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若手が辞めない組織は、何をしているのか?50分で核心を掴む 離職を防ぐ“エンゲージメント向上”の実践策(全4記事)

「ここにいても伸びない」と若手が感じる組織の特徴 部下を「完璧だ」と褒める上司ほど危険なワケ

【3行要約】
・「若手が育たない」と嘆く上司と、「放置されている」と感じる若手。この深刻な認識のズレを放置すると、組織は静かに崩壊へと向かいます。
・株式会社シンプルプランの丸茂喜泰氏は「『完璧だ』と褒め続けるだけでは成長実感は生まれない。あえて不足を伝えるフィードバックこそが離職を食い止める」と説きます。
・離職率を改善させた実例から学ぶ、離職を防ぐための具体的な3原則を提示します。

前回の記事はこちら

成長実感を得るために必要な期待とフィードバック

丸茂喜泰氏:(スライドを示して)1つの考え方としてなんですけれども、これは若手社員の方が入社してから退職するまでの1つのストーリーとして捉えていただければと思います。入って少し経ったら入社前のイメージと現実のズレがあって、「なんだか、思っていた会社と違うな」と思ってきて、その中で具体的に何をすれば貢献できるのかがよくわからない。役割が見えない。

役割が見えないというのは、言い方を変えると「(上司の)期待が見えない」だと思ってください。わかりますか? 「上司が自分にどんな期待を抱いているかが見えない」ということなんですよね。

3つ目、「フィードバック不足」というのは、この期待の話とも連動するんですけれども。要はフィードバックとは何かというと、「君、完璧だよね」というフィードバックをもらい続けたら、みなさんはどうでしょうか? 「君、完璧だよね」と言われ続けたら、若手として成長実感があると思いますか? 普通に考えたら、ないんですよ。「完璧だ」と言われ続けたら、そりゃそうですよね。

要するに、「できるところもあるけど、ここはできないよね」「ここは、もっとこうしたほうがいいよ」「君の仕事の仕方、考え方(マインド)、知識、スキル。それぞれにおいてここはいいけど、この部分が足りないからこうしていったほうがいいよ」と言われるから、人は「もっとがんばらなきゃいけない」と思えるんですよね。このフィードバックがされているかどうか。

今言った、役割の明確化とフィードバックがなければ、当然ですけども「自分は、なんでここにいるんだろう?」となるので、4番目の「ここにいても伸びない」という(諦め)、「成長実感が得られない」ことになる。結果、退職する流れになりますよというわけです。

分岐点は手遅れになる前に止める「上司の介入」

と考えた際に分岐点となるのは、やはりこの3つ目のフィードバックです。ここで(離職を)止められるかどうかですし、逆にここまでだったら止められると思っています。ですから、「何が大事なの?」といったら、いかに上司の介入を設計の中に入れるかだと思っています。

逆に、ここを越えていないと、そもそも上司と部下との関係の中で関係が生まれていないので、気持ちとして戻れないですよね。心理的結びつきなんていう表現をしていますけれども、「がんばろう」と思わないというか。

別にウェットな関係を大事にしようという意味じゃなくて、人間関係でも(ステップ)4、5にいったら戻れない状況になってしまうので、2、3をいかに作るかが大事ではないかと考えております。そう考えた上で、この中のどこに力を置いてやっていくかも1つ大事だと思います。

期待の明文化と対話の質がポイント

では、あらためてですけれども、みなさんの会社は今いかがでしょうか? 現状をチェックして考えていただければと思います。

今お伝えした期待役割、どんな仕事をしてほしいのか、どんな行動をしてほしいのかが明文化されていますか? さすがにみなさん、「がんばれ」の精神論だけでやっていることはないと思うんですけど、具体的な役割が明文化されているかどうかがまず1つです。

もう1つ。週1回の成長確認の対話があるかどうか。週1回じゃないにしても2週間に1回とか、1ヶ月に1回でもけっこうです。業務の進捗確認ではなくて、本人の成長にフォーカスした時間を作れていますか?

「業務の進捗確認の延長線上でやっていますよ」という方はいらっしゃるんですけど、そうではなくて、「本人が業務を通じて、こう成長しているよね、成長していないよね」という時間をちゃんと作れていますか? というのが2つ目です。

たまに「業務の進捗確認の中でやっていますから」という感覚の人もいます。それで離職していないんだったらいいと思うんですが、離職しているんだったら、そこを見直したほうがいいですよと思っているんです。

結局、こういう研修とか話を聞いた時に、「あぁ、なんとなくやれているから大丈夫かな」みたいな人がいるんです。でも、そうじゃなくて実際は似て非なることをやっているケースがあるんですよ。なので、ぜひあらためてこのあたりを確認していただいたほうがいいかなとは思っています。

