2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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井上皓史氏(以下、井上):それでは始めていきたいと思います。みなさん、おはようございます。今日は『「できる自分」を呼び覚ます一番シンプルな方法』ということで、三浦将さんにお越しいただきました。それでは拍手でお願いします。
(会場拍手)
おはようございます。
三浦将氏(以下、三浦):おはようございます。久しぶりですね。
井上:はい。朝渋の著者イベントは1年前からスタートしているんですけれども、実は三浦さんは最初のほうのゲストでお越しいただいて。今日40〜50人来てますけれども、こんな盛り上がる前で、そこのソファ席に8〜10人いるぐらいで。
三浦:黎明期だね。
井上:黎明期。そうですね(笑)。僕が5時起きをしているというところで『自分を変える習慣力』を題材に来ていただいたんですけど。その時に「自分の早寝早起きをこのままやっててよかったんだ」と、かなり背中を押された印象を持ちまして、絶対この人を呼びたいということで(お呼びしました)。「来場者が10人の会に著者を呼ぶって、どんな気持ちで呼んでるんだ」って。
三浦:(井上さんから)突然メールをもらいました。
井上:そうですね(笑)。「絶対にこのまま朝渋を大きくするので、また帰ってきてください」ということで、半年前にもう1回来ていただいて、また今日も来ていただいた。3回目ですね。
三浦:はい。
井上:どうですか? 朝渋の印象とか。
三浦:いやー、大きくなったね(笑)。
井上:(笑)。
三浦:いいね。こういうムーブメントがどんどんコミュニティで広がっていくのは最高だと思います。
井上:ありがとうございます。ちなみに、今日この本を読んできたよって方どれぐらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
あっ、少ないですね。
三浦:(本が)出てまだ1週間ですからね。
井上:そうですね。確かに。タイムリーすぎましたね。なので、今日、本を置いていると思いますので、最後にサインであったりとか、お話みたいなところは三浦将さんからもお聞きできるかなと思っております。
井上:僕は三浦さんのことを知りすぎているんですけど、知らない方もいらっしゃると思うので、簡単に自己紹介いただけたらなと思います。
三浦:三浦将と申します。将軍の「将」1文字で「しょうま」と読むので、名刺交換とかするときにこれで5分話題が持ちます。めっちゃ得な名前です。
(会場笑)
僕はもともとマーケティングの仕事をやっていました。広告代理店にいたり、外資系でマーケティングをやってたりします。リーバイスとかGAPとか、そういうところでマーケティングをやってました。
そこでチームを、部をもっていたんですけど、マーケティング部のみなさんを疲弊させたり、本当にパワーをなくさせるというような、ひどい上司だったのね。
井上:今じゃ考えられないですよね(笑)。
三浦:「これはいかん」「なにかおかしい」と思って、コーチングをやり始めました。やり始めたら、もうこれはとても自分にはできない。傾聴だとかそういうこと(ができないんです)。
昔から友達に「人の話を聞かない男」とよく言われていたので、傾聴とかまったくできないなと思って、もう一番向いていないものじゃないかなと思いながらやり始めたら、周りが教えてくれたんですけど、「あなたは天性のコーチだ」って言われて。
井上:へえ、自分では気づいていなかったけれども、という感じなんですか。
三浦:そうなんですよ。おそらく、それでうまく調子乗らせてくれたんだと思うんですけど。
井上:いいですね(笑)。
三浦:プロコーチになったら、本当の自分のまさに潜在能力が出てきたということを自分で経験しました。自分自身がね。コーチングは人の潜在能力の発揮のお手伝いをする仕事で、どんどんクライアントさんの成果も出ていったりしはじめて、もうこの仕事を始めました。
井上:じゃあコーチングは20代の時からやっていたというわけではなく、もう30代を過ぎてから……。
三浦:40代から。
井上:あっ、40代から。じゃあ、まだ20代、30代の人は、どんな40代を迎えるかわからないですね。
三浦:ね。こういうイベントとか、企業研修もここ数日ずっとやっているんですけど。あと講演会に呼ばれたり。それで「あ、そっか」と思ったんです。マーケティングも好きだったんだけど、「やっぱり自分がやるべき仕事はこれだな」ということがすごくわかって。やるべき仕事をやり始めたら、やっぱり潜在能力がもっともっとどんどん出始めて、本も出したら売れて。
井上:もう何冊目ですか?
三浦:今回は7冊目ですね。
井上:おお、すばらしいですね。
三浦:だいたい半年に1冊のペースで書いています。今日、出版社の方もいらっしゃるんですけど、だいたい2ヶ月ぐらいで本が書けるんですよ。
井上:早いですね(笑)。それはやっぱり習慣力であったりとか、書く時間というものに対して、こだわりが強いからというのはあるんですか?
