2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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司会者:ちなみに、自己紹介をどんな感じでされてたか、聞かせてもらえますか?
芦名佑介氏(以下、芦名):プルデンシャルで営業やってるときは、「僕、めちゃくちゃ男前になりたかったんです」という自己紹介をしました。
慶應でアメリカンフットボールのキャプテンをやっていて、それから電通に入りました。電通でコピーライターをやっていて、今なぜか保険屋やってるんですけど、なんで今この仕事をしてるかというと、僕めちゃくちゃ男前になりたかったんですね。
ものすごくおもしろくて、でもまじめで、ストイックで、すごく素直で、影響力があるという、そんな男になりたくて。僕は電通で仕事をしてる時って、パソコンの前で残業代があと30分つかないかなと思って、残業代のために働いてたりとか、先輩の顔色を伺いながら仕事をしたりとか、そんな仕事の仕方だったんですね。
僕、慶應のアメフトでキャプテンやってたんですけど、もしチームメイトに「居残り練習したら監督がお金くれるんだって!」って根性のやつがいたらボコボコにしてましたもん。でも、自分が社会人になってそうなりかけてたんですよ。
まあ一般的にはすばらしい会社って言われるんですけど、僕は自分で自分のことを好きになれなかったんですよ。そんな自分がすごく嫌だと思った時にたまたまプルデンシャルから声がかかったので、僕はもうここは本気になれる環境だと思って、それだけで『じゃあ働きます』ということで今働いてるという。まあでも保険興味ないですよね!
そんな感じで自己紹介してました。
司会者:ありがとうございます。みなさんもそういうのを考えたらいいですね。
芦名:そうです。会社紹介ができる人はすごく多いと思うんです。商品紹介できる人はすごく多いと思うんです。でも、「じゃあ自己紹介1分してもらえますか?」って言ったら、「芦名と申します。好きな食べ物はカレーライスで……」みたいな自己紹介の人、けっこう多いと思うんですよね。
「なんで今の仕事をしてるのか」とか、「どういう経緯でそう決断したのか」という、それをしゃべったら、ものすごくその人に信頼を置けると思うんです。裏表がわかるんで、ちゃんと。
司会者:人となりがわかったらこっちも心開きやすくなりますよね。なるほど、勉強になりました。ありがとうございます。じゃあ福山さんお願いします。
福山敦士氏(以下、福山):今日けっこう僕の前職の先輩とかがいらっしゃっていて、ちょうど僕こないだドタキャンしちゃったので、あまり信頼感の話をしても説得力まったくないんですけれども(笑)、2つあるかと思ってます。
1つは確率論というか、野球でまた例えてしまうんですけれども、百発百中の信頼ということはないかなと思ってます。
信頼ってどういうことかいうと、自分の中に信頼があるというよりは、関係性によって信頼があると思うので。例えば私の奥さんが今日手伝ってくれてるんですけども、家族に対しての態度がそんなによくなくても、信頼ってあったりすると思うんですね。
お客さんも然りで、5年、6年一緒にやってるお客さんって、正直レスが遅くなってもまあ大丈夫みたいなところがあったりとか、逆に今新規開拓中のお客さんはけっこう丁寧にやんなきゃいけないというのはあると思うんです。
それって要は、人によって、人との関係性で信頼があると思うので、その中でどう信頼が生み出されているのかを分析する必要があるかなと思っています。この人に対してどこまで踏み込んでいいのかとか。
まあ分析分析って言うとすごく疲れちゃうんで、わかりやすい練習方法を1つお伝えしますと、「自分が営業を受ける」というのが一番手っ取り早いと思います。僕も保険の営業を芦名くんから受けて、見事成約させられちゃったんですけど(笑)。
(会場笑)
福山:あとは車を営業してもらうとか。それこそさっき申し上げたライザップに営業してもらうとか、実際自分が営業を受ける立場になってみる。ロープレとかでもあると思うんですけれども、営業を受けていて「嫌だな」とか「ちょっと違うな」って思うことってすごくいっぱいあると思うんですね。それがいちばん言語化しやすい部分なので。
