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周りに振りまわされない 本当の「自信」の育て方 (全2記事)

「やりたいことが見つからない」という悩みの裏にある、自信のなさ 自分の興味関心のサインに気付けない、チャレンジを阻むノイズ 

「他人の意見や期待に流されやすい」「リスクやネガティブな考えが常に頭に浮かぶ」そんな悩みを抱える人に向けて開催された本イベント。習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役の古川武士氏と、同社の執行役員の島名祐紀氏が登壇し、本当の「自信」の育て方を語りました。本記事では、失敗しても「まぁしょうがないか」と思える人・思えない人の違いについてお話しします。

「自信」があれば、人生はよりシンプルに、生きやすくなる

島名祐紀氏(以下、島名):今日は「周りに振りまわされない本当の『自信』の育て方」トークライブということで、みなさんご参加いただきまして本当にありがとうございます。今回ファシリテーターを務めます島名と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

古川武士氏(以下、古川):はい。よろしくお願いします。

島名:みなさん、4月から新年度に入って環境が変わった方も多いと思います。そんな中で、お忙しいお昼の時間にリアルタイムで参加していただいて、本当にありがとうございます。

今日のテーマは自信ですが、人生やビジネスにおいても、本当に自信さえつければ、もっと生きやすくシンプルになってくると思うので、ぜひ最後まで聞いていただけたらと思います。古川さん、冒頭のお話をお願いします。

もし大学1年生に戻ったとしたら、何をしたらよかったか

古川:習慣化コンサルティングの古川でございます。みなさん、どうもこんにちは。今日は「周りに振りまわされない本当の『自信』の育て方」というテーマですね。よくこういうトークライブをやりますので、我々がどんなことを大切にやってるのか、少しお話しさせていただければと思います。

我々は習慣で真の変容を作っていくことを理念に習慣化の学校やプログラムをやっています。人は真の気づきでしか変われないと、心底思っています。だから、頭でわかるというよりは、本当に気づき。今日の自信のテーマも、知識というよりは気づきを持って帰っていただければなと思っています。

ちょうど明日、某東京の六大学さんで、新入生に向けて講演をしてくるんですね。「大学生活を充実させるために、4年間をどう過ごしたらいいか」ってテーマで話してくるんですけど。もうこの1ヶ月ぐらい必死に考えたんですよ。

もし我々が大学1年生に戻ったとして、どうやったら4年間充実した生活を送れるのか。1個だけ本質にたどり着いた答えとしては、「先輩の声をもっと聞いとけばよかった」ということです。

島名:それはあるかもしれないですね。確かに。

古川:「就職活動で自己PRが難しいから、なんかやっとけよ」って、先輩があの時に言ってたよなと。絶対そういう言葉があるんですよ。そう考えると、我々の人生の知恵は、先人の後悔を受け取って今に活かしていくことですね。これはすごく重要なんじゃないかなと思いました。

余命宣告を受けた人の7割は、人生を後悔する

古川:少し暗い話になるんですけれども、それを人生に当てはめていくとしたらどうするか。人間は必ずいつか死にます。余命宣告を受けた人の7割は、人生を後悔すると言われています。

『死ぬ瞬間の5つの後悔』という世界的なベストセラーがあります。オーストラリアのブローニー・ウェアという介護士の方が書いている本なんですけど。その中に、死ぬ前の後悔としてあるのが、「もっとあんなこともこんなこともやっておけばよかった」「もっとチャレンジしておけばよかった」と。

もっと高い理想とか、本当にやりたいことをやっとけばよかった。家族をもっと大切にして、子どもともっとたくさん遊んでおけばよかった。なんで自分の価値観とかやりたいことを後回しにして、好きなことをやらなかったのか。多くの人が、こういったことを後悔するそうなんです。

この7割の人が後悔するというのはあくまで統計の数字なので。みなさんに起きるかどうかは別にしても、もし自分に置き換えたとしたら、我々はどんな生き方をしたいか。このことを考えることは、どんなフェーズにおいてもすごく大切な問いなんじゃないかなと思います。

