2024.10.10
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メディア・宿泊業必見!1日10分の残業削減とは? (全1記事)
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千葉俊輔氏(以下、千葉):みなさんこんにちは。Dropbox でメディア業、それから宿泊業を担当させていただいております、千葉と申します。
今日はこちらの「メディア・宿泊業様必見」ということで、みなさまの仕事においての生産性、効率をどうやって上げていくか。それから1日10分という小さい数字ではありますけども、「残業時間をどれだけ減らすことができるのか」についてお話しさせていただきたきます。
今日こちらのセッションが終わったあと、もうひとつ(セッションを)聞いて帰られるかたも、このまま帰られるかたもいらっしゃると思うんですけども。「今日このまま直帰します」っていうかたどれくらいらっしゃいますか。
(会場挙手)
あ、なるほど半分くらいですね。残り半分のかたは1回会社に帰らなきゃいけないとか、まだお仕事があってということだと思うんですけど。やっぱり18時過ぎとか19時とかに(会社に)帰られて、そこからお仕事に取り掛かるということは、すなわち残業するということになるかなと思います。
私どもはですね、できるだけそういう(残業の)時間を削減していくことのお手伝いができればと考えております。
今日のアジェンダとしましては、まず「生産性が高い」とか「低い」というのはどういうことなのかというお話。それから、「Dropbox Business」をご利用いただいてるお客様、メディア業のお客様、それから宿泊業のお客様が、具体的にどういうワークフローで、お仕事のなかでDropboxを使っていただいてるのか、ご紹介させていただければと考えております。
最後は、社員一人あたり1日10分の残業削減ということで、その根拠はどこにあるのかというところ。それから1日10分削減できたとして、じゃあ「その費用対効果ってなんなんだろう」ということのご紹介をさせていただきます。残りあと35分ぐらいお時間をいただいてお話をできればと考えております。
ではさっそくですね、「生産性が高い低いとはなんなのか」というところからお話を始めさせていただければと思います。
「働き方改革の情報収集をしてこい」と言われてる立場のかたなんかは、もう耳にタコができるぐらいお聞きになってるかもわかりませんけれども。あらためてベースラインを揃えさせていただければと思います。日本の労働制度、それから働き方にある課題ということで、内閣府のほうで3つ課題を挙げておられます。
ひとつが正規・非正規の不合理な処遇の差ということで、例えばちょっと前なんかですと、派遣切りなんて話がありました。契約社員ですと、一所懸命に何年も働いて、社員さんよりスキルが高いにもかかわらず、契約期間終了で切られてしまって、再契約もされないなんてことがあるそうです。
弊社の社員も見習わないといけないところなんですが、正社員がですね、タラタラ9時半とか10時に出社してきてる一方で、契約社員のかたは9時ぴったりに仕事されていて、冷たい目線を浴びるとかですね。ちょっと格差があるんじゃないかという話があったりするかも知れません。
あとは長時間労働ですね。先ほど「このあと会社入られるかたは?」とお聞きしましたけれども、朝早めに時差通勤で7時8時に出社されて、朝のあいだにワーッと仕事されて、さらに積み上がってくる仕事を午後からこなされて、場合によっては22時23時まで仕事されてるかたも多くいるかと思います。
あと同じ会社の中でも、「この部の人はなかなか早く帰れない」「こっちの部の人は早く帰れる」とか。それはそれで、格差じゃないですけども、あっちはずるいなみたいな。(同じ会社内で)精神的な壁ができてしまうこともあるんじゃないかと思ってます。
(スライドを見て)あとは、「単線型の日本のキャリアパス」という一見わかりにくいようなフレーズもひとつ入ってました。よくあるのが、日本だと「キャリアパス」ですね。はしごを一段ずつ登っていくけど、なにかミスをしてしまうともう出世できなくなる、みたいなことがあるかと思います。
例えば、女性のかたなんかですと、ご結婚、出産をされて、復職されて「キャリアアップをもう1回見直したい」というチャンスがなかなか得られないということがあったりとか。あるいは、技術系のかたが一所懸命キャリアアップされようとしても、やっぱりマネージャークラスで止まってしまって、なかなか技術を突き詰めて経営層に入っていくところも難しいといったことがあるかと思います。
