
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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笹木郁乃氏(以下、笹木):最近、雑誌や新聞、テレビへの「メディア露出って本当にいいの?」と、SNSの時代だから逆に聞かれるようになりました。やっぱりマスメディア露出って、今もパワーがあるんですね。何がすごいかというと、例えばテレビだと全国放送なら視聴率1パーセントでも、何十万人が見ているというパワーがあります。もともとカバーしているエリアが広いので。
テレビは特に影響力が高いですが、雑誌も読者がいますので、リアルに需要を増やすことができます。『プレジデント』の読者に訴求できたり、『週刊エコノミスト』の読者に訴求できたり。さらに「『プレジデント』に載ったよね」「『週刊エコノミスト』に載ったよね」「NHKに出たよね」と、信頼感が高まるのも大きなメリットです。
無名な人や会社ほど、メディアに出ることで一気に信頼性は上がります。例えば私の会社も、起業したてのスタートアップですが、上場企業さんから『プレジデント』に載っている会社なら間違いないとオファーをいただき、企業や行政とも今まで以上にスムーズにコラボができるようになりました。また採用にも有利に働きます。
さらにメディアの人は他のメディアで情報収集をしています。例えばテレビの方は雑誌を見て情報収集をするので、「『プレジデント』に載ったこの郁乃さん、おもしろそうだな。うちの番組でも取り上げよう」みたいなかたちで他のメディアでも取り上げられ、さらに売上が上がるという循環が生まれます。
今回の私の本はSNSと同時に今も大きな力を持つメディアPRの両方を学べるハイブリッドな本になっていますので、ぜひ両方をマスターしていただきたいと思います。
笹木:最後に、地方の方からよく「地方でPRってできますか?」「地方にPRは必要ですか?」という質問をいただきます。「PRは出版社とかテレビ局の多い東京じゃないと意味がないんじゃないでしょうか」「地方の商品をPRしても、東京で結果は出ないんじゃないでしょうか」と言われたりもします。実際はそんなことはありません。PRは場所問わず、ネットと電話さえあればアピールできるので、ハンディがありません。
さらに、地方からのPRにはいいところがあります。東京はメディア激戦区で、東京の新聞やテレビには全国からネタが集まるので、話題性が高いものでないと選ばれないところがあります。それに比べて地方は、地元のメディアがネタを探している状態です。
私がPRを担当したエアウィーヴやバーミキュラは愛知の会社でしたが、いきなり全国区のNHKで取り上げてもらえたか、といったらそうではなくて。地方のメディアは地方の企業を応援してくれるので、まず愛知の新聞やテレビにアプローチをしました。地元メディアで取り上げてもらうことで実績が1つでき、売上も上がります。
東京のメディア関係者は、ネットワークを駆使していろんな地方メディアから情報収集をしています。「愛知のテレビに出たこの企業はおもしろい」「中日新聞のこのネタちょっとおもしろいからうちでも取り上げたい」というかたちで、全国区のメディアから声がかかるというルートも十分にあります。
笹木:私のPR塾の塾生の方の事例を紹介しますと、例えば福島でカフェ経営をされているこの方は、プレスリリースを出したところ2ヶ月で14社、合計30回取材をされ、売上はコロナにも関わらず、前年比5倍にアップしています。
この方は今までPRでそんなに結果が出ていなかったんですが、PR塾に入って本に書いたような内容をしっかり実践して、まず地元でこれだけの効果が出たと。テレビや新聞は非常にパワーがありますので、地方のメディア露出だけでも売上が5倍に上がっていますね。そして、地方で話題のものとして今度は全国にPRして、『日経TRENDY』や全国のメディアでも紹介されました。地方から全国という順番ですね。
こちらは愛媛のタオル工場を経営されている取締役の方です。この方もやはり最初は地元の新聞での紹介がスタートで、その実績を活用して、『日経ウーマン』『VERY』『ミセス』みたいな全国系のメディアでも紹介されました。最終的には伊勢丹新宿店本館での常設販売が決定して、6名だったのが30名規模の会社に拡大しています。
こちらは愛知の飲食会社の方で、PR塾でPRを学んで、7ヶ月で20回以上取材を獲得されています。ほとんどが地元愛知のテレビ番組ですが、やはり飲食は地元の方に知ってもらって足を運んでもらいたいんですね。コロナで飲食店、特にこちらは居酒屋さんなので普通で考えたら売上が90パーセントダウンとか激減するところですが、前年比売上維持ができています。
エアウィーヴもバーミキュラも、まず地元のメディアにたくさん紹介してもらいました。そこで勢いづけて、最近ヒットしている商品があると全国のメディアで紹介され、そこから全国メディアの取材が続いて、最終的に売上が拡大してヒット商品になりました。