本質的じゃないかもしれないんですけれども、「あっ、ちょっと口くせぇな」「全然笑っていないな」「こっちの話、全然聞いてくれないんだな」みたいな。そういうのは実はそこから先はもう聞く気がなくなっちゃったりとかあるんです、意外と。『人は見た目が9割』という本がありますけど、けっこうそこで信頼ができてくるなというのも、自分で営業を受けたときに初めて気づいたりとか。「あっ、笑顔がないってこういうことだな」とか。
まあ、ビデオでロープレとかすると、「意外と自分って早口だな」みたいなことはあると思うんですけど、それって自分が営業を受けると一番やりやすいので、先ほど申し上げた土日のアポをとるのが難しければ、土日に自分が営業を受けるということはけっこういけると思うんですね。
それこそなにか問い合わせをすれば営業は来てくれるので、それを受けて言語化すると、「自分はこうしない」ということをやっていくと、結果的に成功確率が上がってくるというか。
野球も、バッティングってだいたい3割打てばいいって言われてるんで、7割失敗でいいと思うんです。もっと言うと、3割も成功確率がある商材ってあんまりないと思うので、失敗の確率を減らしていくと結果的に成功の確率が増えていくみたいな。全部うまくやろうとするとけっこう息が詰まると思うので、わりとそういうかたちで考えています。
もう1つ、2つあるうちのもう1つが、芦名くんの言った話がまさにそうかなと思っていて、実際に僕がいちばん感銘を受けた営業マンはやっぱり芦名くんなんですね。それで、正直今でも自分が入ってる保険が終身保険なのかなんなのかわかってないです。
(会場笑)
福山:いつ死んでいくら入るかってまったくわかんないままもう普通にサインしちゃったんですけど、本当にそういうもんなんだなというのをまさに実感しました。なんか「他社と比べて費用対効果が」みたいな話よりも、もっと信頼できたというか。
そこで僕も分析した時にいちばん気付いたのは、やっぱり価値観というか。WhyとHowとWhat、この後も話をするかもしれないんですけれども、Whyの部分ですごく共感して、僕もこの営業の力をつけたいなと思って、自己紹介をがんばろうと思ったんですね。アドバイスをもらって。
「自己紹介できる?」って言われて、まさに「福山です、野球やってました。横浜生まれです。……」みたいな。それ以外なくて、価値観って意外としゃべれないんだなということに気づいて、そこから、先ほど冒頭見ていただいたプロフィールとかいうのも、けっこう改善を重ねて磨いて作っているというか。
写真はどれがいいかなとか、それこそ名前をどう見せるか、経歴もどこから見せるかとか、言いたいこといっぱいあるけれども、どのキーワードを入れると話が弾むかとか、というのを研究していって、プロフィールを作ったりしました。
信頼のもう1つの切り口として、紹介営業というか。人から紹介されて入ってくると、信頼がそもそもある状態で話を詰められるので、行ってすぐ決まっちゃうみたいなことが経験としてあるかもしれないんですけど。
その紹介の切り口を生むためのプロフィールというか。「福山さんという方がいて、サイバーエージェントのグループ会社のなんていう会社だっけかな……なんかわかんないけど子会社のなんかアプリ向けの商品作ってます」みたいな話だと、話を聞こうか迷うんですけど、もうすごい「会わせたい方がいます」と言われたらだいたい断れないし、そもそも信頼がある状態から入れるので。
その時に紹介される人に事前にインプットしておくと良い情報を、自分のプロフィールに忍ばせておくと、自動的にアイスブレイクが始まる。それがwhatの固有名詞だけでなく、whyの価値観の部分だとなおさら信頼感のある入り方ができるます。
Whyというか、わかりやすい自己紹介をきちんと作っておくというのが意外とうまくいくコツかなと思ったりしました。
司会者:ありがとうございます。今チラッと「紹介営業」という話が出たと思うんですけど、私がもともとリクルートの営業をやっていた時も、普通の法人営業も紹介営業かなというふうにけっこう思ってたんですね。
なので、けっこう普通の会社でサラリーマンとして働いてる方も、個人事業主の方も、情報紹介営業のノウハウみたいなのって、たぶん知ったらすごく役に立つと思うので、なにか気をつけてることとか、どんなふうに紹介営業というので今の自分の人脈とかいうのを広げられてるのかというのを教えてもらってもいいですか?
