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『Googleで学んだ 圧倒的成果を出し続けるマネジャーの最優先事項』トークイベント(全5記事)

“ブレない上司”がむしろチームを停滞させてしまう理由 元Googleマネージャー陣が語るマネジメントの本質 [2/2]

人が人として働く醍醐味と、社会的責任

水野:さっきの本との対比になるじゃないですか。これもやはり「圧倒的」なんですよ。「圧倒的」がキーワードで、このやり方は基本的に変化を起こす、創発を作ることをキーにしているわけなので、ボラティリティの高いやり方を選択しているわけですよね。

篠田:確かに、外れもありますと。

水野:とんでもないスカを引くかもしれないし、大当たりを引くかもしれない。右肩上がりじゃなくて、とんでもないボラティリティが起きているけど挑戦し続けているから、最終的に非線形な成長に落ち着いているという。

管理的に安定して伸ばすんだったら、あの仮面のやり方は、僕はむしろ好きだし、あり。ある側面ではありだと思っているんですけど、非線形な成長のやり方はこっちなんですよ。ということで、私はこれを描きながらちょっと整理がついたんですよね。

篠田:なるほどですね。いやぁ、今の説明は納得がいきました。そうすると、この話とコミュニティの話はやはりつながっていて、いわば裸になるようなことが必要な状況は、そこまで無理しなくてもいい場所が社内にないと、ちょっとつらいですよね。

中谷公三氏(以下、中谷):なので、みなさんが仮面を着けたリーダーの話で膝を打つのは、「あ、なるほど。はっきり言ってくれた!」「これでいいんだ!」と。 その方がわかりやすいから。管理をしてKPIを決めて、それをしっかりやって、結果を測定するというのが楽じゃないですか。

だから、「それでいいんだ!」とウケるんですけど、果たしてそれで正しいんだっけ? いいんだっけ? っていうところで、人間味をもうちょっと入れたいですね。

人が人として9時から5時まで働く中で、らしさを大事にして、成長をして、今言っているように会社としてもある程度のリスクを受け止めながら伸びていく、飛び道具を出して、いろいろがんばってみることは、泥くさいけどおもしろい。1人で家にいたら絶対にできない、会社に来て10人、20人の人と仕事をするからこそ、その中でできる仕事の醍醐味だと思うので。

部下を変えようとするのではなく、自分がどう変わるか

中谷:もう1個は、マネージャーとかリーダーをやっていると、もちろん一番はゴールを達成することなんですけど、やはり9時から5時まで、社会組織の構成員としてみなさんのウェルビーイング(健やかな生活)と、家族を養うところを預かっている責任は、それはもう別に経営層だけじゃなくても、部長も課長もあるわけで。

その人の振る舞い1つで、ある人が不幸に感じたり、精神的に参って会社に来なくなったりするし、逆にその人がいることで会社に行っても楽しい、あるいは居場所があるという状態にもすることができる。

その役割を担っているという意味では、ただ回せばいいというよりは、せっかく人を管理する、マネジメントするリーダーという立ち位置になったんだから、「自分の部下を通して、いかに社会に還元していくか」という社会的役割を感じないといけないですよね。

だから、それがしんどいけど生きている醍醐味でもあるので、短期的には仮面を着けたリーダーをやってもいいけど、ちょっとずつ、仮面を外してもちゃんとリーダーができるようになると一番良いよねと提示したいですかね。

篠田:なるほど。ここ、ネオさんも書いていらして、どうですか?

諸橋:ある種、裸になる部分はぜんぜんあるなと思っていて。仮面を被るシチュエーションはあるにせよ、部下はその人をけっこう見ているし、わかっているんですよね。だから、何かをしゃべったり行動を取った時に、「嘘くさいな」と、すぐわかっちゃうわけじゃないですか。

だからそこで無理やり自分を作るというよりは、やはり自分が思っていることをちゃんと正しく伝えるようにする。正確に伝えるようにするほうが、たぶん誠意が伝わる。

部下が動いてくれない悩みにどう向き合うか

篠田:わかりました。今のお話と、実際にご質問もいただいているし、私もよく聞くし、自分でも思ったことがある、「部下が動いてくれないんです」という葛藤。

マネージャー、管理職になった方の多くは、今お二方がおっしゃったような良い管理職でいたいし、自分の影響力も自覚している。そりゃあ横暴になりたいわけじゃないんだけれども、同時に高い成果を出さなきゃいけない。まさに貢献みたいなことを意識すれば、お話ししてくださったような人として謙虚であり、他のみなさんを尊重しましょうということに尽きるんだと思うんですけど。

同時に仕事だと、尊重とは真逆の「私の言うとおりに動いてくれ」というささやきがここ(耳)にきて。そうすると、仮面のほうにいっちゃう。この葛藤は、やはりみなさんマネージしながら……。

中谷:(部下が自分の言う通りに動いてくれるということは)最初から諦めているよね。諦めているというか、絶対にこっちの思うように人は動かないというのは大前提としてあります。最初から人を変えようなんて思わない。無理だと。

篠田:めちゃめちゃ大事。それはもう組織全体で共有されている感じでした?

