2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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安藤哲也氏(以下、安藤):今の「粘土層管理職(古い価値観で頭が凝り固まっている)」の男性たちはほとんど自分で育児をしてこなかった世代だから、それを責めてもしょうがないと思うんですね。
そういう時代は確かにあって、それでうまくいってたんだけれど、これからはたぶん違う。でも放っておいても、今の50代はあと10年くらいで会社からいなくなります。
(会場笑)
安藤:そうすれば、今、育児をしている世代が課長や部長になるので、かなり変わるだろうと思います。今は過渡期だから、こういうマタハラなどの問題が起きていると。
小酒部さやか氏(以下、小酒部):あと10年経てば「粘土層」の方たちがみんないなくなるっていうのはそうなんですけど、じゃあこの10年間被害者が増えていいのか、私たちは被害に遭い続けていればいいのかっていう問題がありますよね。
今、ほんとにいろんな話が出てきましたが、とにかく昔の価値観を否定したくはないんですね。長時間労働することが理にかなっている時代もあったんです。
高度経済成長期の時は安くて早くてうまくて大量生産が理にかなっており、長時間労働が今の日本を作ったことはやはりありがたかったわけで。その時に男性たちがボロクソ働いてくれたことにやはり感謝すべきで。
だけども、時代って流れているんですよね。今、労働人口も変わってきて、働く人口が減る一方、支える人口が増えている。ゲームの参加者が変わったらルールを変えなきゃいけないっていう点に着眼していただきたいなと思います。
専業主婦でももちろんいいですし、子供産まない選択ももちろんいいですし、仕事が大好きだったらそういう人たちはより評価されるべきですし、ただこの人口減少っていうのをどうとらえていくのかってところに皆さんで向かってもらいたいなと思います。
圷由美子氏(以下、圷):ちょっとだけ。今年「イクボス」という言葉を流行語大賞にしましょう。
(会場拍手)
そして「イクボス」というのがまさにカッコいい働き方なんだってことを「M4」の皆さんに全面的にうたっていただいて。そうすればだいぶ変わると思います。
もう「カッコいいんだ」という感じで。さっき、現実問題として手放すというようなことを渥美さんからも言っていただいたけど、私は仕事と育児両方ちゃんとしたい、でも諦めたくない。
皆さんもぜひ諦めないで。お二人(青野・安藤の)お二人は会社経営されてて経済力も競争力もつけてらっしゃるというので、ぜひカッコいい「イクボス」になっていただきたいと思います。
川島高之氏(以下、川島):(青野・安藤に)頑張りましょうね。
川島:はい。続いてどうぞ。
質問者:少子化ジャーナリストの白河桃子です。今日は「世界の勇気ある女性賞」の受賞おめでとうございます。
渥美さんと圷弁護士に聞きたいんですが、今、実際に被害に遭っている人が、もちろん「マタハラNet」に相談・報告するっていうのは第一義なんですが、じゃあ具体的にどうすればいいのか、正規社員と非正規社員の場合についてまずうかがいたい。
それから、渥美さんはブラック企業の動きに詳しいと思うので。先日、厚労省から非常に厳しい通達が出ました。
地方の雇用均等室などで厳しくマタハラに対処するようにという通達が回っていると思うんですが、具体的な変化、逆にいうと会社に言ってもなかなか埓(らち)が明かない人は本当にこれからどうしていけばいいのか。
ちょっと具体的にどうすればいいかってことをうかがいたいのでお願いします。
圷:白河先生、ご質問ありがとうございます。白河先生にもいろいろなご意見をおうかがいし「マタハラNet」の活動に役立てさせていただいてまいりました。