三浦:僕に習慣力がないとシャレにならないので。
井上:はい。習慣力の本を書かれていますよね。
三浦:だいたい本を書くときは朝3時半に起きています。
井上:3時半!?
三浦:うん。3時半に起きて。本を書かないときは、4時10分に起きています。
井上:(僕も)5時起きとか言ってられないですね(笑)。
三浦:本を書いているときは、3時半に起きて、4時から本を書き始めて、6時半まで2時間半書きます。
井上:ゴールデンタイムですね。
三浦:それ以外の時間はほとんど書かないんですけど、その2時間半を2ヶ月続けると1冊書けるという、そういうパターンです。
だから、これも自分の中で潜在能力の発揮だと思ってるんですよ。やっぱり、本を書くときにすごく苦しんで書く人はたくさんいます。締め切りに間に合わないとかあるんですけど、僕は、締め切りを意識したことはいっぺんもなくて。
井上:すごいですね。じゃあ「今日はなんかやる気がある」「今日はやる気がない」みたいなことがないということですね。
三浦:ないですね。うん。
井上:そのあたりも本で書かれていたりすると思うので。
三浦:はい。
井上:今日の流れですが、最初に基調講演を30分ほどいただきまして、ぜんぜんオーバーしてもらっても大丈夫で、トークセッション、質疑応答という流れでやらせていただきたいと思います。
そしたら、マイクをバトンタッチして。資料とか変えてもらっていいですか。はい。今日はワークもやられるんですね。
三浦:(会場の方々に)話していただく、シェアしていただく。そうそう。さっきあったんですけど、インプットしたらすぐアウトプットするってすごく大事です。
僕は企業研修などもやっていますけど、やっぱり「学んだことをいかに吸収するか」はすごく大事です。ここは本当に大事な話なんです。学んだことは、だいたい1日経つと3分の2を忘れると言われています。
井上:ほぼ忘れてますね。
三浦:ほぼ忘れています。1ヶ月経つともう10分の1ぐらいしか覚えていません。それをどうするかというと、やっぱり一番いいのは振り返ってアウトプットすることです。人に伝えようと思うと、頭の中でそれをまとめたり理解を深めたりするので、そうすることで定着率が上がる。
(メモを取っている参加者を見て)いいですね。今そういうのをメモ帳に書いてね。すごくいいと思いますよ。ですので、これもどんどんまたアウトプットしてみてください。Facebookとかインスタとかで。
井上:そうですね。今日もTwitterでハッシュタグ「#朝渋」と「#できる自分」ということでアウトプットしていただけると、僕もTwitterを拾えるので、質問とかいただけるとうれしいなと。
三浦:この時代、自分の言葉で出すのが非常に大事ですね。
井上:そうですね。それではお願いします。
三浦:(スライドを指して)あらためまして、こんな本を6冊書いています。全部「習慣」ということを軸にして書いています。なぜかというと、やっぱり習慣が人生をつくると私は思っています。毎日の行動がやっぱりその人の人生をつくっていくし、マザーテレサが言うように、それが第2の性格にもなっていく。
だから、習慣がきっちりしている、習慣が整っている人は、やっぱり内面が整うんですよね。心の中が整うと人生が整います。行動がもちろん整ってきます。なので、習慣って本当に大事なことですね。逆に、習慣の乱れは本当に人生が乱れてしまいます。
逆にいうと、これは僕が好きでやっているんですけど、2年前から冷たいものをやめています。大好きなビールをやめました。
井上:おおっ。
三浦:もうプレミアム・モルツとか大好きで、冷凍庫でキンキンに凍る寸前ぐらいまで冷やして、グラスも冷やして飲んでた人間でした。
井上:2年前からですか?
三浦:ええ。ハーゲンダッツも大好きな人間だったんだけど、それもやめたんですね。
井上:きっかけはなんだったんですか?
三浦:目的があるんです。ここ大事なところで、目的があるんですよ。私ね、95歳まで生きようって決めたんです。そしたら、漢方薬の先生に「じゃあ冷たいものやめなさい」と言われて「じゃあ、やめてみるか」とやめて。今年からはお酒もやめました。
井上:おお。禁酒ですか?
三浦:禁酒というか、飲んでもいいんだけど、「まぁ、あんまり飲まなくていいや」と思ったら、今はほとんど(飲まない)。だから、宴会に行っても温かい烏龍茶を飲んでいます。
井上:へえ。
三浦:つまんない男でしょ?
井上:(笑)。実際に温かいものを飲み始めて、体調が変ったりとか、なにか変化って現れたんですか?
