2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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石川佑氏(以下、石川):なるほど。たぶん(次のお題の)「ライブECを実際に配信してみて思ったこと」にちょっと被るかなと思ってるんですけど、そういった新規の商材というのは、おそらくかなりのマーケティングリサーチや競合リサーチをした上で、製造というアクションをとってるかと思います。
昨日、(メルカリチャンネルで)配信をされて、もともと思い描いていた戦略に対して、実際のお客さまの声はどうでしたか?
松岡洋平氏(以下、松岡):まず思ったのは、やはり世の中の人のライザップへの期待値みたいなものは、良い意味でも悪い意味でも高いんだなとすごく感じました。
当然、「ライザップ=痩せる」みたいなイメージなので、「痩せそう痩せそう」ってすごくコメントがきて、「まあそうだな」と思いつつ、その期待値に応えなければいけないと思いました。
世の中の人は、いわゆるライザップのCMのビフォー・アフターでイメージしているわけです。それに対してこのEMSパッドはどこまでいけるだろうかということで、EMS単体だと足りないかもしれないから、例えば、「食べ物をこう変えたほうがいいですよ」とか、追加でプロテインとか、昨日もいろんな企画を試していました。
お客さんは別にEMSパッドが欲しいわけではなくて、くびれが作りたいんですね。これはすごく大事な話なので、それに対してEMSがどれくらい果たせるのかというところは、真摯に受け止める部分です。
例えば、「(くびれをつくるのに)これくらいの期間がかかりますよ」というコミュニケーションをすると、それが「長い」と言う人、「短い」と言う人、「ちょうどいい」と言う人がいるのがすごくわかるので、その反応を通じて、「EMS単体でこのように売っていこう」とか、「この組み合わせで売っていこう」とか、いろいろな資産が得られました。
石川:わかりました。おさよさんは実際にライブ配信をいろいろとされていて、例えば、Twitter、Facebook、LINE LIVE、ライブ配信のアプリなどがいろいろとあると思うんですけど、意識的に使い分けはされてますか?
尾崎紗代子氏(以下、尾崎):それはありますね。ユーザーの性格が違うような感じですね。
石川:インフルエンサーから見たその違いって、具体的にどういったところですか? 例えば、何を使われてるんですか?
尾崎:今はInstagramとブログとTwitterを使っています。Facebookは公式にはやっていない状態です。みなさんもご存知のように、Instagramはとにかくお洒落なリア充が写真をあげるツールなので、見映えに対して感度の高い方が多いと思います。だから当たり前なんですけど、やっぱり写真で訴えることが多いです。Twitterはなんというか……性格がおもしろい人が多いというか。
石川:はいはい。
尾崎:自分の内面の個性やふだん言葉に出せないようなことを出している人が多いと思います。なので、こっちもさらけ出したような話し方をしても、受け止められやすいということがあります。自分が伝えたいことがあるときは、今日はInstagramにしようかとか、しょうもないことはTwitterかなとか(笑)。
(会場笑)
石川:しょうもないことはTwitterですか(笑)。
尾崎:「しょうもない下ネタとかTwitterでいいわ」ってやってるときもあります(笑)。(一方で)ブログは私のことを好きな人が見てくれているので、長文でも読むだろうと思うんです。例えば、「これをコラボレーションして売りたい」という熱意があるときは、ブログで長めに語って、好きな人に伝わるような伝え方をしようというかたちで分けていますね。
石川:あんまり売る気がないときはTwitter(笑)。
尾崎:そういうことではないです(笑)。例えば、PRのお仕事をいただいたときに、「これはTwitterのほうがいいな」とか、「これはお洒落な案件なのでInstagramでいけるな」とか、案件によってSNSを使い分けることはありますね。
松岡:例えば、「これ(ライザップの新商品「3D Shaper」)をやってください」みたいな話が来ると思うんですけど、どうします?
尾崎:これですか。
松岡:これです。
(会場笑)
松岡:本当にこういうことが必要だと思っていて、社内で開発をしている人は自信があると思うんですけど、今はわからないじゃないですか。
実際にライブコマースでインフルエンサーとして売る人は、自分の領域だったらわかるという話があると思うんです。でも、いろんな商材を扱うチャンスにもなるというときに、どうやって(受ける案件を)判断するのかということをを聞いてみたいんですよね。
尾崎:そうですね。インスタグラマーの人たちって、何でもあげてるように見えるんですけど、意外と自分のブランディングをすごく気にしている人が多いんです。
例えば、「自分のキャラクターはこれ」と決めて、「こういうものはあげない」とはっきりしているので、そこが合えばということだと思います。
この商品(ライザップの新商品「3D Shaper」)となると、Instagramで自分の生活感をまったく出してない人とか、架空のキャラクターみたいになっている人とか、「何もしないでも私は綺麗な身体だよ」というブランディングをしている人はたぶん受けたくないだろうし、逆に「ちょっとポチャってるんだよね」と言っちゃってるような人だったら、「マジでライザップから(仕事を)もらえるの!?」みたいな感じでうれしいと思います。でも私は正直、ライザップさんだったら知名度でホイホイ釣られて受けちゃいます(笑)。
(会場笑)
尾崎:あと商品のビジュアルも気にするかもしれないです。
松岡:ちなみにどうですか?
