成長意欲の高い部下から退職する上司の特徴
第6位、「キャリアと成長をちゃんと支援しているかどうか」。部下一人ひとりとキャリアの面談をしたり、キャリアに対して支援をしている上司は、やはりハイパフォーマーということがもうわかっています。

じゃあ一方で上司にしてはいけないということでいきますと、簡単です。部下とキャリアの話をしていない上司。役職で言うと課長で、部下と「今後どうしたいの?」という会話をしていない課長は、人事が問題視していることは、私も研修している中でわかっております。
「1on1を通じてちゃんとキャリアの話をしてね」となっているんだけども、していない上司もいらっしゃるんですよね。それは自分がキャリアのことをよくわかっていないから。自分もどうしたいかわかっていないし、部下をどうしたいかもわかっていない。
つまり「今のタスクをこなしてね」と、部下を見ている場合はダメなんですよね。成長意欲の高い部下から辞めていく、なんてこともよく言われますよね。ですから第6位、キャリアの成長をちゃんと支援してください、ということでございました。
第5位、「よく聴き、情報を共有する」。プロジェクト・オキシジェンによると、ちゃんと話を聞き情報をオープンにする。これが情報共有ですよね。

どうでしょう。部下の声をちゃんと聞いて、それを聞くだけじゃなく、ほかの人に対してきちんと共有しているかどうかということが大事です。これをナレッジマネジメントとも言いますし、ノウハウを共有するってことですよね。
あと、オープンブックマネジメント。「上の方針をちゃんとオープンにして進めていくぞ」なんてことも言われたりします。上で話し合われていること、ほかの部署で話し合われていること、ちゃんと共有していますか? そのあたり、押さえておきましょう。
情報を独占する上司がいる組織は危険信号
上司にしてはいけない人は、情報を独り占め。これね、意外とあるんですよ。「私しか知らない情報」、情報の希少性で自分の立場を作ろうする人もいるんですよ。
これってね、どうなるかと言うと「それって今、上の方針ではさ、実はこんなことが起こってて……」と、後出しじゃんけんで言うんですよね。小出しに言うんですよ。すると部下からしてみると「早く言ってくれよ」となります。
なので情報を独占したり、一方的な指示になりがちになるので、その場合は要注意です。オープンにしているかどうか。これが大事なんですよね。
1つ、これは課長の問題だけじゃないんですけども、会社としての問題で言うのであればですよ。部下が会社の売上を語れないというのはどう思います? 僕は実はちょっと問題だと思っているんですよ。
でもね、ほとんどの会社は語れません。事業部の売上数字、会社の売上数字、言えないんですよ。事業計画も言えないです。でも部長は全員言えます。課長は言えない人がいるんですよ。これは何が問題だと思います?
そうですよね。オープンブックマネジメントをしていないということなんですよね。特定の、一部の会社ではそういうことが起こります。課長が会社の売上を知らない、事業部の売上を知らないというのはちょっと問題かなと思うんですけど、やはり部下のプレイヤーまで知っておかないといけないと思います。
ということで、まずこのあたり。もしやっていないのであれば今がチャンスです。あなたからやっていきましょう。
プロセスではなく「結果と生産性」で客観的に評価する
第4位、「生産性を高く、結果で評価」する。マネージャーはハイパフォーマーということも示されております。逆を返すとプロセスで評価するのではなくて、きちんと成果やアウトプットに対して評価するというものです。

