2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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司会:ではここで、学生たちを呼ぼうと思います。皆さん、壇上に上がって来ていただけますか。ダニエラ・コーエン、クリストファー・キム、そしてケイミー・ゴメズです。皆さん、椅子を持って来てくださいね。さっきお話ししたのですけど、皆さん、とても緊張されているみたいですよ。
さて、皆さん。感想をお聞かせください。
レディ・ガガ氏(以下、ガガ):みんな、どうだった? どんなことを学んだ? どんな経験だった? みんなハッピーかしら? 質問は? いまいちだった内容はある?
ケイミー・ゴメズ氏(以下、ケイミー):今日はとても有意義でした。みんなここに来て「イエス」と言ってくれましたし、もうそれだけで、ガガさんがおっしゃるとおり、「ウィン」だと思います。
普段、私たちは眠ったり、勉強したり、レコーディングしたり、いろいろな場でてんでにいろいろなことをしていますが、皆で「イエス」と言って集まって、コラボレーションの精神で作業し、情熱をシェアしました。それが私にとって1番すてきに思えることです。とても有意義な1日でした。
クリストファー・キム氏(以下、クリス):セッションで僕が感じたことですが、もう高校生ではないことを実感しました。僕は今、大学3年生で、学部学生ですが、高校時代は、先生方や学校にとてもよくサポートしていただいて、彼らの助けがなければ、今頃僕はここにはいなかったと思います。
でも、他の全ての学生たちが、同様の境遇に恵まれているとは言えません。だから、一歩下がって、同様のリソースや選択肢が無い学校を支援することを考えるべきだと思います。
ガガ:それはとても素晴らしい指摘だと思うわ。そしてとても謙虚だわ。恵まれていることに気がつかない人は大勢いるわ。うつ状態になって、ストレスを感じて、不安になって、ちゃんと理解されていないと感じる時にはそうよね。
大学受験を完遂できない若者や、宿題を終わらせきれない若者もいる。自分自身をどう表現したらよいかわからないし、自分に自信がなくて、とても不安定。自分自身が何者であるかすら、よくわかっていないの。
自分の情熱の対象が何か、見つかっていないのかもしれない。「まあ、あなたはこれが得意なのね。あなたが行くべきところは、アイビー・リーグよ」と言ってくれる先生がいないのかもしれない。全ての若者に、そういうことが起こるとは限らないわよね。
このメンタリティこそ、今日ここで、皆さんに伝えたいことなの。私たちがやっていることの内容は、実際に手で触れたり、見たりできる物ばかりではないの。でも、彼はきっと、今の考えを学校に持ち帰ってくれるでしょう。私たちが達成したいことは、まさにそれなのよ。
クリス:ありがとうございました。
司会:このワークショップで、皆さんが特に話し合いことはありますか? 一番共感したことは、何ですか?
ダニエラ・コーエン氏(以下、ダニエラ):ワークショップで私が学んだことで、ガガさんが今言ったことからもわかることは、これが静かな戦いだということです。自分のエモーションと戦っていても、他の人にはなかなかわかってもらえません。
今日のグループ活動で学んだとても重要なことは、他にも戦っている人はたくさんいて、ひとりではないということです。静かな戦いは、とても孤独です。でも、今日、私たちはお互いのために存在して、孤独ではないことを学びました。
ガガ:誰かが言っていたけど、「秘密は闇に生き、光の下では死ぬ」。ひとたび光の下に出すことができれば、それをやっつけられるのよ。周りから押された烙印を外せるの。
私たちが生きているのは、とても底が浅い世界よね。ポップ・カルチャーの世界は本当に底が浅いの。私たちがやっているのは、世界に深みを持ってもらって、感覚や、エモーションや、本当に感じている感情は何かについて、深く考えてもらうこと。
私はロマンティックに過ぎるのかもしれないけど、お互いが面と向かって話し合えれば、よりよく生きられるとは思わない?
