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『Googleで学んだ 圧倒的成果を出し続けるマネジャーの最優先事項』トークイベント(全5記事)

マネージャーだって部下に「わからない」と言っていい 管理職が“先生役”を降りた組織に起こる変化 [2/2]

未知の目標が「教えを乞う」マネジメントを生む

篠田:そうですよね。これはある金融系の会社から聞いたお話なんですけど、コロナで急に対面営業ができなくなっちゃった時期に、もう顧客を訪問できないので、今期はいわゆる売上数字ではなくて、担当しているそれぞれの地域のクオリティ・オブ・ライフにどれだけ貢献できたかを目標にしてがんばってくれという話になったんです。前代未聞じゃないですか。でも、そうするとそれまでとは良い意味で違った景色が見えたというのを、うかがっていて思い出しました。

そんなの、どの管理職も経験ゼロなので、ある種みんなフラットになって。公三さんがおっしゃったように、「私もわからないですよ」と言う支店長や課長さんがいるチームは相当おもしろいアイデアが出て、かなり混乱した状況の中で、むしろ顧客とのつながりが質的にすごく強化されましたと。

そこ(アイデア)がどうしても出せないところは、どんどん雰囲気が悪くなっちゃったというお話を聞いたのを思い出しました。これはすごく極端でわかりやすいけれども、意外と事業環境が変わってきていることに気がつけない。プレイしちゃっているからこそ気がつけないというパラドックスなのかなと思ったんですよね。

売るために顧客を見ちゃっているから、もうちょっと広い環境変化とか、次に来る兆しをつかみにくくなっている。そうすると自分のプレイスタイルをアップデートするようなインセンティブが湧きにくいかもしれないですね。

水野:この本のタイトルが合っていたと、今聞いていてやっと整理されました。

(一同笑)

圧倒的な目標こそが、変化と創発のトリガーになる

水野:やはり「圧倒的」が合っていましたね。今わかったんです。自分の正解を持っているやり方でなんとかしている管理職は、未知の問題に取り組んでいないということじゃないですか。だから、「圧倒的さ」が足りないんですよね。自分がなんとかなるような目標を追っているから「いったん自分でやるよ」という話になるのであって、未知の目標が来たら自然と「教えてくれ」になると思うんですよ。「もう、私もわからない」と。

だからもしかしたら圧倒的な「ふざけんな」という目標が、僕らを「圧倒的に」していた可能性もある。

(一同笑)

篠田:その圧倒的な目標が毎年毎年やってくるのがGoogleさん?

諸橋:四半期なんですよ。

篠田:四半期ごとに来るんですか?

諸橋:そうです。だからもう、3ヶ月ごとにこの会話をずっと繰り返す。

水野:「おかしいだろ、何なんだ?」みたいな感じでした(笑)。

(一同笑)

中谷:私もそれを飲み込まなきゃいけないし、フロントラインマネージャーにも飲み込んでもらわなきゃいけない。かつ、結果を出さなきゃいけない。

水野:今までのやり方を続けていたらどうしようもないことは慣れているので、「新しいことをやろう。どうする? これ、わかんねぇや。一緒に調べようぜ」みたいなものが、常にデフォルトの状態になっていたんですよね。

篠田:なるほど。この「圧倒的」は、まさにそういう意味ですよと。

水野:そうですね。すごい。今つながりました。僕、このタイトルは大丈夫かなとずっと思っていて。

(一同笑)

なぜマネージャーの仕事に「コミュニティ作り」が必要なのか

篠田:え? このタイトルは早い段階で決まったとおうかがいしましたけど、どうだったんですか?

中谷:いや、我々の作業は、やってきたことを書き下して体系化するのと、漫画化するというものですけど。(タイトル的に)どのように世に出すかは、我々自身初めてでわからないので、出版社の編集者の方々にアイデア出しのお手伝いをしていただいて。

やはりエンパワーメントだけだと読者層がすごく限られる中で、マネージャーとしての悩みは古今東西いろんな組織があるので、マネージャーのお仕事がテーマなタイトルにしましょうというのと、あとGoogle=外資で仕事がすごく大変みたいなイメージがあるから、たぶん、そこも絡めて結果的にこのタイトルになったという。

篠田:ありがとうございます。いやぁ、こうやって1周回ってタイトルのひもときもできて、なんて有意義なトークセッションでしょうか(笑)。

じゃあ、次のテーマに移っていこうかなと思いますね。3つ目のテーマは、「場、コミュニティ」という言葉をキーワードにして、マネージャーご自身も変わらなきゃいけないし、それが成果を大きくしていきますが、これは先程私がうかがった、「マネージャーが正解を持っている人ですよね」という世界観とはだいぶ違う。だからこそ私も読んでいて、この「場作りですよ」というのがいまひとつわからなかったんです。