正規非正規の点ですけども、非正規のみならず、正規のマタハラの被害も大変多いというデータが出ており、今回の白書でも、正規7割・非正規3割の方が声を寄せてくださっています。労働事件を専門とする弁護士のところにぜひご相談に来ていただきたいと思います。
私どもは、当事者の方の状況、ご希望などにあわせて、今ここで正面から権利行使して切り込むのがいいのか、それともソフト路線でやるのがいいのかというようなところを考えながら動いていきます。
なので、その道の専門家のところにぜひ来ていただきたい。男女雇用機会均等法第9条第3項の改正を旨とする「123通達」は出ましたけども、まだ雇用均等室への研修が残念ながら末端まで行き届いてないみたいで、マタハラNetにも、なかなか行政指導など踏み込んだ対応をしてくれないという声が複数寄せられています。
小酒部さんとも話しているんですが、これから労働局雇用均等室の方々などと交流していきたいと考えています。かなり前ですが均等室の方々とやり取りした経験から、担当者も常にたくさんの件数を抱えてやっておられるのを存じ上げています。
なので「女性活躍推進」させるんだったら、その人員を増やせと。均等室に何でもかんでも放り込まれるので。はじめは均等法、育児介護休業法、パート法、そして今度は女性活躍推進法も放り込もうとしていますが(反面)人は増やさない。そういうところも含めて、企業ばかりに求めず、本来の担い手である国として、ちゃんと運用まで徹底しているかを見ていきたいと思っています。
渥美:僕は企業の現場で仕事をしてきて、重要だと思うことが2つあります。1つは「泣き寝入りをしない」ということ。波風を立てることをおそれず、きちっと言うべきことは言っていく。
僕自身もそれをポリシーにしていますし、そうしたほうが結果的に企業のためにもなります。早めに正してあげれば「ブラック企業」などと言われずに済むわけですから。
企業の自浄作用を起こすために、自分たちはフロントランナーで叩かれるかもしれない。けれど、覚悟を決めてやっていくことです。
もう1つ「ワークもライフも自分でマネジメントしていく」ということも大切だと思っています。ですからたとえブラックに近いような企業でも、職場で学べることはすべて学び、吸収できるものを全部吸収して、とっとと転職しちゃう。いい企業も増えていますから、サイボウズさんみたいな良い会社に移る。
完璧じゃない職場でもキャリアマネジメントとして利用する、という感覚も必要かなと思います。
圷:セクハラとマタハラについては、去年厚労省自身が実態調査を初めてやるって決めましたよね。まずは一歩ってところかなとは思っています。
質問者:本日貴重な講演をありがとうございます。当社、来年は「イクボス」を本気で増やしたいと考えておりまして、次年度の施策も現在検討している最中です。例えば「ロールモデルを増やす」だとか「懸賞をやる」とかいろいろあると思うんですけど、そんな中で「これをやれば一番効果的!」というものがあれば教えてください。安藤さんよろしくお願いします。
安藤:僕を(会社に)呼んでほしい(笑)。あと、真面目に答えると「人事考課を変えること」かな。研修とかでは理念とか概念とかNGワードとかそういうものは学べるんだけども、結局サラリーマンが一番関心があるのは「給料」と「人事」なんですよ。この2つの軸を変えてあげると、一気に変わっていくんじゃないかと僕は予測しています。
ただ、人事の評価制度を変えるというのは大手術なので、人事部の人は頭を抱えている状況ではありますね。でも、そこをどれだけ早く推進できたかで、20年後のその企業の価値が変わるんじゃないかなと僕は思っています。
青野:僕も(安藤さんに)大賛成です。制度はあれども使われないっていうのがよくある事態で。男性の育児休暇制度なんてのも僕が入社した20年前からあったのに誰も使っていないという。
それは何かが足りないんですね。僕は「風土」って言葉を使うんですけど、言い換えると「価値観」です。何を重んじ、何を重んじないかっていうことです。
