
2025.02.06
ポンコツ期、孤独期、成果独り占め期を経て… サイボウズのプロマネが振り返る、マネージャーの成長の「4フェーズ」
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夏野剛氏(以下、夏野):日本の通信業界って本当に世界ナンバーワンで、Googleのエリック・ シュミットにはっきり言われましたから。日本みたいな状況に世界中をしたいので協力してくれと。
ついてはそのために、Nokiaとかは言うことを聞いてくれないのでOSとソフトを全部自分たちで作って配布しようと思う、タダで。これAndroidですよね。
なんで、是非協力してくれと言われて、僕はいいよ、協力しようと言って。僕はiモードのOSをアンドロイドにするべきだという論陣を張ったんですけれども、抵抗されましたね。
まあ、それは置いといて、本当に日本がモデルになってAndroidもでき、Appleの人に聞いていただければ、日本を研究してiPhoneを作っていますからね。だから日本でそれができなかったというのは最大の失敗ですよね。
米倉誠一郎氏(以下、米倉):なるほどね。だから、今で言えばアプリというアプリ経済ができるのと同じように。
夏野:いや、その経済を最初に作ったのはiモードですよ。
米倉:そうですよね。それを僕なんかからすると、もっとオープンにできれば良かったなと。
夏野:いや、同じですよ。だってこの間、ニコキャスっていうアプリ、1か月審査に通らなかったんですもの。Appleの審査のほうがiモードの審査よりもはるかに時間かかっていますもの。
米倉:なるほど。
夏野:あれがオープンじゃないと言っているのもよくわからないというか、それをちゃんと知らせられなかった僕の失敗ですね。
米倉:なるほどね。
夏野:まあ、NTTのイメージもね。あんまり良くなかったな。
米倉:でも、こうやって考えてみると、我々が本当に大事な資産であるソニー、それから素晴らしいドコモをだめにした2人ですよね。
(会場笑)
米倉:この失敗は僕はすごく、日本国民としては大きいと思うんですよね。あとですね、戻るとして。
夏野:あとで逮捕されませんか?
(会場笑)
米倉:ここも何か偉そうに、だいたい僕もそう思った。何がスマートミステイクだと。ミステイクはスマートなわけがないじゃない。みんな失敗するなんて思わないでやるから失敗なんだよ。それを後知恵でスマートミステイクとか言うのは。
三木谷浩史氏(以下、三木谷):僕が付けたんじゃないですよ。
米倉:あっ、違うんだ。
三木谷:言いたかったことは、結局失敗力というのは、ひとつ読み替えると、失敗を恐れない力ということだと思うんです。
米倉:なるほど。
三木谷:やっぱり失敗から学ぶっていうのもあるんですけれども、失敗を恐れない力っていうことなんじゃないかなと僕は思っていて。結局みんな失敗したのを陰で言われるのが怖くてやれないわけじゃないですか。
そうしたときに、じゃあ、「本当に失敗って何なの?」っていうことを考えないと、結果が、本当に人生が終わってしまうのか。あるいは会社が本当に潰れちゃうのか、そういう失敗もあると思うんですけれども。大概の失敗っていうのは、大した失敗じゃないですよねと。
だから本当にここ1番というときに、大勝負をはるっていうのも必要だと思うんですけれども、それ以外のことはどんどんやって、だめだったら止めればいいじゃないというのが、このスマートミステイクということだと思うんですよね。
三木谷:それで僕らは思うんですけど、興銀を辞めて楽天という会社を創った、リスクをとったと言われているんですけれども、はっきり言ってリスクはとっていないんですよね。いつも言っているんですけれども。
なんでかというと、別にいつでもモルガン・スタンレーとかゴールドマンサックスとか、マッキンゼーかわからないんですけれども、どこか雇ってくれるだろうと思っていますから、「興銀を辞めてよくリスクをとったよね」と言われても、いや、全然俺リスクとっていないんだけどみたいなのがあって。
だからそういうなんとなく、特に特に、日本人の人はなんとなくの失敗を恐れすぎるというのが我々新経連の問題意識として、みんなサラリーマンを辞めて起業しましょうとまでは言いませんけれども、もっとリスクをとっていろんなことをやりましょうよ、というのが今日のテーマかなと思っています。
米倉:なるほどね。たいしたことはないと。
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