2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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矢澤孝明氏(以下、矢澤):では続きまして、ファンコミュニケーション、ファンとのコミュニケーションで大事にしていることは、なにかありますでしょうか。佐藤ノアさん。
佐藤ノア氏(以下、佐藤):私?
矢澤:はい。
佐藤:回数を増やすことですね。とにかく数が絶対です。例えば私、絶対に1日1回配信するんですよ。私はツイキャスをずっと使っているのですが、インスタライブとかラインライブとかいろんなライブコンテンツがある中で、ツイキャスはちょっと利用者が減っているところがあるんです。
その中で私はいつも通知を出さないんですよ。通知をTwitterとかに連携して出さないようにしていて。昔からのコアな人しか見れないので、毎日ドライヤーとかをしながらツイキャスの配信をしているんです。そこで、例えば今日こういうお仕事があって、ここはこうだったんだよねと報告をしたりします。
あとは毎日絶対にSNSを更新します。欠かさないですね。本当に絶対に更新します。あと毎日どこかの媒体で、例えばTwitter、インスタ、TikTokなど、なにかの媒体で絶対にコメント返信をしています。これも絶対に欠かさないことですね。
佐藤:1日の中で触れ合える時間が多ければ多いほど、私のことを考えてもらえる時間が長くなるので、そこで離さないというか。例えばインスタのメッセージも、私は全部読んでいます。私の更新数にもよるんですけど、1,500くらいのメッセージが毎日送られてくるんですよ。
それを全部承認して、既読をつけています。移動時間とか、ちょっとの空き時間、例えばさっきの楽屋での待ち時間とかでも全部それを見ていて。私は個人的に返事は絶対にしないんですけど、既読をつけて「ちゃんと見てるよ」と。
あとはどの時間帯にSNSを見ているかファンの人がわかるから、私のことが気になって仕方なくなるんですね。そんなふうに、触れ合える時間やSNSをやっている時間をわかってもらうというか。彼氏彼女じゃないですけど、LINEみたいな感じでみんな送ってきてくれます。
「今から〇〇してくるね」「髪の毛切ってくるね」「髪の毛切ったのどう?」みたいな感じで、ただ一方的に送ってくるだけなんですけど、私は既読で返してあげる感じでやっていますね。時間をとにかく長くするのが一番だと思います。
矢澤:ありがとうございます。
佐藤:はい。
矢澤:そういったところにかなり気を遣って、ユーザーとのコミュニケーションを増やしていくというところですね。
佐藤:もう朝から晩まで支配するという(笑)。
矢澤:はい。焼きのりさんもYouTube上やコメントなどでコミュニケーションを取られたりすると思うんですけど、そこでなにか意識していることや大事にしていることはありますか?
焼きのり:私はやっぱりYouTubeを見てくれる人があってのコンテンツだと思うので、それこそちゃんとコメントをしてくれる人の名前は覚えるようにしたいなと思います。あとは、例えばすごくYouTubeを見てくれる人は別にYouTubeだけにこだわっているんじゃなくて、そのYouTubeの動画を他のSNSとかに拡散してくれるんです。
例えば画像でスクリーンショットを撮ったり、画面録画をして拡散してくれるので、私はファンの方もインフルエンサーだと思っています。一緒に成長して、YouTubeも一緒に大きくしていきたいなあと思っているので、もう仲間だと思っていて。
佐藤:うん。あとすごくいいなと思うのは、焼きのりはどの動画でも絶対に一番最初にコメントした人に「君が1コメだ」というふうに返すんですよ。だから早くレスポンスをするという、ファンのルーティンみたいなものができていて。
みんなやっぱり「1コメだ」って返ってきてほしいから、早くいいコメントをしてくれるんですね。これは日本人あるあるかなと思うんですけど、先にいいコメントがバーッと並んでいると、みんな同じようなコメントしかしなくなるんですよ。
先に悪いコメントがあったら、悪いコメントがどんどん乗っかっていくみたいなのがすごくあると思っていて。もう先にいいコメントがあるから、なんか批判しづらいというのはかなりあると思います。それがすごくいいなと思って見ていますね。
矢澤:確かにそうですね。あのYouTubeのチャンネルを見ていて、アンチと呼ばれる……僕はまあアンチの方もファンだとは思っているんですけど(笑)。
佐藤:うん、見てくれているから。
矢澤:そうですね。やっぱりそういった方々が最初に、なんというか重箱の隅をつつくようなコメントをすると、そこから派生しますからね。
佐藤:そうそう。だからもう(コメントは)花壇だと思っていて。私はアンチコメントを雑草だと思っているんですよ(笑)。
矢澤:(笑)。
佐藤:お花がいっぱいあったほうがいいじゃないですか。だから先にお花を、こうやってバーッと。
矢澤:埋め尽くすような。
佐藤:そうそう。
矢澤:感じですかね。
佐藤:はい。
矢澤:焼きのりさん、どうでしょうか。
焼きのり:みんなで花、育てていきましょう。
佐藤:はい。そうですね。
矢澤:ぜひみなさんもコメントは早めに、いいコメントをいただければと思います。
佐藤:お待ちしています。
