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“ぬるい”じゃない挑戦を生む職場づくりの新常識(全3記事)

部下に「発言してもムダだ」と思わせる上司のNG行動 否定でも馴れ合いでもない、心理的安全性の高いチームの作り方 [2/2]

心理的安全性が高いチームは「ヌルい」のか

冒頭のイントロダクションがちょっと長くなってしまいましたが、ここから具体的なお話をさせていただきたいなと思っております。

まずは、「心理的安全性の4つの誤解」というセクションを通じて、我々もいろいろな会社さんにご提案をさせていただく際によくいただくご質問を4つピックアップしました。

心理的安全性を高める上で見落としがちな誤解が4つあります。今日は、その代表的なものをご紹介させてください。

まずは、「心理的安全性が高いチームは、『ヌルいチーム』でしょうか?」というご質問をよくいただきます。これはもしかすると人事のみなさまも会社内でお話しされていて、そういったフィードバックを受けられたこともあるのではないかなと思います。

ここは、今日明確に「Noです」と回答をお伝えしたいなと思っていますし、みなさまも社内でそういったお声、フィードバックをいただいた際には「それはNoなんですよ」と自信を持ってお話しいただきたいなと思っています。

あらためてになりますが、心理的安全性が高い状態というのは、成果につながる行動や疑問の発信、意見の発言を恐れずに自律的に行える状態を指しています。ですので、なにも「馴れ合いでミスをうやむやにする」とか、「厳しいフィードバックを避けて、居心地の良さだけを追求する」 とか、そういったお話では実はまったくありません。

変化のスピードが速い環境下においては、メンバーの方々自身が一から十まで言われなくても、成果につながる行動や意見の発信を自律的に行える組織のほうが成果が出やすい。そういうところは、みなさまもイメージをお持ちいただけるのではないかなと思っています。

自律的な挑戦と改善を促し、組織の成果を最大化する

ですので、メンバーのみなさまが「こうやったらいいんじゃないかな?」「ああいうふうにしたらいいんじゃないかな?」という前向きな挑戦や改善を行うための概念が、心理的安全性になります。これらの活動は仕事の要求レベルも高く、チーム内の関係性も非常に良い、自律成長的なチームを組織の中に増やしていく活動です、と言い換えることができると思っています。

心理的安全性が高い環境で意思を発現させて、正しくお互いに要求するコミュニケーションを当たり前にしていくことが、組織が成果を出しやすくしていく大きな要素かなと思います。

最初のクエスチョン1に立ち返って、ここまでのお話を踏まえると、ヌルい組織とはまったく違うものである。別物であるというところはみなさまもご理解いただけるのではないかなと思います。

ですので、まずは「心理的安全性って、なんだかヌルくなっちゃうんじゃないか?」みたいなご質問やご懸念に対しては、ぜひ「そんなことはないです。Noです」と、みなさまの会社の中でも自信を持ってお伝えいただけるとよいかなと思います。

心理的安全性が高まれば、万事解決するのか

次は、「心理的安全性があれば万事解決みたいな、なんでもうまくいくんですか? それってどんな課題が解決されるんでしょうか?」というようなご質問もよくいただきます。

私たちもこういった考え方をご提案している中で申し上げるのもなんなんですけれども、実は心理的安全性が高いからといって、なんでもかんでもうまくいくわけではないと思っています。

もちろんそこは事業を取り巻く環境の変化とか、採用などによる人員の構成変化とか、いろいろな要素が複合的に絡み合っていくので、「これだけがあればうまくいく」とお約束する概念ではまったくありません。

ただし、どのような環境の変化が起こったとしても、やはり各事業部や各組織、各会社さまが今ある資源やアセットを使って、どのように次なる成功を作っていくかということが企業の活動だと捉えておりますので、これらを進めていく上で、そのスピードが高まりやすくなる、いわばOSみたいなものだと思っています。

失敗から学び続ける「組織のOS」としての役割

その上に、例えば戦略というアプリケーションやハードというアプリケーション、成功に近づいていくためのいろいろな要素が上積みされていく。その土台になるOSが心理的安全性であると捉えています。

ですので、心理的安全性が高いこと自体は非常に重要ですが、やはり継続的に失敗から学んでいく必要はありますし、意見の対立を許容することも重要です。

また、本当に自分たちの組織は意見を言い合えるのか。そして、言い合っている意見が組織の成長、事業の成長にきちんとひも付く内容になっているのかということを継続的にウォッチしていく必要があるというのもこのテーマの難しいところで、だからこそ大きなリターンが期待できると捉えています。