司会:あなたが共感したことは何ですか。
ケイミー:「若者によるワークショップ」でとても楽しかったことは、大人の皆さんが上の席から見守ってくださる中で、パワーに満ちた活動ができたことです。このパワーに後押しされて、私たちは、5分から10分間で、「教室の学生同士の関係や、先生と学生との関係を向上させる5つのこと」を書き出しました。
限られた時間枠の中で、パワフルなアイデアをがんがん後押しするこのワークショップは、ぜひ、母校へ持ち帰って、みんなのクリエイティビティを促進したいです。
レディさん(「レディさん」と呼ばれたガガ氏が照れ笑い)が言ったように、世界は底が浅いですよね。私はイースト・ハーレムの出身で、ここはとても治安が悪いことで有名です。周りがとても荒んでいるので、視野が曇ってしまうんです。世界が、身の周りの社会が、束になって、自分に向かって来るような感覚です。
ソーシャルメディアの世界、インターネットの中の世界ですら、世の中には良い人もいるという現実を忘れてしまいそうになります。良い仕事をする良い人たち、例えばイェール大学の研究者の皆さん、「ボーン・ディス・ウェイ財団」の皆さん、今日いらっしゃったパートナーの皆さんのような方々がです。
私は、このことを覚えておこうと思います。出身が、荒んだ地域であるがゆえに、良い人たちに出会う機会に恵まれなかったのです。エモーションについて考える人が存在するということすら、知りませんでした。
でも、こうしてみんなで「イエス」と言って、みんなで一緒にワークをしたことは、私に強烈なインパクトを与えてくれました。
ガガ:これもまた、とても大切なポイントよね。私たちが将来に向けて、研究を進めるのは、インターネットや携帯電話が、私たちのストレス・レベルにどれほどの影響があるか調べることよ。
1日中コンピュータに向かっていたり、ネガティブなコメントを読むことは、エモーションにどれほどの悪影響を及ぼすのか。若者に対する影響。何が若者を刺激して、どんなタイプの若者が、血を流して苦しんでいるのか。
殺人者、犯罪者、危険な違法行為に手を染める人について調べていくと、こういった若者には、苦悩のはけ口が必要だということが、いろいろな研究からわかるの。こういった苦悩を、無視してはいけないの。
私の友達からのメッセージを読むわね。2人からの、とてもすてきな引用句よ。みんなとシェアするわ。苦悩についての言葉。どうして苦悩を無視してはいけないかと言うと、それが本来の自分に誠実ではない、あらゆる行動につながってしまうからなの。それが苦悩がもたらす病状なの。
「苦悩とは、善いものである。メッセンジャーであり、もっとも頼もしい教師でもある。心身の苦悩を無視してはいけない。将来の可能性やチャンスに変えるのだ。苦悩は、真実を呼び醒ます。自らの情熱や目的を見出し、人に与える手助けをしてくれる。感じ、考え、行ない、食べることについて、常に気にかけ、忘れずにいて、自覚しておくべきだ」
さっきケイミーが話していた、出自や成長過程を見据えて、今日学んだこと、自分史から学ぶことは何かを考える、ということは、まさに皆さんにやってもらいたいことよ。
「見据えて考える」ことの逆は、「気がつかないでいる」ことなの。だから、気がつかないままでいてはダメ。1日中、ばかみたいに携帯にかじりついていてはいけないのよ。
司会:ケイミー、お話の中に出てきた、リストについて話して下さい。5分以内で書かなくてはいけない、変革するためにやるべきことのリストです。内容を、2つくらい挙げてください。書いたことを覚えていますか?
ケイミー:とてもよく覚えているのは、「職業と情熱の基礎を作るプロジェクト」です。学校がいつもアカデミックに過ぎると、私たちが今日見てきたような、ネガティブなエモーションを感じてしまいがちです。
このプロジェクトでは、他者とつながります。他者を勇気づけ、やる気を起こし、よい影響を与えます。例えば友達が情熱を感じていることについて、とてもすごい企画を始めたとしたら、私は即座に興味津津になるでしょう。
司会:とてもかっこよく見える?
ケイミー:そのとおりです。そして、どんどんオンラインで繋がるのです。未来にぜひ、勧めたいすばらしいスキルです。これで対人関係がどんどん生まれますよね。
ガガ:情熱的な人たちが身の周りにいるって、とてもわくわくするわよね。でも、私たちは普段、そういう人たちが充分に息をつけるようなスペースをあげていないわよね。
たとえば、身近にいる子は、ファッションデザイナーかもしれない。学校に毎日、自分で作った新しい服を着て来るかもしれない。
突然その子は、変な服を学校に着て来る、変人ではなくなるの。ものすごい才能を持った子に変身するの!
