2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
リンクをコピー
記事をブックマーク
小保内淳介氏(以下、小保内):それでは、私から簡単にパネラーのご紹介をしたいと思います。まず手前側から、先ほど第1部のセッションでお話しいただいたTwitterの西岡さまです。
西岡英氏(以下、西岡):よろしくお願いします。
小保内:真ん中にいらっしゃるのが、今回、GROVEから北島さまをお呼びしております。後ほど会社紹介、簡単にしていただこうと思っています。よろしくお願いいたします。
北島惇起氏(以下、北島):よろしくお願いします。
小保内:奥側が、弊社のアドクリエイティブ担当している藤本です。よろしくお願いします。
藤本礼子氏(以下、藤本):よろしくお願いいたします。
小保内:それではさっそくなんですけれども、セッションを進めていきたいと思っています。
まずGROVEさんから、会社概要を簡単にご紹介いただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
北島:僕たちGROVEは、簡単に言ってしまうと、SNSでの人気者たちを集めたプロダクションみたいなところだと考えていただくと、すごくイメージがつきやすいと思います。芸能プロダクションとは違い、在籍している子たちがSNSの人気者みたいなイメージですね。
大関れいかという女の子や、★あつぼー★。おそらく聞いたことも見たこともないとは思うんですけれど、こういう子たちが在籍しています。例えば、大関れいかは、Twitterで80万人ものフォロワーがいて、女子高生にアンケートをとってみると、98パーセントの知名度を持っているような子です。
僕らはSNSのプロフェッショナルとして、企業さんに「SNSではこういうアプローチをしていきましょう」と話しながら、プロモーションのお手伝いをさせていただいています。
小保内:ありがとうございます。それではさっそくなんですけれども、ここから本題に入っていきたいと思います。今回は動画の事例などを中心に、そのなかでもクリエイティブのポイントなどをお話をいただければと思っております。
まず、「Twitter動画制作のポイントは?」です。これ、一応Twitterさんから言われているようなものになっています。西岡さんはすでに知っているかどうかわからないですけれど(笑)。これに関しては、ポイントが4つあります。
1つ目は時期とタイミングに合わせたものであること。2つ目はサムネイルの活用。3つ目は、タイムライン上の広告になるので「最初の3秒間、意識してください」などの引きの要素があること。最後は、リツイートされやすいコンテンツの要素として、感動・共感・驚き・おもしろい・実利などのポイントがあることです。
実際にこちらを見ていただいて、現場で制作をしている方からの意見がどんなものかなと思っていて。藤本さん、どうですか?
藤本:まず、時期とタイミングに合わせた動画というところなんですけれど。例えば、今の時期だったらハロウィンなど、そういう季節的なものやトレンドを取り入れることですね。今、流行ってるものを意識して動画を作っていくところがあるかなと思います。Twitterさん、いかがでしょうか?(笑)。
西岡:そのとおりです(笑)。
(会場笑)
藤本:あとは引きのあるシーンですね。サムネイルです。動画はどうしてもタップして始まるので、その前にサムネイルで興味をうながすということですね。あと、最初の3秒というところですね。どうしても流し読みをされてしまうので、最初の3秒が肝心というのは、けっこうセオリーであります。
「引きのあるシーン」「最初の3秒」は、弊社では検証に使う要素でもありますね。単純な要素なので検証しやすいところと、ユーザーが最初に接触する部分なので、検証結果もすごく見えやすいのです。
あと、感動・共感・驚き・おもしろい、といった自分の利益になるようなコンテンツ。これがないとリツイートは、逆にもうされないと言ってしまってもいいくらいかと思います。
スマホで見る動画はどうしても「短いほうがいいんじゃないのか?」が、ほかのメディアではあったりします。ですが、Twitterの場合、感動や共感を与えられると、けっこう長めの動画でも最後まで見てもらえるところは……ありますよね?
