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「できない部下」を責める上司は三流|マネジメント力4段階(全1記事)

部下を「いちいち注意する」ことの副作用 三流上司から一流上司になるまでの4ステップ [2/2]

マネジメントがうまい上司は「考えさせる」

さあ、ではいきましょう。まだレベル3があるんです。あなたはどのレベルでしょうか、ドン! マネジメントがうまいレベルです。マネジメントがうまいレベルというのは、本人のやる気を出していくことですよね。どうすれば困った部下にやる気を出させることができるんでしょうね。いきますよ。

レベル3は「それでも、考えさせる」ということをやります。いやいや、ちょっと待てよと。そんな出来の悪い、鍵を2回も落とす伊庭さんに「鍵をどうするか」って考えさせて大丈夫かと。はい、大丈夫という話をします。テクニックがあるんですよ。いきますね。

部下の頭の中で処理をさせず、「外部化」と「選択肢型」でサポートしていきます。ちょっと言葉が難しいですね。解説しますね。

「外部化」というのはチェックリストを作るとか、もしくはその指示を1回で済ませるために文面化しておくってことです。手続き化しておくことも大事だったりします。

「困ったらこれ読んでね」とか「やり方がわからないのであれば、このマニュアル見てね」とかね。チェックリスト、もしくは文面化しておくこともお勧めでございます。

そして相談や報告や指示をする時でも「これってどうしたらいいと思う?」という曖昧な表現ではなくて、選択型に変えるんですよ。

「伊庭さんに相談したいんだけど、聞いていい?」「あ、はい」「鍵を落とさないようにするためには、具体的にAという方法か、Bという方法か、どちらがやりやすいと思う?」というような、本人に考えさせることをやっていきます。

部下の自己肯定感が上がる

そうすると何ができるんでしょうか、ドン! 自力でできる範囲が増えていきます。なんで? 自律できるとわかると自己肯定感がアップするんですよね。「自分はここまでできる。だとすればこれもできるかな」で、褒められる。「あ、うれしい」ですよね。じゃあもっとやってみたい、と思うわけですよね。

自分で考えて「それいいね」って言われたらうれしい。「やってみてどうだった?」「問題なかったです」「よかったね。いいよ、いいよ」。これでやる気が出ますよね。

自己決定感という言葉があります。自分に裁量がある。この状態こそが本人のやる気を上げると言われているんですね。ということは伊庭さんのように鍵を2回落とすような人でも、自己決定感を担保してあげさえすれば、やる気は出るんですよ。

ただ、考える力が弱いんでしょうね。だとすれば選択型ですよ。これ、覚えておくと損はないですよね。そして、そうすることによってトラブルも実際に防げますので、ぜひやってみてください。

これだけでも相当レベルが高いでしょう。これがうまいレベルで、まぁここぐらいはいきましょうよ。ここぐらいはいっておきたいんですよ。

一流の上司は「仕組みを変える」

でもね、まだレベル4があるんです。それは一流というレベルです。ここまでいくと、誰が見ても「あの人すごいよね」と言われると思います。そして自分も楽になるし、周囲もうれしくなる。そんなことをやっていきますね。

その前に8秒だけお知らせを。先ほど本の話をしましたが、ドン! 実はそのほかにも『役割の見抜き方』、『「静かなリーダー」の最強チームマネジメント』、内向型リーダーの戦い方。この期間に立て続けに3冊の本を書いております。ぜひご興味あるものを概要欄からチェックしてみてください。

さあ、お待たせしました。レベル4に参ります。これが上級・一流レベルです。「仕組みを変えることで、強いチームを作る」です。個人の注意力、個人の努力に依存しないこと。ミスが物理的に起きない仕組みを作るんです。

実際にこんなものがあったらどうでしょう。私が鍵を落としました……これはちょっと昔の話なんですけどね、鍵を落としました(笑)。でも最終的には見つかっているので何の問題もなかったんですけれども、そのあと私はこれをやりましてね。