(今後必要なのは)育児休暇を取る男性がこの組織において偉いのか、それともアホなのかっていうのをハッキリ入れ替えていってあげる。多分今までの人は「育児休暇を取るヤツがアホ」って思ってるから取らないだけだった。
でも「取るのが偉い」って組織に変われば取るわけです。だから、経営者から入れ替えていく必要があります。これ、なかなか大変で。今まで当たり前だと信じてきたことをひっくり返すんで結構荒療治も必要だと思うんですけど、ここと向き合って経営者は逃げないこと。
例えば、そういうのを理解しないで、働き方の多様性を認めない上司がいた時には、露骨に降格するとかね。そういうのをバチッとやれるかどうか。これをやると、(相手は)「あっ、何か考え方変えなきゃいけないのか」って動くかなと思います。
安藤:以前アメリカのサラリーマンから、向こうの転職市場では職種によっては、経歴書に「育児休業取得経験アリ」と書いたほうが有利だ、という話を聞きました。
日本もそんなふうに「とったら損」じゃなく「とったら得」となっていくのが重要と思います。日本でも育休を取ることで「ダイバーシティの視点を持っている」「この人はウチに欲しいよね」って評価されていけば、いろいろ価値観も変わってくるんじゃないかな。
川島:僕の場合はやっぱり非常にシンプルに「イクボスになったほうが絶対得だぜ」って言いたい。だって損なこと1つもなくて、得なことばっかりで。
企業は組織として儲かる、社員からも親しまれる、さらには自分も早く帰れていろんな趣味や子育てや勉強もできると。
もう得なことしかないっていうことをまずトップ自身に気付いてもらうってことと、(もうひとつ言いたいのは)今会社経営する前にでっかい会社の一部門にいたんですけども「制度なんて待ってんじゃねえ」と。
制度なんてなくてもできることいっぱいあるんで。やっぱりそれは一大組織だから制度が変わらなきゃ(何も)できないじゃなく、課長だろうが部長だろうが自分の意志だけで(いろいろと)できるんで。
かなりのところはね。「絶対イクボス課長、イクボス部長は得だぜ、モテるぜ」とかそういうことでもいいと思うんですよ。
僕は思ってなかったですけど。やっぱ、労使で権利を主張し合うんではなく「労も使も得なんだよ」と。まさにさっきの「マタハラNet」さんの活動もそうですけど「得なんだよ」とそこだけを思わせるのが一番いいかなと思います。
小酒部:お得もそうなんですけど「マタハラNet」が企業の皆さんに研修する時に、例えば目の前に産休や育休に入る女性がいたとしたら、マネジメント力の腕の見せ所だととらえてくださいと(話しています)。
男性が育休取ったら、子育てを経験して短時間で効率よくあげようとするからマネジメント力が付いていくんですね。
女性の皆さんも産休や育休取って短時間でしか働かないとなると、もうまるで使い物にならないような見え方を(企業側から)されてしまっているんですけど、(実は)そうじゃなくていかに短い時間で効率を上げるかということができるようになってくるんです。
だから「産休や育休を取ってください」と伝えていってます。マネジメント力の腕の見せ所って、目の前で休んだ女性がいた時に、その人の仕事を洗い出して、ダブついた仕事は排除して、今ある仕事を割り振って、ってことであり、要は代替要員育成期間に当たるんです。
後輩育成期間だから、その女性が持っていた仕事を他の人もできるようになる。ということは、誰がいつ休んでも運営が回るようになるんですね。そこをもっとプラスにとらえてもらえたらなと思います。
質問者:(周囲が)大企業の方で恐縮なんですけど、私、中小のITベンチャーを経営しておりまして、ご存じのようにブラック企業と呼ばれる業界に少し入っているというか。弊社はできるだけホワイトでやろうと思ってるんですけど、お客様にいわゆる大企業さんが多いんです。
