
2025.02.26
10年前とここまで違う 落とし穴だらけの“ERP to ERP”基幹システム刷新が抱えるリスクと実情
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田端信太郎氏:これまでの広告っていうのは、一通りテレビで言われていますけれども、ある意味見るだけ、聞くだけだったんです。格好良い俳優さんや女優さんが出てきたりとか、クリエーターがCM作ったりとかしても、あくまで企業が主語で語るだけだった。ところがスタンプといえば、ある種そこに擬似参加してくる。
ちょうどこれは東進ハイスクールさんの、林先生の「今でしょ」のスタンプ。このスタンプですね、LINEの中で1億回以上送信されています。
これを送っている人がどういう気持ちで送っているかと言いますと、このCMが脳内で再生されつつ、林先生のモノマネをしてですね、友だちの会話の中でこれを再現しているようなものじゃないですか。
だから今まではテレビCMは見るだけ聞くだけだったんですが、LINEのスタンプを送ることであたかもノリツッコミで擬似参加しているような、そこに追加アイテムがもたらされているわけです。
今ですね、こういった形で、これはソフトバンクさんの堺雅人さんと上戸彩さん、壇蜜さん、これローラさんですけれども、テレビのスポット広告やCMキャンペーンに出てくる俳優さんとかキャラクターをスタンプにするという形で、見ておしまいだったテレビCMと、組み合わせてLINEスタンプを使っていただく。
これは、今ナショナルブランドのキャンペーンの中で非常に定番となりつつありまして、テレビCMは私ども全否定するわけではないです。ただその中の予算の2、3割くらいはLINEにまわしていただいて、見ておしまいだけだったテレビCMを、自分も参加できるようにと。
ちょうど今受験シーズンですけれども、脳にどうやって落とすかと。話聞いただけじゃ駄目なんです。ドリルを解いたり、人前で説明したりしてアウトプットしていくことで非常に脳内に記憶が残ると。
スタンプもある種アウトプットするんです。スタンプを送ることを通じて他人事ではなくて、自分事化させる。っていうことを今解説させていただいてますし、非常に予想外なくらいにこれが一般化しつつあります。これはサントリーさんなんかのいろいろなスタンプ、鬼退治とかこういう形なんですけれども。
テレビCMとの連動スタンプはこれまででもう累計で118件ありますし、2014年中だけを取って見ても46件。ちょうど週3枠ですね、スポンサードスタンプがLINEの中でありますから、LINEのスポンサーが週3枠で年間50週として、150はまだまだなんですけれども、約3分の1がテレビCMと連動した形になっています。
あるいはこういった、これトヨタさんの事例ですけれども、あるいはヨーグルトのダノンさんとか、あるいはボーリング場のラウンドワンさんとか、いろんな企業さんがテレビCMの中、あるいはテレビCMみたいな交通広告の中や店頭だったりで、「LINEスタンプ配布中」という形でLINEスタンプをやっていること自体を訴えていただいたりとかいろんなメディア間をまたいでキャンペーンをやっていただく事ができていると思います。
こういった形でですね、今まで変化のなかった消費者と、無視されずに接点を取って行くという形でブランドの構築をしたり、アテンションを取ったりということが可能なんですけれども。
そこで得た山を実際の売り上げにどうやって変えていくかというところも、当然これから課題になっていくんですけれども、そういったことの事例を少しご紹介させていただきたいと思います。
例えばLINEのそういった形で、O2Oと言いましょうか、実際に来店数がほしいというか、売り上げ拡大につなげた事例で言いますと、非常に今も使われていまして、当初から使っていただいているLAWSONさんです。
LAWSONさん、昨年の秋の時点で1,000万人の友だちがいたんですけれども、その時点で色々定量的にリサーチをかけられたところ、実際に月に1、2回くらいLAWSONさんのからあげクンだったりとか、スイーツだったりのクーポンが送られているんですけれども、1,000万人のうち累計で50万人がクーポンをLoppiで打ち出してですね。
トラフィックしている完全な実数なんですけれども、50万人の方が訪れていると。スマートフォンからLINEでのコンバージョンレートが5%、これ非常に高いんですけれども、そういった形で裏付けられています。
スタンプで認知の山を作って、アカウントで友だち設定になり、継続的な接点になり、継続的な接点に対してクーポンをまくことで店に来てもらう、あるいはECにつなげていく。
という形で売上を拡大していくというのがまあ、LINEのマーケティングでは効果的なんですけど、こういった形で企業アカウントからクーポンをまきます、あるいはメッセージを送りますと。
