよう」という考えだと続かなくて、「興味があるもの、続くものをここでやろう」ということかなと思うんです。

XとFacebookだと、投稿内容は似ているんですけど、Facebookのほうが、より身近な人向けという感じ。

細沼:そうですね。

枌谷:Facebookのいいところって、投稿範囲を細かくカスタマイズできるじゃないですか。「この人を外す」とか。なので、おおっぴろげには言いにくいけど、身近な人には知ってほしいことがあると言いやすいので、そういう使い分けをしている感じですかね。

飯髙:あと、アルゴリズムも。ふだんメッセンジャーとかに反応している人が上位に出るので、濃度が濃い人に行ってくれますね。

枌谷:そうですね。

SNS用のキャラ作りは必要か

細沼:SNSを使って自分を知ってもらう時に、露出の量と、会える機会の希少性の関係性についてお聞きしたいです。

見ている方は「自分の希少価値はぜんぜん意識していないのか」みたいなことも、うっすら考えるのかなと思っていて。

枌谷:あ、運用する側として? その視点はまったく持ってないのですけど、例えば僕のいる界隈の1つに、デザイン界隈というものがあります。

なんとなくですけど、デザイン界隈の人は、「ミステリアスさ=クール」みたいな価値観を持つ人が比較的多いジャンルなので、露出の仕方も控えめだったり、グイグイいかない。書き方も「これ、関係する人じゃないと、ちょっとわからないぞ」みたいな書き方をするんだけど、あれって僕は、露出したいんだったら駄目だなと思っていて。

細沼:(笑)。

枌谷:「やるんだったらやったほうがいいし、やらないんだったらやめたほうがいいんじゃない?」みたいな。だから、先ほどの「自然で続ける」が、答えになっちゃうんですけど、僕は「キャラ作りとかしないほうがいいんじゃない? 『つぶやきたい』と思ったら、1日40ポストでも50ポストでも、いくらでもやればいいんじゃない?」と思っちゃうから。

会いたいと思ったら、すぐにDMを送っていた

細沼:自然体が受け入れられるのか、怖さもある気がするんです。

枌谷:受け入れてくれる人とだけつながって、外す人はつながらない。逆にいいんじゃないかなと。

飯髙:興味がなければ、外されるだけでいいので。そう考えれば、ぜんぜんありですよね。あと、先ほどの「目立ってくると希少性が上がって会いづらくなる」みたいなことも、たぶん見ている人の解釈の話なだけだと思っていて。

Xで言うと、昔、ぜんぜんフォロワーがいない時とか、「この人に会いたい!」と思ったら、「会いたいです!」みたいに、めっちゃDMをしていたんですよ。別に、フォロワーがすごく多い人が会ってくれないかといったら、僕に興味を示してくれれば会ってくれるので。

細沼:そうか。

飯髙:そう考えると、その人の価値観の話になっちゃうから、いまだに僕は平気でそういう連絡をします。「この人は学級委員長(タイプ)だから声を掛けづらい」みたいなものを感じる人にとっては無理だし。たぶん、声をかける側が思っているだけで、こっちは思っていない、ということはぜんぜんありますよね。

枌谷:そう、あります。

飯髙:イベントの時、声を掛けてほしいですものね。

大物扱いより、フラットなコミュニケーション

枌谷:例えば飲み会とかへ行くと、すごく重鎮扱いされることにめちゃくちゃ違和感があって。

細沼:そうですね。

枌谷:自己認識がないんですよ。例えばみんな、自分の年齢より5~7歳ぐらい若い気持ちでいないですか? だから、その世代の人と気軽に話してもらえると思っているけど、そのくらいの人からするとすごく年上で、「簡単に話せない」と思われているのと似ていると思う。

