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英語はChatGPTでモノになる~『英語は10000時間でモノになる』増刷記念セミナー(全3記事)

英語習得の近道は、ChatGPTで“自分で教材を作る”こと 『英語は10000時間でモノになる』著者がすすめる学習法

ChatGPTの研究から得られた英語学習のノウハウを詰め込んだ書籍『英語は10000時間でモノになる』。著者の橋本大也氏が、ChatGPTを活用した勉強法について解説します。本記事では、ChatGPTを使った英語学習の「応用編」をご紹介します。

前回の記事はこちら

ChatGPTを活用した英語学習の「応用編」

橋本大也氏(以下、橋本):ここからは、ChatGPTのプラグインとか、有料版のAdvanced data analysisの高度な機能を使った応用編ですね。ChatGPTを使って「え、こんなこともできるの!?」という例を紹介していきます。

最初は和製英語についてです。和製英語は「Japanglish」と言いますが、「和製英語の例をください」と入れると、Salaryman、OL、Skinship、Consentとか、いろいろな英語で答えてくれるんですね。

私はこのままmore、moreを繰り返して、100個くらい和製英語をリストにしてもらいました。このデータから30個ばかり「これはおもしろいね」「知らなかったよ」「知ってたけどおもしろい!」と思うものを選びました。

それをBingのImage Creator、画像生成AIに1個ずつ入れていくと、全部を絵にしてくれるんですよ。それをパワーポイントに貼り付けて……実はパワーポイントって動画が生成できるって知ってました? パワーポイントって「動画で保存する」ってやると、動画にできるんですよ。

できたのが、この2分半くらいの動画です。ChatGPTが作った和製英語解説、私とChatGPTとDalle-3、画像生成AIの共作の2分半の映像を見てみてください。音を合成することもできるんですが、あえて音は入れていません。

最初はSoft Cream(ソフトクリーム)。Mansion(マンション)というのは(本来は)大豪邸を意味しているので、アパートは意味しないんですよね。Skinship(スキンシップ)というのは英語じゃない。Baby Car(ベビーカー)も英語じゃない!

Consent(コンセント)は典型的なJapanglishかなと思いますね。あとはLive House(ライブハウス)も英語にはない。家だと思っちゃうわけですね。Salaryman(サラリーマン)は、Salaried manにするとなんとか伝わるかもしれないが、Salarymanは(伝わらない)。

Sharp Pencil(シャープペンシル)も違いますね。mechanical pencil。あとはReturn Match(リターンマッチ)。これも(ネイティブには)ぜんぜんわからないかもしれませんね。あとはNighter(ナイター)、スポーツではけっこうありますね。

High Tension(ハイテンション)、これもわからない。あとImage Character(イメージキャラクター)。「画像?」と思われちゃうかもしれませんね。Jet Coaster(ジェットコースター)は、向こうではRoller Coasterなんですね。

まだまだある、意外と伝わらない和製英語

橋本:Pet Bottle(ペットボトル)は通じちゃいそうに思うけど(実は伝わらない)。あとVirgin Road(バージンロード)。これはネイティブが笑っていました。「そんな言葉あるの」って(笑)。

次はFrying Pan(フライパン)、Catch Ball(キャッチボール)。ボールはplaying catchなんですね。あとはGasoline Stand(ガソリンスタンド)も日本語ですね。Cunning(カンニング)は、Cheating。

Go Sign(ゴーサイン)もなくて、Green Lightですね。Home Drama(ホームドラマ)も言っちゃうけど、あんまり伝わらない。Last Order(ラストオーダー)、ラストオーダー自体は伝わるが、意味がちょっと違うということですね。

あと、Voice Training(ボイストレーニング)はVocal Training。Key Holder(キーホルダー)は違うよね。Keychainとか。Morning Call(モーニングコール)、Handmade(ハンドメイド)も伝わりそうに思えるけれども違う。車のFront Glass(フロントガラス)。

そして典型的なのがFried Potato(フライドポテト)ですよね。French fries。そしてTouch Panel(タッチパネル)も、わかりそうだけどわからない(笑)。Touchscreenなんですね。そして最後はCampaign Girl(キャンペーンガール)。

これを全部ネイティブのアメリカ人に見せたら、日本に住んでる奴ですが大笑いしていました(笑)。「全部正しいけど、すごく勉強になった」とアメリカ人も言っていました。日本語を使うアメリカ人にとっても勉強になるコンテンツになっています。

ChatGPTを利用して英会話を盛り上げるコツ

橋本:ChatGPTで英会話を盛り上げることができます。みなさんもやられている方多いと思うんですが、オンライン英会話でもリアル英会話でもいいので、その材料を教科書じゃなくて自分でChatGPTで作って、それで会話をするってアリだと思います。