三浦:風邪を引かなくなりました。やっぱり体温も平均体温が上がるし、胃腸の調子よくなるし。あとは、とくに今年、お酒をやめて7キロ痩せました。
井上:コントロールでき始めているということですね。
三浦:そうですね。良いことづくめです。僕、お酒はすごくいいものだと思っているから、別にやめることをおすすめするわけじゃないんですけど、そのへんをコントロールするってすごく大事だなと思っています。
井上:この夏の時期、きつかったりしないですか? 「冷たいものを飲みたいな」って。
三浦:慣れるんだよね。人間って慣れの生き物だからぜんぜん慣れる。
井上:(私は)キンキンのものばかり飲んでいますね。完全に。
三浦:それを否定するつもりはまったくないんですけど、そういうふうに決めたらやるというのは、人生のリーダーシップだと思っています。ただ、みなさんが(それぞれ)なにをやるのかというのはあると思うんだけど、やっぱりそこでそういう習慣(を身につけられること)は人生をつくっていく上でリーダーシップをとるものだから、そこを大切にする人はいい人生を送ります。
この6冊目の本が『一流の人が大切にしている人生がすべてうまくいく習慣38』というんだけど、この中に一流の人がどんな習慣を持っているかということも書いています。こうやってしゃべってると、どんどんしゃべっちゃって、必ず時間がなくなるので、次にいきたいなと思います。
井上:大丈夫です。
三浦:さぁ、この本が出ています。ちょっと色合いがあれだと思うんですけど、『「できる自分」を呼び覚ます一番シンプルな方法』ということです。これは自己肯定感について書いた本です。
どうでしょうか、みなさん。自己肯定感です。自己肯定感って改めて言われると「なんぞや?」って思う人もいらっしゃると思うんだけど。
井上:そうですね。
三浦:井上さんとか、自己肯定感って言われるとどんな印象がありますか?
井上:そうですね、自信がある・ないとか。あと、やっぱり「自己肯定感強いです」というと、あんまりよくは思われないだろうなぁという。
三浦:おお、そういう感じね。
井上:周りを気にし始めると、あんまり人に言わないものみたいな印象ありますね。
三浦:なるほど。いいですね。あとでちょっとそのへんのお話もしますね。自己肯定感というのは非常に大切なことです。(スライドを指して)一応、店頭ではこんなふうに、僕の最初の本と並ばれているんですけど。
井上:カフェとかに置いていてもかっこいい感じしますね。
三浦:これはすごくデザインにこだわりました。女性とかにも受けそうな感じですよね。すごくインスタ映えもするので。
井上:いいですね(笑)。
三浦:今の本ってもうテカテカで字がドーンとでかくてあれなんですけど、これは本当にすごくマット系の紙を使っていますし、チョコレートブラウンというよく高級ブランドに使っているような色を使っています。ここはすごくデザイン性をこだわりました。
三浦:自己肯定感について、コーチングをやっていて思うんです。やっぱり自己肯定感の高い人って、物事を成し遂げていくんですよね。人間って、自己肯定感が低いとやっぱりすごく依存的になります。だから、自己肯定感を持つというのは非常に大きなパワーですね。
ご存じの方も多いと思いますけど、日本人の自己肯定感って、欧米先進諸国に比べて非常に低いというデータが出ています。13歳から29歳の調査をしたところ、フランスとかアメリカはだいたい7〜8割の人は(自己肯定感が)あると答えています。日本ってどれぐらいだと思います? 知っている人はいると思いますけど。
井上:どうなんだろう。知ってます?
三浦:4割台です。半分いません。
これはよく言うのは、「アジア的な控えめな性格というか、そういうのがあるから」とか「儒教的な部分があるから」というのがあるかもしれないんだけど、韓国の調査でも7割を超えているんです。韓国の若者は、7割以上が自己肯定感があると答えているということでね。
だから、僕はやっぱり応援するためにこれを書きました。日本を応援するために。
井上:いいですね。
三浦:自己肯定感を上げるというのは実はできるんです。まずここが大事。自己肯定感がある。ここです。スタートが大事。できると思うこと。そして、自分の中に力があると思うこと。シンプルに言えば、ここが一番大事です。
まさに潜在能力の発揮というのが僕の仕事ですけど、潜在能力があると思う方? 自分の中にあると思っている人どれぐらいいますか?
(会場挙手)
いいですね。その度合を強めていきます。なぜかというと、なにかあったとき、失敗したときとかうまくいかなかったとき、その潜在能力があるというのが揺らがないですか? だいたい揺らぐ人いますよね。
井上:自分の中が。
三浦:そうそう。だからね、どんどんそこを強くしていくことが大事なんですね。
三浦:さぁ、自己肯定感を持っていますかということです。自己肯定感ってなにかというと、自信とはまた違います。あとで言います。要はどれだけ自分自身を受け入れているかということです。自分にどれぐらいOKを出しているかってことです。1日やっていて、どれぐらいOKを出しているか。逆にいうと、どれぐらいダメ出ししていないかということです。どうですか?