何をやったかより何が生まれたか、どんな結果を出したのか、どんな影響を作ったのか。このあたりがきちんと評価対象になっているということですね。
一方で上司にしてはいけないのは、結果とかはあまり見ずに「あいつ、うちの組織のためにがんばってるね」と忠誠心を評価しちゃう。もしくは「残業してるよね」とか、がんばりという名目の忠誠心を評価しているとかね。精神論。
この場合はどうなるかわかります? そうなんですよ。上司ウケの良い行動を取っちゃうことがあるので、むしろリスクになる。危なくなってきます。これ、要注意ですよ。なのでプロセス評価はもちろんしてください。もちろんしてほしいんですけれども、ただ上司ウケの良い行動を選択し始めるというリスクはちゃんと見ておきましょう。
結果がどうだったのか、そして何が生まれたのか、そしてどんな影響を与えたのか。そのあたりはちゃんと事実ベースで取れるようにしておいてください。「生産性高く、結果で評価」が第4位でした。
答えを教えるのではなく、問いによって行動を引き出す
第3位、「部下を育てるコーチ」であること。答えをすぐに言うのではない、答えを引き出すのだ。これがコーチングですよね。部下に問いを立たせて、自分で考えさせる。正解を教えるよりも考えるプロセスを鍛える。

簡単な寓話で「子どもには魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えてあげよう」なんてことをよく言われたりします。あと、相続の問題もあります。相続でお金をあげるのがいいのか、それとも稼ぎ方を教えてあげるのか、どちらがいいんでしょう。
僕はお金が欲しいです、お金をください(笑)。いやいや、お金の亡者じゃありませんけどね(笑)。別に本当に欲しいわけじゃないですけどね。でも、ここでの答えは、稼ぎ方を教えてもらったほうが、長い目で見たら人として強くなりますもんね。
そういうことを考えた場合、仕事に焼き戻すと、一緒なんですよ。やり方を「こうして、ああして、そうして」と言う親がダメなように、上司もなんです。考えさせるんですよ。「じゃあ、結果を出すために今、何が必要?」「どんな方法がある?」「もっとほかにできるとしたら?」「今、本質は何?」「どうしていきたいと思ってる?」「それってなんで?」……問いが大事なんですよ。
問いの話はここで止めておきますが、もし興味があれば私のチャンネルでコーチングのスキルをたくさん紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
一方で上司にしてはいけない人は、魚の釣り方を教えずに魚を与えまくる人ですよ。答えをすぐに言って押し付ける人。「この魚を食べなさい」「この魚を入れるから袋を出しなさい」「なんで袋がないの? なんで袋を持ってこないの?」自分の答えを言いたいんですよね(笑)。
でもね、そんな「袋を持ってこないの? なんで?」と言われても「いやいや、そこは興味ないですから」みたいなこともあるわけですよね。
なので、指示しがちな上司はまず主体性を奪いますってことです。部下を弱らせるという話で、第3位は一見優しいようなんだけどそれはダメ。部下を育てるコーチは、引き出す上司でございます。第3位は「部下を育てるコーチ」になることです。
マイクロマネジメントを脱し、部下を信頼して委ねる
あと2位と1位、いきますね。これは絶対に押さえてください。第2位、「権限を委ね、信頼する」。マイクロマネジメントをしないこと。プロジェクト・オキシジェンによると、任せることで部下に自律性と責任感が宿ります。細かく管理するほどチームの成長は止まります。

これ、めちゃくちゃわかります。上司にしてはいけない人を整理すると一発でわかります。細かく管理して部下を信頼しない人、会社で職場にいません? そうです、あの人ですよ、あの人。あの人みたいになったらダメなんですよ。
「報告はこのかたちでしてね」とか「え、それ聞いてないよ?」っていちいち言う人ね。優秀な人から辞めていくから、あの人みたいにやったらダメなんですよ。
ちゃんとしようと思うその気持ちはわかるんだけども、息苦しいんですよね。マイクロマネジメントをする人はそこの感覚がわからないんですよね。なんでそんな息苦しいことをするんでしょうね。
部下を信頼していないからです。信頼というものを勉強する必要があるんですよね。どうでしょう、信頼できていますか? 信頼ってどうやったらできるんでしょうね。
私、思うんですよ。上司というのは役割によって人間力が磨かれるなと思います。やはり信頼できないとマイクロマネジメントになっちゃうんですよ。気になるから(笑)。それでも部下を信頼してサポートするしかないんですよ。1人でがんばっているわけじゃないので。
自分がやったほうがそりゃあうまくできますよ。でも、それは役割じゃないんですよ。だから信頼できるとは、「信頼するぞ」という意思です。「長生きするぞ」という意思です。意思でしかないんですよ。「信頼する」とか「長生きする」とか「健康でいる」とか、あれと一緒です。意思です。なので、できるできないの問題じゃありません。意思です。このあたり、ぜひ押さえてください。
誰が発言しても安全な環境を整備する
第2位は「権限を委ね信頼する」でした。じゃあ第1位は何だと思います? これは私が言わずともですよ。Googleの調査といえば? そうでした、1位はドーン! 「心理的安全性を作る」。