西岡:あります。
藤本:ありますね(笑)。制作のポイントとしては、そのような感じで作っております。
では、そのポイントを押さえたうえで事例を見ていきたいと思います。
小保内:実際に行った事例をもとに、先ほどのポイントなどを、どういうかたちで押さえているのかを感じていただければと思っています。
1つ目のポイントは、インフルエンサーの活用があると思っています。例えば、シーブリーズのCM動画です。
みなさんもご存じの動画で、よくCMで見られているとは思うんですけれど。これ、広瀬すずさんを使って、中学校時代の甘酸っぱい青春な感じの動画になっています。見ているとちょっと恥ずかしい感じになったと思うんですが(笑)。実際に、これとインフルエンサーを使ったパロディ動画があります。
このパロディ動画のすごいところは、リツイートが5万4,000、「いいね!」も14万3,000で、かなり大きな数字がついていると思っています。これ、実際にGROVEさんがプロデューサーをされてましたよね?
北島:そうですね。まず前提として、今もこの会場でみなさんはくすりとも笑わなかったと思うんですけれど(笑)。こういった、ちゃんとしたところで見るとたいしたことなくても、モバイルで手に持って見ると、ちょっとおもしろくなってしまう。これが、前提としてあったりします(笑)。
もう1つ、僕たちの「おもしろい」と若い人の「おもしろい」はぜんぜん違います。その文化の違いも考慮しながら、聞いていただければと思います。
ここで言うと、大関れいかが広瀬すずちゃん役になるというところですね。今回、ユニバーサルミュージックさんがクライアントで、ナオト・インティライミさんの楽曲プロモーションをしたいということでした。
『together』というこの曲は、さっきの広瀬すずさんのCMソングだったので、そのまま「じゃあ、乗っかってパロディを作っちゃおうよ」なノリで作ったところがあったりします。
Twitter上でインフルエンサーが投稿する場合、撮影段階でもちゃんとしたカメラや照明、メイクは一切使わずにやるのが、流儀だったりします。なぜかというと、SNS上で凝った動画を見せられると、拒否する若い子は多かったりするんです。ガッツリと構えたカメラでしっかりしたものを撮っても、あまりピンとこないような感じです。
逆にスマホで、しかも内カメで撮ったような、ちょっと画質が荒かったり、ブレていたりするもののほうが、若い子にはウケたりするのも、テクニックとしてあります。この撮影でも、そのまま同じことをやっています。
小保内:これの元ネタに、ちょっとした青春の甘酸っぱさみたいなものがあるじゃないですか。ギャップがすごいなと、思っていて。
北島:ありがとうございます(笑)。
小保内:そのへん、意識されましたか?
北島:そうですね。先ほどのTipsでいうと、モーメント部分と、最後の感動や共感……。これに関しては、あるあるに近いかと思うのですが、そこの要素はけっこう入っていると思っていますね。
小保内:すごいのが、さっきの最初のセッション……西岡さんのパートにもつながると思っているんですけど、ユーザー自身がパロディ化して投稿している。
1年前のものなんですが、これもすごくて。リツイートが6,000あるんです。一般のユーザーなのにそんなにも。男同士でパロディ化しているものもあります(笑)。これもリツイートが3桁あったりします。
こんな感じで、一般ユーザーに遊んでもらっています。しかもこれ、シーブリーズのロゴを使ったりして(笑)。
北島:使っていますね(笑)。
小保内:自分で宣伝している感じになっているんですね。これがTwitterの魅力じゃないかと思うんです。
西岡:そうですね。これ、2年前のツイートなので6,000リツイート……。当時はすごかったんですけど。今は実際、デイリーのリツイートランキングトップ10に入るツイートのほとんどは1万RTを超えていて、しかもその約9割が、動画もしくは画像のついているツイートになってきています。昔は140文字のテキストしかツイートできなかったので、今でもテキストのツイートがすごくリツイートされるのかと、みなさん思われていると思うんですけど。
もちろん、内容があるものに関してはリツイートされることはあるんですけど。やはり、写真や動画のほうがテキストより表現力が強いので、ユーザーがパッと見て「おもしろいリツイート」と認識し、次のアクションがより促進されるところもあると思っています。
小保内:そうですよね。インフルエンサーの活用実例を見させていただいたんですけれど。次のフォーマットとして、新しい「インスタントウィン」(即時抽選、その場で懸賞結果がわかるもの)があると思っています。これは先ほどのセッションに出てこなかったと思うので、簡単に概要だけご説明いただいてもいいですか?
