2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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三野泰宏氏(以下、三野):では次のトピック、先にネタバレするとここでもやっぱり不正(防止)の話が出てきます。2018年、アドテクのホットトピックとなるものをぜひ三賢者に教えていただきたいと思います。
まずは不正広告、不正広告と繰り返し言ってるけど何ぞや? のところですね。
(スクリーンを指して)ここに投影すると読みづらくて本当みなさん申し訳ございません。フェレットさんからお借りしてきたアドフラウド、広告詐欺、不正広告とも言ったりしますが。その定義です。
1回ちょっと限定的に。探してみると2016年くらいからキーワード的にはわりと出てきていて。Webでのアドフラウドも昔からありました。
アドフラウドとは、botなどを使い無効なインプレッションやクリックを行い、広告費に対する成約件数や広告効果などを不正に水増しする不正広告を意味します。
効果がいいと広告主さんはユーザーをより効率よく獲得するために、そこに投資を増やすという回転が始まるので、それを効果が良く見せかけてよりお金を得ていくといったもので、裏側でいろんなことをやっていますよということです。
適正なユーザーに広告を見てもらうことでブランディングを行うことを重要視する欧米ではアドフラウドへの対策が積極的に行われています。
三野:このブランディングというところがキーかなと思っていまして、古典的なやり方で言うと、ユーザーがメディアで記事を読んでいて「次へ」を押そうとすると下にあった静止バナーがヒュッと上に出てきてユーザーがクリックしてしまう。
これで(サイトが)遷移して、「いやいや、広告遷移先に行きたかったんじゃないし。なんだよ」というちょっと嫌な気分みたいなものが、行った先の広告主のお客さんのクリエイティブにも染み付いてしまうというのが1つブランディング的なところでこれまでのアドフラウドの悪かったところだなというのはあるんですが。
最近それがテクニカルになっているというか、ユーザーが誤クリックをする以上の効果の水増しみたいなところがありとあらゆるやり方で攻め込まれているのをAdjustさんが救う、みたいなストーリーだと思うんですが。
佐々直紀氏(以下、佐々):そうですね。今おっしゃられたブランド毀損というところもありつつも、本当に実質的にインストールを盗み取るような手口がいろいろあります。本来はなんの広告も踏んでないユーザーが、ある広告が貢献したと見なされるようなものがあるんです。
今日はちょっと時間も迫っているので、クリックインジェクションというのがすごく悪意のある手口なんですが、ちょっとご紹介したいと思います。
佐々:クリックインジェクションは不正の手口の1つで、最近非常に多いのですが、これは実はAndroid端末だけで発生しうる不正の手口なんです。
アプリのダウンロードの開始やダウンロードが完了したことを、事前に入っている不正なアプリが検知して、そのタイミングにクリックしたことにするという手口です。
非常に高度に組まれていますが、例えば本来であれば広告をクリックしてからインストールが終わるというところをこの手口でやった場合、そのタイムラインが逆になります。ダウンロードが完了してから広告を踏んだという、明らかに不自然なタイムラインになってしまいます。
こういうものは明らかに除外もできるような仕組みです。それだけではなくてもっと複雑ないろんなロジックがあるんですが。こういったことでAdjustは不正の除外をしています。三野:スッと理解するのはすごく難しいですね。
佐々:そうですね(笑)。
三野:「あと何分」というカンペが今出て、すごく焦ってます。絶対深掘れないんですけど、クリックインジェクションについて、詳しくお聞きになりたい方はAdjustさんまでご連絡お願いします。ちなみに私説明いただくの2回目なんですけど、まだ全部理解できてないです。ごめんなさい。
佐々:ご興味のある方は、(スライドを指して)ぜひ下のほうにAdjustの不正防止が書いてある、いろんな難しい名前のやつがありますけど。これ1個1個ロジックがあってご説明ができるので、ぜひ覚えていただければと思います。
なんで不正を放置するといけないのかを上に改めて書いてますが、不正を放置すると、単純に言ってしまうと広告効果に悪影響があるんです。広告コストの無駄打ちになっている場合がかなりあります。
日本でも月間で数億円のキャンペーンをやられているお客さんがいて、Adjustの不正防止をオンにした途端除外が始まってだいたい10パーセントくらいが不正で、そのほとんどがCPI系の広告だったということがありました。
そのぶん、その日から広告費が浮いたというよう実例です。それは氷山の一角ではなくて、そういった事例が多いです。やっぱりデータの正確性というのもアトリビューション分析によって大事だと思います。
広告コストの無駄の削減とデータの正確性、この両方を追求できるようなソリューションとしては非常に有効かなと思っておりますので、ぜひご連絡いただければと思います。
三野:ちなみに、基本的にはクライアントさんは直だったり代理店さん経由で、要は不正を除いたKPIの成果に対してお金を支払う流れでしょうか?
