2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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安藤俊介氏(以下、安藤):最近、干場さん、怒ったことってなんかあります?
干場弓子氏(以下、干場):ミタニとか、さっき紹介したタナカとか、気を遣わずによく怒らせてもらってます。
安藤:今回、担当編集ですか。よく怒られてるんですね。
担当編集:よく怒られます。
(会場笑)
干場:なんか、気が利かないとか。
担当編集:そうですね……。気が利かないがだいたい8割、9割ぐらい。
(会場笑)
干場:安藤さん、どうなんだっけ。
安藤:僕ですか。怒ること、軽いイラッというのはけっこうあります。
軽いイラッというのは、さっきの飛行機の話とか、そういうことはけっこうあるんですけど、ただ、すごく怒ることってあんまりないですね。どっちかというと、どうでもいいというか、怒るようなことに関して、関わらないという選択肢をしてしまうので。
干場:私が旦那と息子に関わらないみたいな。
(会場笑)
安藤:ですから、一応、会の運営をやっていて、なにかあった時には、ルールに照らし合わせて、イエスかノーかだけで。そこに感情を入れてしまうと、温情をかけるとかかけないとかということが出て来てしまうので、それだとすごく辛くなっちゃうので、もう単純にイエスかノーかだけで見るようにしてます。
なので、そこにはもう、あまり自分の感情を入れないほうがいいなというのがありますね。家族でもあまりケンカしませんし、あまりというか、奥さんとほぼ夫婦喧嘩したことがないので。怒るとすれば、小さいことが多いですかね。本当に。
あとは、店員さんの態度とかは気になります。なんでしょう、僕、タクシーのレシートの渡し方がすごく気になります。タクシーでお釣りを渡す時に、お札と小銭とレシートを一緒に渡されると、それをどうしろというのかが。順番に渡してくれたら、財布に入れられるんですけど、一緒に渡されると、どうしていいかわからないんですよ。
干場:それって自分のルールですかね。なんですかね。
安藤:自分のルールですかね。いろいろありますね。
干場:なるほど。そんなこと、考えたこともなかった。
安藤:はい。それはありますね。ですから、道を間違えるのは別になんとも思わないんですけど。タクシーの運転手さんが道を間違えるのを怒る方、けっこういらっしゃるじゃないですか。
干場:そうですね。急いでる時に間違えたりすると、すごい腹立つ。
安藤:それは大丈夫なんですが。
干場:じゃあ、無愛想な運転手さんは?
安藤:ああ、ぜんぜん大丈夫です。むしろ、めちゃくちゃ話しかけられるほうが困ります。
干場:なるほど。
安藤:無愛想な運転手さんはダメですか?
干場:いや、もしタクシーの運転手さんで、イラっとすることがあるとしたら、ブスっとしてる人ですね。
安藤:ずーっとしゃべりかけてくる人は平気ですか?
干場:別にそんなに。それで、お釣りを変なふうに渡されたら確かに不便だけど、別にイラっとはしない。
安藤:そうなんですね。
干場:おもしろいですね、その違いは。あともちろん、道を知らないのはイラっとくるけれど、最近すごいですよね。例えば、いつか驚いたのは、このあたりから乗って、「東京駅までの、道教えてください」とか。「本当に運転手か、お前は」みたいなのがすごく増えたので。そういう時は、「えっ?」て。でも、やっぱり自分の自尊心と関係ないので、呆れるけれど怒らないです。
安藤:あ、そうそう。私、金曜日から仕事で沖縄に行くんですね。それで、すっかり沖縄のホテルを予約してたことを忘れていて、ほかのホテルを予約しちゃってたんですね。それで、一休からメールが来て、「あれ? やばいやばい」と思って、すぐ管理画面からキャンセルしようとしたら、できなかったんですよ。
ここはもう、連絡してくださいって。なので、電話したら、「金曜日から、2日前ですよね。そしたら、キャンセルチャージ100パーセント」って言われたんですよ。「え?」って思って、いや、当日100パーはわかるんですけど、前日とかで50で、前々日だったら20とか、それぐらいじゃないですか。
干場:そうそう。それが普通ですよ。
安藤:なので、いやいや、100はないんじゃないですか、みたいなことで。それでもイラっとはせずに、結局、今回は、全部免除にしてもらいました。
干場:どうやって?