何十万人もいるようなところと(仕事を)やらせてもらってて。ウチは育児介護もそうですけど、本当にイクボスやってこうと思ってるんですが、やっぱり大企業のお客様から求められる仕事の量やクオリティがどうしてもその時間内では終わらないか、または強要されるわけです。
そういう部分があって、中小企業はブラック化してるっていうのをぜひ大企業の方にご理解いただきたいのと、中小企業はこれからどういった対応を取ればいいのかということをご意見いただければなと思います。
青野:これ、難しい問題で。私、今、総務省にワーキング・グループで呼ばれて「外部アドバイザーになってください」って言われて話聞いていると、どうもやっぱり上流行程があるんですね。
彼ら(の仕事)が遅くなる理由の1つに、国会議員が質疑応答を官僚の人に「書いてください」って依頼するのが、国会開会の前日とか夜らしいんですよ。
アホかと。もう徹夜するしかないですよね。「どこ党の誰がどんな質問やねん」みたいなのを公表したいなと思ってるんですけど、たださらに上流があって。
国会議員の話を聞くと、質問の割り振りが来るのが遅いらしいんです。結構ギリギリになって「えっ、俺、明日質問せなアカンの?」って状況になり、考えた末に官僚に渡すと。負の連鎖がずっと回ってるんですよね。みんなハッピーじゃない。
ただ、日本人ってお客さんのために頑張っちゃう体質なんで、言われたらギリギリ頑張っちゃう。
(だから)この連鎖をどっかで切ってあげれば、逆に好循環で回せるので、基本的にそういう融通のきかない会社とは縁を切る勇気(が必要かな)。
そうすると、ヘルシーな人がヘルシーな輪をどんどん広げていってくれると。そこが大事だと思います。
渥美:本当に今のお話は正しいと思います。悪いループは断ち切ったほうがいい。
30年位前、日本に外資系企業が入ってきたときのことを思い出しました。当時、外資系企業から女性の担当者が日本企業へ営業に行くと、「オマエなめてんのか。うちは男じゃないと相手にできないから、男の営業をよこせ」みたいなことを言うことがあったんです。
そこで、そういう会社のブラックリストを作って、だんだん取引のウェイトを落とすようにしました。10年くらい経ってから、僕がそのときの外資系企業に「あのときブラックリストに入っていた会社はどうなりましたか?」と聞いたら、やはり思ったとおり業績が落ちていた。
「取引をやめて正解でした」と言っていました。
川島:僕も今経営する会社が小さな中小企業なんですけども、申し訳ないけど、こっちから切ってますね。「これで業績下がったらしょうがねえ。俺の実力がなかった」とみんな思うしかないわけ。
だから、やっぱり「お客さんは神様だ」ってある部分は正しいんだけども、ある部分では「こっちからお客さんを選びにいく」っていう時代になってきてるし、その考えを理解してくれるお客さんはクオリティの高いいい仕事を発注してくれますよ。
そこはまさに「捨てる覚悟」とか「やり抜く覚悟」という、経営者の覚悟もやはり必要なのかなと思います。
安藤:いま「イクボス・ロールモデルインタビュー」というコンテンツをFJ(ファザーリング・ジャパン)で作っていて、日本中の中小企業のイクボスに会いに行って話を聞いています。
そうするとやっぱり、「顧客満足よりも従業員満足を上げたほうが、中長期的に見たら絶対儲かる」ということを、みんな言っているんです。
「夜遅くに発注してくるクライアントとは、もうお付き合いしませんと断ったほうがいい。それに付き合わされている社員の健康や家庭への影響を考えると、デメリットのほうが大きい」みなさん、そうはっきり言ってます。
そんなことを言っている企業は競争に負ける、と思うかもしれませんが、そんなことはありません。大きな右肩上がりで利益を出しているわけではないですが、ちゃんと安定した経営をやっています。
なかには「社員がやめないことが悩みだ、新卒がとれない」なんていう話も聞きますよ。
(会場笑)
川島:時間の関係で、あともう1つだけ質問を受けて終わりにしたいと思うんですが。何かないですかね?