1つは「鞄に鍵をフックでかける」という物理的な予防策をしております。そしてさらに「どこいった、どこいった?」となった時に困らないように、GPSタグをつけております。なので「鍵どこいった?」ということの予防かつ事後対処ができています。

リスクマネジメントってステップがあるんですよ。想定されるリスクを考えたあと、予防策をきちんと取る。予防策を取ったあとは、もしそれが起こった時どうするかを考えておく。これがリスクマネジメントです。

組織はリスクマネジメントで強くなる

もう一度言いますね。想定されるリスクを考える。次に予防策を考える。そして3つ目、起こった時どうするかの事後対処を考える。リスクマネジメントの本を読んでみると、そればっかりです。

もちろん発生確率とかはあるんですよ。私は2回やっているので発生確率は高い。そして鍵を落とすことの重要度も非常に高い。影響度が高いんですね。なのでそういったことをしています。

でも2回落としましたけども、どちらも私の部屋に落ちておりましたので、ただ私1人が慌てふためいておっただけなんですけどね。でもね、「それによって環境が良くなってません?」ということなんですよ。

困った部下がいた時に、こうやって困った部下が働きやすい環境を作る。何かあっても大丈夫な環境を作る。これがリスクマネジメントなんですよね。それをすることによって組織は強くなっていきます。

さあ、もう少し見ていきましょう。例えば入力ミスが起こらないスプレッドシートを作成するとか。リスクマネジメントと言いましたが、大事なことはやはり「イレギュラーは起こるもの」と考え、きちんと今のように想定されるリスク、予防策、そして事後対処をちゃんと揃えておくことです。ここまでやっておけば、そうそう(大事には至らず)大丈夫です。

では、その結果どうなるかというと、こちらです。ドン! 効果が非常に良いですね。チーム全体の生産性が上がります。というのは、ミスがなくなるからですね。もし何かあった場合こうなって、こうなって、こうなって……と決まっているので、誰もが安心して働けるということがあります。

さらにはどんな新人が入っても、その環境さえあれば何かがあっても大丈夫だし、フォローできるわけですからね。あと、そうならないための予防も張れるので、組織として・チームとして強くなるということでございます。

マネジメントとは、人を責めずに仕組みを直すこと

なので私は思います。鍵を落としたっていうのは実は大した話じゃなくて、自分の部屋に落ちていたので「困ったな」と自分が思ったぐらいで、これはかわいい話なんですけれども(笑)。例えば部下がミスを起こした、情報漏洩した。これは大変ですよね。

そうならないためには、もちろん会社としてのルールもあるけれども、もっと現場でできることもあるはずなんですよね。それを上司1人で考えるのでなく、きちんと発生確率と影響度を考えた上で「これは手を打つべきだな」と思ったら……もう一度言いますね。想定されるリスクのあとは、予防策と事後対処。これを考えておくこと。

ですから困った部下、そしてトラブルは、組織を強くするチャンスになります。このあたりが実は「困った部下はチャンスになる」というお話につながるんですね。

じゃあ、まとめていきます。部下は多様化しています。常識は通用しないことが多いです。そうですよね。世代間ギャップだけではなく、さまざまな考え方があります。

そして当たり前のことができない部下ほど、実はチャンスだと言いました。それは属人化から定型業務化させるとか、指示が上手になるってこともありますよね。

さらにゴールはこれです。マネジメントとは人を責めるのではなく、仕組みを直すことなんですよ。「17時までにやってください」、できない。「なんでできないの?」、またできない。「2回目だよね」ではなく、17時には必ずそうなっている状態を否が応でも、努力に頼らずできる状態を作っておくこと。でき得る限りですよ。そこが仕組み化なんですよね。

アラームを鳴らすってことかもしれませんし、もしくは提出が自動化されるとかね。そこになったら落ちてしまうとか、もしくはそれを提出しなくてもいいようにするとかね。そういうことを何個も考えたりもいたします。

さあ、今日の内容はお役に立ちましたでしょうか。

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