2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
マイキャリ『伝え方が上手な人が実践している6つのコツ』(全1記事)
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鈴木 麻希氏:おはようございます、グロービス経営大学院の鈴木です。毎週土曜日はグロービス経営大学院が運用するオウンドメディア「グロービスキャリアノート」から、キャリアを考える際のヒントについて紹介しています。
今日は「伝え方が上手な人が実践している6つのコツ」についてお話しします。みなさんは、毎日仕事をする上で、コミュニケーションにたくさんの時間を費やしていると思います。中には、相手に分かりやすく伝えるためにはどうすれば良いか、お悩みの方もいるのではないでしょうか。今日は仕事を進める上での「伝え方」について、普段から意識していただきたい6つのコツをご紹介します。
1つ目は「相手の前提を理解する」ことです。私たちは知らず知らずのうちに、相手とのコミュニケーションに自分の前提を持ち込んでいます。まずは「自分と相手の前提は必ずしも一致していない可能性がある」と、意識してみてください。
相手と自分とで持っている情報にどれくらいの差がありそうか、そもそもこの相手はこのテーマについてどのくらいリテラシーがありそうか、相手が大事にしている価値観は何か、こんな観点を踏まえながら、水面下に隠れている相手の前提を、できる限り想像することを意識してみてください。
2つ目は「最初に結論を言う」ことです。人は頭に思い浮かんだ順序で話しを進める習性があります。聞き手に負担をかけないためにも、結論から話すことを意識してみてください。結論から伝えることで、最も伝えたいメッセージを意識でき、頭の中を整理しながら伝えることができるようになります。
3つ目は「結論を一言にまとめる」ことです。伝わりにくいコミュニケーションの典型的なパターンは、話す側が伝えたいメッセージをきちんと整理しないまま話しているというパターンです。これは私もよくありますが、伝えるべき結論、つまりメインメッセージが自分の中でクリアになっていないと相手にも伝わりません。頭の中を整理するためには、伝えたいことを事前に自分で確認することがおすすめです。
例えば、自分の考えがまとまっていないプレゼン資料が目の前にあったとします。その場合「結局この資料で自分が一番伝えたいことを一言で表すと何だろうか」と自問して、書き出してみてください。そしてあらためて「相手に伝えたいことは、これで間違いないか」と考え、違和感があれば修正をしてみましょう。この過程で少しずつ思考も整理することができて、伝えたいことをうまくまとめられるようになります。
4つ目のコツは「結論を支える根拠を考える」ことです。「結論はこうです、以上!」と言いっぱなしでは、聞き手も「なんでそう言えるのか」という疑問を持つはずです。その疑問に答える根拠もセットで用意しましょう。
ビジネスシーンにおいては、主張を支える根拠を考える時に「演繹法」「帰納法」といったアプローチを活用すると、すっきり整理しやすいかなと思います。
5つ目のコツは「相手の立場で考える」ことです。主張と根拠の筋道がきちんと整備できていても、相手が聞きたいことが抜けていれば不十分です。例えばある新商品の企画を役員に提案する際に「役員だったらどういうことに疑問を持つか」ということを押さえ、それに対する根拠を用意しておかなければなりません。
例えば「どのくらい売上が見込めるのか」「ブランドにどう影響するのか」、あるいは「なぜ今やるべきなのか」など、同じ役員の立場でも、人によって気にするポイントはさまざまです。相手の立場で考えた主張と根拠があってはじめて、説得力のあるメッセージになります。
最後に、6つ目のコツは「具体的に語る」ことです。どれだけ意味のある主張と根拠を作っても、抽象度が高すぎては相手に伝わりません。この場合、数字やストーリーを加えてみるのがおすすめです。
例えば「市場が大きくなっています」と言うよりも、「この市場は毎年5パーセント成長を遂げています」と伝える方がわかりやすく、またインパクトも出ます。また相手にとって分かりやすいストーリーも添えることで、伝えたいメッセージを受け取る下地を作ることもできます。聞き手がスッと受け取ってくれそうかという観点で、具体化することを考えてみてください。
以上、「伝え方が上手な人が実践している6つのコツ」についてお話ししました。相手にわかりやすく伝える力は、毎日の積み重ねによって磨かれていきます。ぜひ今日ご紹介した6つのコツを取り入れて、実践してみてください。より効果的なコミュニケーションに少しでもつながったらうれしいです。今日はここまでとします。
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