2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
第770回 マイキャリ『VUCAの時代に必要な3つのスキル』(全1記事)
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鈴木麻希氏:今日はVUCAの時代に必要な3つのスキルについてお話します。「VUCA」という言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。テクノロジーがどんどん進化し、環境変化が激しく、複雑性を増し、想定外のことが発生する将来予測が難しいのがVUCAの時代です。
今日はそんなVUCAの時代をビジネスパーソンが生きるために必要なスキルをご紹介します。
そもそもVUCAは具体的にどんな時代なのでしょうか? その特徴を簡単におさらいしておきます。
まずVUCAは想定外の出来事が次々と起こる時代です。経済やビジネスはもちろん、個人のキャリアや生活環境に至るまで、あらゆるものが複雑さを増して、将来の予測が難しくなります。
特にキャリアに一番関連するところで言うと、従来の日本企業では当たり前だった終身雇用や年功序列といった制度がなくなりつつあり、人材の流動性が高まっています。
次に特徴的なのは、業界の概念を覆すサービスが登場する時代であることです。最近は次々と画期的なサービスが世の中に生まれています。一方で、これまでまったく想定していなかった業界の企業がいつの間にか自社の競合になっていたり、予測のつかない売上低下などの事態が起こっています。
UberやAirbnbなど、業界の概念を覆すような新しいサービスを提供する企業が出てくると、もともとその業界にいるプレーヤーたちはあっという間に顧客を奪われてしまいます。今までは自分たちと同じ業界の競合に意識を向けていればよかった状況も、そもそも「業界」という概念そのものがなくなりつつあるのがVUCAの特徴です。
最後は、今までの常識が非常識になる時代ということです。テクノロジーが著しく進化することによって、経営資源として保有していたものが意味を持たなくなるような製品やサービスが次々と生まれています。
ですが、経営資源を即座に組み替えることは非常に難しいです。例えば、多すぎるからといっていきなり従業員を半分解雇することはできません。そうこうしている間に、新しいビジネスモデルを持つ企業が勝ち上がっていき、既存プレーヤーの破綻や撤退が起きはじめています。
今まで常識だと思っていたことが非常識に、非常識だと思っていたものがこの先の常識になっていくというのも、このVUCAの時代の大きな特徴の1つです。
では、この前提を踏まえて「VUCAの時代でも自分らしいキャリアを歩む」ために必要なスキルを3つご紹介します。
1つ目はテクノロジーの理解と情報収集力です。テクノロジーへの理解は、変化の兆しを捉える上で必要不可欠になります。テクノロジーに対してアンテナを張っておいて、変化や危機の兆しを感じたら、それが自社の業界や自分のキャリアにどう影響するかを押さえておくのがおすすめです。その上で先手先手で身の振り方を考えておくことが非常に大事になります。
2つ目は自らの頭で考える力です。AIに人間の仕事を奪われるといった話はいろんなところでよく耳にします。オックスフォード大学の調査結果によるとここ10年から20年の間に、日本の労働人口の半数が就いている職業がAIやロボットに代替されると推定されています。
一方で、AIは万能ではないことも事実です。これまでにない課題を解決する仕事、つまり過去のデータがない、もしくは不十分な仕事や、人間の感性、経験に基づいて創造的なアイデアを生み出す仕事については不得意です。
AIとの共存社会がやってくる中で、私たちは自らの頭で考える力を高めていく必要があります。
最後は「ポータブルスキル」です。VUCAの時代には、誰もがもしもに備えていつでも転職できるような準備をしておく必要があります。そのために重要になるのがポータブルスキルです。
ポータブルスキル、つまり持ち運び可能なスキルとは、特定の業種や職種、時代にとらわれることのない汎用性の高いスキルのことです。あらゆるビジネスパーソンにとって重要なビジネス基礎力とも言えるかもしれません。ポータブルスキルを高いレベルで身につけている人は、どの会社でも必要とされる市場価値の高い人材と言えます。
今日はVUCAの時代に必要な3つのスキルについてお話しました。テクノロジーの理解と、情報収集力、自らの頭で考える力、そしてポータブルスキル。VUCAの時代は今までの延長線では想像のつかないことが起こりますです。だからこそこれらの3つのスキルを意識的に鍛えることをおすすめします。
環境変化が激しい状況でも、その変化を自分らしいキャリアを歩むためのチャンスにできるかもしれません。
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