尾崎:カッコいいです。私は黒とか紺とか大好きだから、バッチリですね。それこそインスタ映えするような商品だったり、「こういうふうに写真に映したらカッコいいだろうな」ということが想像できるものは、普通に返事をさせていただくことが多いですね。
石川:インフルエンサーが配信したほうがいいのか、実際に従業員たちが配信したほうがいいのかというところで、メルカリでもかなりいろいろとトライアンドエラーをしているんですけど、どういった特性があるとか、小山のほうで何か感じるところはありますか。
小山大明氏(以下、小山):ここは本当にすごく難しいところだと思っています。リリースする前は正直、インフルエンサーでフォロワー数の多い人だったら誰でも売れるんじゃないかと思ってたんです。
でも、やってみたらぜんぜん違くて……。先ほどお話があったとおり、「商品×インフルエンサー×熱量」みたいなものがものすごく大切だと思うので、もしかしたら専門家みたいな人のほうがいいのかなと。
というのは、実績値として今は「自分でつくった農作物を自分で売る」みたいな人がすごく売れています。それって、すべてを知り尽くすみたいな感じで、熱量で言ったらもう最強じゃないですか。専門家とか、自分がつくったとか、そういうところが今は一番突き抜けているので、どちらにしても熱量がものすごく鍵になると思いました。
松岡:芋農家の人が自分の倉庫で、大量の芋を背に、ずっと喋りながら(配信していて)、毎回すごく売れていておもしろいなと思ってます。不揃いな野菜みたいな感じで、芋の中でも出荷できないようなものを売ってるんです。
僕がすごく印象に残ってるのは、障害がある方や福祉作業所の方が手作りクッキーやプリンを売っていて、それがけっこう売れています。それに、他愛もない話をしたり、売れたら「ありがとうございます」というコミュニケーションしています。Eコマースでする買い物でこんなに心が温かくなることはあるかというと、本当に今までぜんぜん起きなかったですよね。
なので、そういう方々がこういうチャンネルを持って、直接ありがとうも言えるし、買った人もこんな気持ちになるというのは、エンターテインメントと言うと少し違うと思うんですけど、すごく今までにない価値を感じます。
やはり買い物をする場なので、そこの力点をずらさないことは大事なんですけれども、さっき(小山さんが)言っていた熱量、「これがいいものです」というのとは別に、「買ってくれてありがとう」とか、「知ってくれてありがとう」とか、そういうことを売る側から伝える手段として、ライブコマースはすごくリアルな感じが出てきていて、印象深いなと思っています。
小山:本当にそのとおりで、1番売れる人の特徴は、熱量もそうなんですけど、その人たちが何をやっているかというと、95パーセントくらい雑談をしているんです。とにかくファンをいかに増やすかがものすごく重要で、そこ(の鍵)は、商品に関係がない会話なんですよね。
だから今、一番売れてる人(のチャンネル)で何が起きているかというと、ひたすらコメントで名前を言って、「○○さん、こんにちは」「○○さん、今日もありがとうございます」というようなことを繰り返しています。そうすると、知らない間にモノが売れている。もうほぼ商品の説明はしないという感じなので、本当にコミュニケーションこそ重要だなと思います。
石川:おさよさんはインフルエンサーの友達もたくさんいて、その中でも、正直かなり販売力のある方だと思っています。だけど一方で、同じフォロワー数が20万の人でも売れるインフルエンサーと売れないインフルエンサーがいると思っていて、そこの違いをおさよさんはどう感じますかね。たぶん、友達でもちょっと売上の悪い人とかいると思うんですよ(笑)。
尾崎:まずいですね(笑)。売上の差があるってことですよね。
石川:現場で見ていて、売れる人の違いとか。
尾崎:そうですね。でも本当に、フォロワーとの信頼関係がどれだけ強いかというのが一番だと思います。あとは、体型とか見た目とか、もちろんインスタグラマーやインフルエンサーをやってる時点でかわいいんです。
だけど、「この人はもとからかわいいから恵まれてるよね」という人は。「これを買ったってこの人になれないよ」と思われてしまって、意外と売れないと思います。でも、「もとはなんかそこそこ……なんだろうな?」っていう人(笑)。
(会場笑)
尾崎:私がそうですね。ちょっと化粧が濃いとか。そこそこの人ががんばってこのくらいになれると、「同じものを使えばそこそこ近くにいけるんじゃないか」という、距離感が近い見た目だったり、そういうことをおおっぴらに言っていたり。
あとは人間味があるというか、ちゃんと肌で感じられる人というのは、本当に大きいと思います。
誰とは言わないですけど私の友人で、じゃっかん小太りな子が(ブランドとの)コラボレーションをよくやってるんですけど、その子がつくるものは本当に百発百中で、めちゃくちゃ売れるんですよ。
「なんでかなー?」と思って、本人にも話を聞いたりしてると、本当に恵まれた体型ではないからこそ、一般の方の気持ちが共感できる。だから、「ここの体型をカバーするようなものがつくれる」とか、「あたしはそこまでかわいくないから、このくらいの派手さがいい」とか、そういう微妙なニュアンスをわかってる子は、(ブランドと)コラボしたときに商品を売る力があると思います。
松岡:今の話を聞いて思ったんですけど、食べログのスコアが高い店って、必ずしも自分にとっていい店ではないじゃないですか。そこが同じだなと思いました。自分と合っているということは、さっき僕が話した、探索コストがすごく下がっているんですよ。
例えば、「僕にとって○○さんが選ぶ店は間違いない」と。今の話もそれと同じで、全体の人気とは別に、自分の嗜好や状況とどれだけ近いかということが、実際に売るところに効いてくるのかなとすごく思いました。
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