じゃあ「海外」がいいのか、我々のような「外資」がいいのかというと、そうではないんですね。ただ、選択肢が多いほうがいいということで、こういう課題が出てきております。
そこで我々Dropboxや、あるいはソフトバンクさんなりがご協力できるところってどこなのかと考えたときに、やはり「長時間労働」の部分になってくるのかなと思います。
雇用の体制ですとかキャリアパスというところは、外からとやかく言ってご支援さしあげられるものでもないですし、我々IT企業の者がとやかく言うことではございません。そこで我々は、ITの力を使って、この長時間労働をなんとか解決するためのご提案ができればと考えております。
ところで長時間労働を生み出す原因ってなんなのかということですが、こちらも同じように内閣府から統計が出ております。主なことを3つ、こちら(スライド)に挙げさせていただいております。
まず長時間労働の原因の1つ目。これは複数回答なので、いろんな回答をされてるかたがいらっしゃるだろうと思いますが、一番多いところですね。44パーセントは「管理職の意識・取り組み不足」であると答えています。これはもう、明らかに現場レベルの人からの意見かなと。「上司がぜんぜん見てくれていい」とか、「会社がぜんぜん体制を変えてくれない」とか。僕もそういうことを何度か言われたことがありますけども、そういうご意見が一番強いということです。
2番目は(リソース不足)。やっぱりどこの業界のかたもおっしゃいますね、とくにホテルさんなんかでも、最近は人の入れ替わりが激しすぎるということで。一方で、2019年のラグビーワールドカップ、2020年のオリンピックを見据えてどんどん新しいホテルが建っていますよね。
人が増えていないのに、なぜか新しいホテルにリソースが割かれてしまうっていう。いままで10人でやってた仕事を5人でやらなければいけないとか。まったく別の業者のかたも同じで、似たようなことがあるかと思いますが、人が足りないというのがあると思います。
それから30パーセントの人たち。3番目に多いところですが、これはどちらかというと部長クラス。現場より一歩ひいた、かといって経営層にまだ入っていない、中間職の人たちに一番多い意見だったんですが。社員の生産性、それからスキルが低いということです。現場がうまく動いてないから仕事が終わらないんだ、長時間労働に繋がっているのだということですね。
そのなかで、私どもがご協力ができるところはどこなんだろうと考えたときに、「管理者様の意識、取り組み不足があります」とこういうセミナーなんかを通じてインプットできればいいかなと思うんですが、なかなかDropboxを使って、管理者様の意識が変わるかというと、直接的なご支援はちょっと難しいかなと思います。
人手不足のところもやっぱりそうですね。効率化という観点ではご協力できるのかなと思いますが、直接的な話は難しいですね。雇用体制を見直して、なるべく社員が辞めないように、社員さんに優しい環境をつくっていただくというのがベストなんだろうと思ってます。
ここではちょっと焦点を絞って、「社員の生産性・スキルの低さ」といわれているところをどうやって改善できるのか。とくに生産性というところに焦点を絞ってお話をどんどん進めていきたいと思います。
じゃあ生産性とはなにか。これは定義がございます。労働による成果を「労働投入量」、つまり人数ですとか労働時間の観点から考えます。例えば、ひとつの仕事を終えるのに、2人かけてやるのがいいのか、5人かけてやるのがいいのか。あるいは2時間かけるのがいいのか、5時間かけるのがいいのか。母数が少なければ少ないほど効率がいいという話になると思います。これが生産性です。
ですから、より少人数で、より短時間で従来の業務を完了できるようになれば、それイコール生産性が上がっているということになると思います。
よく、残業代を減らすということで、20時になったら自動的にパソコンがシャットダウンするとかっていう荒業で残業時間を減らそうとする企業さんもいらっしゃるかもしれませんが、それでどういう成果が得られるんですかというところが問題です。
結局労働内容は変わってないですし、むしろ家に持って帰って仕事をしなければいけないとかで、(仕事を終えるのに)より長く時間がかかってしまうということがあります。本質的には、仕事をちゃんと終える時間をより短くすることがターゲットかと思います。
まあ、そうはいっても「なかなか生産性が上がらないんです」というのが現状かと思います。生産性が上がらない要因がどこにあるのかという話なんですが、(スライドを指して)これ我々がよくセミナーセッションとか、プレスリリースなんかで使わせていただいてるマッキンゼーさんの統計なんですが、Work about Work、つまり仕事のための仕事というのが我々の(仕事の)中で60パーセントを占めているといわれています。