過去は戻せないですが、未来は作っていける。今の選択が未来を作ると思うんですね。その今の選択は何かと言うと、日常の習慣だと思うんです。我々が何を大切にして生きていきたいか。そして今日、何をしていくのか。その積み重ねが未来を作っていくと思うんです。でも、なかなか続かないのが人生の常だと思うんです。

その(続けるための)やり方や技術を知らないのが、最初のボトルネックになります。我々は習慣化のメソッドをお伝えすることによって、またそれを支援するコーチを生み出すことによって、より豊かな社会を作っていくことに貢献したいと思っています。

今日の「自信」というテーマも、そんな大きな意図をもってやっていきたいと思いますので。気づきからご自身を変化させるきっかけになればと思います。よろしくお願いします。

15年間、習慣化のメソッド開発をしてきた古川氏

島名:古川さん、ありがとうございます。やっぱり先人たちの後悔から学ぶこと。そして今の選択を変えていけるのは習慣化だというお話でしたが、いかがでしょうか。

チャットもオープンにしていますので、何か気づきや学びがあったらどんどんチャット欄にアウトプットいただければと思います。では、古川さん。初めての方もいると思うので、自己紹介をお願いしてもよろしいですか。

古川:はい。私、習慣化コンサルティングという会社をやっております古川と申します。習慣化は知識と続けることの両方が必要だと思うんですが、特に続ける分野に関しては、なかなかメソッドがなかったり感覚的なものだったりします。なので、そこをしっかりとメソッドにして、実際に定着させるまでのプログラムにこだわっています。

我々は習慣化を教えたいんじゃなくて、習慣化で真に変わる人たちを作っていきたいので、その変容ということでやっています。ただ、そうは言っても体系化したメソッドがないとできないので、私はこの15年ずっと、習慣化のメソッド開発をやってきております。

続ける習慣、止める習慣。あと早起きの技術。力の抜きどころ。この中に自信のテーマの本はないんですけれども、今まで開発してきたものを転用してメソッドとして、知恵のエッセンスをお話ししていきたいと思います。よろしくお願いします。

島名:古川さん、よろしくお願いします。私も簡単に自己紹介させていただきます。先日古川さんのVoicyに出て、自分の過去の変化・変容についてお話をさせていただきましたが、本当に今日のテーマである、周りに振りまわされる人生でした。他人軸まみれの人生をずっと生きてきました。

上司の期待に応えなければならないとか、人に好かれなければならない。そんなふうにずっと生きてきたんですけど、自分の欲求を習慣化の学校で知り、そこから本当に自分軸で生きることができました。

古川さんの言ったとおり、真の変容を自分自身も本当にできたなと思ってるので。今日はみなさんに近い立場で、古川さんと対談しながら聞いていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

大きな実績や結果が自信につながるとは限らない

島名:チャットもありがとうございます。「『自分が死ぬ時に後悔しないためには』という視点が響きました。今の選択がこれからを作る」と。じゃあ古川さん、なんで今回「自信」というテーマを取り上げたのか、お話ししていただいてもよろしいでしょうか。

古川:はい。やっぱり「自信がない」「どうやったら自信を持てますか」って、ものすごくたくさん相談を受けるんですね。自信って何だろうと思った時に、「自分を信じる」と書いて自信じゃないですか。自信がないってことは、自分を信じられないってことだと思うんですよね。

自分を信じられないということは、「自分はこうだ」と信じているイメージそのものが、実は大きな問題だったりするんですね。

これは本当は思考の習慣なんです。多くの人が、大きな実績とか結果を出したら自信が持てるんじゃないかと思っているんですけど。「自分はこういう人間なんだ」という捉え方を変えれば、自信って問題じゃなくなるんです。

でもなかなかそれができないんです。人はみんな、筋肉マッチョのように実績を作ろうと思うんですが、そっちにいけばいくほどうまくいかない。今日はそのヒントをお伝えできればと思います。

