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【組織の関係性を再構築】上司がいじめられるって…ハラスメント対策の盲点(全4記事)

部下が10人を超えると「逆パワハラ」のリスク向上 現場のすれ違いを生む「中規模マネジメント層」の業務負荷 [2/2]

「マネージャーになりたくない」という若手の本音

さきほども言いましたが、最初は5,000人の調査をかけてみたけど「本当に、(逆パワハラを受けた人って)そんなに多いのかな?」という疑問が、チームメンバーでもありました。(実際に量的調査をして)ふたを開けてみると、本当にびっくりなんですけど、(「いつも逆パワハラを受けているように思う」「時々、逆パワハラを受けているように思う」「ごくまれに、逆パワハラを受けることがある」の回答数を合計すると)なんと4割の方が逆パワハラを受けているということが浮き上がってきました。

若手の人はやや少なめではありますが、被害に遭っていることもあります。(スライドを示して)左側が本人の「受けたよ」っていう認識ですね。こちらの方も4割ぐらいいらっしゃいますし、右側のところ、「見たよ」っていう方も同じぐらいいらっしゃるということで、周囲と本人のギャップがないところがあります。

昨今、マネージャーは多重責務者になっていると言われます。いろんな責務を担っている中で、さらに逆パワハラで精神的に追い込まれてしまうことがあると、いよいよもって若手の方が「マネージャーになりたくない」と公言してしまうのも理解できます。

ここの青いところに書いてありますが、普通に仕事をしていてもいろんな責務がある中で、いろんな業務が舞い込んでくる、つらい、難しい、難易度高というところがあります。

さらに、こういった難しい部下を抱えた時に「ここまでしてマネージャーをやらなきゃいけないのか。自分にはできないな」とか、「ここまでやるんだったら、今の一般職でとどまっていたほうが賢明か」という判断をする若手の方も多いです。

もしこれを聴いている人事の方で、若手がマネージャーになりたくないのが悩みっていう方がいらっしゃったら、もしかしたらこういったことも一因かもしれないと、頭の中にとどめていただければ幸いです。

こういったいろんな苦しみの中にいらっしゃるマネージャーなんですけど、まずどういったところで(逆パワハラの)頻度が多いのかという内容を徐々にひもといていきたいと思います。

見ていくと、バックオフィス系のほうが発生確率が高そうだということが見て取れました。私も研修でお会いするマネージャーのお話を聞いていると、特に営業系では少ない気がします。人事系や企画系の方は確かに多そうだなと見て取れます。

量的研究の中でも見て取れるんですけど、人事とかそういった頻繁に顔を合わせざるを得ない職種のほうが逆パワハラが起こりやすい。

営業とか、研究職とか、物理的に離れる時間があったり、個人で閉じこもれる時間があったりすることのほうが、単純に接触頻度が少ないので、逆パワハラが起きにくい環境にあります。

これは起きにくいだけであって、場合によっては起きる可能性もあります。ただ、起きやすさはバックオフィス系のほうが多そうだなということがわかります。

特定困難な逆パワハラの要因

もう1個、今度は内容のところですね。どんな逆パワハラにマネージャーが苦しんでいるかなのですが、これはさっきもお伝えしたのですが、どうやら「これだ」っていう要因を特定することが難しいということが見えてきました。

(スライドを示して)この黄色までが起きている、受けたことがあるっていうところですが、そこまで大差がないと見受けられますね。

「経験をしている」が約6割のところを上位とした時に、この「声を荒らげる」以上を見ていただくと、そこまでの大差がないんですよ。

上位を見ていくとこういった項目になります。「不機嫌な態度を取る」「上司の知識・経験を否定する」「小ばかにした感じで笑う」とか、いろいろあります。もう1回数値を見ていくと、これだっていうものがなくて、本当にいろんなことが重なって逆パワハラが起きているんだなと見て取れるかと思います。

1個1個を見ていくと些細なことかもしれないんですけど、これが重なっていったら、マネージャーの精神状態としてどうなるのか。想像していくと、非常に日々の業務がしづらくなるのではないでしょうか。

さらに言うと、上司の上司から「組織的な数字はどうなっているんだ?」と、そういった数値的なプレッシャーもあるかもしれないですし、昨今の人的資本経営のところで言うと「やはりエンゲージメントのキーを担っているのはマネージャーだ」とか言われたりします。

そういったプレッシャーもある中で、非常に厳しい環境で仕事をしている人(の中で)も、4割ぐらいの方がこういった中で仕事をしているんだなというのが見て取れます。

もしこれをご視聴しているみなさんの中でも、管理職と言われる業務を担っている方がいらっしゃったら、こういった経験をしたことがあると感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

スパン・オブ・コントロールの盲点

今、内容のところを見てきて、非常に多岐にわたる悩みや実態があるところが見て取れました。では、実際にどれくらいの人数に発生頻度があるのか。

特に人事の方にお伝えをしていきたいのですが、やはりスパン・オブ・コントロール(マネージャーが適切に管理できる部下の人数や業務領域)が大事だというところをお伝えさせていただきます。

(スライドを示して)部下の人数が10人を超えて、特に10人から14人のところで発生頻度が高くなっています。

この黄色とか、オレンジのポイントが他のところよりも多く発生しているのが見受けられます。逆にブルーや薄いブルーのところは発生頻度が低いという見方になってくるんですけど、見ていただくと10人から14人が、黄色とオレンジが多いと見て取れるかと思います。

ここからは、こういった結果とか部課長のお話をもとに推察していくと、10人から14人ぐらいだと部下も上司のことをよく見ていますが、話す機会(そのもの)はどうしても少なくなってしまいます。

そういった時に、なかなか上司が自分のことを見てくれないとか、気にかけなきゃいけないのはわかっているが、どうしても気にかけられるメンバーからこぼれ落ちてしまう人がいる。こういった時に逆パワハラが起きやすいのではないかと思います。

逆パワハラが起きにくいという観点から言うと、スパン・オブ・コントロールの範囲は(部下を)10人未満にしておいたほうが健全な組織運営がしやすいことが調査から見て取れます。先ほどのこういった(部下からの)態度を見ていると、想像できると思います。

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