例えば、打ち合わせのための下打ち合わせとか、会議を始める前に会議資料を配ってる時間とか、あとはメールを探してる時間など、いろいろあると思います。実は我々の労働時間のなかで本質的に仕事をしている部分というのは、残りの40パーセントしかないというふうに言われています。
なんでそんなことになっているかというと、3つぐらい傾向がございます。最近は組織が非常に複雑化しているということです。従来は会議室と現場みたいにトップダウンの組織で、部長さんがいて、課長さんがいて、現場がいてという、指示系統が伝わりやすくできていました。
そういうものが、最近では組織も分散化してしまって働く場所もバラバラ、契約形態も雇用形態もバラバラになっています。このように、現場もスタッフも分散してしまっているという組織の構造が、ひとつ理由として挙げられます。
それから、従来会社の中だけで仕事が完結していたものが、例えば部署の中だけではなくて、社内であっても複数の部署と連携して仕事をしなければいけないということも増えました。あるいは、デザインをどこかに外注しなければいけないとか、社外の人とやり取りをするというシーンが非常に多くなってきていると思います。
そうした中で社外の協力会社、クライアントさんといろんなツールを使い分けて、お仕事をしていかなければいけないということで、「このお客さんとはどのツールを使うんだっけ」とかでですね、それを調べている時間が無駄になっているということもあると思います。
今日は私どものブースも設けてまして、ちょうど向かい側に我々の社内で利用させていただいているSlackさんがブースを設けていらっしゃいます。(スライドを見て)ちょっとここにはチャットというキーワードを含めてないんですが、情報は多様化しているということが言えると思います。
私もよく社内の人とコミュニケーションを取るんですが、「これメールでやり取りしてたんだっけ」「ファイルサーバにデータ置いてあったんだっけ」、あるいは「Dropbox に入れていたんだっけ」「Slack でやってたんだっけ」と、どこで話をしていたのかがまったくわからないことになってしまっていました。それぞれを検索する時間、仕事がダウンしている時間が非常に無駄になってきてるんですね。
みなさんにおかれましても、我々が持ってるようなファイルサーバですとか、クラウドを使っているかたもいらっしゃると思いますが、それぞれどこにデータがあるのかというのがわからなくなってきていると。それが、これから迎える、あるいはすでに迎えている課題なのかなと思ってます。
そこに対して今日は「こうしてください」という解はありません。他社さんが、どういうふうにやっているのかという話までに、留められればと思います。
ちょっとここで3社様ほどですね、具体的な名前は挙げませんけれども、実際にDropbox を使ってらっしゃるお客さん、企業さんが「どのようにDropboxを利用されているのか」のご紹介をさせていただければと思います。
1つ目は、ある出版社様の中で、部門としては月刊誌を出されているチームの事例です。編集さん、デスクさん、その下のかた、それから関連する部門のかたとのワークフローをご紹介させていただければと思います。
Dropboxの製品の見た目ですとか、Dropboxにこんな機能がございますとか、そういったデモみたいなものはブースのほうでぜひ見ていただければと思いまして、Dropbox自体をこちらでお見せするというのは差し控えようと思ってるんですけれども。
ひとつだけご紹介を差し上げたいのが、今(スライドの)左手真ん中にあげております「Paper」です。これ実はですね、知る人ぞ知るサービスで、もうちょっと我々もアピールをがんばらなきゃいけないところなんですが。Dropboxを利用すると一緒に使えるエディターツールですね。
ちょっとこれはですね、今日初めて聞きましたと、見たことないというかたもいらっしゃるかと思います。動画でどんなものかというところをですね、ご紹介を先にさせていただきたいと思います。
(動画が流れる)
はい、非常に短時間の動画で、これだけでどんなものなのかというのを理解できたかたはすごいなと思うんですが、3つのポイントとなるところがあったかと思います。
ひとつはブラウザで、専用ソフトを使わないで使えるエディタです。場所ですとか、デバイスを選ばずに使っていただけるということです。マイクロソフトのワードとか使ってると、立ち上がってくるのを待って、どういった機能を使ってとかあるじゃないですか。そういったツールではなくてですね、簡単に使える、どんなデバイスでも使えるツールでございます。
