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若手が辞めない組織は、何をしているのか?50分で核心を掴む 離職を防ぐ“エンゲージメント向上”の実践策(全4記事)

若手の成長を阻む「人事の理想」と「現場のリアル」のズレ 社員が辞めない組織に必要な“育成の仕組み化”

【3行要約】
・若手が辞めるのは「根性がないから」と諦めていませんか? 実は、人事制度と現場の指導がバラバラな「点の施策」こそが、若手の心を折る真の原因です。
・株式会社シンプルプランの丸茂喜泰氏は若手の離職対策として、人事の期待と現場の対話を一本の線でつなぎ、育成を仕組みとして走らせることが効果的だと提言します。
・「忙しい」と抵抗する現場をどう巻き込むか。精神論を脱し、期待の具体化・成長の言語化・対話の設計化を組織に実装するための成功の方程式を提示します。

前回の記事はこちら

自社で「若手育成」を扱う設計は組まれているか

丸茂喜泰氏:(ここまで)若手離職の構造3原則とか、1on1の設計、サーベイの扱い方、そして育成のサイクルなど、いろんな型をお伝えしてきました。では、ここで一度立ち止まって、自社について少し考えてみていただければと思います。

あらためて今日のテーマである、若手の離職に課題感があるという前提で見た際になんですが、御社では若手の育成を誰が、どの会議で、もしくはどのミーティングで、どう扱っていく設計になっていますか? 

ここまでにいろんな話をしましたけど、じゃあ、みなさんの組織では若手の離職を本当に食い止めようと思った時に、誰が、どの会議で、どのミーティングで、どう扱うか。この設計が組まれていますか? 少し考えてみていただきたいんですけれども、いかがでしょうか?

もしこれが組まれているのであれば、どう組まれているのか。ご自身の中で今組んでいる内容を、手元に書くものがあれば書いてもらってもけっこうですし、頭(の中)で考えていただいてもけっこうです。

逆に、今組まれていないとするならば、何がハードルとなって組まれていないのか。何が原因でそれが実行できていないのか、少し考えてみていただけますか? 現場の上司が忙し過ぎるとか、それをやったとしても評価と連動していないとか。少しだけご自身で考えてみてください。

「誰が扱うか」の曖昧さを解消し、人事が孤立しない体制を作る

例えば、「誰が」とあります。それは「人事が」とか「現場が」なんていうのもありますが、そもそもそんな会議自体ないので、誰も扱っていないという声があったり。あと、「人事が」というケースはけっこうあるんですよね。人事だけがやっている。あとは上司任せで終わっているとか。これ、みなさんの会社ではいかがでしょうか?

あとは、誰も扱っていない、議論にすら上がらないというのが、実は意外と多い回答だと考えています。それ以外にも人事が孤立しているといいますか、人事だけがやっているなんていうのもけっこう多いケースじゃないかなと。

だから駄目だとはぜんぜん思いません。むしろここの話を聞いて、「完璧に回っています」というコメントは、さすがにそれはないかなと思っているんです。なぜかというと、だったら今日のセミナーに参加していないと思うんですよね。

なので、ちょっとこのあたりをみなさんに見直していただいて、誰がどういうミーティングでどう扱うかを決めて走らせていただくのが、いいんじゃないかなと思っております。

では、その上でどうやっていくことで、より現場で若手社員をやる気にさせるマネジメントを走らせることができるのか。離職の低下を起こすことができるのかについて考えていければと思います。

実は一番難しいのはここであると思っています。何が言いたいかというと、(スライドの)上にあるのは人事評価制度です。人事評価制度を人事が作って、左下、育成するのは現場の上司が行って、半年に1回の評価面談をまた上司が行うということが連動して作られていないケースはけっこうあるんですよ。点になっているケース。なので、ここをきちんと線でつなぐことがすごく大事なんじゃないかなと思っています。

人事制度と現場のマネジメントを一気通貫させる「線の設計」

じゃあ、それは何? といったら、たぶん評価=人事制度にはなっていると思うので、人事制度に書いてある期待が、現場のマネジメントで行う期待とちゃんと連動しているかどうかは大事ですよね。

そして、先ほど言ったように、この左下の対話においては、上司が部下に対して1on1の面談を通じて部下との関係を作る。その中でフィードバックを通じて、上にある評価制度に関係する本人の成長をフィードバックを通じて促してあげる。

そのことを半年とか4ヶ月とかやってきた。年1回とか半年に1回、評価面談があるかと思いますが、その中で「1on1でいろいろ話してきたよね」「フィードバックもしてきて、その中でやってきたことを踏まえると、今回の君の人事評価のこの制度からいくと、この部分をもっとこうしなきゃいけないよね」という。(この)全部のつながりを持って会話をできるような指導をしていくのが、やはりすごく大事なんじゃないかなと思っています。これらにプラスして、先ほど言った福利厚生とかそういう仕組みをつくれば、若手社員の離職率は必ず低下すると我々は考えております。

今お伝えしたように、この内容は自社内でできなくもない内容だと考えておりますので、自社で運用していただいたり、社労士さんはじめ外部との連携は、このあたりをうまく使っていったほうがいいと思っております。

