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【組織の関係性を再構築】上司がいじめられるって…ハラスメント対策の盲点(全4記事)

職場を混乱させる“攻撃的な社員”との向き合い方 相手を「助けを求める人」と捉えるマネジメント術 [2/2]

正しさのぶつけ合いを超える

青木:ただ、その根底にある自分の物の見方、捉え方、自分のあり方、マインドセットなどが、相手が敵、悪者、問題、加害者として認識していたらどうでしょう? 自分が被害者。自分のほうが相手より守られるべき存在。自分のほうが正しい存在という認識の上にそのスキルとか技術が乗ってきても、対立構造を壊すことはなかなか難しかったりするんですね。

なので、実は物の見方から変えるのがすごく大事になってきます。

パワハラも、逆パワハラもそうなんですが、自分が受けてしまった時に、相手を敵と見るのか、相手が何かを必要としている人と見るのかで、さっきも言ったとおり、自分の関わり方も相手の反応も変わるので、現実が変わってきます。

(スライドを示して)例題を出させていただきます。あるメンバーがある会議でかなり強く自分のことを批判してきました。こちらは何度も提案をしているんですけど、何度も拒絶してきます。しかもこれが3回目です。どうでしょうか?

最初は「なんでこの人はわかってくれないんだろう?」「私の仕事の邪魔ばかりするな。私のこと、下に見ているよな」と、疑問や怒りが湧くかもしれません。私もそういう認識になります(笑)。「はぁ?」ってなりますよね。

でも、これが戦いモード、対立モードの「ジャッカルの視点」なんですね。この視点、物の見方を切り替えていくのが大事っていうことなんです。

私たちがやっているゼミでもお伝えしているんですが、物事って実はどう捉えてもいいんですね。ある出来事があった時に、「相手は今、自分に必要な何かメッセージを届けてくれようとしている」と思ってもいいわけです。

ただ、私はそんなにできた人間ではありませんので、そこまで美しく考えることはできないんですが、やはりその時に、なるべく相手の反応の中に「相手は何を要求しているのかな? 何を望んでいるのかな? 相手の中で何が起きているのかな?」っていうのを考えるようにしています。

相手の反応は相手の中に戻していきます。「相手は何を欲しがっているのかな? 何を満たせていないのかな? もしくは何を守ろうとしているのかな?」。

少しだけ、そういう視点で見てみる努力をしているわけなんですけど、これは自分よりちょっと高い視点から見てみる「キリンの視点」とお伝えしています。こうすることで見えてくるもの、できることが増えていくわけですね。

自分から「キリン」になる勇気

青木:ただ、これを伝えた時、多くの方から「でも、相手がジャッカルじゃないか」と。パワハラをしていて、ひどい態度を取って、必要なことをやらないとかね。「相手がどんなにジャッカルの場合でも、自分はキリンモードでいかないといけないんですか?」と聞かれるんですよね。

その答えは、残念ながらYesです。パワハラなんですけど、一見相手がひどい、相手が問題に見える事象であっても、やはり自分からキリンになりましょうというのが、最終的に行き着いてしまう答えになるかなと思います。

相手がひどい態度で来ているんだとか、問題なのは相手であって、変わるべきは相手だって思うじゃないですか。そういうふうに考えるのが普通だと思います。

そして、そのまま間違いを指摘しますよね。あるいは相手に気を使って我慢することがよく起きます。そのうちに指摘を聞かなくなり、あるいは我慢ができなくなってきてしまって、関係がどんどん悪化していく。

そうすると自分たちの間ではもうどうにもできなくなって、これはパワハラだっていう話になっていく。相談窓口に相談するしかなくなってしまうということがよく起きています。

これがいいとか悪いとかではありません。当然の反応かなと思うんですよね。ただ、もしまだ「自分にも何かできることがあるんじゃないか」「自分ができることをしていきたい」「自分から始めていきたいな」と、少しでも思っていただけるのであれば、自分からキリンの視点を持っていただきたいなと思うんですね。

パワハラっていうひどい状態の中でも、(相手は)状況改善をもしかしたら望んでいないかもしれないです。望んでいたとしても改善の仕方がわからないかもしれません。改善したいと思って改善の種を植えられるっていうのは自分だけです。

このセミナーを見ていただいているみなさんは、「キリンモードというものがあるんだな」「それが関係改善の糸口になるんだな」ということを知っていただいたので、キリンモードで関わる、物事を見ることを、ぜひ始めていただければなと思います。