それから、(Paperでは)いろんな画像を埋め込んだりとか、Youtube のプレビューを入れたりですとか、動画の再生もできます。メディア系のお客様だと「InVision」とか、いろいろなソフトを使われると思うんですけど、そういった対応しているアプリケーションのリンクをそのまま入れて、Paperのドキュメント内でプレビューを再生することができます。連携が非常に高度です。
あとは同時編集ができるということですね。例えば、私がまずこの行を書いて、他の人がそのあとの行を書いてもらうですとか、コメントの機能で相手に通知させるということができたりもします。(スライドを見ながら)こういった月刊誌なんかを作られている、ワークフローでの利用ですね。
例えば、メールとかビデオ会議なんかは、「こういうふうにして、今回はこういう企画をしよう」という話に加え、Paperを使ってドキュメントの中で、いろんな情報をピントインして共同編集できるということです。
しっかりした提案資料とか、そういったものを作ろうとすると、やっぱりパワーポイントとかで「いいデザインできっちり作る」ということになってくると思います。一方でメモレベルになると、Mac標準メモを使うか、あるいは手書きであるかと思うんですが、そのちょうど中間に値するのがPaperだと思います。
共有する必要があって、一方でしっかり作り込みをする必要のないものを書きたいというときに、サクッと書いてちょっと使って捨てるというのが、Paperのいい使い方じゃないかと思います。
そのなかで、こちらのお客様は「9月号をこれからつくっていきますよ」ということが始まりますと。まず編集さん、デスクさんがですね、Dropboxフォルダのなかで「9月号」というフォルダをつくります。で、取材に行かれますと、ライターさんですとかカメラマンさんが、取材の内容ですとか撮った写真をDropbox の中に入れていくと。
一方で社内ではですね、デザイナーさんが9月号のレイアウトをすでに決め始めていて、「文字数はこれぐらいにしますよ」「写真はこのレイアウトで置きますよ」と。文字数なんかが決まってくれば、今度はライターさんに「何文字でお願いします」ということでうまく調整していただける、まあインタラクティブですね。オペレーションの始まり、ということができます。
当然写真なんか使ってれば、版権も発生してきますから、チェック・承認をしていく。まあPDFなどを送ってですね、閲覧してもらって承認していくと。Dropboxではですね、PDF、それからIllustrator、Photoshop のデータを、わざわざメール転送して送らなくても、Dropboxにアクセスすればプレビューを表示することができます。
なので、チェック・承認するかたが「専用ソフトを持ってない」という場合でも、Dropbox の見たいファイルのプレビューを見て、「いいですこれでお願いします」などの承認をすることもできます。承認となれば、CMS(コンテンツマネジメントサービス)を通して、例えば(データを)印刷会社に送ります、それで「そちらで刷ってください」みたいなこととかも可能です。最近ですと、デジタルで加工するオンライン版というのも考えられますから、オンライン版にも送っていくというのが一例のフローでして、Dropbox を軸としてこのようなフローを描いています。
最終的には9月号が刷りおわってですね、刷りおわってる頃には当然10月号をつくり始めてるわけですね。この9月号のデータも一式アーカイブデータにできます。またアーカイブフォルダに入れて、Dropbox 内で保存もできます。
一連のフローの流れを言葉で説明していきますと、「こういう企画つくりましょう」「こういう話つくりましょう」という企画立案のフェーズ。それからネーム製作のフェーズ、校了していく作業ですね。あと、借り物で配信するのかデジタルで配信するのかもありますが、実際に配信すると。ということで、最後はアーカイブするということになります。この一連のワークフローのですね、共通基盤としてDropboxを使っていただけます。
導入前にもともと使われているシステムが当然おありかと思うんですが、ネームの製作までをこっちのプラットフォームでやって、校了するところについてはまた別のプラットフォームに載せて、お客さんとやりとりをされたり。次印刷に渡すのはどこでもいいんですが、アーカイブするときにはぜんぜんまた別のものを使ったりとバラバラなので、余計なコピー時間が発生してますと。Dropboxでは頭から終わりまで、ぜんぶをDropbox内に置いていただけます。容量無制限で使っていただけるというのがメリットなんじゃないかと思います。