福山:はい。3つほど切り口がありまして、1つは先ほど申し上げた、紹介しやすいプロフィールを作っておくこと。それは紙なのかURLなのかわからないんですけど、自己紹介のプロフィールを作っておくと紹介しやすいです。もうFacebookのチャットで「この人です」という感じで送ってもらえるとすごく話が早いです。その人に考えさせる暇がないので。
で、自己紹介をするという話と、もう1つが、これはとくに法人営業に言えるんですけども、同じ会社の人を紹介してもらうということですね。「他社を紹介してください」というのは正直難しい。
僕の場合だと、アプリ向けのサービスを作ってたので、ゲーム会社に行って「別のゲーム会社紹介してください」って無茶な話で、そっちの売上が上がっちゃうとこっちが下がっちゃうみたいなのがあるので難しいんですけれども、大きい会社とか、何個かサービスがあれば、その会社の違う人を紹介してくださいということが十分できるかなって思っています。
具体例を申しますと、前職でバンダイナムコエンターテインメントさんという会社を担当したんですけども、「このタイトルの担当者の方いますか?」って言うかたちで事前に調べてリスト化して渡すと、埋めてくれたりとかして。
じゃあ「名前教えてもらえれば僕電話します」とか。「電話なんかいいよ、連れてくるよ」みたいな話で連れて来てもらったりとか。その会社の違う人を紹介してもらうというやり方は、意外と法人営業のハードルが低いかなというふうに思っております。
で、3つ目が、貢献する姿勢を見せるというか、2つ目につながるんですけれども、「じゃあ紹介してあげるよ」って言ってもらうためには、それって相手から自分に貢献してもらってるってことだと思うので、先手先手を打って、自分が貢献する姿勢を見せるというか。
なので、出会った人にはサービス紹介とか自己紹介して終わるんじゃなくて、「どんなかたちで僕は貢献できます」というのをきちんと伝えていくと、「あっ、この人は僕に対してなにか貢献してくれようとしてるんだな」と。なので、前職も結果的にいくつか自社サービスというのはあったんですけども、それは関係なく、「あなたのためになるなら紹介します」という。
で、よく言われてるのは、「あなたが出世するために貢献します」みたいな話をさせていただく。例えば、「じゃあこの案件決まったら『○○さんががんばってくれたから決まりました』ってほかの方に言っときます」みたいな。そのぐらいの貢献したいという気持ちが出ていると、実際そうやって口にするとけっこう行動に移せたりするので、口にして行動していくと、相手も貢献したいなという気持ちになってくれる。
で、どうしても自分が決裁できないなって思ったら、「じゃあ上長を連れてきます」という話になったりとか、「じゃあ別の担当連れてくるから、そっちで営業して」とか言ってくれたりとかするので、貢献する姿勢というのを崩さないというのが1つ大事なポイントかなと思います。
司会者:ありがとうございます。ちなみに芦名さんは紹介営業はされていましたか?
芦名:紹介は、一言で言うと、すごく難しいということですかね。そんな簡単じゃないという。
ここには女性の方もいらっしゃると思うんですけど、例えば男友達からLINEが入ってくるわけですよ。「誰かいい女の子紹介して」という連絡が来るわけですね。「お前に紹介する子はいねぇよ!」という感じだったりすると思うんです。紹介ってそんなもんなんですよ。ほとんど紹介できないんです。
で、なにが紹介に一番大事かって言うと、自分にエゴがあることだと僕は思っています。「僕はこうしたい、僕はこうしたい、僕はこうしたい、僕はもっと成長したい、こんなことを知りたい、こんなことに興味ある、僕はこうしたいんだ。誰かいい人いませんか?」「あっ、じゃあ福山というやつ紹介する」、こんな感じです、紹介って。
で、自分のエゴがなくて、ただ会社に言われてるから誰か紹介、というのは絶対出ないです。そんな簡単じゃないです、紹介は。だから、ちゃんと自分のエゴ、さっき言った言葉で言うと価値観というものをしっかりと相手に伝えるということがものすごい大事だと思います。
むしろそれだけで、それが強ければ、尖ってれば、紹介というのは勝手に来るとは言わないんだけれども、「誰かいませんか?」って言ったら、出やすくはなるんです。
で、あともう1個は、僕がやってるのはSNSですよね。ものすごく便利だったんですね。保険の営業をやってる時に、とあるファイナンシャルプランナーさんに僕は商談をしたんです。その時に、そのファイナンシャルプランナーの方から言われたのが、「芦名さんから営業されたら、入りますよ」と。「すごいですもん、営業力」って言われたんですよ。
でも、「会うまでは会いたくないです。保険屋なんで」という。まあ確かになと思ったんですよ。それで、「芦名さんちょっとアホじゃないですか?」って言われたんですよ。会いたくなくて嫌々会ったら、「いいですね!」というのを繰り返して。
