2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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谷中修吾氏(以下、谷中):それで、いろいろやっているうちに気付いたことが、ビジネスの生み出し方に2つのスタンスがあるということでした。
実は両方とも重要で、1つは問題解決型。まさに今日の前半で、高松さんがお話ししてくださったことがすごく大事です。これは基礎としてなくてはならないので。一方で現場でがんばっている人を見ると、「なんか問題解決だけじゃないぞ」というのがわかったんです。それがもう1つの価値創造型です。
もう少し詳しくご説明しますね。問題解決型は、先ほど冒頭に高松さんがお話して下さった通り、まさにこの「課題をちゃんと把握し、マクロから方向性を見つけてテーマを決め、マーケティングやビジネスモデルを設計していく」。こういうことをしっかりとロジカルにやることは大事です。
ところが、現場では「突き抜けたアイデアを先行させて、そこから社会的課題を紐づける。完全なる後付け。そこからテーマを決めてやっている」と。実はこういう人が非常に多い。とくにイノベーターの中では多いということがわかりました。
この価値創造型の正体は、突き抜けたアイデアからスタートし、社会的課題や潜在ニーズを後付けして、テーマを決める。そしてマーケとビジネスモデル。このパターンです。最初の2つのステップが違う。
それで、突き抜けたアイデアというのが、地域の事例だと出しやすいので、ばばっといっちゃいますと……こちらは米田真介さんが作った「チャンバラ合戦IKUSA」です。チャンバラ合戦で戦って遊んでいたら、実は歴史文化の発見や周知にとても良いということがわかっちゃったとか。
谷中:(スライドを指して)こちらは澤田智洋さんプロデュースの「爺-POP」ですね。これをやったらおじいちゃんたちが元気になって、まさに「高齢バンザイ!」になってしまったと。「南魚沼グルメマラソン」。南魚沼の田園風景、おいしいお米とランニングを結びつけ、ゴールする一歩手前の給水場は「給酒所」で八海山が出てくるような。福田六花さんが、南魚沼グルメマラソンをプロデュースしちゃったと。
キャベツ畑の中心で愛を叫んでみた、日本愛妻家協会さんですね。山名清隆さんが作られました。そして、必ず出していますけれども、佐賀県の伊万里市でご活躍のピークスマイルさんですね。私、「筋肉かき氷」というのが大好きなんですけどね。高松さんもこれ、ね(笑)。
高松康平氏(以下、高松):はい、お会いして。「マッスルマッスル!」やっていただきまして(笑)。
(映像再生)
谷中:すいません、(動画の)声デカいですよね(笑)。YouTubeで探してください(笑)。まぁ、そうなんですよ。この「既成概念にとらわれず新しい価値を創造する」って、まんまですよね。高松さんにはきっとこのエネルギーをお感じいただけると思いますけど(笑)。
高松:(笑)。
谷中:この出会ったみなさんと一緒に、今もとても仲良くさせていただいたりとか。あとANAさんとのつながりも冒頭でご紹介しましたが、個人的なご縁から、実は先ほどのアバター卒業式というのが生み出されていて。まさにご縁でビジネスを紡ぐ。ちなみに、私と高松さんは、ふだんはバッティングセンター仲間なのでね。
高松:そうですね(笑)。
谷中:我々、野球部なんで。
高松:その面影はなくなってきましたが(笑)。
谷中:(笑)。まぁいろいろなご縁から、ビジネスにつながるということなんです。ちょっとこれをまとめて、フレームワークに落としてみたいと思うんですが。
みなさんにも、縄文型の雰囲気を感じていただけたと思うんですが、この「直感的」「協調的」「フリーダム」「感謝オリエンテッド」。「これでビジネスをやって本当に大丈夫なんですか?」と言われるんですけれども、これこそ創業者がやっていることですね。間違いないです。
左側の世界が、まさに現代のロジカルな弥生型ビジネス。これはこれですごく大事です。私もこれを踏まえているからこそ、右があるとも思っているんですが。弥生型が「計画的」「競争的」「コンプラ重視」の「期待オリエンテッド」だとするならば、縄文型というのはまさにデフォルトでSDGsが体現された世界。「直感的」「協調的」「フリーダム」「感謝オリエンテッド」で、地球とビジネスが共存共生しているということです。やっぱりこの両方がなくてはならない。
今、この「価値創造型のビジネスデザイン」を、まちづくりのバージョンで説明したんですが、これをみなさんの思考を通していただくと、「なるほどね」とたぶんおわかりになるので。最後にちょっと、もう一度これをダイジェスト版でお送りすると、こうなります。