このフローの中で、「どこが時短になるんだ?」「なんでDropboxを使ってる人たちが、10分20分早く帰れているんだ?」というところですね。ひとつが最初の企画立案のところで、まずDropboxに置かれているファイルに関しては、全文検索を使っていただけます。Paperにしても、Dropboxに置いてあるワードですとかパワーポイント、PDFですとか、いろんなものを含めて全文検索ができるようにつくってます。
私は仕事柄、担当するお客様はデザイン部門のかたが多くて、密にお話をさせていただくことも多くあるんです。みなさん、なにかモノを探してる時間が非常に無駄だとおっしゃいます。なにかを探している時間を削れば削るほど、より良いものがつくれるとおっしゃってます。そういうときに全文検索で、横串で探していただけますので、早くモノを見つけることができます。
今日は実際にデモはしませんと申しあげたとおりで、実際にフルコース見たことがないかたは、ぜひブースに足を運んで見ていただきたいのですが。Dropboxはフォルダ操作、エクスプローラーで操作することができます。インターネットエクスプローラーですね。まあブラウザでも使っていただくことができるんですが。要はフォルダを移動したり、フォルダを作ったりとか、フォルダの中でファイルを移動する、ファイルを新規作成するとか。そういったフォルダ操作で、簡単に使っていただくことができます。わざわざブラウザにログインしてチェックアウト、チェックインして……みたいな操作が要らないんですね。なので、仕事が早くこなせます。
あとはブラウザで使うとなると、同期をするってことが必要にはなるんですけど、同期が非常に速いです。さらにファイル・フォルダ単位で柔軟に外部共有することができます。例えば「このフォルダは外出しします」「このフォルダは社内専用です」みたいに、アクセス権を柔軟にわけることができます。なので、外出し用なのでこっちのプラットフォームで送らなければいけない、社内用なのでファイルサーバーに置きましょうとか、プラットフォームをわける必要がなくなりますと。そういったところをどっちにするかなど、考える時間がなくなりますね。
あとは、先ほど申しましたけれども、IllustratorですとかPhotoshopといった生ファイルのプレビューを置くことができますので、わざわざPDF変換して、メールに添付して送るみたいなことをしなくても大丈夫です。Illustratorファイルの置き場所のURLを相手にメール通知するだけで、相手はそのファイルをプレビューで表示することができるようになります。なので、無駄な時間がひとつなくなることに繋がります。
先ほどフローのなかで、印刷会社さんが受け取ってという話がありましたが、べつの広告印刷会社さんでの、製作・DTP部門での利用のフローをご紹介さしあげます。
(スライドを見ながら)こちらでは、あるお客様から営業さんがお仕事を取ってきて、データの入稿をいただくというフェーズまできた、というところまでを表示しております。Dropboxでは、お客様からファイルをアップロードしてもらうという用途に使っていただくことも当然できるわけです。
そのときには各お客様の専用のフォルダを作り、A社様はA社様用に送る、B社様はB社様用に送るが、間違ってもA社様がB社様のフォルダを見てしまうとか、そういうことのないように、セキュアに使っていただくことができます。
つまり、Web入稿に使っていただくことができます。そうしますと、印刷会社さんとかで写真とかが扱われていれば、ここの写真は流用データとして、ここから引っ張ってきて過去のデータ使ってよというケースもあるかも知れないです。
そうするとユーザーさんがやるのか、製作のかたがやるのかは別として、過去データをアーカイブのDropboxから流用するということが簡単にできるわけなんです。
そうしますと、今度は製作部門のかたが入稿いただいたデータを、InDesign、Illustratorなりで編集といいますか、印刷用の組版をされて印刷データにすることができます。校正サイドでも、先ほど申しあげたとおり、Dropboxを持ってないかたでもプレビューを見ることができますので、Web入稿、Web校正で使っていただくことができます。
校正チェックがOKということであれば、今度DTP部門から実際に印刷部門のかたにデータを渡して、印刷の工場で輪転を回すとか、デジタルで出すとか、このように印刷まで行っていくことができるわけです。
また先ほどの月刊誌のお客様のように、一度終わったデータをアーカイブデータとしてDropboxに保管しておけます。データによって重たいとかそんなに容量入らないとか、そういうことの心配なくお客様のデータを預かるということができるようになってます。
