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マイキャリ『市場価値が高い人の特徴と高める方法』(全1記事)

採用担当に「うちでも結果を出せそう」と予感させる人の特徴 自分の市場価値を高める3つのポイント

日本最大のビジネススクール「グロービス経営大学院」が、ビジネスパーソンに向けて、予測不能な時代に活躍するチャンスを掴むヒントを配信するVoicyチャンネル「ちょっと差がつくビジネスサプリ」。本記事では、いま市場価値の向上が求められる理由や、自分の実力を証明するために必要なことなどが語られました。 ■音声コンテンツはこちら

今、市場価値の向上が求められる理由

鈴木麻希氏(以下、鈴木):おはようございます、グロービス経営大学院の鈴木です。毎週土曜日は「マイキャリ」と題して、自分らしいキャリアを考える際のヒントをお届けします。

今日は市場価値についてお話しします。キャリアチェンジする前に、自分の市場価値を確かめておくことはとても重要です。

ただ、そもそも市場価値とは何で、なぜ必要なのか、どうやったら高められるのか、こんなところにモヤモヤを感じる方がいらっしゃるかもしれません。今日はそんな疑問にお答えするかたちで、市場価値が高い人の特徴と、市場価値を高める方法について考えていきたいと思います。

そもそも市場価値とは、自分を商品として考えた時の世の中から見た価値のことです。ほかの会社から市場価値が高くて魅力的な人と見られる場合、その人は今の会社にしがみつく必要がなくなります。好きな時に今の会社を辞めて、いつでもどこでも誰とでも働くことができる、ということです。

なぜ今、この市場価値を高めておく必要があるのか。それはウィズコロナ、アフターコロナの時代において2つのことが私たちの身に降りかかる可能性が高まっているからです。

1つは突然のキャリアショックです。コロナの流行という予想外の出来事によって多くの企業が打撃を受けました。さらに今はVUCAの時代と呼ばれ、たとえコロナが落ち着いたとしても常に私たちにはキャリアショック、つまりキャリアの危機が訪れる可能性があります。

もはや安全地帯と言える業種や企業はなくなってきているので、転職を希望するしないに関係なく、誰もがいざという時にすぐ転職先が見つかるように市場価値を高めておく必要があります。

もう1つは成果主義の導入です。コロナによって多くの企業が在宅勤務を導入しました。この働き方の変化はアフターコロナになっても100パーセント元に戻ることはなく、おそらく新しい勤務体系として組み込まれていくのではないかと思います。

ただ在宅勤務だと社員のがんばりや、真面目に取り組んでいる様子を確認することが難しいので、企業の評価方法はどんどん成果主義に移っていくと予想されます。その結果、実力があって成果を出す人、要は市場価値が高い人が社内でも今まで以上に評価されるようになります。

自分の実力を証明するために必要なこと

では市場価値が高い人の特徴とは何か? それは実力があるということです。実力とは能力と経験の掛け合わせです。ここで言う能力は、他の会社でも活かせるかという点が肝になります。つまり、今勤めている会社でしか通用しない知識やスキルは、必要な能力にはカウントしません。

能力は学習で高めることもできますが、一部は潜在的なものもあります。そのため、その能力を使って何をしてきたかという実績も重要になります。ここで必要になってくるのが経験です。要するに、実力とは持っている能力を活用してこういう実績を出したという一連の流れによって証明されるものです。

能力だけ、もしくは経験だけといったように、それ単体では市場価値になりません。能力と経験の2つをバランスよく広げていくことが大事になります。

では実際に市場価値を高めるにはどうすればよいか、意識しておきたいことを3つお伝えします。

1つ目は、20代で能力を磨き、30代で経験を積むことを意識することです。20代はまだ働いている期間が短い分、どうしても経験が少なくなります。なので20代は積極的に能力を磨いていく期間と割り切ってしまうのがおすすめです。

その間に磨いた能力を活かして、どんどん実績につなげていくことで重要な役回りや、大きなプロジェクトへのアサインなど、貴重な経験をつかむきっかけをもらえるようになります。能力は同じインプットの仕方をすれば、人によってそこまで差はありません。

ただし、その能力を活かした経験の質は人によって大きく異なります。20代でどんどん能力を磨いて、30代でそれを活かして貴重な経験を積むことで、ビジネスパーソンとしての希少性が高まり、市場価値が大きく変わっていくことになります。

採用担当者に「うちでも結果を出せそう」と予感させる人の特徴

2つ目のポイントは、ポータブルスキルを身につけることです。ポータブルスキルは、どんな時代、どんな業種・職種でも求められる汎用性の高いスキルで、自分と他者を比較した時に市場で評価されやすいスキルです。

具体的には、論理思考力や仮説思考、問題解決能力などがあります。こういったポータブルスキルを高いレベルで身につけておくことが、自身の市場価値を高める上で非常に重要になります。

3つ目のポイントは、実績をロジカルに説明できるようにすることです。たくさん働いたからとか、気合と根性でがんばったからではなく、自分がこういう環境下でこんなことを考えて動いた結果、このような実績が出せたと説明できることが大事です。

実績を語ったとしても、別の環境でも同じように結果が出せるのか、という不安を企業の担当者は持っています。そこになんらかのロジックがあって再現性が予感できると、「うちの会社でもきっと活躍してくれそうだ」という納得につながります。

今日は市場価値が高い人の特徴と、市場価値を高める方法についてお話ししました。市場価値は実力、つまり持っている能力を活かして実績を出した経験がどれだけあるかで測られます。

今日お伝えした3つを意識することが市場価値を高めて、VUCAの時代を自分らしく泳げるような体力を身につけていただくきっかけになればうれしいです。では、今日はここまでとします。

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