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【仕事】「ふわっとした指示」された時の対処法(全1記事)

上司からの「ふわっとした指示」に対し、デキる人がやっていること 4タイプ別で見る、仕事を依頼された時に重要なスタンス

クリエイティブカンパニー「シリョサク株式会社」が運営しているチャンネル『シリョサクTV』では、パワポ資料の作り方から仕事をもっとおもしろくするポイントまで、さまざまなコンテンツをお届けします。本記事では、上司からふわっとした指示で仕事を振られた時の対処法について解説します。
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「なるはやでいい感じに」上司からのふわっとした指示

豊間根青地氏(以下、豊間根):仕事をもっとおもしろく。

岩本紘佳氏(以下、ヒロカ):『シリョサクTV』です。

豊間根・岩本:お願いします。

豊間根:今日は、「ふわっとした指示を仕事で受けた時にどう振る舞うか」というお話をしていきたいと思います。

ヒロカ:(ふわっとした指示をされることは)けっこうありますよね。

豊間根:あるね。仕事というのは、なんでもかんでもガチガチに要件が決まってるわけではないので。どうしても、ふわっとした仕事はある程度世の中に存在するので、そこにどう立ち向かっていくかというお話をしていきたいと思います。突然ですが、みなさんにクイズです。

ヒロカ:クイズ。

豊間根:あなたの上司がこんな依頼をしてきました。「この資料をなるはやでガッと良い感じにしてくんない?」。

ヒロカ:ふふふ(笑)。ガッと。

豊間根:(上司が)「ガッとなるはやで良い感じにしてください」という依頼をしてきました。こういう依頼を受けたら、みなさんはどう動くでしょうか? じゃあいったん、ヒロカだったらどうするかを教えてみてほしいんですが、どうでしょうか?

ヒロカ:「なるはやでガッと」ってことは、けっこう急いでそうだなということを読み取れるので、「最終期限はいつですか?」とか聞くかも。

豊間根:はいはい。「『なるはや』っていうのはいつまでですか?」ってことだね。

ヒロカ:はい。最低限この日までにはやりたいというのは決めたいので、そのへんだけ教えてください(と上司に聞く)。「『ガッと』って何ですか?」って(本当は)聞きたいけど。

豊間根:そうだよね。

ヒロカ:でも、「『ガッと』って何ですか?」って上司に聞くのはちょっとアレなので、「こういう感じでいいですか?」みたいな。例えば、例を出して「こんな感じでいいですか?」って1回聞くかもしれないです。

豊間根:いいですね、なるほど。

ふわっとした指示を受けた時の4パターン

豊間根:大前提、「なるはやでガッと良い感じにして」みたいな依頼をする人が良くないんですが、それはいったん置いておいて、こういう指示を受けた時の対応方法は大きく4つの人に分かれるかなと思っています。

「普通の人」と、あんまり仕事ができるという物差しを使いたくないんだけど、1つの定義として一般的に「仕事ができる人」と、さらに「もっと仕事ができる人」と「慣れすぎている人」。この4パターンあるかなと思っていて。

普通の人は、ふわっとした指示を受けるとふわっとしたまま進めるんですよ。さっきみたいに「なるはやでガッと良い感じにして」って言われたら、わかってないのに「わかりました!」と言って、とりあえずやってみる。「あぁ、わかんねぇな」って思いながら締切ギリギリにやって、出して、「いや、ぜんぜん違うね」って言われるみたいな。締切もないのか。

ヒロカ:うん、締切もない。

豊間根:だから(頼まれた仕事を)1週間後にやってきたら、「いやいや。なるはやっつったら、そりゃあ明日の午前中まででしょう」と言われて、「ああ、そ、そうだったんすか」みたいになるのが良くないパターンだね。

2つ目の「仕事ができる人」というのは、具体的な要件を質問して明確にするわけですよ。「『なるはや』っていつまでですか?」というのは、紘佳のパターンだよね。納期を明確にするとか、「『ガッと良い感じにする』って具体的にどういうことですか?」と聞く。

こういうふうに、ふわっとしたまま進めない。ちゃんと認識をすり合わせてから進めるというのは、1つの重要な姿勢・スタンスだよね。

ヒロカ:それによって差異もなくなりますよね。

豊間根:そうそう。

質問はクローズドクエスチョンですることがポイント

豊間根:上司が何を考えているのかは我々はわからないわけだから、それをちゃんと言語化して、コミュニケーションで明確にしてから進める。これが本当は依頼する側にも必要なスタンスなんだけど、依頼される側もそこを明確にするのは重要なスタンスなわけですよ。

もっと良いスタンスは何かというと、具体的な要件を仮定するんですね。仮定して、それが合っているかを確認しにいくスタイルが、よりおすすめなスタンス。

さっきので言えば、「わかりました。いったん10日の18時までに共有して、12日の12時までに最終納品、提出しますね。表だらけで見づらいので、12ページから18ページあたりをこのグラフに変換するのと、サマリーがないから作って冒頭に差し込みます。全体的に色とフォントがバラバラなのでちょっと調整します。この進め方で違和感があったら教えてください」。

ヒロカ:すごい!