先ほどと同じように、入稿から製作、それから校了作業を経てDTPして、アーカイブすることですね。ここまでの一連の動きで、共通基盤としてDropboxをご利用していただけるということです。
続いて各フェーズで、時短がどのようにできるのかをお送りします。まずWeb入稿のところです。Dropboxをお客様がWeb入稿のプラットフォームとして使っていただくことができると申しあげましたが、具体的に言うとDropboxをファイルリクエストとしてお使いただけます。まあFTP(ファイル転送プロトコル)みたいなものだと思ってください。
Dropboxのユーザーのお客様が、Dropboxを持ってないお客様に対して「このフォルダにアップロードしておいてね」という感じで、フォルダのURLを渡すということができます。そのお客様が、ブラウザ経由でそのフォルダにアップロードするということが、ライセンスを持たないでもできます。
これをほかのソリューションでやろうとすると、例えばファイル便のようなもので、やっていただかなければいけないお客様に、「うちDropbox を使ってるんですけど、Dropbox持ってますか」とか、そんなことを聞く必要もありません。そんな時間も必要ないです。
Dropboxを使っていようが使っていまいが、「どんなお客様からでもデータを伝えることができる」というのが、このアップロードの仕組みのひとつです。時間を削減するという利益になります。
それからWeb入稿で、ファイルリクエストを使って入稿される、データがアップロードされると、それがそのフォルダに関連する、フォルダにアクセス権を持ってるクライアントに自動通知をするということができます。
それから印刷会社様の営業さんですと、「いつ入稿されるんですか」「いつデータ取りに行けばいいですか」とかいうコミュニケーションをして、「じゃあ取りに行きます」「まだ入ってません」などということもあるかと思うんですが。
Dropboxを介した入稿の仕組みを使っていただくと、(直接的な)確認をされなくても、勝手にお客様がアップロードしてくれて、それが入ってきたタイミングで関係者にパッと通知をされるという自動化を考えていくことができますので、ここでもまた時間の削減ということを考えていただければと思います。
先ほど申しあげたとおり、Illustrator、Photoshopの生ファイルのプレビューが使えますから、わざわざ印刷用のデータをPDF に変換して、お客様に送るところの無駄な時間も省けると。
次に校了データですね。校了データに関してはDropbox上でフォルダを移動するだけで、アーカイブという領域に持っていくことができますから、アーカイブを別のデータセンターにコピーしてアップロードしてとか、そういうことを考えていただく必要がなくなります。これがプラットフォームを統一するメリットのひとつとなるかと思います。
では最後に、ホテルのお客様についてです。宿泊業のお客様の拠点、それからフランチャイズで使われているNASですとか、ファイルサーバを統合されたいというご要望を多数お聞きしています。
こちらのお客様はもともとフランチャイズですが、直営のエリアにいて、ホテルさんの統括をされるエリアマネージャーのような立場のかたです。自分の管轄にあるホテルさん、拠点さん、フランチャイズさんから、売上のデータであるとか、問題点となる情報を吸い上げなければいけない一方で、本社から落ちてくる新しいプランに関する報告データを添付して、各拠点で検収して使えるように配信しなければなりません。
要は「本社と現場に挟まれるハブ」にならなければいけないエリアマネージャーのかたがいらっしゃるときに、従来ですと各拠点で別々にNASを配置されてしまっていて、やり取りもそれぞれのメール添付に頼っているため、ひとつずつ回らなければいけないんですね。場合によっては実際に現地まで行って、コミュニケーションとらなければいけないということが課題としてありました。こちらのお客様は、Dropboxにすることによって拠点のNASをぜんぶ撤廃してます。
拠点は現場に置いてあるNASを覗きに行くんではなくて、統合されてるDropboxの拠点の名前がついたフォルダを利用するということです。実はここ最近、ホテルさんから「こういうことをやりたい」という要望が、私のほうに多く入ってきます。
理由としては、すでにニュースで見たかたもいると思いますが、6月の末ぐらいに、フランスの「ファストブッキング」という予約サイトを運営されてる会社さんが、訪日するお客様がWebサイトから入れる予約システムがあるんですけど、その個人情報を漏洩してしまったのですね。