飯髙:似てる、似てる。

細沼:確かに、「下手なことを言ったらどうしよう」と思っちゃいます。

枌谷:そうそう。でも、本人はその自己意識がなくて、なんならTwitterを始めた頃ぐらいの気持ちで止まっているんですよね。

細沼:あー。おもしろい。

枌谷:だから、あまり気にせず「話しかけりゃいいじゃん」と思っちゃうので。

飯髙:いや、そうですよね。

細沼:言われると確かにそう思いますね。

飯髙:逆になんか、こっちもやりづらくなりますよね。

枌谷:そうですね(笑)。

飯髙:「これ、何かを答えないといけないのかな」みたいな。

枌谷:「まあまあ、どうぞ」みたいな、違う色の座布団に座らされたりとか。

飯髙:(笑)。いや、そうですよね。きつい、きつい。

細沼:お誕生日席みたいな目立つところとかに。

飯髙:「お手洗いが近いのはありがたいんですけど」みたいな(笑)。

枌谷:そうそう、そうなんですよね。

フォロワー数よりビジネスを意識したい

細沼:「フォロワーが多いとすごい」という存在になっている裏腹、本人はまったくそんなことを思ってないんですね。

飯髙:もちろんそれをプラスに捉えちゃう人もいますけど、僕らの周りのみなさんは、そんなことないですよね。

枌谷:そうですね。

飯髙:ぜんぜん、そんなことを言わないですもの。そもそも「フォロワーが何人になったね」みたいなことなんて、誰も気にしていないし。というよりは、「この前のあの話って何だったの?」みたいな議論のほうに入っていっちゃう。

細沼:投稿の中身だとか。

飯髙:そうそう。

枌谷:どちらかというと、僕が意識するのはフォロワー数より、事業そのもの。やはり自分よりもずっと大きい事業をやっている人だと、「うわ、すごいな」という目で見ちゃうし。

僕らの主体はビジネスなので、こっちのできている/できていない、大きい/小さいを意識しちゃうのが自然かなと思うんだけど、フォロワー数は別に(笑)。

飯髙:そうですよね。

細沼:でも、フォロワー数を気にする人って多くないですか? 数と質みたいな感じで目に見えやすい評価だから。逆を言うと、フォロワー数がめっちゃいるけど、投稿しても誰も反応しないみたいな人もいるわけじゃないですか。

枌谷:でも、そうなんだろうな。自分が忘れがちだから意識しなきゃなと、今の話を聞きながら思いました。

細沼:(笑)。

飯髙:でも、たまーにいますよね。「フォロワーが3,000人になりました」って。

細沼:そうそう。「1万人ありがとうございます」みたいな。

枌谷:まあ、うれしいでしょうけどね。僕もインスタのグルメアカウントが1,000人いったら、みんなに言おうかなと思ったりしているから。

(一同笑)

枌谷:ちっちゃい頃はうれしいという気持ちはわかりますね。

細沼:確かに。それを意識してどうこうしちゃうのが、ちょっとズレる可能性があるよねという。

枌谷:喜んでいる姿を自然に見せることも素直でいいし、とにかく全体的に深いキャラ設定とかブランディングを考えず、「したい」「やりたい」と思うことをやる。それで自分と仲良くしてくれる人は味方だから。

飯髙:まさにそうですね。

SNSはあくまで人脈のきっかけを作るもの

細沼:僕らも最近やっているんですけど、交流会とか勉強会とか、オフラインで「はじめまして」をする機会がかなり戻ってきた感じがするんですよね。そういう、オフラインとオンラインで使い分けるのもいいんですかね?

飯髙:SNSを?

細沼:はい。僕は最近、名刺交換の代わりにFacebookで友だちになりたいなと思っちゃうんですよ。その後、コミュニケーションもできるし。

枌谷:たぶん考え方として、「SNSと、リアルと」って分けないというか、僕と細沼さんという関係性があり、その中にリアルもあればSNSもある。人によってはリアルで接点を取っているけど、SNSでは取っていない、もしくはその逆もある関係性というだけなので。

例えばSNSで飯髙さんと初めて会った時も、別に「リアルだから、SNSだから」というよりは、たぶん会うべくして会って。何もなければ1回で終わっていたんでしょうけど、仕事を一緒にして、終わった後もこうやって関係が続くということは、ここからは人対人の相性で、SNSうんぬんは関係ない話。

あえて言えば、SNSはチャンスを作ってくれるけど、あまり人間関係を過剰に意識しなくていいんじゃない? と思います。

飯髙:そこまで行っちゃうと、実際に会ってどうなるかになりますよね。

枌谷:マーケとかもそうなのかも。どのチャネルの成約率が高いみたいな話ってもちろん大事なんですけど、一方で「全体として成果が出ていたら細かいチャネルをいちいち追うより、その活動をやっておいたほうがいいよね」みたいなことってあるじゃないですか。全部のログを取れるわけでもないし。人間関係とSNSは、その感覚に近いかも。

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