数値責任と人材育成のジレンマ

自社だけでやると起こりやすい壁は何かというと、1つは「上司の抵抗」というかたちです。「忙しい」「これ、意味あるの?」というような現場の反発がけっこう起こりやすかったりします。ですから、初動で頓挫してしまうこともあるので、場合によっては外部のコンサルタントを入れていただいたり、社労士の先生と連携したり、何かしらを考えてやったほうがいいと思っています。

現場の業務が忙しくなってしまって、目の前のことに追われると何が起こるかというと、目標数値を追うんですよね。なので、目標数値を追うことと人材を育成することは、似て非なることになってしまうケースが多いんですよ。

なんで? といったら、今月、目標数値を高く上げようとすれば、自分が動いたほうがいいからです。だけど、1年後に自分が動く稼働率が20パーセント減ってでも、目標数値にいくようにさせるためには、部下をいかに育てるかが重要になってきますよね。数値の追い方は、見る視座によって変わってきます。

ですが、ここは社長には言えても、上司もしくは部門長は、なかなか難しいと思うんですけど、経営者であれば「来年や5年後に向けて人材育成をがんばってくれ」と言えると思います。しかし、部門長は、「いいか。来年に向けて、しっかり人材を育てるんだぞ」というよりは、「今月の数字、絶対にやってくれよ」となってしまうと思うんです。

だから、それを思い出すためにも外部の研修とかを使っていただくのは意味があると思っています。弊社でも先ほど言った離職率が3年で5パーセント(低下したケース)のところは、年に1回、5階層に分けて階層別研修をやらせていただくかたちで思い出していただいて、「そうだった、そういうことが大事だった」ということで繰り返し学ぶ、なんてことをやっております。

継続の鍵を握る「熱狂」の設計

2つ目、「人事の孤立」ということで、人事が旗を振っても現場のマネージャーが動かないなんていうケースがあります。先ほど目標をやらされている感があるという話が他社さんであったと言いましたが、やはりやらされ仕事になると、人は物事に前向きに取り組めなくなったりしますので、ここの部分はすごく大事になるかと思っています。

そして最後、3点目。「継続設計が弱い」。測る・見える化・賞賛のサイクルがないということで、成果が見えにくい。自然消滅しやすかったりするので、4ヶ月1クールでもいいと思いますし、例えば半年1クールでもいいと思います。

私はよく甲子園になぞらえるのですが、甲子園って春と夏があるじゃないですか。高校生の3年間で春か夏の甲子園に出るために一生懸命チームでがんばっていくわけなんですよね。

あれと同じような仕組みが組織でできたら、人ってがんばろうとなります。半年に1回とか1年に1回というイメージでいったん全体設計を組んでいただいて、その組んだ中で走らせてみていただく。

走るって何? といったら、先ほど言ったように、人事はやり方を教えるだけじゃなくて、その全体の設計(を行う役割)なので、やった後のキャッチアップを含めた動きとルールの統一感を図っていくことが大事なのではないかと思います。ですから、そういったものを組み込んでトライ&エラーを走らせるのがいいと考えております。

若手離職は構造の問題

ということで、本日、若手離職の話をさせていただきました。あらためてですが、若手社員の離職は設計で止められると考えております。若手のせいにする思考停止から脱却し、マネジメントの構造的欠落という捉え方をし直すことが1つ、大事だと思っています。

成功の方程式はこれしかないということで、上司の行動と仕組みの連動、そしてそれを測定する仕組みが大事だと思っています。単発の研修や制度変更だけではなく、これら3つを有機的に連動させることがすごく大事だと思っています。

また、最後になりますが、まずは3つの具体化からということで、期待の具体化、成長の言語化、対話の設計化があります。全部をきちんと作るのはすごく難しさがあると思うんですけれども、今やれていないものがあるんだったら、やれていないものからトライしていただいて、全体設計はみなさんの会社の期が変わるようなタイミングに向けて組んでみていただいてもいいかなと思っております。

「次の一歩は、アンケートのチェックから」と書かせていただいているんですけども、今日の話を踏まえて弊社で相談に乗ることは可能です。
こういうセミナーをせっかくやらせてもらっていますので、もし今日の話を聴いて、「ちょっと私(丸茂氏)と話をしてみたいな」「うちについてもちょっと壁打ちしてみてくれませんか?」という方は、ご面談でお話等をさせていただければと思っております。

また、アンケートにチェックいただいた企業さま、ご面談いただいた企業さまには、このご面談のスライドと1on1の質問テンプレ、サーベイの設計サンプルを共有させていただきます。

今日の投影資料が必要な場合は、ぜひご面談していただいたらいいと思いますし、1on1の質問のテンプレはネットでも拾えるものなので、もしくはChatGPTに頼んで作っていただいてもいいと思います。

サーベイの設計サンプルに関しましてはお渡しすることが可能なんですけども、これもうちはサーベイをやっていないので、これも申し訳ないんですが、外部機関を使ったほうが絶対にいいとは思っております。

サーベイは少しセンシティブな内容になってくるので、人事だけで作るのはあまりどうかなと思いますので、その際には弊社がお付き合いしている企業さま……そこもうちが代理店をやっているわけじゃないのでそのままご紹介しかできないんですけども。そういう会社さんのご紹介はできますので、もしご興味があればチェックしていただければと思います。

ということで、(終了時刻の)5分ほど前になりますけれども、以上をもちまして本日のセミナーは終了させていただきます。じゃあ、いったん私のパートは終わりになりますので、一度司会に戻させていただきます。本日は、ありがとうございました。

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