矢澤:はい。お待ちしております。続きまして、今後やっていきたいお仕事はどんなものがありますか? 今だと椿ちゃんのイメージキャラクターにも就任されていますよね。みなさんもドラッグストアとか、ドン・キホーテとかで見られると思うんですけど、ヘアケア商品の「髪を守る椿ちゃん」ですね。
佐藤:はい。
矢澤:そういったところのイメージキャラクターにも就任されていたり、活動されている幅はかなり広がっているとは思うんですけど。
佐藤:確かに。
矢澤:今はもうSNSだけじゃないですもんね。
佐藤:そうですね。なんだか最近はそれこそ芸能といわれるお仕事もすごくさせていただいています。WebCMとか、映像媒体とか、雑誌にも出ているんですけれど、私は芸能人というよりは、芸能人とインフルエンサーの間の人でいたいんですよ。
インフルエンサーは俗に「2次芸能」と呼ばれているんですけど、その間の1.5次芸能でいたいなと思っていて。今までこういう駅広告になるようなイメージキャラクターは、女優さんやアイドルの人など、「芸能人」と呼ばれる方がやるのが主流だったと思うんですよ。
それを広めるのがインフルエンサーの役目みたいになっていたと思うんですけど、私は「それってすごく二度手間じゃない?」と思っていて。それだったら最初から人気のある人が広告をやって広めた方がコスト的にもいいし、企業さん的にも伸びるしいいじゃん、と思っちゃうんですね。
だからそこの枠をちょっと狙っていきたいなと思っています。インフルエンサーとして芸能のお仕事もやって、「インフルエンサーという仕事には、もっと夢があるんだよ」ということをいっぱい教えてあげたいですね。
矢澤:そうですね。インフルエンサーというお仕事は、本当におっしゃっていただいたとおりで。今はかなり幅が広がってきていて、SNSで活躍する方がインフルエンサーだというイメージも強くなってきていますよね。新しい時代、インフルエンサー2.0の時代が来たのかなと思います。
今までは芸能人やタレントというところがイメージキャラクターになっていたんですけれども、今回の佐藤ノアさんみたいなかたちで、インフルエンサーメインでお仕事をされていた方がイメージキャラクターになってきたりもしています。この垣根はどんどんなくなってきているんじゃないかなと、すごく感じているところですね。
佐藤:ないない。
矢澤:ないですね(笑)。
佐藤:うん、なにが芸能人とかは、もう本当にないです。例えばYouTuberと言われる方のほうが人を集められる場合もあるから、私は「広告に使うときにだれがいい?」となったとき、絶対にそっちのほうがいいと思うんですよ。だから「時代が変わってきているんだよ」ということを、企業のおじさんたちにもっと教えていきたいと思います。
矢澤:(笑)。お兄さんたちですかね?
佐藤:お兄さんたちかな? はい。教えていきたいと思います。
矢澤:焼きのりさんはこのあたり、なにか感じる部分はありますか? インフルエンサーがタレントみたいになってきているところで、今後の流れとか。
焼きのり:そうですね。例えばYouTubeにテレビで活躍されている芸能人の方も参入してきているので、そろそろ時代が動いてきたかなと思っております。私が今後やりたいこととしては、インフルエンサーの方がどういうものなのかが、いろんな人にまだちゃんと理解はされていないかなと思っているんです。
その「どういうものなんだろう」というのを啓蒙していったり、先ほどのプロフィールにも書いてあったんですけど、SAPPORO COLLECTIONとか、そういうような出面をどんどん増やすことによって、輝きたい人がみんな輝ける場ができていったらいいなあと思っております。
なのでYouTuberの方がテレビに出ていくこともいいなと思うし、芸能人の方がYouTubeなどの場所で活躍していくのもいいなと思います。みんなが輝きたい。
佐藤:テレビとYouTubeがちょっと競合みたいになっているもんね。
焼きのり:そうなんですよ。
佐藤:そう。YouTubeの人がテレビに出たら、なんだか嫌な言い方をされるみたいな。なぜかお金の話ばっかりされることもあったりするし、競合みたいになっているから「YouTubeを見ている子たちはテレビを見ないから」みたいな言い方をされたり。そこがもっとこう、交わっていくといいなと思います。
矢澤:今回のイメージキャラクターの起用のように、こういった事例が増えていくことによって、確実にインフルエンサーにもっと出面が増えていくかなというのは僕自身もすごく感じています。
あと、インフルエンサーを起用していただくことで、ファンとの接点は、おそらく芸能タレントの方よりもふだんから接している部分で増えていくと思うんです。
こういったかたちで世の中が動いていくと、僕たちもうれしいし、ファンの方々もうれしいんじゃないのかな、と最近感じていますね。
佐藤:そうだね。
矢澤:ありがとうございます(笑)。では、質問等に関しましては以上となります。佐藤ノアさん、焼きのりさん、ありがとうございました。
佐藤:ありがとうございました。
焼きのり:ありがとうございました。
(会場拍手)
矢澤:ここから質疑応答をさせていただければと思います。お二人に向けてなにか聞いておきたいことがあれば、ぜひ質問をお願いいたします。
佐藤:SNSだったらしゃべれないことも、現場だったら言えるので。オフレコでも大丈夫ですよ。
矢澤:けっこう本音トークが聞けると思うので、ぜひエグい質問も。
佐藤:はい、でもメモはしないでくださいね(笑)。
矢澤:(笑)。だれかいらっしゃらないですか?