このように、地方だからこそ結果を出して勢いづけられるところがありますので、ぜひ地方の無名から全国の有名へ、PRの力を使ってジャンプアップしていただきたいと思っています。私からのパートは以上になります。
岡田茂氏(以下、岡田):非常にわかりやすくお話いただきました。今日のイベントにご参加いただいたみなさまから質問をたくさんいただいています。まず「インスタのフォロワーを1万人以上に増やす方法を教えてください」というかなり具体的な質問が来ておりますけれども。
笹木:インスタはフォロワー数が表示されるので、多いほうが見栄えもいいですし、私の受講生でも「まず1万人にいきたい」という目標を掲げられる方は多いです。最短で1万人にいける方法もあるんですけど、それは認知拡大や実際の売上につながらないケースが多いんですね。
具体的には1万人という数だけを追うなら、フォロー返ししてくれそうな方をひたすらフォローしたり、いいねをしていくことで、自分の存在をいろんな方にアピールするとか。フォローやいいねをすると、例えば「笹木郁乃さんがフォローしました」とか、「笹木郁乃さんがいいねしました」というお知らせが出るので、アピールしやすいんですよね。
ということで、とにかく早く1万人にいきたい方は、フォロー回りとかいいね回りをたくさん行うという方法があります。ただそれは、実際にファンになるかどうかとは異なります。
ですので、結論を言ってしまうと、1万人を焦りすぎても売上につながらないことが多いということです。そうではなくて、これから自分たちの商品のお客さまになるような方にちゃんと共感してもらって、ファンになってもらうことが大事ですね。私も昔は焦ってけっこうフォロー回りやいいね回りをしました。
いいね回りを1日1時間すると、本当にわかりやすくたくさんの人にフォローしてもらえます。ただ、インスタでつながったからといって、あまりお申し込みにはつながらないわけです。いいねをしてくれたからいいねを返すとか、フォローしてくれたからフォロー返すということで、自分のファンというわけではないので。
笹木:逆に「郁乃さんのPRには興味ないよ」みたいな方を増やすことになるので、自分のターゲット層はどういう人かなど、自分のアカウントをちゃんと設計する必要があります。本の中にも書いている「アカウント設計を最初にしましょう」ですね。
どういうことかというと、自分のインスタを1冊の本に例えるとします。例えば本屋さんに行くと、バイキングみたいな本ってないんですよね。子育てのことも旅行のこともSNSのノウハウについても書いてある、みたいな本ってあんまりない。SNSだったらSNSの本、子育てだったら子育ての本、ライフスタイルだったらライフスタイルの本があります。
なので、みなさんのインスタのアカウントが奈良蔦谷書店さんのどういうジャンルの棚に置かれる本かを、まず決めていただきたいんです。その上で、例えば私だったらSNSやメディアPRを学びたい人が私のアカウントを見た時に、フォローしたくなるように、ここで何が得られそうかを明確に示す。自分のインスタアカウントを明確にすることが、自分のビジネスを拡大する近道になります。
質問に戻ると、「フォロワー1万人以上に早くいく」だけでいうと、「とにかくフォローやいいね回りをする」が答えですけど、それではビジネスの拡大にならない。なので、まず最初にアカウント設計をして、例えばどんなお客さんに見てもらって、どんなお客さんにこの本が欲しいと思ってもらうか。「ここの情報が欲しい」「この情報が得られるんだ」と、ピンときてもらえるような設計をすることです。
笹木:アカウント設計ができたら、ターゲット層と思われる人にフォローやいいね回りをするのがいいと思います。でも、明日から1万人、明日から100万人がフォロワーになるというのではなく、ファンはコツコツと増やすしかありません。
例えば子育てだったら子育ての本(コンテンツ)を作る。テーマに沿ってコツコツ投稿していただきたいと思います。その時にハッシュタグもすごく大事になりますが、ハッシュタグの付け方とかは本に書いてあるので、ぜひ見ていただけるといいかなと思います。
岡田:私も記憶にありますが、やっぱり「数増やし」に意識を置いてしまいますよね。言葉は悪いかもしれませんが、質の高いフォロワーを増やすためには笹木さんがおっしゃったようなアカウント設計が大切だなと思います。質が高い・低いではないかもしれませんが、後々自分のビジネスに非常にいい効果を及ぼすというところですね。
笹木:見た目だけを追うなら、ひたすらフォローやいいね回りをして、とにかくたくさんの人のお返しをもらうでもいいですけど、たぶんこのイベントをご覧になっている方は、ビジネスとしてちゃんと拡大したいという方だと思うので。そうなるとやっぱりアカウント設計をして、ターゲット層から信頼される投稿をコツコツしていくのと、ハッシュタグが大事になると思います。
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