島名:なるほど。確かに自信って成果とか達成のイメージがあったけど、思考なんですね。そこは新しい切り口かなと思いました。

思考プログラムの正体を理解する

古川:そうです。だから根拠のない自信がある人っているじゃないですか。

島名:はい。います。

古川:別に結果を出してないのに、なんか自信がありそうに見える。要は「これが自分だ」と信じているイメージなんですよ。それが(多くの人は)どこかのタイミングで「自分はだめだ」ってレッテルを貼るんですね。それが思考のプログラムになってずっと生きてくるので。

それを変えてあげれば、我々は変わるんです。でも、(思考のプログラムの)正体が何なのか、わからないじゃないですか。

だから、思考プログラムの正体を理解することがポイントになってくるかなと。結局それがメンタルやストレスの問題にも発展してきます。人間関係でものすごく人の目が気になったり。やりたいことが見つからないのも、結局日々の恐れとか、人からどう思われるかばっかり気になって、蓋をしちゃうんです。実はいろんな問題のネックにあるのは、自信とかセルフイメージですね。

島名:メンタルや人間関係の問題。やりたいことが見つからない。このへんも関わってくることなんですね。

古川:そうですね。これが(自信のなさの)症状として出てくるんじゃないかなと思います。

島名:これが症状として出てきたら、つらいですね。なるほど。他には何かありますか。

古川:僕はセルフイメージを、よく体温に例えるんです。人間は体温が36度5分あると、良い状態だと言われています。それが1度下がると、人間の免疫力は30パーセント下がると言われてるんですね。

つまり35度5分になったら、ものすごく風邪をひきやすくなったり、いろんな病気をもらっていつも体調不良になるわけ。ところが、もし筋肉をつけたりして36度5分から1度上がったとするじゃないですか。すると免疫力が5~6倍上がるんです。

島名:なるほど。

古川:「風邪なんて、ここ数年ひいたことない」みたいな人もいるじゃないですか。これと同じで、セルフイメージが低いと何が起きてくるか。人の声がめちゃくちゃ気になって、人のFacebookの活躍を見たら、悶絶する感じなんです。

島名:はい、はい。あるある。

古川:こんなことばかりが、ずーっと頭の中にあると。自分のセルフイメージが高くなると、そういうものが気にならなくなる。

失敗しても「まぁしょうがないか」と思える人・思えない人の違い

古川:もう1つ、そういうのが良い刺激になって、自分のやりたいことをどんどんやっていける。セルフイメージが高いと、失敗しても「まぁしょうがないか」って思えるんですよ。セルフイメージが低いと、まぁいっかとは思えないんですね。

島名:なるほど。

古川:だから、自分の人生を生きるためには、自信という基盤を作ることがすごく重要なんです。それはマッチョになる方法じゃないんですね。行動した結果も重要なんですけど、そればっかり追い求めたら、結局「できない」ってところにまた思考が戻っちゃうんですよ。

島名:そう考えると、自信ってけっこう大事なテーマですね。なるほど。「自信ないなぁ」とか「なんで自分ってこんなにできないんだろう」「人と比べてしまうんだろう」というままずっと過ごしていったら、未来はどんなふうになってしまうんですかね。

古川:みなさん、想像してみてください。さっきのメンタルとかストレスのこととか、何か失敗したりすると、全部「自分の力不足のせいなんだ」とか。人のミスでも、「自分のせいかもしれない」って必要以上に抱え込む傾向があるんですね。

そうするとむしゃくしゃするじゃないですか。現実逃避をしたいからお酒に走ったり、YouTubeばかり見たりとか。仕事が気になって眠れなくて、不眠になるとか。そういう悪習慣につながっていって、どんどん体と心をむしばまれていきます。そんなことにつながってくるのが1個あるかなと思うんです。