安藤:それは確かに私の落ち度なんですけど、ただ、「さすがにちょっと、2日前で100パーセント取られるのは納得いかないので、どうにかしてもらえません?」って言ったら。
1回目、「ちょっとお待ちください」って言ってきて、電話できて、「じゃあ20パーセントでどうですか?」って言われたんで、「あ、これいけるかな」と思って。
「前に泊まらせていただいたことあって、今度行ったら、ぜひまた泊まりたいと思ってるので、それでもダメですかね」って言ったら、「ちょっとお待ちください」って。
(会場笑)
安藤:「確かに、去年もお泊りいただいていて、また来ていただきたいので」ということで、なしにしてもらいました。
干場:じゃあ、上客だってみなされるっていうのも重要ですね。それで怒ったりするとね。
安藤:怒鳴ってたら、たぶん、違ってたかもしれないです。
干場:なんか、もう時間ね。ちょっときりがないので、みなさんからのご質問をお受けしたほうがよさそうですね。
司会者:そうですね。せっかく聞かれて、いろいろみなさんもご質問したいこと、うずうずしてらっしゃるかもしれない。
干場:まあ、私のようにいい加減なこと聞いてくれたら。
(会場笑)
司会者:書籍に関することでも大丈夫ですので、ぜひ、なにかありましたら、挙手していただけますか?
質問者1:今日は、ありがとうございました。勉強になりました。1点、教えていただきたいんですけど、怒りが起こるその前のネガティブな第一次感情の克服なんですけど、(コップを)大きくするために、こういう習慣を身に付けておいたらいいよというようなものがあれば、教えていただければと思います。よろしくお願いします。
安藤:さっきの三重丸の図って覚えてますかね? 結局コップって、あの1と2が大きくなれば大きくなるってことなんですね。なので、これからイラっとすることがあったら、自分の2の限界ってどこまで持っていけるかなというのを考えてほしいんです。
たとえば、さっきのタクシーのお釣りの時に、お札と小銭とレシートを一緒に渡されたら3なんですよね。だけど、どう渡されたら2かなというのを考えてください。
このパターンだったら、このパターンだったらって、自分の3に近いけど2に入ってる限界値が見つかると、大きくできるということになりますので、限界値を見つけてください。どこまで行けるかという。
質問者1:ありがとうございます。
質問者2:本日はありがとうございました。私は、今年初めてアンガーマネジメントというものを知りました。その時は、7つの習慣とのコラボの時に初めて安藤先生のお話をうかがったんですけど、私もその時、天才的にプレゼンがうまいなと思いました。
それで、すみません。私がうかがいたいのは、怒ったことを覚えてるというのがいいのか悪いのか。
たとえば今、怒りという感情はないんですけれども、なんか細かいことを私、覚えてるんですよね。「昔、こんなことがあった」って。でも、その人に対して怒りの感情はないんですが、そういうのを覚えているのはいいのか悪いのかというのを、教えていただきたいです。
安藤:答えとしては、建設的にそれを覚えてることがなにか使えるのであれば、覚えておいたらいいと思います。ただ、それが、たとえば非建設的とか、なにか悪い方向に動いてしまうようなことであるならば、忘れたほうがいいと思います。
質問者2:飲んだ時にいじくるぐらいだったら、別に……。
(会場笑)
安藤:逆に、覚えているということは、なにか自分がそこから学んだりとか成長するチャンスがたぶん残っているということだと思うので、そう捉えておけばいいのかなと思います。
質問者2:ありがとうございます。
干場:でもあれですよね。対人の場合は、たいてい、自分が怒ったことは忘れていて、怒られたことは覚えている。あの時干場さんに怒られたとかって言われると、困る。こっちは忘れているのに、それはよくないですね。覚えているとね。
安藤:干場さんはたぶん、忘れているんじゃないかって。
干場:私は忘れてますけど、覚えておいたほうがいいかもね。相手は覚えてるから。
安藤:相手は覚えてると思います。
質問者3:ありがとうございました。今日、勉強になりました。安藤さんはぜんぜん夫婦喧嘩されないってことだったんですけど、日本のことわざに、「喧嘩するほど仲がいい」というのがあるじゃないですか。あれって、アンガーマネジメント的に見ると、事実ですか? 思い込みですか?