豊間根:こういうふうに、「上司が『なるはやでガッと良い感じに』と言ってるということは、たぶんこういうことだろうな」という仮説を立てて、それで合ってるかをクローズドクエスチョン、要はYESかNOで答えられる質問で聞きに行くのがより望ましいスタンス。

これはなぜかと言ったら、質問力の動画でも話したんだけど、上司の思考の幅を狭められるからなんだね。「いつまでですか?」って聞いたら、上司は「うーん、だいたい3日以内くらいなんだけど、まぁまぁ4日後……2日ぐらい……でもいったん……」とか考えさせちゃうんだね。

オープンクエスチョンは解答の選択肢が無限にあるので、上司がイチから考えなきゃいけない。これは面倒くさいんですよ。

ヒロカ:確かに。

豊間根:まぁ、先に考えとけって話なんだけど。

ヒロカ:でも、「なるはやでガッと」って言ってる人は、たぶん思考に頭を割けなくて、他にもうちょっとやらなきゃいけないことがあるかも。

豊間根:そうかもね。そういう事情もあるかもしれないから、「じゃあ、この上司が『なるはや』って言うってことは、たぶん3日ぐらいであろう。ということは、このぐらいのタイミングに1回共有して、このタイミングに提出すれば、たぶん向こうは良いんだろう」というのを仮説すると、向こうは考えなくて済むわけですよ。

あと、「良い感じにする」っていうのは、「こういう理由で、具体的にこういうことをしようと思ってます」というのを伝えるのも同じだよね。

さっきヒロカが言った、「こういうイメージですか?」ってイメージ見せるのはまさにそうだよね。良い感じじゃない状態と、良い感じの定義をちゃんとして、すり合わせに行く。

それで違うんだったら(上司は)「違う」って言えばいいし、そうなんだら「そう」って言えば良いから、これはまさに選択肢を狭めにいくムーブだよね。だからすごく良いなと思います。

ふわっとした指示に「慣れすぎている人」も注意が必要

豊間根:4つ目が、慣れすぎている人。

ヒロカ:ふふふ(笑)、本当に玄人ですよね。

豊間根:玄人。慣れすぎている人は、ふわっと言われて「わかりました!」って言うんですよ。わかってないんだけど、過去の経験上たぶんこういうことだろう(とわかる)から、なんとなく今までどおりやったらうまくいくんですね。これが、慣れすぎている人。

あえて「慣れすぎている人」と書いているのは、いわゆる「ツー」と言えば「カー」みたいな関係性は、あんまり好ましくはないかなというのが個人的な考え方です。そもそもこんなふわっとした指示を出す人は、依頼者としてあんまり良くないんですよ。

ヒロカ:あはは(笑)。確かに。

豊間根:もうそれに慣れちゃって、なんとかなっちゃっているんだけど、それってすごく組織の文化や風土に染まりきっているんだよね。それで良いなら良いんだけど、悪い意味で当たり前になりすぎていると、ちょっと視野が狭くなっている可能性がある。

組織の文化、仕事の進め方の文化に染まり過ぎている可能性があるので、もしかしたらあんまり良くないかもということで、「慣れすぎている」という表現をしています。

ヒロカ:なるほど。

豊間根:こういう仕事の進め方が当たり前になってる人は、もしかしたら仕事の仕方を見直したほうが良いかもしれないですね。

仮説を立てて質問し、仕事の要件を明確にする

豊間根:ということで、ふわっとした指示を受けた時は、「何のために」「何を」「いつまでにするのか」という5W1Hで具体的な要件を明確にしにいきましょう。

「どうしたら良いですか?」とか「いつまでですか?」というオープンクエスチョンではなくて、「こうしようと思いますが、良いですか?」「こうだと思うので、こうしますね」というふうに、クローズドクエスチョンで聞く。

先に仮説を立てて確認する質問をする。これは「提案型の質問」と言ったりもするんだけど、仮説を立てること。

かつ、慣れすぎるのも考えものですね。ふわっとした指示が横行する職場は、もしかしたらあんまり良くないかもしれないので、依頼者側のスタンスも考えたほうがいいですよ、というお話をしてまいりました。

ヒロカさん、どうですか? ふだん仕事をしている中で、こういったポイントを意識できていますか?

ヒロカ:そうですね。納期を区切ることとかは、「これをやってみて」みたいなカジュアルな依頼でもけっこう使えることだなと思っていて。

「ガッと」とか「なるはやで」と言わないとしても、「これぐらいにやりますね」って自分で言ったほうが、上司の方も「じゃあこれまでにやってくれるんだ」という認識合わせができるので、こういうのはどんどんやっていこうと思いました。

豊間根:正しい。

「自分から納期を切る」ことは重要なムーブ

豊間根:自分から納期を切るって、めちゃくちゃ重要なムーブなんですよ。

ヒロカ:うん、大事ですよね。

豊間根:世の中には、納期が明確じゃない仕事もやっぱりあるんだよね。

ヒロカ:ていうか、なんならそっちのほうが多い気がします。

豊間根:基本的には依頼者側が納期を決めるのが理想的ではあるんだけど、そうじゃないものもあるから、納期がない仕事が降ってきたら、自分で納期を切って提示する。

これは、クローズドクエスチョンにする、仮説を立てる(ための)一番やりやすい練習になるので、自分で納期を切るというのは、ぜひみなさんやってみてほしいなと思います。

今日は、仕事の進め方に関する4択の質問から始まるスタイルで動画をお送りしたんですが、他にも「こんな感じのシチュエーションを扱ってほしいです」とかがあったら、ぜひぜひコメントでみなさん教えてください。

ヒロカ:そうですね。仕事の中での疑問とか、「豊間根さん、こういうのはどう思いますか?」みたいな質問をいただけたら、どんどん答えますので。

豊間根:はい。まぁ、唯一解はないんですけどね。

ヒロカ:(笑)。そうですね、正解はないですね。

豊間根:正解はないですが、もしヒントになればシリョサク流の考え方をお伝えできればと思いますので、ぜひぜひどしどしコメントで教えてください。

ヒロカ:お願いします。

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