逆に、知ったからこそ自分から始められる部分もあるかなと思います。これは、実はパワハラだろうが逆パワハラだろうが、自分の立場が上だろうが下だろうが同じことなんですよね。

本当はメンバーから始めることもできるわけです。なので、もしメンバーのみなさんで今日聴いていらっしゃる方がいたら、自分からキリンとして関わっていくのをぜひ始めていただきたいです。「キリンモードが解決の糸口になるんだぞ、なり得るんだぞ」っていうのを知った人から始めていただきたいなと思っています。

賛否両論あるかなと思うんですけど、ジャッカルモードとキリンモードについて、簡単にお話しさせていただいたんですが、感じたことをチャットしていただきたいなと思います。

評価の世界からニーズの世界へ

北村:青木さん、ありがとうございます。ジャッカルモードとキリンモード、もうちょっと簡単に言うとどういうことなんですか?

青木:ジャッカルモードっていうのは、対立構造、二項対立の見方なんですね。よく言われるのは、評価・判断が主流になっているもので、これは正しい、間違っているとか、相手が悪い、自分が合っているとか、勝ち負けもそうですね。

一方でキリンの視点はどういうものかというと、人の感情とかニーズに目を向けて、自分だったり相手の大切にしたいものに注目しながら、そこをお互い理解し合って物を見て、関わっていく世界観がキリンの見方ですね。

北村:それを聞くと、子どもの頃から今に至るまで95パーセントぐらいはジャッカルの世界で生きてきたんじゃないかな(笑)。

青木:(笑)。私も含めてほとんどの人がそうだと思います。これが正しいよって、いい方向に進むために親も先生たちも、先輩たちも含めていろいろ教えてきてくれたんですよね。

ただ、それは「合っている」「間違っている」「正しい」と、二項対立になりやすくて、それが対立になりやすい物の見方と言われています。

北村:(チャットを読み上げる)「キリンモードになることはなかなか難しいと思いますが、努力すべきとは思います」。難しいと思えば難しいですね(笑)。

青木:そうですね。みなさん「100パーセント毎回キリンでいるのは無理です」ってすごく言われるんですね。これは本当に無理なので、そこを目指すのではないっていうことを押さえていただきたいんです。

私たち、ずっとジャッカルで生きてきています。そこでいつも「今、自分はジャッカルだな」と気づく。そして、キリンに立ち戻るっていうのを、何度も何度も繰り返していくことです。この頻度をちょっとでも上げられると、物の見方、世界観、関係性、相手の反応が変わってくるっていうことですね。

対話の質を高めるためのマインドセット

北村:自分がジャッカルになっていることに気づくことから始まる。気づく頻度を上げて、「キリンだったらどう見るんだろう?」といった視点を持ったり、そういう観点で周囲の人と話をしてみるとか。「みんな今、ジャッカルになっていない?」みたいなこともあるかもしれないですね(笑)。

青木:(笑)。そうですね。これが今みたいな感じで共通言語になると、そのチームは本当に強いと思うんですよ。でも、自分の中で「キリンだったらどうするか?」って考えるのはすごく有効だと思います。

北村:(チャットを)いただきました。「キリンとして接しているつもりだけど、本性みたいなものもあるので、一定の距離は埋め切れません。それでも忖度にならないレベルでどう歩み寄るか。コミュニケーションを諦めないか。上司として根気が問われている」。

青木:本当ですよね。

北村:上司としてというのもありますけど、人間としての根気かもしれないですね(笑)。

「キリンモードになるには自分との対話が必要だと感じました。自分の捉え方を振り返る余裕をどう持つか?」。どうですか?

青木:まさに自分との対話によって、キリンモードって自分から生み出していくものなんですよね。余裕があるからできるっていう側面もありますし、これをやるから余裕が生まれたりするっていう側面もあるんですよね。なので、気づいた時にできる時に意識していただけるといいのかなと思っています。

北村:自分とどんな対話をしたらいいんですか?

青木:簡単にお伝えさせていただくと、日々、不快な感情とか、これが嫌だとか、アンケートでもあったと思うんですけど、上司側にもそういう感情はあると思うんですよね。これは上司だろうとメンバーだろうと一緒なのでお話しさせていただくんですけど。

特にネガティブな感情が出てきた時に、その感情が出てくるということは、自分にはどういうニーズ、欲求、願い、理想があるのかを探すと、自分とすごく質のいい対話ができるようになってくるのかなと思います。

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