安藤:なるほどね。喧嘩するほど仲がいい。そうですね。だから、関わり合いたいと思っているのであれば、いいんじゃないですかね。関わり合いを持ちたいからこそ。ただ、怒りの感情というのは、身近な対象ほど強くなるので、なんでしょうね。どうしても一緒にいれば、相手に求めるものは多くなりますよね。
なので、喧嘩するほど仲がいいかどうかは、本当のところはよくわからないんですけど、ただ、関わり合いを持ちたいと思っていることはいいことだと思います。ただ、その関わり合いが、いわゆる共依存になってるとマズイかなと。要するに、たとえばDVとか。
モラハラとかの問題点はなにかというと、共依存になっている可能性がけっこうあるんですよね。DVする側、される側が、なぜ依存しているかって、みなさん、疑問に思うかもしれないんですが、されていることに依存するというのは共依存なんですね。だから、自分を必要とされているというふうに勘違いしてる人がけっこういるんですよね。
自分を求めてくれてるから、自分に対して辛くも当たるし、自分に対してなにかを求めてくる。そのことに依存するという場合もあるので、だから、そうなってしまうとよくないなとは思います。お互いに成長できるんであればいいんじゃないですか。
質問者3:はい。ありがとうございました。
質問者4:今日は楽しいセミナーをありがとうございました。私は、個人的にあまり外に感情を表現して怒ることはないんですけど、なにか気になったこととか、自分の中で思っていて、それを自分の内面でどう処理すればいいのか、とか。
知ってる人とかに、ちょっと話して、「そうだよね」って言ってもらえるとか、そういうのが私の中では1つの手段だと思ってるんですが、それ以外になにか方法はあるんですか?
安藤:そうですね。人に話を聞いてもらうというのは1つの手段だと思うし、それ自体は別にいいと思うんですね。ただ、人に話を聞いてもらえるから解決できるとは思わないほうがいいと思います。なぜかというと、「じゃあ、話を聞いてもらえなかったら解決できなくなっちゃうのか」と。そうすると困っちゃうでしょ。
すると、そこに依存というのが生まれちゃうんですね。その人がいなくなった時に、自分がなにも解決できないという状態になってしまうのはマズイんですよ。だから、今の、単純に誰かに話を聞いてもらって、それでいいやと思えるんだったら、ぜんぜんいいと思うんですが、あまり強くは依存しないほうがいいと思います。
自分自身でどう解決していけばいいかというと、なかなか簡単ではないんですけど、自分がコントロールできるものとできないものに、なるべく分けるという努力をしてほしいんですね。それで、コントロールできるものについては、努力をするという選択がありますし、コントロールできないものについては、受け入れるという選択をするっていうことなんですね。
今は、それが混じってるんですよ。コントロールできないものをどうにかコントロールしようとしたり、コントロールできないものが、受け入れられなくてどうにかもがいているという状態を続けてしまっているので、私たちができるのは、コントロールできるものは積極的に関わるし、コントロールできないものは置いておく。
まずはその線引きをするってところから、書いてみながらやってみてください。できるもの。できないもの。箱を作って入れたらいいんですよ。
司会者:安藤先生、本当に今日はどうもありがとうございました。
安藤:どうもありがとうございました。
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