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強い組織は「型」で動く|フレームワークを作る4つのコツ(全2記事)

部下が動きやすい“指示の型”の作り方 優れたフレームワークが持つ3つの条件 [2/2]

ネーミングで認識のズレを防ぐ

3つ目が「行動を定義する」ということで、これはさっきも言ったんですけど。例えば「目的を考えろ」だと、「目的を考える」ということが、人によってブレるんですよね。「目的を考える」という行動で、上司の「目的を考える」と、部下の「目的を考える」が違ったりするんですよ。

これを、「聴き手・メッセージ・起こしたい変化を考えろ」というところまでブレイクダウンをしてあげると、ぶっちゃけこれでもまだブレるんですけど、もう少し彩度が上がって、「聴き手・メッセージ・起こしたい変化」を考えるところまでいくと、少なくとも手が動くんですね。

「何をしなきゃいけないんだっけ?」ということが、パッと行動に移せるような型が良い型だろうと考えています。この3つのポイントをぜひ使ってほしいなと思います。その3つの要素を踏まえた上で、「じゃあ、世の中にどういう型があるっけ?」というのを見ていきたいと思います。

頭文字で覚えるコミュニケーションの基本「報連相」

例えば、「仕事をする時は、上司に細かく状況を伝えるべし」。これも1つ、有名な型がありますよね。これは「報連相」なわけです。報告・連絡・相談が大事だと。これは頭文字を取って略しています。

さらに言うと、「報連相」というのは、野菜の「ほうれん草」という言葉と音が一緒だから、ちょっとおもしろいわけですよ。だからやはり広がりやすいんですよね。これもある意味、耳慣れなさを作っているわけです。ほうれん草の逆で「こまつな」なんていうのもありますけど、それはいいとして。こういうふうに頭文字を取るというのは、「キメヘン」もそうですが、1個わかりやすさを作る上でおすすめの手法ですね。

次に、例えば「生産性を高めるためには、能力以上の負荷、必要以上の資源の投入、ばらつきの3つを排除する」と言われたら、「あぁそうか。生産性を高めるためには、能力以上の負荷、必要以上の資源の投入、ばらつきの3つを排除しなきゃ」と覚えると大変なんだけども、「ムリ・ムダ・ムラ」の「3M」だと。

これは製造現場の改善でよく使われる言葉ですけども、これも頭文字を取っていますね。さらに言うと、「ム・ム・ム」でMが3つ並ぶということで、意図的に「3M」とか「5S」みたいに頭文字をそろえにいくというのも、わかりやすさを作る上では、けっこうよく使われるテクニックです。

他にも、「ビジョンと利益、両方大事」。これは、「ロマンとそろばん」なんですね。これはリクルートの方が作った言葉らしいんですが。

ビジョンを追うという大義名分が大事なんだけども、だけじゃなくて、ちゃんと事業としてきっちり儲かるという両方がないと、事業として成り立たないよねというのが「ロマンとそろばん」なわけですね。

「ロマンとそろばん」は、韻を踏んでいるんですよ。どっちも「AN(アン)」で、韻を踏んでいるじゃないですか。だから、口馴染みがいいわけですよね。リクルートの「ロマンとそろばん」みたいに、こういう考え方のフレームワークが、まさにリクルート的な思考とか行動の行動指針、カルチャー、組織風土になっていって、それがすなわち組織の強み、競合優位性にまでなるという、1つの証左ですね。

もちろん、この言葉があるからだけではないんですけども。リクルートさんみたいな組織風土が強い会社は、例えば「で、お前はどうしたいの?」とか、「Will・Can・Must」とか、そういう言葉・フレームワークがいっぱい出てくるなとも思っております。

カルチャーとなる共通言語「やってみなはれ」

ちなみに、最後に「なんでも挑戦してみよう」。これが、「やってみなはれ」ですね。これは「型」と言っていいのかはちょっとわからないですけど、少なくとも共通言語ではあります。僕の古巣のサントリーでは、「『やってみなはれ』の精神が大事だよね」という言葉は、本当にサントリアン……サントリーでは(サントリーグループで働く人を指す意味で)「サントリアン」と言うんですけど。

「サントリアンは『やってみなはれ』が仕事では大事だよね」という認識は、少なくともマジで全員持っていますね。「挑戦だ」とか言うよりかは、やはり「やってみなはれ」みたいに、あえてちょっと砕けた話し言葉にすることで耳馴染みを良くするとか、口に出したくなるという強みがあるんじゃないかなと思います。

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