ヨーロッパのことだから関係ないと思っていたGDPR、個人情報保護の法律が、実は日本のホテル様に限らず、いろんなこういうお客様も常に引っかかってきてしまうんですね。ヨーロッパから日本にいらっしゃるお客様の個人情報を漏洩することが非常に厳罰化されているということです。
日本でも3年ぐらい前にマイナンバーが始まり、改正個人情報保護法が施行されて、個人情報の完全な管理措置を講じなければいけないということで、アクセスの制し方を考えなければいけない、ログをきっちり取りましょうみたいな課題が出てきたと思います。今後はヨーロッパからやってきたというGDPRの対策もしなければいけないということで、ホテルさんも対応を考えているということです。これは渡りに船というか、現場のNASをやめて全部クラウド化しようという流れになりました。
Dropboxは個人情報保護の外部監査を受けてますから第三者委託にはならないですけれども、個人情報を扱う場所として適切に使っていただくことができるということで、情報の統合ということをやっています。NASをクラウド化しようと考えると、「フォルダのアクセス権はどうするんだ」とかいう話をよくうかがっているので、ちょっと細かいスライドをこちらにご用意しました。
例えば、本部、丸の内拠点、みたいな感じでフォルダわけをされるとすると、当然営業本部長さんは本部の営業と企画、2018年クリスマス企画みたいなものにアクセス権があります。ここで丸の内の支配人さん、あるいはスタッフのかたが宿泊簿とかを調べるフォルダがあります。管理のかたは管理のスタッフフォルダが見えます、というふうにアクセス権を設定することができます。
単純にフォルダにアクセス権があるかどうかだけで、各担当のかたが見れるフォルダーが決まってくるという、非常にシンプルな考え方です。例えば、丸の内担当の女性の営業さんに対して、見たいフォルダにアクセス権をつけてあげれば、そのままそこで覗けますよね、というシンプルな構造をとることができます。
あるいは、2018年クリスマス企画で、外部のデザイナーさんとやり取りをされるということであれば、このフォルダだけ外部のデザイナーさんにアクセス権つけてあげれば、そのデザイナーさんは、そのフォルダーだけ見れるというような構成をとっていただくことができます。
(スライドを指して)具体的に丸の内の支配人のかたと、丸の内担当の営業さん、本社にいらっしゃる担当さん、それぞれのDropboxがどういうふうに見えるのかというと、こんな感じです。
丸の内担当のかたが左ですね、営業さんのDropboxは、自分にアクセス権がある営業のフォルダ、それからその配下にあるフォルダ、加えて丸の内の管理部、自分が見る実績データが入ってるフォルダだけが見える、余計なフォルダは見れないというふうにアクセス権を柔軟に設定できることができます。一方で丸の内の支配人さんは、本部のファイルには一切触れませんで、丸の内拠点のフォルダだけにアクセス権をつくって、それぞれにアクセスすることができます。
じゃあ、丸の内の支配人さんと丸の内担当の営業さんが、どうやって情報共有をされるのかというところですね。お互いに共通したアクセス権を持っているところに対して、ファイルを入れるだけでファイル共有できます。わざわざメールに添付する、「ここに入れました」とか、そんなこと送らなくても共通でアクセス権を持ってるフォルダに入れるだけで、「新しいファイルが入りました」という指示が飛びますし、情報共有することができると思います。
最後にですね、ここまで「時短」とかキーワードをいろいろ出させていただきましたが、社員一人あたり1日10分の残業削減は本当なのか、どうなのかというところの話をさせていただきます。
Dropboxをご利用いただくと削減できる時間は、大きく言うとこちらに7つございます。まずひとつが「外出先で必要な情報にアクセスできる」ということ。要は会社に帰らなくても、Dropboxにアクセスできるデバイスがあれば、先ほどこれから会社に帰るかたとかお聞きしましたけれども、持ち帰りというのを減らすことができると思います。例えば、帰り道に立ち寄る喫茶店、場合によってはご自宅からアクセスして、会社に帰らなくてもお仕事ができると思います。
それから、移動時間などの「隙間時間を有効に活用することができる」ということ。例えば私は商談の帰り道に提案資料のリンクを送付するというのを心がけてますが、商談が終わって15分ぐらい電車に乗るとしますね。電車のなかでDropboxにスマホからアクセスをして、そこからファイルのリンクをお客さんにメールで送信する。そうしますと、営業の競争力じゃないですけども、とくにホテルさんみたいに個人営業されてると、「紙で営業の資料もっていってます」という話をうかがうんですが。帰り道にすぐお客様に情報提供することができたり、場合によっては商談のその場で、お客さんに資料を渡すということが出てくると思います。