実際、先ほどメールの開封率10%といいましたけれども、メッセージを読んでいる人67%、クーポンを利用した人37%、これは全クライアントに対しての累積のリサーチ結果なんですけれども、こういった形で無視されずに非常に店頭、あるいはECサイトへの跳ね返りが多くなっているというのがLINEの良くあるケースになっています。
LAWSONさん以外にも、マツモトキヨシさん。こちらもですね、店内の商品10%オフという非常に気前の良いクーポンが送られているんですけれども、こちらのほうもクーポンの使用率が全体に対して5、6%という形で、非常に高い事例だと思います。
こういったものを、例えば牛丼のすき家さんですとか、あるいは低価格のものだけじゃなくて大丸松坂屋さんとか、色んな小売業、あるいは外食産業で非常に成功事例が出ているパターンになっております。
じゃあなぜ、こんなに効果が出るのかというところなんですが、典型的な事例を通して考えてイメージしていただけたらと思うんですけれども。これはですね、どんどん人間に動いてもらうことのコストが高まっています。
これ実際にやった事例じゃないんですけれども、例えばサントリーさんが金曜日はプレモルの日という打ち出しでずっとやられていました。
プレミアムモルツはちょっと高いので毎日は飲めないかもしれないですけれども、金曜日の夜くらいに、一週間頑張った自分へのご褒美として飲んでくださいと。
じゃあ、いつやるのが良いかということなんですが、金曜日の朝にはですね、これからまだ仕事場に行く。朝からちょっと酒の話をするのは抵抗がある。昼頃に送ったらまだ仕事が残っている。
でも、2時か3時くらいに電子メールを送ったところで、電子メールが半分読まれるまで6時間かかる時とか―我々のリサーチ結果なんですけど―それぐらいかかっちゃう。テレビスポットのキャンペーンは夕方から1回やろうかなと、新聞だったら朝読まれておしまい。
スマートフォンのひとつの特徴として、移動中がゴールデンタイムというのがあります。私がこの設計をやらせていただくとするならば、金曜日の夕方6時過ぎとかに、例えば一週間皆様お疲れ様でした。一週間頑張ったサラリーマンの皆様へのご褒美にプレミアムモルツ冷えてますよ。
最寄りのコンビニにてお使いいただける、30円引きのクーポン付いてますみたいな形で、ちょうど就業時間が終った、チャイムが鳴ったようなタイミングでLINEからクーポンを送ることが出来ます。
そうするとオフィスを出てターミナル駅で電車を待っている間にそのメッセージが届き、メッセージは電車の中で読む。家の最寄り駅に着いて、駅から自分の家に行くまでの間にスーパーやコンビニで、来たクーポンを使って頂くというような、自由な導線が可能なんですね。
これをもしPCのメールボックスに送っていても、どんな良いクーポンが付いていたからといって家に着いてからそれを見て、また靴を履いて買いに行くか。買いに行かないです。
あるいは、例えば外食産業だとしましょう。日替わりのランチメニューを見ます。LINEだったらば11時59分にメッセージを一斉に配信して、そこから5分以内くらいで開封してメッセージが読まれたとします。
日替わりメニューを、例えばデニーズさんだとか、マクドナルドさんだとか、朝の7時台、8時台とかの『めざましテレビ』や『ZIP!』に出てても、それから数時間経ってしまったら忘れちゃうじゃないですか。LINEだったらば、ランチタイムの鐘が鳴った瞬間にメッセージが送れるんです。
そういった非常にリアルタイムに近い形で、TPOをとらえたマーケティングが出来るのがLINEの特徴じゃないかと思います。
本日ですね、広告メディアとしての見解をお話させていただきました。ブランディングだったりレスポンスアップだったり。更にLINEは総合的なマーケティングプラットフォームとして、どちらかといいますとこれまでの新規顧客の開拓ですとか、売り上げ問題だけを超えた継続的なCRMの基盤としても使っていただきたいと思っております。
ちょうど去年の2月にLINEのAPIを開けて、いろんな企業さんにLINEのメッセージを自社のCRMの基盤として。あるいは今日ここの会場にいろんなマーケティングプロダクトをやられている会社さんがあるんですけれども。
そういったCRMのプロダクトをやられているところが、自分達のプロダクトのアウトバウンド、SNSであったりとか、電子メールであったりとか、いろんな各々の手段があると思うんですけれども。
そういったもののひとつとしてLINEを使っていただけるようにですね、LINEのAPIを開けた、「LINEビジネスコネクト」という構想を発表させていただいております。
ちょっとその一事例がですね、去年の夏あたりから色んな形で出てきてます。ガリバーさんなんかはビジネスコネクトを通じて、これまでLINEというのは人と人とが対話するものだったんですけれども、Internet of Things 、「IoT」といわれるものが今出てきていますけれども、人と愛車が会話しているとこういう感じになります。