中谷:どうなんだろう。いや、みんなキャラが強いから、言うことを聞かないよね。

水野:ここのメンバーもそう思っていましたよね?

諸橋:ちょっと部署によって違うところはある。

「人は変えられない」から始まるマネジメント

中谷:みんな個性があって、もう大人なんだから、ジュンさんはジュンさんだし、ネオさんはネオさんで。パーソナリティとキャラと得意・不得意がある。我々3人は年齢も違うし。でも、その中でどういう組み合わせをやっていくかには工夫の余地があると思いますけど。

変えようって、もう変わらないですからね。「漫画家は辞めなよ、仕事に集中してよ」と言ったところで、モチベーションがめっちゃだだ下がりになる。

諸橋:でも、それを補うためにさっき言っていた、例えば1on1で定期的にフィードバックをして細かく介入していく。徐々に変わっていくのが見えれば本人にとっても成長しているなと思うだろうし、評価としてもちゃんと「0からいくつになりました」と言えるじゃないですか。だから、そこはちゃんと仕組みとしてはある。

それでも、「いや、私は変わりません」と言う人はたぶん変わらないんですよ。それだけの評価が最終的に取られるということですよね。

篠田:いやぁ、本当にそうですよね。私もよく耳にする、「部下を変えたい」と表現されてしまうものの、背後には、マネージャーが採用とか異動にまったく力が及ぼせないから、あてがわれた部下でなんとかしろと。

それこそ圧倒的じゃないかもしれないけど、けっこう高い目標を渡されますと。でも、「この人とやるの、大変」という狭間で、そういった思いが出てきてしまう部分はあるのかなと感じました。

それぞれが語る、マネージャーとしての「最優先事項」

篠田:だいぶたっぷりとお話をうかがってきましたけれども、お三方に1人ずつ、あらためてこのタイトルを見ていただいて、「『(Googleで学んだ )圧倒的成果を出し続けるマネジャーの最優先事項』って、あなたにとっては何でした?」ということをちょっとお話しいただいて、このパートを中締めしようと思います。

思い浮かんだ方からお話しください。……真剣に考えている。

中谷:僕にとっては、ストーリーを紡ぐこと。一緒に仕事をしている部下には、そこで初めて出会うじゃないですか。新卒で入ってきたり、よその部署から異動してきたり。新しい人が来て、その人に「初めまして、うちの部署にようこそ。じゃあ、どんなストーリーをこれから2年、3年、5年で作り上げていきましょうか?」。で、他にもいっぱいキャストがいる。そういう感じですかね。

諸橋:僕は、熱狂を生み出すことかなと思っているので、この本だとよく「壁を取り除く」とか、「心理的安全性」とか言っています。それを全部ひっくるめて、自分の仕事に対しての盛り上がり感とか、仕事が楽しいという思いを抱かせられるようなコミュニケーションや関わり方をしていくのが、やはり最終的に良い成果を生むんだろうなと思いますね。

篠田:熱狂ですか、なるほど。ジュンさんは?

水野:私は、漫画の1話に描いている、「変わること」という。これがやはり大事かなと。我ながら良い漫画を描いたなと思うんですけど(笑)。

(一同笑)

篠田:本当に良かった。

水野:言っていることは、どれぐらい汎用的なんだろうと思うんですけど、変わることだけはたぶんどこでも同じなんだろうなと思うんですよね。

メンバーは変わらないですから。変わるかもしれないけど、変えようと思っても変わるもんじゃない。自分が変わるしかない。自分が変わったら自分もおもしろいですしね。自分が変わって、他の人がどう影響されるかを見ることの繰り返しかなと思うので、「自分が変わらなかったら何も変わらないですよ」ということの裏返しなんですけど。それを続けることでしょうかね、と思います。

篠田:ありがとうございます。それぞれ、ストーリーを紡ぐ。熱狂。そして、自分がまず変わるのが、マネージャーとして優先事項ということでした。いったんここで拍手~。ありがとうございました。

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