心理的安全性は成長の基盤となる要素であり、継続的な改善が必要になっていくものになりますので、ぜひ人事のみなさまは、事業部のみなさまがそういった活動を継続的に進めていくサポートやアシストをしていただくと、うまくいきやすいのではないかなと思っています。

事業サイドのみなさまも、自分たちだけでやるのではなくて、他のチーム、事業部の意見を取り入れながら会社全体で継続的に改善を促していくことが非常に重要だと日々の活動の中で感じています。

1on1で部下を褒めるだけでは不十分

ここから少し具体的なお話に入っていくんですが、じゃあここまでで心理的安全性の重要性や中長期的にどのように進めればいいかはなんとなくわかりました。

一方で、「心理的安全性を高めるためには、具体的に言うと1on1や面談の場で、マネージャーが部下のことを褒めれば良いんでしたっけ? 結局、どうやってやればいいんですか?」というご質問もいただいたりします。

実は先ほどの質問にもあった、部下やメンバーを面談や1on1の中で褒めるという行動はけっこう有効です。これはマネジメント経験のあるみなさまだと少しイメージをお持ちいただけるかもしれません。やはり大人になってもご自身の仕事の中で、がんばったことや取り組んだことを褒められたり称賛されたりする体験は、メンバーの意識やモチベーションを高めると思いますし、純粋に喜んでいただける方が多いんじゃないかなと思います。

例えば、何か改善点に気づいて、「これってこうしたらどうでしょうか?」という提案を上司に伝えてみるとなった時に、「あ、なるほど、そういう視点ね。確かにそういう視点はなかったから、今後取り入れてみようかな。ちょっと検討させてもらうね」とか。

まずは「きちんと意見を言ってくれてありがとう」というかたちで、自発的な提案や意見をきちんと受容して称賛するということは、「この人はきちんと自分の疑問や意見を受け取ってくれる人なんだな。じゃあ、また意見を言ってみよう」という、メンバーの再行動を促すコミュニケーションになっていきます。

ですので、1on1や面談の場でこのようなコミュニケーションを実践いただくことは、実は非常に有効です。

発言の受け入れと称賛が次の行動を生む

逆の話をすると、提案や意見をした時。それこそ先ほど「無知」「無能」「邪魔」「否定的」という4つの心理的安全性が低いコミュニケーションをお伝えしましたけれども、「余計なことを言うんじゃない」「仕事を増やすんじゃない」みたいなフィードバックがあると、メンバーの方も「あ、これはもう、言ってもムダだな」という学習をしてしまうので、二度とその方から意見が上がってくることはなくなります。

褒めるか褒めないか、称賛するかしないか、受け入れるか受け入れないか、というこの分岐点において、メンバーの方々の次なる行動というものは、もう本当に天地の差が生まれるぐらい変わってしまいますので、褒めるということが重要である、有効であるというところは、みなさまのイメージどおりだと思います。

一方で、この褒めるというすばらしいコミュニケーションを1対1の関係性、クローズドな場でとどめてしまうことのもったいなさという側面も、同時にお伝えできればなと思っています。

例えば、みなさまも部署内のミーティングや月次の定例会みたいなもので、誰かが「あなたのこの前の提案、すごく良かったよ」「〇〇さんのこの前のノウハウの共有がすごくチームの役に立っているよ」という場面に出くわしたことが一度はあられるんじゃないかなと思います。

オープンな場で称賛すると組織全体の学習効率が向上

そういったシーンを目撃すると、1対1でやり取りをしているのではなくて、周りにいる人たちも含めて多くの方々の間で、「今、こういうノウハウが組織に求められているんだな」「こういう行動が尊ばれる行動なんだな」という学習が全員の間で広がっていく、大きな変化が起こります。

クローズドな場では2人の間で行われていたコミュニケーション・学びが、オープンになることによって全部で6人の学びに変わっていく。したがって、組織全体での学習効率は3倍に跳ね上がるということが、関係者の数だけを見てもおわかりいただけるかなと思います。

つまり、褒めるというコミュニケーションは非常に有効なんですが、さらにそこにレバレッジをかけていくためには、極力オープンな場で、他の方々の目につく場所でやっていただくことによって、組織全体の学習効率を高めていくことができます。今日はこれを、クエスチョン3でぜひお伝えしたいなと思っていました。

多くの会社さんで、1on1や面談などの打ち手をやっていらっしゃるのはよくお聞きしますし、すばらしい打ち手だと思っています。ですけれども、その内容を組織の中にさらに良い状態で広げていくためには、やはりこれを可能な限りオープンなかたちにしていくことが重要です。

実は、これを使って組織の中の自律的な学習のサイクルを回していくことが非常に重要であり、心理的安全性を高めることにも寄与する仕組み・仕掛けだと捉えています。

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