西岡:わかりました。
小保内:これのリツイートを流していく感じですよね。
西岡:そうですね。これは、Twitter上でできるものです。キャンペーンに参加したいユーザーがこのアカウントをまずフォローします。そして、このツイートをリツイートします。それで応募完了となります。ユーザーはその日中待っています。待っていると、企業側から自動でオフラインのリプライがあります。
そのツイートに動画がくっついていて、それを見れば当たりなのかハズレなのかどうかがわかるという仕組みです。
小保内:GIFのような、アニメーションっぽい感じの動画イメージなんですけど。そのあたりの対応なども、最近増えてたりしますか?
藤本:そうですね。フラッシュムービーみたいなところは、あったりしますね。
小保内:このへんの制作のポイントは、なにかあったりしますか?
藤本:最後まで見てもらう仕掛けとしては、音声がなくても、テンポの良さや手作り感ある作り方、途中でパラッと色が変わるなど、飽きさせない工夫をしています。
これはハズレでしたが、アタリのときの絵がちょっとおもしろかったりします。私自身、リツイートしたこともあります(笑)。
西岡:これ、じつはユーザーか毎日応募できるんですよ。今までTwitter上で「フォロー&リツイートキャンペーン」というプロモーション事例は多かったんですけど。具体的には特定の1週間や2週間の間に広告主様のアカウントをフォローして、キャンペーンツイートをリツイートした人に100個プレゼントのような感じですね。でもインスタントウィンに関しては毎日当たるので、ユーザーが通う頻度が高いというメリットがまず1つあります。平均すると、ユーザー1人がだいたい4回くらい、期間中に応募するところがありました。
あと、もう1つのメリットは、フォロワーが急激に増えるところですね。フォローがマストなので、キャンペーンに参加するにあたって、毎日毎日どんどん人が増えていくところもあります。そういう意味だと、アカウントを一気にTwitter上で盛り上げたり、フォロワーを促進したりするメリットは、けっこう高いポイントだと思います。
補足ですが、「じゃあ、インスタントウィンをやりたい」というお声をいただくことがあるんですけど、実はこのプロダクトに関しては唯一、今日ご紹介するもののなかでサードパーティのベンダーさんと一緒にやっているプロダクトなんですね。要は、Twitterで純正で管理画面ができるものではなかったりするんです。
そういったなかで、Twitterさんとベンダーさんと代理店さん、3社で一緒に画像作ったり、仕組みを支えていただいたり。あと、プロモをサポートしている感じのものが、インスタントウィンのキャンペーンです。
小保内:最近、いろいろやっているのをよく見ますね。
西岡:最近、増えています(笑)。
2024.10.29
5〜10万円の低単価案件の受注をやめたら労働生産性が劇的に向上 相見積もり案件には提案書を出さないことで見えた“意外な効果”
2024.10.24
パワポ資料の「手戻り」が多すぎる問題の解消法 資料作成のプロが語る、修正の無限ループから抜け出す4つのコツ
2024.10.28
スキル重視の採用を続けた結果、早期離職が増え社員が1人に… 下半期の退職者ゼロを達成した「関係の質」向上の取り組み
2024.10.22
気づかぬうちに評価を下げる「ダメな口癖」3選 デキる人はやっている、上司の指摘に対する上手な返し方
2024.10.24
リスクを取らない人が多い日本は、むしろ稼ぐチャンス? 日本のGDP4位転落の今、個人に必要なマインドとは
2024.10.23
「初任給40万円時代」が、比較的早いうちにやってくる? これから淘汰される会社・生き残る会社の分かれ目
2024.10.23
「どうしてもあなたから買いたい」と言われる営業になるには 『無敗営業』著者が教える、納得感を高める商談の進め方
2024.10.28
“力を抜くこと”がリーダーにとって重要な理由 「人間の達人」タモリさんから学んだ自然体の大切さ
2024.10.29
「テスラの何がすごいのか」がわからない学生たち 起業率2年連続日本一の大学で「Appleのフレームワーク」を教えるわけ
2024.10.30
職場にいる「困った部下」への対処法 上司・部下間で生まれる“常識のズレ”を解消するには