先日、チュニジアから来た研修生の大学生と2時間ディスカッションをするシーンがあって。その時に、チュニジア人と2時間も何を話そうかなと思って。向こうは英語ができるので、英語でディスカッションマテリアルを作っておこうと思ってやってみたんですね。

「日本とチュニジアの歴史と文化を比較するPDFレポートを作ってください」とChatGPTにお願いをしてみたら、最初はこういうふうにいろいろ説明が出てくるんです。「Download the PDF report here」となっているので、そこをクリックすると、こういうPDFファイルが作られたんですね。

日本とチュニジアの違いの文化と歴史。だけど最初のがあまりおもしろくなかったので、もっとおもしろい、もっと詳細なレポート、おもしろいファクトとデータを入れて作ってと言うと作り直してくれました。

文化の違いをChatGPTでレポートにして、会話の種にする

橋本:何回もやってるとデータが細かくなっていったりして、だんだんおもしろいことを言い始めるんですよ。最終的にできたのが、この「詳しい比較、日本とチュニジア」です。

3回頼んだんですが、そうするとかなりおもしろくなってきて、これが実際にチュニジアの留学生と一緒に楽しんだディスカッション資料です。こんな、興味深いデータと事実を盛り込んだ数ページのレポートが出てきて、とてもおもしろかったです。

例えば、日本のおもしろいファクトとして、鉄道会社が電車が遅れた時に証明書を発行してくれる。これは国際的に見るとおもしろいことなんです(笑)。

四角いスイカを作って売ってるぜとか、そういうことを書いている。あと、カプセルホテルなんて変なものがあるとか、日本人は当たり前だけど向こうから見ると「何!?」って笑っちゃうものがいろいろある。

それはチュニジアにもあるんですが、お互いのおもしろいポイントを紹介しあってくれているんですね。これをチュニジア人と交互に読んでいくと、すごく会話が弾むんですね。オンライン英会話にはいろんな国の先生がいるから、相手の国との比較レポートをChatGPTに作らせて、それで挑むとすごく会話が盛り上がると思います。

さらにVislaというChatGPTの映像生成プラグインがあるんですね。先ほどのチュニジアのレポートを「ビデオにしてください」とお願いをしました。そうすると、ビデオになります。

(動画が再生される)

これで、チュニジアと日本の違いのおもしろいポイントの紹介をするビデオができました。オンライン英会話だと、これを最初に見てからそれについて話ができますよね。英会話を盛り上げる。

これは10分くらいでできるので、毎回作れます。毎回こんなのを作って、作ったビデオを集中して聞かないといけないから、すごく勉強になると思います。

ChatGPTへの質問は、英語でも日本語でもどちらでもOK

橋本:ほかにも「ネットを検索し、アメリカにおける日本についての興味深い噂を3つ紹介する映像を作成してください」とお願いしました。聞くのは日本語でもいいですし、英語でもいいと思います。

先ほどのVislaをまた使いました。この場合ネットを検索するので、WebPilotというネット検索プラグインも同時に使っています。まず最初にWebPilotが、日本についての興味深い噂をネットに3つ探しに行って、見つけてくれました。それをVislaというプラグインが映像化します。

3つずつ探してるんですが、最初の3つはあまりおもしろくなかったので、「Other three, please」と、さらに3つ取ってきてと言うと、おもしろいのが出るまでまた作り直してくれる。それでできたのが、Vislaというプラグインが作った映像です。

(動画が再生される)

「その噂、本当なの!?」というものも入ってるし、ちょっと映像と言っていることが違う部分もあるんだけれども、非常に興味深い映像が出てきます。こんなのもまた英会話の先生とディスカッションして、「そもそもあそこはちょっと映像が違うわよ」みたいなツッコミ合いをやってみるのもおもしろいのかなと思います。

ChatGPTを活用したこんな応用技も

橋本:最後に「こんなこともできるよ」という応用技で、動物英語スライド動画です。先日、本を読んでいる時に「pigionhole」という英語と出会ったんです。pigionは鳥ですが、pigionholeは「細かく分類する」という英語なので、ちょっとおもしろいなと思ったんですね。

動物を英語にしているものってけっこうあるなと思ったので、「pigionholeみたいに一語で動物の名前が動詞になるやつを教えて」と聞いてみたんです。そうすると、Duck、Fish、Bearとか、いろいろ教えてくれました。

今度は日本語で「動物の名前の動詞って何?」と聞いてみると、fishは釣るという意味になるよとか、bearは耐える・生むっていう意味にもなるよとか、いろいろ言うんです。