それを僕はずっとやってたわけですよ。要は、1人の前に行って、こじ開けて、その1人を動かす。また1人の前に行って、グーッとこじ開けて、1人を動かして……そんなことばっかりやってたんですね。それで、その時にマーケティングという考え方を僕はその時初めて知ったんですよ。マーケティングという考え方があると。
例えば、みなさんiPhone持ってる方多いと思うんですけど、スティーブ・ジョブズから営業受けてないですよね? 要は、マーケティングは基本的にはその人に会う前にもう決まってるわけですよ。だからどうやって会う前に決まってるという状態を作れるかということを僕は考えたわけです。
どうやったら僕に会う前に僕のことを知ってもらって、僕からもう入りたいというふうになってて、もう行ったら申込書が終わってるとか。そんなことができたらものすごく楽じゃないですか。それをすごくシンプルに考えたわけです。
といった時に、自分の自己紹介という意味で僕はブログとかを始めたんですね。僕はこういう価値観でこの仕事をしているという。それで、それをFacebookとかにペタッと貼り付けたりとかしてやっていたんですね。そしたらそれが、びっくりしたことに、一晩で最初2,000ビューとか見られてたわけですよ。「えーっ?」と思ったわけですよ。
営業したら1ヵ月に2,000人会えないですよね。でも、そこに書いてウワッとばら撒けば、SNS上で1日に2,000人に会ったのと同じなんですよ。2,000人に僕は自己紹介ができてるわけです。価値観を書いたら。「あっ、これすごいな」と思って。
だから、営業マンでSNSを使わない人、もしくは自分の価値観というのをちゃんとプロフィールとして持ってない人というのはものすごくもったいないことをしてると僕は思います。そしたらそれからいろんな人の目に留まって、なんか取材が来たりとか記事が来たりとかっていって、思ったよりうまくいってしまったという、そんな感じです。
司会者:すごいですね。私ももっと活用していこうかなと、今聞いて思いました(笑)。私が今単純に聞きたいなと思ったことなんですけど、お2人のお話聞いていただいたらみなさん思われたと思うんですけど、すごくモチベーション高く、常に活動されてるのかなって思いませんでした?
私もけっこう営業の勉強会させていただいてるんですけど、よく「モチベーション管理はどうしたらいいですか?」ってすごく聞かれるんですね。
なのでたぶん営業の方はこういったモチベーションになるというのにけっこう苦しまされてることがあるのかなというふうに思うので、そのへんどんなふうに管理されてるのかというのを芦名さんから教えてもらっていいですか?
芦名:僕もたまに相談をいただいて、「仕事のモチベーションが上がりません、どうしたらいいですか?」「じゃああなたはなにをやってるんですか?」「がんばって仕事をしてるんですよ」。これは無理に決まってますよね。
仕事のモチベーションが上がらない、どうすればいいですか、がんばって仕事をする、それがそもそも無理なんだろという。だからもう元も子もないことをしていると思うんですね。
で、一番大きな要因というのは、できないことをやろうとするから楽しくないという、これだけだと思うんですよ。僕がもし今ジャニーズJr.に入ってこのルックス、この体型で「がんばりまーす」ってダンスの練習しても、なかなかデビューできない。それはたぶん楽しくないと思うんです。
(会場笑)
芦名:でも、自分ができることというのは、できるんですよ。ものすごく僕は当たり前のことしか言ってないんですけど、自分ができることは、できるんで、楽しいんですよ。だから、お金のこととかじゃなくて、自分ができることというのをただやり続けるという。できるからそれは。できたら楽しいじゃないですか。
でも、一般的には会社に勤めたりとかノルマとかいうのがあると、できないことをやらせてくる人がものすごく周りに多いんです。ものすごく多いです。それで、周りの人はできないことばっか、こうつついてきます。そこをぜひ「うるせえ」って断ち切って、「僕はできることをやるんだ」という勇気を持ってほしいなって思うんです。
なので、変にオールラウンドプレイヤーになるよりも、できることをやってできることをやって、できないことはどうするかというと、人にお願いすればいいんですよ。これがすごく謙虚な姿勢だと思うんですね。
できないことをがんばって、できないのにやって、できるように見せかけてって、これはぜんぜん謙虚じゃないと思っていて、できることをやってできないことは任せるという、すごくシンプルなことです。
司会者:ありがとうございます。すごいわかりやすかったです(笑)。ありがとうございます。福山さんお願いします。
福山:そうですね。2つありまして。僕はロジックを立てて話すのが好きなんですけども、どっちかというと僕は「感情的になる」というところがやっぱりポイントだと思っています。
たぶん共通する部分があると思うんですけども、例えば、すごく個人的な話なんですけれども、僕は慶應高校で慶應大学というプロフィールなんですけども、実は簡単に言うと『巨人の星』の星飛雄馬みたいな感じで。ちょっと例えがわかりづらかったかもしれないんですけれども(笑)。
