2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
第59回:TOEIC界の大御所、ヒロ前田先生インタビュー(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
西澤ロイ氏(以下、ロイ):そうやって楽しみつつ指導者養成をされているんですよね、
ヒロ前田氏(以下、ヒロ):そうですね。はい。
ロイ:ちょっとその辺をうかがいたいんですけども、
ヒロ:そうですね。指導者養成をするという観点で、この仕事を業界でやっている方というのはあまり居ないんですよ。ほぼ居ないんですね。これを僕は2005年からやっているんですけども。
ロイ:もう10年以上ですね。
ヒロ:2003年に自分がTOEICを教える講師を始めた時に、いろんなできごとがあって、ふと気づきまして、これはTOEICで困っている人たちが一杯いると。それは決して会社とか大学から点数を求められて勉強している人だけじゃなくて、仕方なくTOEICを教えなきゃいけない人というのが、実は一杯いるんだなということに気付きました。
その人たちの助けになれることは、きっとこれから重要な仕事になるんじゃないかということに気付きまして、それを2005年に始めました。といってもその時点では僕は2年目の、ある意味駆け出しの講師だったわけですけども、その講師がTOEIC講師を育成するという仕事をその時に始めて、それがもう11年経って、今ではかなり有名な企画になっていますね。著者とか講師を一杯輩出してますので。
ロイ:少し前に出演していただいたJayさん。早川先生も教えられた。
ヒロ:それの第1回の修了生の方ですね。
上村:前田先生チルドレンですね。
ヒロ:僕が生んだわけじゃないんですけど、まあ、そういう感じですね。
ロイ:指導者向けにふだんはやっていらっしゃるかもしれないですけど、今日はラジオなので、受験者の方にTOEICに関してアドバイスをいただきたいうと思います。
ヒロ:アドバイスと言いましても、スコアを上げるために、こういうことがいいですよとか、こういう勉強をしてくださいというのはどこにでも書いてあるので、僕が伝えたいなと思うことは、正解というものをあまり求めないでくださいと。正解というのは、もちろん試験中はABCDの選択肢からどれかを選ぶ。その時はもちろん正解を求めることは大事ですけども。
そういう意味ではなくて、例えば「ある人から聞いたんですけど、この本がいいと聞いたんですけど、本当にいいですか?」とか。「学習メソッドで音読がいいって聞いたんですけど、本当にいいですか?」とか。そういう「xxっていいですか?」みたいな質問ってよく受けるんですけども。
ロイ:ありますよね。
ヒロ:たいてい全部なんですよ。ある意味正解なんだけども、それを徹底的にやらなければ正解とは言えないんですね。つまり人から与えられて、誰かに聞けば、何か絶対的に1個の成果を保証するメソッドが聞けるんじゃないかと思ってはいけなくて、既に自分が知っているものを徹底的にやり込むこと。そして、自分が正解であることを確信するという、そういうスタンスに立って欲しいなと思います。
ノウハウを求めていろんな質問を人々にするのではなくて、つまりHowの部分を人に聞くのではなくて、How much。自分がどれだけそれを沢山やったのか。そっちを常に見つめて欲しいなと思います。それがまず1つですね。
ロイ:正解を確信する。
ヒロ:そうですね。正解というものは、誰かからポイっと与えられるものではなくて、自分で体験すること、掴み取るということですね。それが1つですね。
ヒロ:もう1つあるんですけども、それはテストを何で受けるのかというか、自分がちょっと未来にどういう状態にありたいのか。どうなりたいのかというものを、常に見据えてそれに向かうということ。これを英語学習に限ったことではないですけども、忘れないで欲しいなと思いますね。
ロイ:どうしてもスコアを取らなきゃと言って、スコアだけを見てしまう方って多いですよね。
ヒロ:そうですね。僕は別にネガティブに捉えているということはまったくなくて、それがその人にとって重要なものであり、好きなものである。または楽しんで継続できるものであると思えるのであれば、それはそれでいいと思うんですよ。趣味であればね。でも、もしそうではなくて、例えば3年前に描いた夢は、例えば将来英語を使って、こんなお仕事をできたらいいなとか、または人が言うことを全部聞き取れるようになりたいなとか。
またはペラペラとスラスラと上手な発音で喋れるようになれたらいいなと。その思いがあったにも関わらず、たまたまテストを受けて、しばらくしたら、いつの間にか点数を求めているようになっていて、本来求めたいと自分が思っていたものから逸れてしまうようでは、その人にとって幸せではないですよね。あくまでも「あなたにとって大事なものはなんですか?」というものを、常に自分に問いかけて欲しいなと。
それを達成することが大事なことであり、世の中の雑音は気にするなと言いたいなと思いますね。
ロイ:雑音だらけですからね。
ヒロ:雑音ばかりですよ。雑音を出している側でもあるんですけど(笑)。
ロイ:でも、本当に書店に行くと、TOEICコーナーとかすごいことになってますからね。
ヒロ:確かに、本にとかセミナーとかイベントとかいろんなものがありますけど、答えなんかないと言うか、全部正しいですけど。結局、成果を受けるのは自分なので、自分が何に向かってどういうことをすればいいのかというのは、自分でしか見つけられないものだと思います。または徹底的に鵜呑みにすることですね。
Aさんがこう言った。100パーセント信じて言ったことをその通りやる。そうすれば恐らく、1番早く結果が出ると思いますね。中途半端につまみ食いをしまくるのがたぶん良くないですけどね。
ロイ:なるほど。いやあ、さあ、どうしようという感じですけどね(笑)。
(一同笑)
ヒロ:困らないでください(笑)。
ロイ:すごいいい話をしていただいてまとまってきてしまったんですけども(笑)。
関連タグ:
2024.10.29
5〜10万円の低単価案件の受注をやめたら労働生産性が劇的に向上 相見積もり案件には提案書を出さないことで見えた“意外な効果”
2024.10.24
パワポ資料の「手戻り」が多すぎる問題の解消法 資料作成のプロが語る、修正の無限ループから抜け出す4つのコツ
2024.10.28
スキル重視の採用を続けた結果、早期離職が増え社員が1人に… 下半期の退職者ゼロを達成した「関係の質」向上の取り組み
2024.10.22
気づかぬうちに評価を下げる「ダメな口癖」3選 デキる人はやっている、上司の指摘に対する上手な返し方
2024.10.24
リスクを取らない人が多い日本は、むしろ稼ぐチャンス? 日本のGDP4位転落の今、個人に必要なマインドとは
2024.10.23
「初任給40万円時代」が、比較的早いうちにやってくる? これから淘汰される会社・生き残る会社の分かれ目
2024.10.23
「どうしてもあなたから買いたい」と言われる営業になるには 『無敗営業』著者が教える、納得感を高める商談の進め方
2024.10.28
“力を抜くこと”がリーダーにとって重要な理由 「人間の達人」タモリさんから学んだ自然体の大切さ
2024.10.29
「テスラの何がすごいのか」がわからない学生たち 起業率2年連続日本一の大学で「Appleのフレームワーク」を教えるわけ
2024.10.30
職場にいる「困った部下」への対処法 上司・部下間で生まれる“常識のズレ”を解消するには