実はGoogleのプロジェクト・オキシジェンでも、もう第1位で挙がっているんですね。いきましょう。心理的安全性というのは、誰が何を言っても安心・安全が担保される感覚のことを言います。
「新人の私がそんなこと言っても」じゃない。誰が言ってもいい。失敗すること、言いにくいことを言ってもいい。第1位は「心理的安全性を作る」。失敗してもいい環境をちゃんとデザインできているかですよ。
言いにくいことを言える状態を作っているかどうか。それって、自然には(そう)なりません。意思を持ってその状態を作ることが大事なんですね。2018年の改訂版で、よりこの視点が強化されています。
では上司にしてはいけない人はどんな人なのか。そうです、心理的安全性を壊してしまう人。「それって前も言ったよね」。最悪ですよね、そんなことを言う人(笑)。あと「それって余計なことじゃないの? 今言うタイミングじゃないよ」と発言を抑え込むような人ですよね。
失敗した報告をしたら「なんでなの!?」と、ちょっと不機嫌になったり。そうなると部下が萎縮し、問題を隠すようになることなんかわかりますよね。
じゃあ、どうやれば心理的安全性を作れるのか。1つの事例を紹介しますね。1つは情報共有の場を持つ、その中でうまくいかなかったことを共有して感謝する。それを学びに変えるという場を持つことです。
情報共有。良いことだけじゃなく、ネガティブ情報もあるわけですよね。それに対してちゃんと編集するわけですよ。こういった状況が起こっている、なるほど。「そこから得られる学びってどういうこと?」とみんなで話し合うんですよね。で、「今回の失敗はむしろ成功につなげていく良いきっかけになった」。これですよね。
こういったことをちゃんと定例のミーティングでやっていますか、ということなんですよ。ニコニコしているだけではダメですよ。別にニコニコせずともいいですよ。失敗に対して学びを得るコミュニケーションを取っているかですよ。そこが大事だというお話でございました。
ダメ上司の例を反面教師にして、真のリーダーへ
どうでしたでしょう、10位から1位。これね、もう1回見ていただいてもよろしいかと思います。なんなら職場でみなさんで見ていただいて、「できている人?」「ハーイ」「できていない人?」「ハイ……」みたいな会話をしていただいてもおもしろいと思います。

最後、まとめていきましょう。答えを押し付けるだけの人、マイクロマネジメントをする人、心理的安全性を壊しちゃう人、プロセスしか見ていない人、情報を独占する人。この5つが順不同です。
さらに5つ、何でした? 覚えています? そんなこと、覚えられません。だからまとめております、ドン! 部下の成長に無関心な人、方向性を示せない人、精神論で押し通す人。現場を知らんってことですよね。理屈じゃないです。縄張り意識が強い人、縦割りの人です。そして決められない人。
順不同でございますが、どうでしょう。何か1つでも思い当たる節があったら、それがチャンスです。ぜひ今日からトライしてみてください。
では締めていきましょう。今回の内容はお役に立ちましたでしょうか。職場ではなかなか教わらない本物のTipsを紹介するチャンネルです。では、次回の動画でお会いしましょう。