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【S1グランプリ王者 笹田氏が語る】トップセールスになる10個のコツ 〜生産性を爆上げする秘訣〜(全6記事)

営業からのヒアリングで「ご検討状況いかがですか?」は禁句 「話してよかった」と信頼されるトップセールスが提供するもの

スタートアップ、新規事業、ベンチャー企業、中小企業向け法人営業支援を行うセールスギルド株式会社は、日本最大級の営業の大会「S1グランプリ」を運営しています。今回はそのS1グランプリで優勝した笹田裕嗣氏が登壇したイベントの模様をお届けします。セールスギルド古瀬貴大氏とともに、「トップセールスになる10個のコツ」について語りました。本記事では、笹田氏より「トップセールスになるための10個の質問」が問いかけられました。

あなたのなりたい「トップセールス」とはどんな人?

笹田裕嗣氏:では今日のテーマ、「トップセールスになるために」ということでお話ししていきたいと思います。今回、私の方で「トップセールスになるための10のコツ」を考えようと思ったのですが、せっかく年始のスタートダッシュを切らなければいけないタイミングですので、みなさんにもご意見をいただきながら、一緒にやっていければと思っております。

ということで、「トップセールスになるための10個の質問」を準備しました。強制的にお答えいただきたいタイミングではお声がけさせていただきますので、ぜひ、耳と気持ちと心を貸していただきながら、残りの時間もお付き合いいただければと思っております。

一番最初ですが、「あなたのなりたいトップセールスは何ですか?」ということです。Twitterをやられている方だとイメージがつくと思うんですが、トップセールスって、いっぱいいるんですよね。

トップセールスは、いっぱいいて当たり前だとは思っています。なぜかというと、会社の数だけトップセールスがいるからです。これ自体は当然だなと思いつつ、「本当にたくさんいるよね」という時に、あらためて「みなさんが考えているトップセールスって、なんでしょう?」と、お聞きしたいなと思います。

今、ZoomのチャットにTwitterのリンクを貼らせていただきました。ここにTwitterのアンケートを作ったので、ぜひみなさんのご意見をうかがえればと思っております。

「『あなたのなりたいトップセールスは?』と聞かれた時に、何て答えますか?」という質問で、項目は、「一番売上が多い人になりたいのか」「一番受注が多い人になりたいのか」「一番社内で評価される人になりたいのか」「一番最初にお客さまに声をかけられる人になりたいのか」です。

みなさん、アンケートにご回答いただけますでしょうか? 続々と(ご回答)ありがとうございます。

私も「Twitter Blue」に登録したので、これから認証アカウントがつくんじゃないかなと思って心待ちにしています。ちょこちょこバグが発生しているので、大丈夫かなと思いながら(アンケートを)見ておりますが、ぜひみなさんの貴重なご意見をうかがわせていただければと思っております。

トップセールスとは「会社で一番評価されている営業」

中間発表をさせていただくと、「あなたのなりたいトップセールスとは?」という問いに対して、「一番最初にお客さまに声をかけられる人になりたい」という回答を非常に多くいただいております。

「一番最初にお客さまに声をかけられる人になりたい」が53.8パーセントで、「一番売上が多い人になりたい」が23.1パーセントです。続いて、「一番受注が多い人になりたい」が12.8パーセント、「一番社内で評価される人になりたい」が10.3パーセントというのが、今の結果になっております。

「トップセールスって何なんだろう?」と思った時に、私が考える正しい定義は、「会社で一番評価されている営業」だと思っています。

会社によって、経営戦略があります。目指している戦略、目的、ビジョンがあって、それを達成するために戦略があって、その戦略に合わせて評価されるはずです。

その評価に一番適した成績、パフォーマンスを出せる人がトップセールスだと思った時に、やっぱりトップセールスの定義というのは、「社内で一番評価をされている人」じゃないかと。トップセールスという言葉だけを拾えば、そうじゃないかなと思います。

英語の勉強も、目的によって手段は変わる

今この問いに対して、あらためてみなさんいろいろなご意見・お考えがあると思いますが、「トップセールスになりたい」というのと英語の勉強って、近いなと思っています。

みなさんに心の中で考えていただきたいのですが、「英語の勉強、語学力を上げたいなと思った時に、どの勉強をしますか?」ということが、みなさんへの問いかけです。

例えば、TOEICってありますよね。TOEICは何かというと、「日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する世界共通のテスト」です。英検は「小学生から社会人まで幅広い方を対象にした英語検定試験」で、日本のものです。文科省が推奨しています。

あとは英会話ということで、「S1グランプリ」の幹部に本橋さんという方がいますが、毎朝、朝活で英会話の練習をされていると、Twitterでもいつも呟かれています。

「英語の勉強はどれをしますか?」「語学力を上げるためにどれをしますか?」と言った時に、どれも英語の勉強なんですが、目的によって手段が変わってくることを頭に入れておかなきゃいけないと思っています。

何を目指しているかによって、アプローチの仕方も変える

例えばTOEICがどんな時に使われるのかでいけば、転職であったり、新卒で選考活動を受けるにあたっての選考要件の1つとして、「TOEIC何点以上じゃなきゃいけないです」という基準を持たれている会社もあります。

一方で英検って、会社の入社試験で「英検何級以上じゃなきゃダメ」という基準を持たれている会社は少ないので、自身のスキルアップとか勉強の道標にしておくという使い方の人が多いかなと思います。

また、英会話は留学が目的なので、「文法とかはいったんいいから、ネイティブな人の会話が聞けるようにする」みたいなかたちで、使い方が変わってくるということです。

どれも繰り返しなのですが、TOEICも英検も英会話も、英語の勉強をしている事実に変わりはないんです。ですが、やるべきこととか何を目指しているかによって、アプローチの仕方をちゃんと変えなきゃいけないということを、ぜひ頭に入れておいてほしいなと思っています。