サーベイで現状を視覚化する

3つ目、「若手サーベイを上司が扱い、行動に落ちている」とあるんですが、サーベイをやっている企業さんにおいては、ということなんですけども。

サーベイを取って、取った内容を人事だけが見て、「これから、もっとこうやって研修をやらなきゃいけないな。教育していかなきゃいけないな」で終わらせてしまっているのか。そうじゃなくて、現場の上司と連携しながら次の一手を決めているのか、という観点で考えていただければと思います。

3つともできている企業さんにおいては、もしかすると今日の内容は参考にならない部分があるかもしれません。もし(チェックが)付いていない方がいらっしゃったら、少し参考にしていただきたいなとは思っております。

では、もう少し進めていければと思います。(スライドを示して)もちろんこれだけではないと思うんですが、若手社員が辞めない会社の3原則ということで載っております。

「時間がない」というジレンマを乗り越える

まず1つ目に、「期待を具体化」することが大事です。活躍してほしいという曖昧な期待ではなくて、具体的にどんな行動を取ればよいかを定義して迷わせないことをしましょう。「何をすればいいのか? 何をすることが評価されるのか?」ということを明確にしましょうね、というのが1つ目です。

なので、もちろん明確にした上で「よくできているね」というのは、2番目のフィードバックにもつながるところではありますが、まず何をすべきかを明確にするという具体的な行動レベルまで落とし込むのが1つ目です。

そこに対して2つ目、「成長を言語化」するということで、フィードバックです。本人が気づかないちょっとした進捗に上司が気づいてあげて、「ここが進んでいる、うまくいっているよ」ということを気づかせてあげる。成長実感とさらなる高みを描いてあげることが大事です。

今日もある営業会社さんと面談をさせていただきました。上場している会社さんなんですが、営業組織のモチベーションがめちゃくちゃ低いと。上から下りてきた数字に対してやらされ感満載で、もう「やらざるを得ないからやるんですよね」という空気になっている。その中で、「どうしたほうがいいですか?」という話がありました。

「いや、そもそも一人ひとりに何ができていて、もっとこうしたほうがいいよという成長実感を持たせながら目標を追わせていますか?」と言ったら、やっていないんですよ。「なんでやっていないんですか?」と聞いたら、「時間がない」と言うんです。時間がないけど本人たちの気持ちを高めたいという。

これは何が言いたいかというと、優先順位の問題ですよね。どっちを優先順位として上げるのかという話です。結局フィードバックしてやる気になったほうが本人たちが前向きに仕事をするようになるから、行動も変わって成果も出るならば、これを先にしていかなきゃいけないんですよ。なのに、結局「目の前のことで忙しくて」とやらないケースがあるので、2つ目はぜひ、知識として持っているとしても、実行できているかどうかは大事だと思ってください。

そして、「対話を設計化」するということで、頻度×型×記録。どういうルールで対話を走らせていくかが1つ大事になる、というのがあります。

仕組みとしての福利厚生と、現場の上司による関わり

すみません、もしメモをされている方がいたら、もう1点押さえてほしいのは、なんだかんだ働きやすい企業文化づくりはすごく大事だと思っています。文化と言っていますけども、例えば私のお客さんで、毎年、新卒を数十名採っている企業さん(のケース)です。

私が研修させていただいて丸4年目になるのですが、3年前にお手伝いさせていただいた理由が、3年後の新卒の離職率が20パーセントを超えていたんですね。せっかく採っても辞めちゃうから、これをなんとかしたいということでスタートしたんです。(その結果)今の離職率は、全体で5パーセントぐらいになっているんですよ。15パーセントも減っているんです。

これ、「私の研修(のおかげ)で」と言いたいんですけど、実際は仕組みづくりかなとは思っています。じゃあ、仕組みって何かといったら、まずは残業がすごく多かったのを、季節指数もあるものの「これ以上の残業はさせない」というかたちにして見直したのが1つ。ここを聞けば「なんだ」と思うかもしれませんが、実際にトップが旗を振っても、そう簡単に残業ゼロにできないものなんです。

あとは、私どものような普通の研修も行いながら、海外の視察勉強会があったり、年に1回テーマパークでの研修があったり、社員旅行では夕食以外の行動を別にして自由行動の時間を増やしたり。これも参加は任意なんですよ。

なんていうかたちで、「少なくとも、ここの会社のほうが他の会社よりいいよね」という(雰囲気をつくった)。引き算的な話に聞こえたら申し訳ないんですけど、そもそもそういう仕組みを会社が持っているかどうかは、めちゃくちゃ大事だと思っているんです。

だから、「じゃあ、研修を入れるのと福利厚生を見直すの、どっちが大事だと思いますか?」と言うんだったら、私は研修会社(の人間)ですけど、絶対に福利厚生を見直したほうがいいと本当に思っています。ただ、それだけじゃだめなんです。なぜだめなのか? といったら、現場で関わるのは上司だからという観点がけっこう大きいと考えております。

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