佐々:そうですね。このAdjustの不正防止の特徴的なのが、不正を検知したらそのタイミングでリアルタイムで除外するというアプローチをとっています。
業界にある不正防止ツールのほとんどが「不正がこれくらい発生してそうだ」というレポートだけですが、Adjustはもっと強烈なアプローチでもうその瞬間に止めます。
止めるという意味は、媒体側にそのインストールの成果が渡らないので媒体さんからしてみるとある日を境に不正として検知された分、成果件数が減るということになります。
これは透明性を持ってやっていかなければいけません。これをAdjustだけでやってブラックボックスにしてしまうと広告主やネットワーク側の同意も得られないことも考えられます。Adjustは広告主はもちろん、ネットワークに対してもログデータを共有することにしています。先ほど藤田さんにもお話いただきましたけど、アドフラウドの不正防止連合というのを作り、AppLiftさんにもご賛同いただいて一緒に取り組んでいます。
不正を防止するためにはネットワークさんとの協力が欠かせないということと、引き続き不正をやりづらくする環境を作っていくためにテクノロジーへの継続的な投資は欠かせないということで、こういった連合を組んでやっているのがAdjustの特徴です。
三野:AppLiftさんもその連合の一味ということですね。
黒上洋甫氏(以下、黒上):そうですね。メインはうちのプロダクトのパブリッシャーネットワークですけど。例えばAdjustさんで先ほどお話ししていたクリックインジェクションでフラウドと認定されたものには、インストールとしてのポストバックは来ないんです。だけど、これフラウドだったよというポストバックは来るので。
例えばうちもAppLiftに配信をしてもらったときに、いろいろ配信元があるんですけど、「ここの配信元はあかん配信元やったぞ」みたいなことがうちの中でわかります。なのでそこを一緒に協力させてもらって、業界全体で(不正広告を)なくしていければいいなと思います。
三野:ありがとうございます。井藤さん、アドフラウドは、不正検知ツールみたいなところで、けっこう気にしていますか?
井藤美貴氏(以下、井藤):実は実施ができていないです。Adjustさんにご提案を頂き、実行の方向で動いてはいます。あとは継続率がちょっと低いかもしれないというのもあるんですけど、そこに関しては数字を見ていけばいい。不正に対しては、ちゃんとAdjustさんであったり媒体さんのほうで対策はしていただけているというので、今までよりもかなり出稿に対しては前向きに考えてはいますね。
三野:安心感があるんですね。
井藤:はい。
三野:さっきインハウスとおっしゃいましたけど、こういった凝ったところというか、知識の源泉をちゃんと当事者に提供している会社さんから直で語っていただけるところがよかったりするんですか?
井藤:そうですね。やっぱり不正対策があるというのも、こうしてコミュニケーションを取らせていただくことで情報として入ってきて、今(これが最新の対策)という感じなので。そうだと思います。
三野:効率改善されたとおっしゃってましたもんね。ありがとうございます。ブロックチェーンのお話とかも、ちょっとしたかったなぁというのがあるんですけど、さすがにちょっと時間になったので。2018はアドフラウド対策が完全に浸透すると。とりあえず前半くらいですよね。
佐々:そうですね。そこで我々が貢献できればと一番思ってます。
三野:よろしくお願いします。では、ありがとうございました!
一同:ありがとうございました。
(会場拍手)
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