突き抜けたアイデアから、社会的課題を後付け。そしてテーマが決まり、マーケ、ビジネスモデルを設計する。突き抜けたアイデアというのは、今見ておわかりのとおり、実は「安全装置を解除した妄想」から始まります。私のアバター(卒業式)も妄想から始まったということを冒頭に説明しました。そして「意外性の組み合わせ」ですね。「卒業式」と「ロボット」とかですね。「筋肉」と「かき氷」みたいな。
それに「人を魅了するダジャレ」。つまりネーミングってすごく大事で、「筋肉かき氷」「アバター卒業式」「爺-POP」とか、こういうことですね。「アバター卒業式」って検索すると、たぶんGoogleの5ページぐらいは全部BBTが出ると思います。実は私がこういうデジタルマーケを私が作ったんです(笑)。ほとんど出ます。というのを、意図的にやっていきます。
谷中:それで、この「筋肉かき氷」に代表されるとおり、いろいろな突き抜けたアイデアを打ち出します。そのあとで社会的課題、今回で言うとニーズを後付けするんです。最初に、突き抜けたアイデアを出してしまったと。でも、そこで終わらせることなく、後付けでもいいから社会的課題などを紐付けていくと、実はそれによって解決されるかもしれない課題が見つかります。
これは地域の課題バージョンですけども、ほとんどの課題は大きいもので言うと、だいたい見えているわけですね。なので「どれか当てはまるかな」というふうに見ると、だいたい当てはまるわけです(笑)。
これによって事業テーマを決めてみると、突き抜けたアイデアによって解決される課題はこれかもしれない、というふうにテーマが決まる。こうなるとマーケティングが成り立ちます。
(スライドを指して)高松さんの先ほどのフレームワークで、マーケティングのところを切り出すとおそらくこういうかたちになると思いますが。ちゃんと環境分析して、戦略を立てて、施策を立案していこうという感じになるわけですね。それで、ターゲット顧客、ニーズに対する価値、商品の中身というものを決めていきます。
私の場合は、最初からこの完成形を絵的に表現することを非常に大事にしていまして。これはビジネス的にいうとリーン・スタートアップという概念です。
サンプルとして、山形県米沢市さんでやったワークショップの事例を。今日は米沢から「見てるよ」と最初にチャットが入ってましたね。
高松:米沢の方、いらっしゃいましたね。
谷中:使っちゃいましたよ(笑)。いらっしゃるって聞いたから絶対出そうと。
高松:ぜひチャットにコメント、いらっしゃいましたらまたお願いします。
谷中:(笑)。米沢市、めちゃめちゃアツいです。全国区で注目なんですが。実は米沢で行政職員のみなさまを対象に、超速でアイデアをカタチにするワークショップをさせていただきまして。米沢には、スーパー公務員イノベーターでアオキさんという……。
高松:あっ、米沢のアオキさん。
谷中:います?
高松:はい、いらっしゃるみたいです。我々にしか見えないかもしれないですが、アオキさんいらっしゃる。はい。
谷中:(笑)。じゃあその米沢で、ちょっと事例を出させてください。米沢のみなさんに「自分のやってみたいことが実際にスタートしたという想定で、その案内を周囲に告知する1枚のフライヤーを作ってください」というプログラムを一緒にやったんです。
そうしたら、例えば「最上川を活かした地域体験企画をやりたい」って言ってくださったアイタさんという方がですね……すごいですね、この「RYUJIN」。最上川をのぼって、「君は上杉の龍になれるか?」と。流れちゃったら流れる「流人」だけど、のぼったら龍の神としての「龍神」になると。実は、このアウトドア企画がもう、すぐ実現しちゃったんですけど。
高松:あっ、そうなんですね。すごい(笑)。
谷中:そうなんですよ。ビジュアル化しちゃうと強い。さらに訪日外国人向けに、米沢独自のインバウンド。見てください、「Snow Ramen」。かまくらの中で甲冑を着ながらラーメン食べる体験を外国人に。
高松:楽しそう!(笑)。これをやっちゃったんですか?
谷中:これですね、去年は雪が少なかったんですけど、今年たぶんリベンジということで(笑)。ショウコさんの企画で、2020年には実現しますね。
高松:マジですか(笑)。ちょっと米沢、アツいですね!
谷中:アツいですよ。さらに「真夜中のランニング企画を実現したい」ということで、これね、ロケして作っちゃったんですね。すごいですよ。これはミキさんが作ったんですけどね、「MIDNIGHT RUN」です。これ、本当にロケした写真。
高松:すごい、カッコイイなぁ。
谷中:みなさんでやっちゃったという。しかも動画まで作っちゃった。
(映像再生)
谷中:高松さんも走りますか、一緒に(笑)。素晴らしい爆音で出ちゃってすいません(笑)。そのくらい迫力あるんですが。
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