日本企業でも部活みたいなものがある会社はあるけれども、それともちょっと違う気がする。じゃあ、自分のチームが「場」ですか? というと、そうとも限らないみたい、という戸惑い。

まず、これって何ですか? というのと、なんでこれが章を割くほど大事なのかというところを深掘りできたらなと思いました。

同僚マネージャーとの「お悩み相談コミュニティ」の価値

篠田:まずみなさん、これはどういう場面を想定して、この「場」をコミュニティとおっしゃっているのか。それぞれの中で、「Googleにいた時、私にとってここが自分の場でした」という事例を挙げていただけますか?

諸橋:たぶん、コミュニティとなった時に、3人とも意識がけっこう違うなと思っていて。意識というか定義、考え方ですね。

僕の場合は、チーム以外でというと、例えば同僚のマネージャーのグループは1つのコミュニティなんですよ。なんでかというと、マネージャーはやはり相談する相手が基本、上司しかいないわけですよ。でも、「上司にも相談しにくいな」みたいなことだと、同僚で同じような悩みを抱えている人はけっこういるわけなんですよね。

だから僕がいた時は、当初は違う目的で作られたマネージャーのグループをちょっと変えちゃって、お悩み相談マネージャーコミュニティというものを作りました。週一で30分ぐらい集まって、アジェンダを決めずにミーティングをした。Googleでアジェンダを決めないミーティングってあんまりないんですけど。で、「ちょっと、最近こういうので困っているんです」みたいなものをみんなで解決するという、例えばそういうことですよね。

もう1つは、僕はもともとGoogleに入る前も今もですけど、いろんな人をつなげる、いろんなところに首を突っ込むみたいなことがけっこう好きな人間で。人をつなげつつ、だんだん違うネットワークをつくり上げていくことに喜びを感じる人なんです。それが自然にこの会社では(できて)、今のマネージャーのグループもそうだし、そういうちょっとした集まりが僕にとってのコミュニティですね。

篠田:お二方は、それぞれいかがですか?

水野:コミュニティですか。私は閉鎖的な人間だったので。漫画家はそういう人種なんですよ。

(一同笑)

篠田:著者なのに(笑)。ここは見解の分かれるところなんですね。

縦・横・斜めのネットワークが帰属意識と付加価値を生む

水野:私はやはり自分のチームが一番のコミュニティということで。コミュニティを作る重要さは、この本にどれくらい書いてあったんでしたっけ? すみません、文章のほうはそこまで関与していないから。

篠田:量はけっこう、章をまるっと使って、これは何なのかとかなぜなのかというのは書いてはいらっしゃるんですけど、わりと正式な組織体制とはちょっと違うんだよねという書きぶりだったので。

諸橋:そうですね。

中谷:縦・横・斜め、いろんなネットワークを会社の中で巡らせることで、自分の居場所としての帰属意識だったり、貢献することができたり、仲間意識を持って、何らかの付加価値を提供することが大事だな、というのがたぶん根底にあって。

なので、もちろん普通のサークル活動みたいなものもあれば、さっきのネオさんみたいに「今の上下関係の中では話せないから、ちょっと週に1回マネージャー同士で集まって、ランチしながらしゃべりましょう」みたいなものがあってもいいし。

当然、同期会もあれば、例えば広告チームとAIのチームがお互いの仕事の中身をシェアしましょうみたいなこともあったり。数字が出ないから、アプリの数字を上げるためにアプリの専門家に話を聞くセッションを5回ぐらいでやったり。

電通、博報堂出身の方に、テレビコマーシャルとデジタル広告の違い、どういうふうに営業していけばいいかという話をしたり、あるいは、ゲストスピーカーを呼んでもかまわないし、みたいなことをやったり。あとはキャリアセッションももちろんやるし、フィードバックの練習の大会とかもやったり。

我々がやっていたのは、例えば、ライフチャートじゃなくて、何だっけ?

水野:自分史ですか?

中谷:そうそう。自分のこれまでのキャリアと現在とこれからについて、それぞれが語るみたいなこととか。いろいろ手を替え品を替えコミュニティの一員として学んで、自分も出せるものを出す。それが何年か経つと、今度は自分が新卒や若い人たちに話す機会もできるので、こちらとしては、そういう人たちをつなげるという仕事もあって。

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