こういう子たちをちゃんと表に出してあげて、価値を認めて、自分たちのコミュニティになじませてあげれば、お互いを高め合うことができるの。
アーティストや、他とはちょっとだけ違って生まれて来た人たち、ちょっとだけ多いクリエイティビティ、ちょっとだけ余分な不安、ちょっとだけ余分な何かを持って生まれた人たちにとって1番よいのは、世界に向けて、みんなで彼らの背中を押してあげること。
それは、野放図な考え方だったり、奇行だったり、怖い物知らずな姿勢だったりするかもしれない。そういう子たちのカルチャーを認めてあげて、教室で、はじけさせてあげれば、ケイミー、あなたの言うとおり、アカデミックで、インテリタイプの子たちが、そういう堅苦しくないやり方に、良い影響を受けるはずよ。まったく異なる、クリエイティブなやり方にね。
ケイミー:そのとおりだと思います。そして、こういうプロジェクトをやってみたり、オンラインで繋がり始めると、他のたくさんの学生たちも、深く考えることができるようになります。
私の周りの、大抵の若者は、「エモーション」という言葉を聞いただけで「ヒキ」ます。「今日、あなたが感じていることについて、じっくりと話し合いましょう」などと言うと、もうダメです。
ガガ:「え、何かの冗談だよね?」というリアクションになるわよね。
ケイミー:そう。そう。そうなんです。
ガガ:じゃ、あなたは今どう感じてる?
(会場笑い)
ケイミー:実際、みんなそう聞いてくれますよね。「あなたは元気?」と聞いてくれる。すると「とても元気よ。あなたはどう?」って答えます。
ガガ:でも実際のところ、私たちは答えを流してしまうわよね。誰かに「元気?」って聞いても、本当の意味で、ちゃんと返事を聞いてあげている? 相手が「元気だよ」って返事してくれたら、真剣に聞いてあげている? 実際は「ああ、この人は『元気だよ』って答えるんだろうなあ」と思うだけで、次に自分の話をしようと準備していない?
私は、友達に「元気?」と聞く時には、本当に元気かどうかを知りたくて聞くの。本当に知りたいのよ。「元気? なんだかいつもと違うわね。あらら。何かあったの?」
すると、自分の人生に意味が生まれるの。つまり、自分は誰か他の人の存在を気にかけてあげているってことでしょ。すると相手も自分に返してくれる。こうして、良い交流が生まれて来るのよ。これが、人間性というものなの。
今日、皆さんに伝えたいのは、エモーションについて語ることは、「感じることはダサい」という烙印に、封じ込められていること。いろいろな理由から「感じることはかっこいい」と思われるように、変える必要があるの。
近頃、ヘロインがとても安く手に入るのは、みんなも知っているわね。どんどん人が死んでいる。私は3人、友達を亡くしたわ。どうしてかというと、みんな、感じたがらなくなっているから。感じるのはかっこよくないし、普通でない。だから、感じずに済む方法を、みんな探しているの。
感じることはかっこいいんだ、感じることについて気にかけるのは、かっこいいんだ、ということを、今日は再認識したいの。
ケイミー:まったくそのとおりです。
司会:今日は何が心に残りましたか。月曜日、皆さんがイェールのクラスメイトに持ち帰ることは何ですか。
クリス:実は、月曜9時は、僕はブラケット先生のクラスをとっているのです。
ガガ:まあ、すてき!(訳注:マーク・ブラケット教授は、「イェール・センター・オブ・エモーショナル・インテリジェンス」所長)
クリス:「悪意のアプローチ」について、さっきちょっと話が出て、自分たちのエモーションを形容詞につなげていくべきだということと、「月の基準」に自分たちをあてはめていくべきだという話を聞いたのですが、もし僕や、他の街から来た友人たちが、高校時代にこういうツールを知っていたら、学生たちの行動力が、根こそぎ変わっていたと思います。
もし、「感じること」をきちんと理解していたら、今までとは別の基準で、アカデミックかつ社会的に成長できたと思います。
このようなタイプのアプローチやツールをうまく使って、もっと大きな規模で、学校へ持ち帰りたいです。
司会:ダニエラ、どう思う? 何年か前からこういうことを知っていたら、学校生活での経験が変わっていたと思う?