なので、今回トップセールスというテーマで考えていった時に、「あなたのなりたいトップセールスって何ですか?」。ここをぜひ頭に入れておいてほしいなと思っています。

社会人1年目でトップセールスになれた「逆算」

私は、トップセールスが「会社の中で一番評価をされる」という定義だったので、社会人1年目の時、ありがたいことにトップセールスになれました。

その時の社内の評価は、一番売上が多い人ではなく一番受注が多い人でもなく、社内の評価システムの各項目で、受注だったら10ポイント、人材派遣会社だったので、スタッフさんがご紹介できて売上が立てられたら何ポイントというかたちで、ポイント制だったんですよね。

なので、ポイントを全部分析して、分解して、一番取りやすいものとか、「このタイミングでこれは確保しておかなきゃいけないな」ということで、戦略を立てました。逆算をしたんです。

なのでみなさんが、「2023年、トップセールスになりたいな」と思った時に、どんなトップセールスになりたいと思っているのか? これを自分の言葉で持てていると強いなと思っています。

新年の目標を立てられた方は、おそらくたくさんいらっしゃるんじゃないかと思いますが、あらためて今日、1月12日のタイミングで、「自分が思うトップセールス、自分がなりたい営業って、どんな姿なんだろうか?」と。

2023年12月最終日、今年が終わった時に、「私、今年なりたい営業に近づけたな」と思える。そんなみなさんになっていただければというところを、一番最初にお話しできればと思っています。

今日の古瀬さんの挨拶でもありましたが、営業で自己実現を、選択肢を増やしておこうと思った時に、まずは自分のなりたい姿にちゃんと近づいていく。

そういった視点を目指していけば、自ずと選択肢は増えてくるんじゃないかと思います。なのでぜひ、そんなことを意識していただきながら、まず1つ目の問い「あなたはどんな営業、どんなトップセールスになりたいのか?」を考えていただけたらうれしいなと思っております。

「ヒアリング」をしたい営業、されたくないお客さま

では、徐々に実務的なお話にも移っていきたいと思います。営業していると、必ず出てくるのが「ヒアリング」なんですが、「ヒアリングって、重要ですか?」という問いを投げかけると、ほとんどの人から「重要です」というお答えをいただきます。

わたしがいろんな会社さんで営業研修をさせてもらった時に、「営業ってヒアリングが大事だとよく言われますが、ヒアリングが大事だと思う人、手を挙げてください」と言うと、やっぱり、ほぼ全員手を挙げてくださいます。

一方で、「お客さまの立場になった時に考えていただきたいんですが、ヒアリングされたいですか?」という聞き方をすると、一気に手が下がるんですね。なので、「ヒアリングがしたい」というのは営業の欲求です。一方で、「『ヒアリングをされたい』というお客さまの欲求はない」ということを、ぜひ、みなさん頭に入れておいていただきたいなというのが2つ目の問いです。

ヒアリングはしたい。けどされたくない。この狭間をどう埋めていこうかということですが、まずそもそも論として、「なぜそこに狭間が生まれるのか? 違いが生まれるのか?」なんですが、「営業だけが得するようなコミュニケーション、ヒアリングになっていませんか?」ということを、ぜひ意識していただきたいなと思います。

「ご検討状況いかがですか?」は禁句

相手の状況を把握するだけのヒアリング、「ご予算いくらですか?」「お困りごとはありませんか?」「決裁権はございますか?」。「決裁権はございますか?」なんて、お客さまにとっては何の得もないヒアリングですよね。

なので、どんどん質問を投げかけて、営業が相手のことを理解するだけのヒアリングは、ヒアリングではなくて、純粋な質問で終わり。状況確認で終わりというかたちです。

ヒアリングとはお客さまにとって「話してよかったな」とか「この質問もらえてよかったな」という気づきや学びの発見であったり、「自分の思考の整理」という、言葉にならない質問なんですよね。

なので、「S1グランプリ」の中でもお話しました、「ご検討状況いかがですか?」。これは実際にS1で使った資料ですが、この言葉、うちの社内では「禁句だよ」と言っています。それななぜなのか? 「ご検討状況いかがですか?」という問いを投げかけられたところで、自分の思考や発想が広がっていかない。深まっていかないからです。

みなさんも、何か買い物している時に「ご検討状況いかがですか?」と言われても、ただ検討状況を言うだけなんですよね。「今ちょっと上司と相談していまして」とか「今ちょうど悩んでいます」「今妻といろいろ相談中でして」と。ここに対して新しい気づき、学び、発見は絶対にありません。だからこそ、「『フィードフォワード』が大事だよ」ということをお話しさせてもらいました。

ここで伝えてほしいことは、考える材料と気づきや学び、思考を整理するための質問を投げかけていくことです。それと、一緒に議論や会話ができる。そういったコミュニケーションをしていただきたいなというところです。

目指すのは「考えるきっかけ」を提供する営業

2つ目の問いについて、ヒアリングのお話をしましたが、多くの営業は「ヒアリングをしたい」と思っている。けれども、「ヒアリングをされたい」お客さまは少ないといった時に、この狭間を埋めていくためには「フィードフォワード」、考える材料を提供して、考えるきっかけを提供する。そんな営業を、ぜひ目指していただきたいなと思います。

関係が深まっていく営業であればあるほど、何をしているのか? お客さまが、自然と自分からいろんなこと、自分のことを自己開示、話してくれているケースが多いので、ぜひお客さまが話したくなる質問を意識していただけたらうれしいなと思っております。それが、2つ目の質問でございます。

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