2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
エニアグラムとプロダクトマネジメント(全1記事)
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尾部絵里子氏:私の回はゆるくやるので、寝ながら聞いてもらって大丈夫です(笑)。エニアグラムとプロダクトマネジメントの話をします。
まず自己紹介なんですが、私はSansan株式会社の尾部と申します。プロダクトはEightではなく、BtoBのSansanを担当しています。他にはPdM Cafe というコミュニティ、プロダクトマネージャー(以下、PM)のコミュニティをやっています。参加者さんが決めたテーマを参加者さんで話すというような、ワールドカフェ形式のイベントです。9月にまたやるので、もしご興味があればぜひ来てください。
最近「API選任担当のPMの勉強会」という、ニッチでディープな勉強会を始めました。またこれも2回目をやろうと思いますので、ご興味ある方がいらしたらぜひ来てください。
これからお話するのは個人の見解でございまして、Sansan株式会社の見解ではございませんので、ご注意ください。
「エニアグラム」、知ってる方?
(会場挙手)
3割! やったことある方?
(会場挙手)
3割。タイプは1~9種類あるのですが、それがなにか説明できる方!
(会場挙手)
2名! ありがとうございます。
では少しだけ説明させてください。エニアグラム。これは自己分析に使われるツールで、性格の特徴とか動機とか強みとか行動スタイルを、9個のタイプに分類したものです。
当社もそうなんですが、これを例えば企業の人事の制度に活かしたりします。社員の強みを活かしながらどういうポジションに配置するか、どういうコミュニケーションをとるかなど活かしている企業もあります。
エニアグラムとはギリシャ語で「9」の意味を持つ「エネア」と、「図」という意味を持つ「グラム」を合わせた言葉です。起源は2500年前で、口伝でギリシャの哲学に考慮されている宇宙の原理でございます! 怪しいですね(笑)。しかし、つい頷いてしまう結果が出るのです。
1番、完全でありたい人。2番、人の助けになりたい人。3番、達成して成功したい人。4番、特別な存在であろうとする人。5番、知識を求めて観察する人。6番、安全と安心を求める人。7番、楽しさを求める人。8番、挑戦する人。9番、平和と調和を願う人。みなさんも自分がどのへんだなというのを、思い当たるところがあると思います。
例えば、キャラクターを例に出すと…完全でありたい星一徹さんとか、人の助けになりたいドラえもんとか、達成して成功したい峰不二子ちゃんとか。こういう感じで、飛ばしますけど……安全と安心を求めるマスオさんと、楽しさを求めるサザエさん、といったところです。キャラクターを9つに分類させるものです。
エニアグラムとプロダクトマネジメントという言葉を日本語と英語でググってみたのですが、誰も言及していなかったので、ここが初めての場ですね(笑)。
エニアグラムでわかる興味関心の分類は、プロダクトマネジメントにも活かすことができるのではという仮説なのですが。例えば、達成欲がある人であれば、コンプ系の施策が当たるのでは。楽しさを追い求める7番の人であれば、ゲーム性の施策が当たるのでは。安全と安心を求める人であれば、セキュアな施策が当たるのでは。といったように使えるのではと考えています。。
Sansanというプロダクト、みなさんご存知でしょうか。ご存知の方?
(会場挙手)
9割5分くらいですかね
Sansanとは名刺管理に使われるツールでして、名刺をスキャナーやスマホアプリで取り込むとデータ化してくれ、人の情報や誰と誰が会ったかなどをわかりやすく見せてくれるクラウドサービスです。
そのSansanを通じて見出した人類の理「プロダクトマネジメントとエニアグラムは密接な関係にある」という話をいたします(笑)。
当社のPMは何人かいるんですが、「なぜ名刺交換したらすぐにスキャンするのか?」という問いに対してある人は「落としたら怖い、個人情報なので」、ある人は「あとで思い出せないとか、カッコ悪いのは嫌だ」と。ある人は「画面にきれいに並んでいくのが心地よい、コレクションのようで」、ある人は「タスクを攻略していく感じが好き」とか。ある人は「交換した人の目の前で、パシャパシャ名刺を撮ってドヤ顔したい」みたいな(笑)。
全員モチベーションが違ったんですよね。「もしやアレに似てる……?」と思いました。そう、エニアグラム。
この発言…興味関心から、誰がどのタイプに分類されそうかと、当ててみたんですね。「カッコ悪いのが嫌」という人は、タイプ1の「完全でありたい人」。「コレクションしたい」という人は、タイプ3「達成したい人」。「パシャパシャ撮影して、ドヤ顔したい」人は、タイプ4「特別な存在でありたい人」。「落としたら怖い」という人は、タイプ6「安心と安全を求める人」。「タスクを攻略していきたい」という人はタイプ8「挑戦する人」というように考えたのですが、答え合わせをすると、みごと全員のタイプを当ててしまいました。
そこから「ひょっとすると、プロダクトのターゲットであるビジネスマンをエニアグラムで分類できるかも」、「そしてユーザーのモチベーションはエニアグラムの分類が当てはめられるかもしれない」と思い、やってみました。結論、職種ににエニアグラムの傾向がありました。
Sansan株式会社では社員の全員にエニアグラムをやってもらっているので、人事からそのデータベースをもらって、分析しました。まず、こんな結果に。
「人と会う人」営業やCSは、タイプ3の「成功、達成を求める人」。あとはCSや人事、広報は、タイプ2の「人を助ける人」。企画や営業系は、タイプ7の「楽しさを求める人」という人が多かったです。
一方で「人に会わない」人は、法務や経理。こういう人はタイプ1の「完全を追い求める人」。デザイナーとかエンジニアの人は、タイプ5の「知識を求め、観察する人」に偏りがありました。
次に、プロダクトに戻してみようと思います。「名刺をもらっている」、「名刺を使っている・見ている」という人がターゲットになっていくんですけども、これでマトリックスを作ってみました。
上が、「かなり見る」「やや見る」「ほぼ見ない」。縦が、名刺を「かなり持ってる」「やや持ってる」「ほぼ持ってない」に分けてみて、営業系・CS系が左上になりますよね。あと企画・マーケ系は、まあまあ持ってるとか。あとは営業アシスタント系は、ほぼ持ってないんだけどよく見るとか。そうやって分類しています。
次にエニアグラムの傾向を重ねてみます。さっき出した傾向を置いてみると…左上は、「成功、達成したい人」。右のほうは、「知識、観察する人」と出ましたと。シンプルにするとこういうマトリックスになります。
例えば施策に割り当てると、名刺を持ってる系とか見る人たちには、収集やトライ系の施策。見なくて持ってない人に対しては、学習系の施策が当たるんじゃないかなと、今のところ踏んでます。
ポジションによって興味の傾向が変わる。ポジションによって名刺の保有枚数が違う。そうであれば、「名刺の保有枚数と興味に相関があるんじゃないか」施策検討の拠り所の一つにできるのではと今のところ思ってます。
エニアグラムはプロダクトマネジメントにきっと関係があるんです。どなたか一緒に、試して、もらえたらうれしいです(笑)。もし「そうだよね」というのがあったら、ご報告ください。
そして私の検証は続きます。
(会場拍手)
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