それから「検索」です。先ほど「全文検索の機能がありますよ」ってお話をさせていただきましたが、デザイナーさんが嫌うという、なにかモノを探す時間を極限までなくすことができると思います。
それから、多くの会社様はVPN(仮想プライベートネットワーク)の仕組みを敷かれていて。例えば今日、出先でなにか会社内のファイルにアクセスしなければいけないとなると、VPN、トークンワンタイムパスワードでログインされるかたがいらっしゃるかも知れません。トークンどこだっけとカバンの中ごちゃごちゃ探したりする時間をなくしたり、ログインする時間というのをなくすことができます。
あとは「ファイル共有」ですね。パートナー企業様とファイルのキャッチボールをしなければいけないというときに、いちいちブラウザでファイルをアップロードして、リンクを発生させてURLを送って、相手にパスワードを教えて「落としてくれましたか」と確認するみたいなことをやる時間というのも無駄ですよね。Dropboxであればリアルタイムで同期してくれますので、すぐにデータを共有することができると思います。
あと1点、話の毛色がちょっと変わってくるんですが、Dropboxでは預けていただいたデータを120日間、世代数としては無制限にバックアップを取っております。バージョン管理といって、お客様のDropboxに置いてあるデータを「開いて編集をして上書き保存しました、1世代」「開いて編集して上書き保存しました、2世代」という感じ捉えています。マイクロソフトオフィスなんかですと、5分おきで自動保存されてると思いますが、それがぜんぶバージョンとして、バックアップとして保持をされてます。
期間としても120日なので、例えばマルウェアに感染してしまった、ファイルが暗号化されてしまってファイルネームすらわかんなくなってしまったということがあったとしても、感染する直前の状態にDropboxのバックアップで戻すことができるようになります。紛失してしまったというデバイスがあったときにも、リモートライトというDropbox遠隔作業するということができますから、非常に頼りになりますね。
これをお客様のなかで平均していただくと、内勤外勤を合わせて、1人1日10分、月になおすと3時間の時短となります。
外勤のかたは非常にもっと削減効果が高いと思いますし、逆に内勤のかたはいってもファイルサーバのほうが速いよということがあるかと思いますが、平均するとそれほど大それた数字でもないですし、月に1回呑みに行く日ができますということですね。
費用対効果という観点から考えると、例えば業界平均の時給で計算させていただいてるんですが、1時間あたりの人件費が3,000円としますと、1ヶ月あたり残業時間3時間ぶんを減らすことになります。Dropbpxのライセンスも、じゃあ500人で利用してみようかなとか、利用範囲が広ければ広いほど年間、月間、年間の費用圧縮が得られるます。
Dropboxをマスのリプレースですとか、ファイルサーバのリプレースで情報システムのかたが検討して上申しようとして、「いやいやそのほうが安いじゃないか」となるケースもまれにあると思うんですが。費用対効果、削減できるコストという観点から考えていただくと、働き方改革の観点から理にかなった計算になるんじゃないかなと思います。
では、だいぶ時間も差し迫っておりますので、最後にまとめさせていただきます。まず、生産性を高めるためのツール選定を情報システムのかたが主体となってやられると思うんですが、キーとなるのが「現場の使いやすさ」ですね。現場にとって、現場がどう使いやすく、現場で使ってくれるものを選びましょうと。せっかく選定して企業さんのお金を使うんですから、ちゃんと使いやすいものを選ぶというのが最重要だと思います。
それから、繰り返し申しあげてるとおりで、ファイルを探す時間ですとか、集めてくるとか、アーカイブを移動する時間ですとか、そういう「仕事のための仕事」に費やしてる時間、これを削減するというのが残業代、残業時間を減らすということのキーワードとなっております。
最後に費用対効果というところの繰り返しになりますが、ハードウェアの導入コスト、NASを買う値段、ファイルサーバを買う値段とそのまま比較するのではなくて、削減できる人のリソース、人材のコストと比較されるというのが、本当の比較になってくるかと思います。
ではすこし時間をオーバーしてしまいましたが、これで私からは以上とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
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