例えば車に向かって、「ガソリンどれだけ残っていますか?」と聞きますと、例えば「10リットル残ってるんで、あと150km走れます」とか車から返答がLINEから返ってくる。電気自動車だったら、充電完了しましたっていう通知がLINEに来る。そういったサービスが可能になってきます。
あるいは例えばSBI証券さんもですね、顧客のチャネルのひとつとしてLINEのビジネスコネクトを使っていただいているんですけれども、特にライトユーザー層の開拓。デイトレーダーみたいな方は完全に、いわゆる専用アプリをダウンロードしてデイトレするんですけれども、今まで株をやったことないようなライトユーザー層であれば、いつも使っているLINEからSBI証券さんと友だちになり、そこを通じて株の発注が出来るみたいな形です。
いつも使い慣れてるところから今日の株価情報だったり、例えば場がしまった時に、持ち株だったら、資産が5万円増えたとか、10万円損したとか、そういうことが毎日来たりですね。あるいは価格が動いている時に、下がっている瞬間を捉えて買うなんてことも可能になってくるかなと思います。
更に先ほどからお伝えしていました通り、スマートフォンの中に今どんどん写真が溜まっていっているんですけれども、この年末年始の年賀状のところで、日本郵便さんがオリジナル年賀状っていうのをずっとミクシィさんと組まれてやっているんですけれども、今年からはLINEビジネスコネクトを通じてスマートフォンの中にある写真を活用したオリジナルの年賀状のデザインサービスというのをやられております。
こちらのほうも、この機能を利用して、写真を投げつけるだけでオリジナルの年賀状が、LINEを通じて写真を送るだけでオリジナルの年賀状が返ってくるという。良い感じに自動でデザインされるということで、非常にたくさんの方が使われたというふうに思っています。
今日この会場にもいろんなベンダーさんがありますけれども、LINEビジネスコネクトにはですね、我々だけが個別にコンサルティングをやっていくわけにはいかないところもありますので、例えばSalesforceさんであったりとか、DACさんだったりとか、CCIさんだったりとか、トランスコスモスさんだったりとか、NTTデータさんだったりとか、いろんなところと組ませていただいて、こういった企業さんが自社のプロダクトとLINEビジネスコネクトを接続して、例えばSalesforceさんのプロダクトを使うだけで、あらかじめLINEが組み込まれているというようなことを、今いろんなプロダクトで開発中です。
今年はこの後も、ますますいろんなパートナーさんからLINEビジネスコネクト対応のCRMツールがリリースされることになると思います。
最後にまとめさせていただきたいと思います。世の中にいろんなマーケティング手段があるんですけれども、例えばマス広告、テレビだったりとか、雑誌であったりとか、あるいはソーシャルメディアであったりとか、あるいはオウンドメディアだったりとか、オウンドメディアの形をしたアプリだったりとか。
さっきの証券会社さんだったらそれ用のアプリだったりとか、いろんなそういったものがあるんですけれども、LINEっていうのはいちスマートフォンメディアでいえば、そういったものをどちらかといえば、常に立ち上がっているスマートフォンの中で最も使われているアプリとして上手く繋げていくハブになれると、そんなふうに思っております。
しかもスマートフォンの最大の特徴である、実際の店舗に最終的には人を送り込んでいくというふうなことが可能になるんじゃないかと。いろんなネット広告、あるいはマーケティング手段の中の、スマートフォンの中のいちジャンルというよりは、マーケティング手段全体のハブになれる。
おそらくなんですが、皆さんの会社の中にも、これ万里の長城ですけれども、組織の壁が流れているんじゃないかと思うんですね。例えば広告と販促。ブランド認知とレスポンス、オンラインと店頭。いろんな壁があると思うんです。
たださっき言ったように、今やあらゆる人がスマートフォンを持ち歩いて、オンラインとオフラインの壁とか、ソーシャルメディアとオールドメディアの壁とか、いろんな壁が縦横無尽に動いている中で、そういった壁の意味が無くなっていっているんじゃないかと。是非LINEと取り組んでいただいたことをきっかけにして、そういった組織の壁を壊してください。
既存のLINEのことで言いますと、数千万円するような大企業向けのものから、無料で始めていただく、あるいは月額数千円で始めていただくLINE@みたいなものまであります。スモールビジネスからエンタープライズまで幅広いメニューを用意しておりますので、皆様の会社から取り組みが生まれることを願っております。
ありがとうございました。
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