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第992回 仕事に役立つABC『会議の主催者が考えたい問い』(全1記事)

できるファシリテーターは「会議後」を見据えて準備・進行する ミーティング後に参加者の「前向きな行動」を促す3つのコツ

日本最大のビジネススクール「グロービス経営大学院」が、ビジネスパーソンに向けて、予測不能な時代に活躍するチャンスを掴むヒントを配信するVoicyチャンネル「ちょっと差がつくビジネスサプリ」。本記事では、会議の主催者が押さえておきたい3つのポイントについて語られました。 ■音声コンテンツはこちら

会議後を見据えた準備・進行の重要性

熊谷翔大氏(以下、熊谷):今日は「会議の主催者が考えたい問い」がテーマです。日々の仕事において、会議をしない日はないという方も少なくないのではないでしょうか。

社内の会議から社外のお客さまとの商談まで、時間を確保して、アジェンダを決めて議論して何かを決める、意思決定する営み。あなたも日々しているはずです。

特に会議を主催する場合は、いろいろと気を使うかと思います。そこで質問です。あなたは会議を主催する時に、何を意識しているでしょうか。時間の使い方や事前の準備の仕方など、大事なポイントはたくさんあるはずです。

会議のお作法やコツは、本やインターネットで入手できる情報がたくさんあると思います。今日は、そういったお話ではなくて、会議を主催する時に頭の片隅に置いておくといい考え方についてお伝えします。

私は、会議が終わった後に、関係者が気持ちよく前向きに動いてくれるかどうかを考えて、会議に臨むことを前職の先輩から学びました。

どういうことか。会議では何かしらの判断や意思決定をするかと思います。けっこうやりがちなのが、会議の時間の中だけのことを考えてしまうということですね。

でも、本当に大切なのは、会議が終わった後に、関係者が動いて仕事を進めてくれるかどうか、ということのはずです。

だからこそ、特に会議を主催する立場の場合は、会議の後に関係者が気持ちよく前向きに動いてくれることに思いを馳せて、準備・進行することが欠かせません。

会議後に参加者の「前向きな行動」を促す、3つのコツ

では、具体的に何を考えればいいのか、3つほどポイントをお伝えします。

1つ目は関係者の迷いを可能な限りゼロにしましょう。本当に当たり前のことですが、迷いやわからないことがあると、人はなかなか動く気にはなれません。

だからこそ、誰がいつまでに何をするかみたいなイメージで、とにかくわかりやすく、次のアクションを共有する。これが大切です。

2つ目は、相手が好むかたちで文章や資料に落とし込むこと。これも当たり前のことですが、次のアクションがしやすいのはテキストだけか、あるいはきれいな資料に落とし込むほうがいいかを考えるイメージですね。

私が尊敬する先輩は、特に社外のお客さまとの会議の時は、相手のカウンターパートの方が、会議の後に必ず社内で共有して話を進めるはずだと。だからこそ、例えば相手の会社がPowerPointのスライド形式を好むのか、A3資料を好むのかなどを、細かく調べてカスタマイズする。そんなお話をしてくれました。

とにかく、相手が次に動きやすいかたちに可能な限り合わせることが大切です。

最後の3つ目は、笑顔で会議を進めて、笑顔で次のアクションの依頼をしましょう。会議の時に険しい顔で議論をし続ける人がたまにおられますよね。でも、険しい顔をして議論することにメリットはありません。

どちらかと言えば、にこっと笑って「○○さん、いついつまでにこれお願いしますね」と言われるほうが、相手に動いてもらいやすいのではないでしょうか。

ということで、今日は3つのポイントをお伝えしました。他にも気をつけたほうがいいポイントはあるかと思いますが、何に気をつけるにしても、会議が終わった後に関係者が気持ちよく前向きに動いてくれるか。これを自分に問いかけて、会議をしっかり進めることが大切です。

もしあなたが、うまく会議を進めることができていないと感じたのであれば、ぜひ関係者が気持ちよく動いてくれるだろうかという問いをご自身に投げかけてみてください。

あなたの部下や後輩に、何かアドバイスを送る時には、「その会議の進め方で関係者が動いてくれると思う?」みたいなイメージで問いかけてあげていただけるとうれしいです。

それでは今回はここまでです。本日も素敵な1日をお過ごしください。

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