佐藤:なんでも聞いてください。
(会場挙手)
質問者1:ありがとうございます。周りにいる人が佐藤ノアさんの動画やSNSの投稿をすごく見ているんですよ。
佐藤:ありがとうございます。うれしい。
質問者1:すごくいろんなSNSをやられているということですが、SNSは年々増えていくと思うんです。Twitterとかインスタとか、あと今はTikTokやYouTubeもあったり、数年前はミクチャ(ミックスチャンネル)もあったり。
いろんなSNSをやっていく中で、それぞれのフォロワー数を揃えていて、本当にすごいことだなと思うんです。
佐藤:はい、ありがとうございます。
質問者1:しかもツイキャスもやられているということで。
佐藤:やっていますね。
質問者1:そこで、フェードアウトというか、なにかのSNSをやめるタイミングというか、こっちに力を入れるからこっちは疎かになるとか、そういうことはなかったのかなと気になってしまいました。
佐藤:あ、それはあります。例えばInstagramを伸ばしたかったら、他の投稿は全部しないんですよ。「Twitterやめる」「TikTokやめる」「この期間はInstagramしか更新しません」と言ったら、Instagramしか見なくなるじゃないですか。だからそれで揃ったりします。
やめるというよりは、一定期間こっちの更新率をちょっと下げて、インスタばかりを更新してみるとか。それで「最近インスタに力入れてるんだよね」みたいなことをTwitterでちょっと匂わせたりすると、けっこう回るようになりますね。
あとはどれを見ても同じだと、見る意味がないじゃないですか。例えばTwitterとインスタで同じ写真を載せていたら「え、同じ写真じゃん」となるから、そこはちゃんと変化させていくようにはしています。
Twitterだと、私はけっこう言葉の共感で広めてもらうことを目的にして、主語のないツイートをして広めていただくんですよ。例えば「鍵失くしちゃった」とかだったら、「なくし物って本当なくしてから気づくよね」みたいなことを言って広めてもらうというのをコンセプトに置いていて。
インスタだと写真が綺麗というのに(コンセプトを)置いていて、TikTokは動いていてかわいいので、流行っている音源を取り入れるとか、そのプラットフォームでのいいところをちゃんと載せるようにしています。そうやって他の媒体と使い分けていますね。
質問者1:なるほど。ありがとうございます。
佐藤:はい、ありがとうございます。
矢澤:ありがとうございます。他にはいらっしゃいますでしょうか。おそらくインフルエンサーの方に質問できる機会はあまりないと思うので、ぜひなんでも聞いていただければ。
佐藤:はい。なんでも。
矢澤:難しい質問かもしれませんが、ちなみにSNSにはいろんな種類があると思うんですけど、今後一番伸びていきそうなものはありますか? 今後も生き残っていくようなSNS。
佐藤:生き残っていくSNS。Instagramはやっぱり長いだろうな、という感じはします。やっぱり全部の機能が詰まっているので。あとインスタストーリーが出てきたのは革命だなと思っていて。24時間で消えると、よりつぶやきやすいじゃないですか。
ちょっと思った気持ちとかを、より簡単に投稿しやすいなと思うんです。見る人からだとあれなんですけど、YouTubeとかだとけっこう長い時間がかかりますし。インスタは簡単にできるというのが、けっこう強みだと思います。
今後は簡単に参加しやすい、大人の人も幅広く参加しやすいようなプラットフォームが伸びていくんじゃないかなと思っています。
矢澤:ストーリーだと、ストーリーのコメントからそのままDMにいくみたいな流れも多かったりするんですよね。
佐藤:そうです。
矢澤:ちょっと僕はそこまで使えていないのであれなんですけど、ただ見るというよりは、そこから友人たちと連絡を取り合ったりできたり。そういうところもインスタのすごくいいところなんでしょうか。
佐藤:そうですね。人がつながりやすいなというのは思います。
矢澤:そうですね。ありがとうございます。
佐藤:はい。
矢澤:と、ちょっと時間をつないだ間になにか質問があったりしないでしょうか。
佐藤:大丈夫かな。
矢澤:大丈夫ですかね。
佐藤:はい。
矢澤:では、こちらで2部を終わらせていただきたいと思います。みなさんご清聴ありがとうございました。
佐藤:ありがとうございました。
(会場拍手)
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