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無駄な会議の削減と「質の高い会議」実践の秘訣(全4記事)

オンライン会議で「相手に伝わる」最強のジェスチャー 話す時も聞く時も、画面の向こうに「共感」を伝えるテクニック

働き方が多様化した時代にも柔軟に対応し、最短距離で成果を最大化する「チームマネジメント」について、3回にわけて特集した株式会社SmartMeeting株式会社SmartHRのセミナー。 本記事では、「成果を上げるための会議」をテーマに、『超・会議術~テレワーク時代の新しい働き方』の著者・越川慎司氏が登壇した、3回目のセミナーの模様をお届けします。参加者に行動を促す際のポイントや、意識より「行動」の考え方などが語られました。

オンライン会議で「相手に伝わる」、最強のジェスチャー

越川慎司氏:では、途中にいきましょうか。会議で説明するパターンです。私も、今日はオンライン会議でカメラに向かってしゃべっていますけれども、カメラを8割以上見ながらしゃべっていますので、スライドはほとんど見ていないんですね。なので、みなさんと目線が合うという意味で、なるべくWebカメラを見てしゃべるのは重要です。

それでは目線以外で、オンライン会議で、相手に伝わるようにしゃべるには? 相手に伝える、じゃないですよ。相手に伝「わ」るようにするためには、ボディーランゲージ、ジェスチャーとして、どれが最強でしょうか? 

①が手の振りの「縦」。縦ってこういうやつですね。そして②が手の振り「手前から奥」で、こういう動きです。③の目の見開きはこれです。④は首の動き。

さて、最強のジェスチャーは1から4のうち、どれでしょうか? チャットに入力をお願いします。ありがとうございます。①、④が多い。②も出てきた。うん、②、④、①ですかね。ありがとうございます。

③はないですか? 目の見開き。今日はがんばって目を広げているんですけど、ないですか? ありがとうございます。

では、答え合わせをしていきましょうか。ヒョウドウさん、④ということで、ヒョウドウさん今、ドーパミン出ました? ヒョウドウさん、正解ですよ。首の動きです。首の動きの意味はわかります?

首の動きは、肩が凝っちゃったな~という首の動きではなくて、縦の動きですね。各社のトップ5パーセントの人事評価をもらう管理職の方は、頷きの深さが3.5センチから4センチ深いと。頷きを深くすると、メンバーがビデオをオンにする比率も高まってくると。

聞いてくれているという感じですね。共感・共創なので、感情共有するためには「聞いていますよ」ということで、しっかり頷くというやつですね。

本当は口角を上げるというのが「怒っていないですよ」というアピールなんですけど、まだマスクをしている方もいらっしゃると思います。マスクをすると口角が上がっているのが見えませんので、マスクをしている状態で大きく頷く。

大きく頷くと、聞いてくれているなということで過剰な気遣いがなくなり、発言もどんどん出てくると。相手がしゃべっている時にも、ぜひ頷いてください。

「頷き」が生む効果

あと、自分が発表者の時も、何か言い切った後に、軽く頷いてみてください。「今日は5つのアクションが重要なんです」って言った後に、ちょっと軽く頷くんです。

そうすると、ミラーリング効果といって、オンラインの先にいる参加者もちょっと頷いてくれています。僕がこうやって今、縦に動いていると、みなさんも頷いてくれているんです。ミラーリング効果、真似するんです。

縦に動くと、Yesマインドセットとして、ポジティブに、前向きに考えてくれるので、受け入れてくれやすいんですね。みなさん、ジャパネットたかたっていうテレビ通販をご存知ですか?

「パソコンを買ったら、おまけでデジカメがついてくる」みたいなやつですよね。その時に、やっていますよね、ジャパネットたかたさん。「おまけで、ここだけです。放送後、1時間だけです」って言った後に、軽く頷いているの知っています? 