ダニエラ:変わっていただろうと思います。私たちの世代に一番深く関わってくるのは、ソーシャルメディアの存在です。前の世代には、これがなかった。今はソーシャルメディアがあり、よりよいことに活用できるはずです。みんなが繋がることができる。
うまく使いこなして、ガガさんがおっしゃっていたように、エモーションについて語ることがかっこいい、という価値観を作っていくべきだと思います。傷つくのはとてもいやなことですから。
ソーシャルメディアをつかって苦痛を癒して、クールなものにしていくのです。ソーシャルメディアは手近にあります。私たちの前の世代にはなかったものですし、今は、私たちの時代であり、私たちだけが達成できることです。
ガガ:お互いの距離が縮むわよね。2人の人間が会話していて、1人が「元気?」と聞く。あなたが「ええ、元気よ」と答える。すると相手が「本当に元気?」と聞いてくれる。するとあなたは「実は、今日パパに、自分が同性愛者であることをカミングアウトしたの。人生で一番つらかったわ」と答えたとする。すると、2人の絆が、ぐっと深まるでしょう。
普段、私たちはそういうことはしないわよね。みんなもよくやるでしょう。「あの人には、私の気持ちは直接話さないけど、意味ありげなことをツイートしよう」とか、「Instagramで写真をアップして、あの人たちには写真の意味がわかるようにコメントをつけよう」とか。もはや狂気よね。本当におかしいわ。普通じゃないもの。
自分が感じていることを話すこと、ありのままの自分でいることは、人として当然の権利であることを知っていてほしいの。ソーシャルメディア上で偽の自分を作る必要なんてないし、ふりをする必要も無いの。ありのままの自分でいいのよ! みんなは、そういう風に生まれついているんだから。
ダニエラ:ガガさんのおっしゃるように、勇敢で恐れを知らずにいなくてはいけないのですね。
ガガ:ええ。今日みんなで一緒にやり遂げたでしょう。会場に集まって、自分たちの物語を、学校の前のみんなの前でシェアして話して、傷つきやすい自分をさらけ出してくれたじゃない。それはとても勇敢なことなのよ。ありがとう! 100万回言うわ。ありがとう! 私の母校の大学では、こんなことをしてはくれなかったわ。
司会:ソーシャルメディアの話題はとてもリスキーですよね。実際に面識が無いけど、とても意地の悪い人たちがいますから。だから、一歩を踏み出して、弱い自分をさらけ出そう、というお話でしたが、でも……
ガガ:みんなが反乱を起こすべきなのよ。私たちの調査によると、インターネットで読む情報のうち少なくとも4分の3は、ネガティブな内容なの。だから、みんなは、残りの25パーセントにならなくてはいけない。それが反乱の始まりなの。みんなは、現状の真逆の存在になるべきよ。立ち向かうべきなの。
でも、ネガティブなコメントに対して、リアクションをしろ、ということではないのよ。反応する必要は全くないの。自分たちの行動を、前向きに、ポジティブにするべきだということ。
ダニエラ:では想像してみましょう。この会場の全員が、ポジティブなことをソーシャルメディアに書き始めれば、大きな波状効果を得られるでしょう。ほんの数人が発端になりえますから。
ガガ:みんなでTwitter社に、モラルの基準を設けるべきだ、とずばり言ってやる方がいいのではないかしら? すべての大手の企業に、アーティストの口から、表現の自由が行き過ぎている、と伝えればいいんじゃないかしら。
私たちの声は、世界に対して大きなパワーを持っているの。自分たちの声を、悪意を持って使うとどんなに危険かは、歴史を振り返っても、よくわかるでしょう。そして現代では、全ての人が、声を上げることのできるプラットフォームを持っている。
さらに私が恐れているのは、大手企業が、倫理の基準をまったく設けていない、ということ。「我々に問題があるのではありません。皆さんに問題があるのです。でもお金を払ってくれれば、無条件で公の場に出します」これは、私たちがやるべきことかしら。私たちの世代は、こんなことを認めてしまって、果たしてよいのかしら。
「まあ、別にいいわ。好きに写真をアップできるし。私には関係ないわ」。確かに、あなたのツイートを覚えている人はいないかもしれない。でも、学校で気分が悪くなったり、読んだり理解したり集中したりできなくなったり、ボーイフレンドや友達が作れなくなったり、セックスできなくなったりするほど、不快な胸糞悪いものを毎日読まされたことは、あなたは決して忘れない。
成長の過程のうつや不安で、私がどんなに苦しめられたかは言い尽くせないわ。ありとあらゆる問題が発生したし、ありとあらゆる事態が起きたわ。自分に何が起きているかすら、私にはわからなかったの。
でも、自分の使命を見失っていたことに気がついたの。こういったこと全てに対して、私たちは立ち向かわなくてはいけない。強くならなくてはいけない。先例を作らなくてはいけない。
イェール大学の皆さん、将来就職したら、お願いがあります。ソーシャルメディア企業の社長たちに、彼らがやっているのは、文化の破壊だと言ってやってください。
(会場拍手)
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