土日も嫌な上司や同僚のことを考えてしまうわけ

島名:なるほど。今、メンタルやストレスみたいなところでしたけど、他にも影響はありますか。

古川:例えばさっきの人間関係で言うと、上司や同僚にどう思われているのかが、ずーっと頭の中でぐるぐる回っている。

島名:はい。5年前の私です。

古川:せっかく子どもと遊んでいるのに、せっかく旅行に来ているのに、頭の中のストーリーがそっちに持って行かれると、かけがえのない今を楽しめないじゃないですか。

島名:うん。楽しめない。

古川:本当に自分にとって大切なことを今味わうのは、ものすごく重要なことだと思うんです。でもやっぱりさっきの体温の話と同じように、セルフイメージが低いとずっと他人の目が気になってしまうんですよね。

土日も、嫌な上司や同僚のことを頭の中に思い浮かべてしまう。なぜそれが起きるのかって言うと、上司や同僚によって、「自分のセルフイメージを傷つけられる恐怖」から抵抗しようとずっと考えていて、つい頭の中で浮かんじゃうんですよね。

あとは、やりたいことやチャレンジしたいことをやらないケースは、ノイズが多いからですよね。いつも人の目とか、「こうしておけばよかった」「これが不安だ」って考えていて、ノイズになっている。やりたいことってサインなんですよ。自分の心の中から「あ、これおもしろいかも」とか、人から聞いたことに「やってみたいかも」と思って、希望やサインとして出てくるんですけど。

頭の中がノイズに9割9分とられていると、自分の中からサインが出ていても気づかないんですよね。だから、やりたいことが見つからないってこと自体も、実はこんなところに起因してくるんですね。

「やりたいことが見つからない」のも、自信のなさが関係している

島名:やりたいことが見つからないって、今本当によく言われているテーマですけど。それも自信がないのが原因ということですか?

古川:そうですね。やりたいことを考える分だけ、がっかりしちゃうっていうか。「自分が希望してもできないかもしれない」っていう現実と向き合わないといけない。それだったら初めからイメージしないとか、考えないほうがよっぽど楽だって思うケースはけっこう多いんじゃないかな。

島名:なるほどね。

古川:つまり、初めから蓋しちゃうんですよね。「やりたいことを見つけたい」って言ってるんだけど、「親がね」とか「もう年だからね」とかって、必ず否定しちゃうんですよ。「いや、今からでもできるじゃない」って、なかなか思えない。セルフイメージを高めてあげると、そう思えるんですけど。

島名:なるほど。じゃあよくやりたいこと探しや才能や天職って言うけど、その前にセルフイメージを高めるべきですね。

古川:そう。まずセットアップして(自信が)土台にあるほうが、その後のことはスイスイ進むかなと。

島名:確かに。それを先にやっておくと、ノイズが減ってきそうですよね。

古川:そうそう。ノイズを減らしたらサインに気づくんですけど、ノイズが大きい時はなかなか難しい。

自信を持つには、努力以外の基盤を作ることが重要

島名:みなさんいかがでしょうか。5年後、10年後も今の状態のまま過ごしていくと、どんな悪影響があるかという話をしておりました。ここでチャットを読んでみますね。質問もたくさんいただいてました。

「セルフイメージが高くないと『まぁいっか』と思えないとか、自分のせいにすることが多いです。古川さんがどうやって自信を持てるようになったか、うかがいたいです」。このへんはまたVoicyで話してもいいかもしれないですね。

「努力すればいいと思ってました」。あぁ……。「(自信がないと)かけがえのない今を楽しめない。ノイズが邪魔になってるけど、やりたいことはサインなんだ」。これはいい気づきです。

「ノイズを除去する具体的なメソッドが知りたいです」と。ありがとうございます。「セルフイメージはどうやって上がるのですか。やりたいけど、行動できなかったり、途中で諦めるパターンになってしまっています」。

たくさんコメントありがとうございます。みなさんもぜひ、ここまでの気づきがあったらアウトプットしてみてください。古川さん、コメントを見ていかがですか。

古川:「努力すればいいと思っていた」というのは本当にね。努力は自信の一部には間違いなくなります。成功体験や努力ができてるから自分を認められる。でも努力をしなかったら「自分はだめなんだ」って思考になっちゃうと、努力ができない時に自信が持てなくなってしまうので。そうじゃない基盤を作るのがすごく重要です。

島名:そうですね。

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