親がまぁ片親だったというか、親父も実は経営者で、起業家というか脱サラした個人事業主みたいな感じだったんですけれども、人がすごくよすぎて、けっこう連帯保証人というか、当時あんまり明るみにならなかったんですけども、何件か騙されて。
僕が3人兄弟の3番目だった事もあり、母親の稼ぎだけで全員の学費を工面するのに苦労して、母子家庭のほうがけっこういろんな補助があったりとかして楽だったので、ある種戦略的に離婚してもらって、そういうかたちでなんとか食いつないで、高校・大学ももう奨学金借りれるだけ借りるということで、けっこうそれも調べて、たくさん借りて今必死に返してるんですけれども。
大学時代もコンビニでバイトしながら野球とかやっていて、コンビニでは店長を先に握って、「余ったおにぎりは全部ください」と。「僕が回収します」というかたちで全部おにぎりをもらったりとか、焼肉弁当の余ったのを冷凍庫で凍らせたりとかして食いつなぐみたいなことをやってたんです。
そういう感じで、財布に千円札が入るということがあまりなかったので、高校野球やってた時は「じゃあ練習終わったからメシ行こう」っていった時に、「僕はいいよ」って言って。「家にメシあるから」というのをもう定番の感じにして、なるべくそこにお金を使わないということをやってました。行きたかったですけどね、みんなとご飯。
それがけっこう溜まり溜まってコンプレックスになって、絶対こいつらに勝ちたいと思って。そういう気持ちがあったので、実は大学まで野球を続けるかどうかというのはすごく葛藤があって、いろんな経緯があるんですけども、「とにかく社会に出たらたくさん稼いで親を楽にさせる」とか、「自分の子供に同じ思いはさせない」とかいう気持ちがあって、卒業後、爆発的に稼ごうと思って。
と思った時に、周りがもう慶應の体育会だとだいたい商社か金融か、電通・博報堂か、テレビ局か。それで、滑ったらメーカーに行くみたいな人が多かったんですけれども、一発逆転の方法を考え、社長になるしかないなと思い、「絶対社長になってやろう」と。今勢い余って2つ会社やってるんですけれども、とにかく社長になりたいと思ったんですね。
ただ小・中・高・大とずっと野球しかやってなくて、どうやってお金を稼ぐのかわからなかったので、「やっぱ会社入んなきゃまずいな」というのは冷静に思って。そんな中で爆発的に稼ぐにはどうしたらいいかというのを考えた時に、「ベンチャー企業だ」というのを発見しました。
当時だとガイアックスという会社とか、Sansanという名刺の管理会社がまだ小さかった頃、あとそれとサイバーエージェント。フューチャーアーキテクトという会社も受けたんですけども、もうベンチャーだけ受けて。それで、「社長になりたいです」という面接を続けていました。
当時スーツ買うお金さえなかったので、基本的に体育会って学ランを着てたので、学ランで野球バッグ持って「今日試合終わって来ました」みたいな感じで行って(笑)、それで受け入れてくれた会社がその4社だったんですけれども。サイバーエージェントで「社長になりたいです」って言ったら、「あっ、なれるよ」って。「俺、社長だから」みたいな面接だったので(笑)。
(会場笑)
福山:当時子会社の社長の方だったんですけれども、じゃあここで社長になるためにがんばらさせてくださいということで子会社に配属させてもらうということをやっていました。
なので、今の話で伝わったかわかんないんですけども、僕の場合はコンプレックスがすごくあって。野球やってた時も、実は冒頭で話した田中マーくんとかハンカチ王子の斎藤佑樹くんとか、同世代にはすごく有名な選手がいっぱいいて、けっこう高校の時にあわよくばプロ野球選手になれるかもなって思ったこともあったんですけども。最終的に甲子園出たので。
でも、甲子園出た時に隣で行進してたのが駒大苫小牧の田中将大くんで。「田中って誰だよ」って思ったんですけども、急に150キロの球を投げて、「あっ、こういうやつがプロ行くんだな」って思って、もうプロの野球は無理だと思いました。けっこうそういう野球のコンプレックスがあって。
で、プロの野球選手になれないんだったらプロフェッショナルな人材になって、なにかしらの道で勝たなきゃなって思って、今はビジネスで勝とうと思っています。
今の僕の話は僕のオリジナルの話ですけれども、つまりそういうコンプレックスがみなさんそれぞれあるかなと思っていて、それをどう打破するかというのを、けっこうより感情的になって考えていくと、あまり(モチベーションが)下がる理由がないというか。
このままじゃいけないなということがけっこうあったりすると思うので、そういうのを1回見つめ直す時間とか、それこそ言語化すると後に引けなくなったりとかするので、そういうところかなと思ったりします。
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