あれは完全にミラーリング効果と、Yesマインドセット、相手にYesと言わせるテクニックですね。これも首の動きですね。聞いているような相槌の頷きですね。それから、言い切った後の頷き。これはすごく効果的ですので、ぜひみなさんもやってみてください。

今、ご説明したとおり、共感・共創、情報共有よりも「感情共有」が重要なので。

オンライン会議であれば、ぜひチャットも使っていただきたいと思いますし、「8888」って知っていますか? わかる方は答えを書いてみてください。数字の「8888」。ああ、そうです「拍手」。これね、使ってみてください。

まだ6割くらいの人しか知らないんですよ。でね、誰かが勇気を持って発言してくれたとするじゃないですか。特に若手とか、ふだんしゃべらない方が発言してくれた時に、チャットで「888」って送ってみてください。

そうすると、4割くらいの人が「何ですか? 越川さん『888』って書いていますけど何ですか?」って言うので、「知らないんですか? 拍手ですよ。あなたがすばらしい発言をしたから拍手したんです」って言うと、うれしいじゃないですか。

もちろん、ZoomとかTeamsで、アイコンとかもありますけども、やっぱり感情共有がないと、情報共有はうまくいかないんですよ。なおさらビデオをオンにしないから。なので、感情共有、ぜひ首で空気を作るとか、数字の「888」みたいなのでやっていただきたいなと思います。

参加者に行動を促す際のポイント

今日は時間の関係で、5つまで絞りました。①~⑤です。

さて、みなさんにリクエスト。全部をやらないでください。全部やろうと思っちゃうからハードルが高くなっちゃうんですよ。小さな行動実験がポイントです。会議改革はしっかり振り返って、ITツールなどでしっかり振り返って、それで、ちょっと変えてみる。

だから、5つ全部をやろうとしたらダメです。どれか1つをやってください。さて、みなさんにどれか1つを選んでいただきたいんです。今週、どれか1つをやるとしたら、今、画面にご覧いただいている①~⑤のうち、今週やるとしたらどれですか? チャットに入力をお願いします。

①、45分会議。60分を45分に。②、最初の5分で、求めるアクションを「まとめスライド」に期限付きで入れる。③、最初の1分でアジェンダ、参加者名を伝える。④、24時間前にアジェンダを共有する。⑤、首で空気。空気というのは、心理的安全性ですね。腹を割って話せる心理状態を作るというのが会議です。

ああ、シバタさん、ありがとうございます、⑤。いいですね、首はすぐできますからね。今日からできますからね。サトウさんの「888」っていうのは今出てきたものですね。ありがとうございます。⑤、ありがとうございます。

これもわざとやっていますからね。「①~⑤だったら、どれをやりますか?」「①~③だったら、ヤマダさんが①をやってくれます?」みたいなやつをチャットで答えさせるという。で、残るじゃないですか。

だって今、ヨシダさんは①って書いちゃったから、カトウさんも①って書いちゃったから、ナカムラさんは③って書いちゃったから、これは絶対やりますよ。これは宣言効果です。みんなの前で言っちゃったもんだから、やらざるを得ないという。

行動を促すことが社内会議のアウトプットだから、アクションをする側に決まったことをチャットで発言させるというのはいいですよ。記録にも残りますし。ぜひ、当事者意識を持たせるために、このチャットの活用なんかもやってください。

意識の前に、まず「行動」を変える

みなさん今、宣言しましたね。①~⑤の中から選んで書いちゃいましたよね。もう今日からやることです。今週じゃない。今日からやるんです。今日からやっていただければ、確実に変化が起きます。

例えば、来週の社内会議は45分に設定してみるとか、明日の会議のアジェンダをすぐに出しちゃうとか、この後の会議で大きめに頷いてみるとかですね。パチパチパチをやってみるというのはできますので、ぜひやってみてくださいね。ありがとうございます。

では、約束どおり、私は時間内に終わりたいと思います。「まとめスライド」です。いいですか? みなさん、意識なんて変わらないですよ。意識が変わるのを待ってたら5年、10年かかりますので、先に行動を変えてください。

行動を変えて振り返る。「あれ? 45分会議意外といいな」「冒頭2分の雑談ってけっこうあったまるな」っていう。行動を変えて振り返ったら意識が変わるんです。意識が変わって、行動を変えるんじゃないですよ。行動を変えたら意識が変わるんです。

意識が変わると無駄なものをやめていけます。生産的なものに時間を費やすようになってきます。そうすると、生産性が高まって、みなさんにとっても、みなさんの会社にとっても、未来の選択肢が増える。これが会議改革で目指すべき、山の頂上だと思います。

ぜひ、先ほどの5つのアクションのうち、1つでけっこうですので、ちょっと行動実験をやって、振り返って、意外とよかったを生み出していただければなと思います。ということで、会議は予定どおり、時間どおりに終えなくてはいけないので、秒単位でぴったし、私の講演を終わらせていただきたいと思います。

司会者:越川さま、ありがとうございました。チャットやQ&Aにたくさんご投稿いただきまして、みなさまもありがとうございました。

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