……じゃ、残り5分なんで一言ずつ最後にしゃべっていただくことにして。もう一回一言ずつ。青野さんから。
青野:私は長時間労働大好きで古い考え方だったんですけど。安藤さんの策略にはまりまして育児休暇を取ることになって、気付いたことがあったんですね。それは何かというと、ホント子育てってむちゃくちゃ時間かかるんですよね。
やりながら「何やってるんだろう? 何やってるんだろう?」って。離乳食をコップ1杯食わせるのに、俺、涙出そうになりながらやってたわけですよ。
ところが、パッとある日、神が降りてきまして。この子は20年経ったら大人になって消費者に回る、その時多分コイツはサイボウズのファンになる可能性が高いぞと。
僕、あんまり人の優しさとかじゃなく、経済的合理性で考えちゃうんですけど、結局そういうことなんですね。それをおろそかにして、長時間労働して、子ども減らして、市場がちっちゃくなってみんな苦しんでるんですよ、ホント悪循環。
ちょっと仕事ホントに好きだったら、いったん仕事の手を止めて子育てをする。それは次の仕事につながるわけだから大事にしたい。
だからこそ、子どもができたっていうのはむちゃくちゃうれしいことなんですよ。「ありがとう、将来のユーザーを!」と。このソフトが20年後に1本売れると。そういう発想で子どもができたってことに向き合えばこの問題は解決してくんじゃないかなと思っています。
安藤:小酒部さんは、ご自身でホント辛い思いをして「マタハラNet」を立ち上げているので「世界の勇気ある女性賞」を取った時には僕もうれしくって。
「まさにファーストペンギンが受賞したぞ」ということで、これは何か日本社会にとって大きな節目になるんじゃないかなという予感がありますね。
マタハラをなくす、この一点を突破することで分厚い岩盤が崩れる予感もちょっとある。僕は「イクボス」というドリルでゴリゴリ穴を開けていくので、小酒部さんにはどんどん突き抜けてほしいなと思います。お互い引き続き頑張りましょう!
圷:「あなたにもできることは必ずある」ということをお伝えしたいと思います。私は3回流産をしました。5度目の妊娠ですが、次男を妊娠した時には、また子宮を無理やりこじ開けてかき出すのかという思いで喜びよりも恐怖が先立ちました。
しかもようやく自分も10年以上の経験を経て、(仕事の上で)役割を与えられるようになってきたんですね。「ここでまたゼロスタートなのか」ということで本当に打ちひしがれて。
かつ、夫のヘルプは得られる状況にもない。でも、八方塞がりの状況というのは「気付き」の機会を与えられているということなんですね。
「これでいいのかな」「これはやっぱり変えなきゃいけないんじゃないか」っていう気付きであって、さっき発言してくださった方も含め、皆さんそれぞれの体験がそうした気付きを与えてくれるチャンスなんだととらえていただければ嬉しいです。
小酒部さんも、出会った6月当初は、現在のような状況に至るとは到底思っていなかったはずです。当事者3名とともに話している中でだんだんだんだん盛り上がってきて、Netをやってみようというような感じになったと記憶しています。
彼女も多くの皆さんと同様、普通に「子どもがほしい」「子供を持ちながら働き続けたい」と願う一女性だったんです。で、米国国務省から受賞するまでに至った。ですので、みんなそれぞれにできることは必ずあると。
そしてそれは「後に続くみんなの幸せのためでもある」ということで、ここに来られたっていう第一歩を大事にされ、広げていただきたいと思います。ありがとうございます。
小酒部:今日は皆さん本当にありがとうございます。私の言葉としては、今回の「世界の勇気ある女性賞」を日本人で初めて受賞しましたが、(本来受賞者は)発展途上国が多いと。どうしてかっていうと、この賞は国務省からミッションを課されているんですね。
この賞の名を使ってより活動を充実させてくださいと。そのミッションは私に課せられているんですけど、(同時に)日本社会にも課せられているんです。
そのことをぜひ受け止めてもらいたいなと思ってます。長時間労働、馬車馬のように働いてきた人たちがいて、経済成長を遂げて、今そのバトンが私たちにわたってきたんですね。
なるべく、私たちがなるべく良いバトンに替えてあげて次世代にまた手渡してあげる。バトンのリレーだと思うんです。ぜひ、一人ひとりがファーストペンギンだということを思っていただいて、その思いを胸にまた明日から頑張りましょう。
ありがとうございます。
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