そんな調子で「ほかには?」「ほかには?」と繰り返すと、Duckが「かわす」という意味になるとか、Horse aroundが「馬鹿げた行動をする」とか、Crabは「ぶつぶつ文句を言う、不平を言う」とか、いろいろ教えてくれました。

「ほかには?」「ほかには?」と聞くと、本当にたくさん教えてくれるんですね。何十回もやって、ひたすら動物の動詞が勉強になるわけですね。180個も手に入れてしまいました(笑)。

これをネイティブに見せて全部チェックしてもらったら、一応全部英語ではあるが、めったに使わない単語が含まれていて、使わないものもかなりあるぞと言っていました。180個集めちゃうと(あまり使われない単語まで出てきてしまう)。ただ、英語としては一応ある。

スライドショーのMP4動画をダウンロードすることも可能

橋本:ここでは「英語、登場する動物の日本語、日本語の意味、テキスト」という、180個のデータをテキストとして保存してAdvanced data analysisにアップロードしました。それから日本語のフォントもアップロードしています。

「このデータを『英語』『登場する動物名』『日本語の意味』という形式で中央揃えして、大きなフォントで表示する静止画をデータの個数分作成してください。ZIPファイルにまとめてください」とお願いしました。

そうすると、先ほど入れたデータがフラッシュカードになって50個のファイルになるんです。最初はちょっとフォントが小さかったので、もっと大きくしてくれと。「了解しました。フォントサイズを大きくして、再度サンプルの静止画を作成して確認します」と言って、また調整をしました。

「続けてください」と言うと、50個作って圧縮ファイルに1個にまとめてくれて、50枚のフラッシュカードができあがりました。これは、ChatGPTから手元にダウンロードしたものですね。

ただ。見ていくと、文章が長い時にはみ出ちゃうスライドがあったんですね。それに対して「文字がはみ出てしまった画像がありますよ」と文句を言うと、作り直してくれて、今度はうまくいきました。

「これらのすべての静止画をすべて使って1枚につき3秒表示するスライドショーのMP4動画を制作してください」と言うと、先ほどの50枚を1枚につき3秒のMP4動画にしてダウンロードさせてくれるんですね。そうするとあのファイルができます。

工夫次第では、BGM付きスライドショーも作成できる

橋本:「この動画に音楽を付けて」なんてことを言いました。ただ、作曲機能はないのでいろいろ文句を言ってくるんですが、何度か頼み込むとBGMを付けてくれるんですね。ただ、こんな変な曲なので、「もっと楽しそうな曲にならない?」と相談をしています。

(曲を作ってと頼んだら)ドレミファソラシドになっちゃったんですが(笑)。「そうじゃなくてビートルズの『Let It Be』みたいなロック調がいいんだけど」とか頼んだんですね。

ロック調かどうかわからないけど、一番まともになったので、「この音楽を長くして先ほどの動画に合成してください。時間を動画に合わせてください」と依頼しました。これでできたのが、音楽付きスライドショー動画というものです。

例えば、Duck(アヒル)は「かわす」。先ほどの50個の動物英語のフラッシュカードが、3秒おきに入れ替わるものになります。これはおもしろいかなと思いますね。180個も入れちゃったんですが、実際にはめったに使わない表現もかなりあるということなんですね。あ、でも「Lionize(英雄視する、称賛する)」とかは使いますね。

動物に対する英語圏の人たちのイメージがすごく現れているなと思いますね。こんなふうにいっぱいあるんですよね。Bee-lineは「最短距離で移動する」。知りませんね(笑)。かなり長いんだけど、まだ半分なのでちょっとここらへんで。

自分の写真に難しい文章を読ませる「イメトレ」もおすすめ

橋本:最後に「出てきた動物をワードクラウドにして」と言うと、出てきた動物の表紙みたいなページを生成することもできました。こういうふうに自分で教材を作っちゃうことができるのが、ChatGPTのおもしろいところかなと思います。

一番最後に「D-ID」というサイトがあって、Creative Reality Studioというサービスがあります。自分の写真をアップして、それからしゃべらせたい言葉をアップするんですね。ここではChatGPTを使ってしゃべらせたい内容を日本語から英語にさせて、自分の写真をアップしたんですよ。

(作成した動画を再生しながら)「私も本当にこんなに英語が流暢にしゃべれたらいいな」って言わせているんですけれども(笑)。これを自分の写真で作るとイメトレになりますよ。

けっこう難しい文章を読ませて、「いつかこういうふうに流暢にしゃべってやろう」「しゃべれたらこんなふうだ」と、英語ができるようになった自分をイメージするのにAIを使うのにいいかなとすごく思っています。以上で私の話はおしまいです。

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