井上:しちゃいますね、ダメ出し(笑)。
三浦:しちゃいますよね(笑)。
井上:はい。「この1時間の使い方はよくなかったな」とか。
三浦:「よくなかった」とかね。失敗したときとかやりますよね。「私、本当ダメだ」って。「できない」とか、そういうふうに思ってしまいます。その数が少ないのが、自己肯定感の基準だと思ってください。
どういうことか? もういろいろ順番関係なしに言っちゃいますけど、自己肯定感がある人が失敗したときにどういうふうに思うかというと、「あっ、まだ今はできないんだな」と思うんです。ここはすごく大事。「あっ、まだできない」。すごく大事なところです。
「そっか。でも、自分の中には潜在能力がある」と思うと、どうですか? 次に行けます。再チャレンジできます。自己肯定感が高い(ということは)ここなんです。
あとは、ここにもよくいらっしゃっていると思いますけど、アントレプレナー系の人。みなさんの中にもいらっしゃると思いますけど、そういう人って失敗してもくじけないですよね。失敗してちょっとは落ち込むかもしれない。誰だって1〜2日は落ち込みます。そこからの回復が早いんですよ。自己肯定感の高い人。
だから、今でいうレジリエンスというものです。レジリエンス。しなやかな心を持っている。自己肯定感が高いと、レジリエンスが高いです。
つまり、捲土重来、もう1回やってやる。「まだ今はできないんだな。まだこのバーを超えられないんだな。でも、未来の自分は超えられるぞ」。単純な話、そういうことですね。
つまり、潜在能力を信じているわけです。「自分の中には力がある。まだそこには達していない状態だ」と。「たまたま、まだ達していない状態なんだ。だけど未来はあるからもう1回やろう」と。
井上:確かに。僕、1社目が大きい会社だったんですけれども、けっこう上司から「お前はまだなんにもできない」「なんでこれしかできないんだ?」という否定から入られてしまうと、今はそういうことはないですけど、自信をなくしたり自己肯定感がなくなってしまうなと。まさに1〜3年目ぐらいの人がこういう考えを持つのは、けっこう心を保たないと難しいなと今思いましたね。
三浦:そうだよね。僕よく言うんですけど、そういった、たまたま勇気づけてくれる人が周りにいればいいんですけど。よく言うんですけど、「ドリームキラー」という人たちがいるんですよ。
井上:ドリームキラー(笑)。
三浦:ドリームを壊していく人たちが。だからこそ、自分自身が自分のドリームメーカーになりましょうという話です。
井上:ドリームメーカー、いいですね。
三浦:そう言われるとわかるでしょ? 「私ってダメだ。才能がない」。これは、自分自身が自分のドリームキラーになっているんですよ。だから、自己肯定感は、自分自身のドリームメーカーになる力でもあるんです。
「はい。勝負だぞ。いけるぞ!」って。「たまたま今まで届かなかった」みたいな。3回失敗したら「3回も繰り返してるんじゃないか。どんどん近づいているぞ」って。
これはすごく大事なことです。みなさんも「独立・起業したいな」と思っていたり、今挑戦中の人もいるかもしれないですけど、それで成功する人がどういう人かというと、やり続ける人なんですよね。1回や2回じゃ成功しません。
みなさん、ムーミンって知ってますか? 若い人も知ってるよね。
井上:かわいいキャラクターの。
三浦:ミイというキャラがいるんですけど。(僕は)すっごく好きなんだけど、ミイ語録というのをネットとかで見てください。ミイって、いいこと言うんだよね。すごいんだよね。
僕がすごく好きなミイの言葉が、「最初からうまくいこうなんて、自惚れるんじゃないわよ」というもの。まさに「そんな1回でうまくいくわけねーだろ」と。「何回もやって……1回でうまくいくようなことは大したことないんだ」と。
「でも、すごい挑戦をしてたら、そんな1回ではうまくいかないんだから、1回やってしょげてて『もうやめる』なんて言ってんな。バカいってんじゃないわよ。それは自惚れてるんだ。1回でできるなんて思ってるのは」って。
だから、繰り返してやるということがすごく大事になってきます。これすごく大事なんです。人は自分自身に一番認められたいんです。
井上:人からじゃなくてですか?
三浦:うん。人の評価を気にするというのは、ある意味、人の評価を使って自分自身を認めるということなんですよね。だからやっぱり、自分で自分を認めることを習慣づけましょうということです。言ってるだけなら簡単だけどね。
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