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なぜなぜ分析、やってるのに成果が出ない理由~業務改善につなげる5つのポイントを60分で解説~(全4記事)

「なぜなぜ分析」が機能しない職場は最初に“犯人探し”をしてしまう インシデントを繰り返す企業の特徴

【3行要約】
・「なぜなぜ分析」は広く知られていますが、形骸化して同じミスが繰り返される職場も少なくありません。
・高松康平氏は、「なぜなぜ分析」の普及により「やっているつもり」の企業が増え、4つのつまずきが共通して見られると指摘します。
・リーダーが「犯人探しをしない」姿勢を示し、問題を個人ではなく組織の結果として定義し直すことが改善の第一歩です。

「なぜなぜ分析」を実施しても機能しない職場は少なくない

高松康平氏:それでは本日のテーマに入ってまいります。「なぜなぜ分析は実施しているが、成果が出ない。どうしたらいいのか?」という悩みをよくうかがいます。本日は、我々なりに考えてきた内容をご紹介します。

「なぜなぜ分析」を実施している企業は少なくないと思いますし、なぜなぜ分析の研修を行っている企業も多いと思います。そのため、我々にご相談いただく場合も、「初めまして」というよりは、すでに「なぜなぜ分析」をやっているけれども、なんだか違う気がする、もしくは、「なぜなぜ分析」研修があまりはまっていない、どうしてなのかな? というご相談をいただくことが多いです。

また「なぜなぜ分析」については専門家の方も多い分野です。そうした専門家の方に依頼して取り組んでいるけれども、なんとなくしっくりこない、という声も聞きます。

そこで、我々はいろいろな企業さまのお話をうかがったり、実際に倉庫の現場に入らせていただいて取材やインタビューを実施しました。その内容を整理して研修カリキュラムとしてさまざまな企業にご提供しています。本日は、そういったお話もできればと思います。

「なぜなぜ分析」を進める現場でよくあるつまずき

「どんな悩みがあるのか?」という話の前に、まず「なぜなぜ分析って何なのか」というところからお伝えします。「なぜなぜ分析」とは、問題が起きた原因を深掘りすることです。

問題が起きました。なぜ、なぜ、と原因を深掘りしていく。非常にシンプルなんですが、「シンプルゆえにやるのが難しいです」という声もよく聞きます。

今日ご参加いただいているみなさんも、何かしら課題感をお持ちだと思います。話を聞いて「あるある」と思ったら、心の中でうなずいていただけると嬉しいです。

こんなこと、起きていませんでしょうか。1つ目。とりあえず「なぜ」を5回繰り返して終わってしまう。形式的に「なぜを5回やりましたよ」というだけになっていて、「やってるけど、中身が……」みたいなことです。

2つ目。個人のミスだと考える。それでは、単純に個人のスキル不足で話が終わってしまう。つまりミスが起きた時に「犯人がいます」と、その人のせいにして終わっていないでしょうか。「犯人捜しはあまりしないほうがいい」「仕組みに落とすべきだ」と言いますが、たまに起きると思います。

3つ目。結論ありきの分析になってしまう。「なぜなぜ分析」をやっているけれど、結局結論ありきで、それをなぞるような分析になってしまっている。クライアントに、もしくは社内で報告書を上げるけれど、なんだか結論ありきだよね、という状態です。

その結果、4つ目。再発防止策を立てたはずなのに、また同じことが起きてしまう。またインシデントが起きる。それじゃあ意味がないよね、と困ってしまう。

「なぜなぜ分析」は非常に有名ですが、だからこそ、いろいろ気を付けなければなりません。なぜ「なぜなぜ分析」が形骸化するのか。どこまで深掘り、掘り下げたらいいのか、考える必要があります。

インシデントを繰り返す組織と減らせる組織の違い

そして、個人としてのスキルも大事ですが、やはり組織として再発防止につなげるためには、何をすべきなのかを検討する必要があります。我々にご相談いただくのは、重大なインシデントが起きた後のタイミングが多いです。その際に大事なのは、個人としてどう対応するかももちろんですが、組織として二度とインシデントが起きないようにしたいし、起きた際に対応できるようにしたい、という点です。

ではどうしたら良いのか。インシデントがまた起きる組織と、減る組織で何が違うのか。我々が考えてきたことをお伝えできればと思っています。今回は、5つのポイントにまとめています。業務改善や業務ミス削減につなげるための5つのポイントです。

「なぜなぜ分析」は非常に有名ですし、やり方についてもセオリーがあります。いわゆる一般論はすでにあるわけです。ただ、一般論がある中でも、我々なりに「特にここは気をつけたほうがいいのではないか?」というポイントがあります。「こういうふうに言われることが多いけど、実際にはこういう点が大事なのではないか」という視点で、我々なりの「なぜなぜ分析」の考え方をご紹介できればと思います。

では、5つのポイントをお話ししていきます。まず1つ目です。実は、これがとても大事です。技術論の前に、まず「気持ち」です。「なんだ、精神論か」と思われるかもしれませんが、非常に大事です。ミスが起きた時、組織の雰囲気はかなり悪くなります。

だからこそ、その状況にどう向き合うかが重要です。特にリーダーの方です。ミスやインシデントが起きた時、最前線に出てミスに向き合っていますか。

社員のみなさんはリーダーの背中を見ています。ちょっとした発言も、みんなよく聞いています。この後で技術論の話もしますが、その前に、リーダーとしてミスに向き合う気持ちが大事です。責任者であるあなたが、まずすべてを理解しようとする姿勢を持つことです。その心構えをしっかり準備してください、ということです。

ミスが起きた時には、いろいろなことが起こります。みなさんも想像がつくと思いますが、まず組織の雰囲気が悪くなります。例えば、犯人探しです。「あいつのせいだ」と。確かに原因となった人はいるかもしれません。でも、目的は犯人を探すことではありません。犯人がいるかもしれないけれど、それをどう改善するかを考えなければいけません。

「なぜなぜ分析」が機能しない職場は最初に“犯人探し”をしてしまう

それから、週末に起きるトラブル。これは私の経験ですが、なぜかミスは金曜日の夕方に起きることが多い気がしませんか。「隣の部署がざわついているぞ。何があったんだろう」と思ったら、何かトラブルが起きている、というようなことです。

そして、ミスは複雑な状況の中で起きます。そこで、「なんでこんなことになっていたの?」と言う人が出てきたりします。「それ、わかっていましたよね」と思うような場面です。「今、そんなことになっていることを知った」という態度を取るのは、あまり良くありません。

ですから、ミスが起きた時には、まず腹を決めることが大事です。

私の研修では、最初にこの話をします。犯人探しはしない。たとえ原因となる人がいたとしても、これはみんなの問題です。週末のトラブルについては、精神論になってしまうかもしれませんが、いつかは終わります。そして複雑な状況でも、なんとかしていかなければいけません。

現在もインシデントが起きてしまった企業の支援をしていますが、この「向き合う姿勢」や「気持ち」がないと、その後にいくら技術的なことをやっても、途中で心が折れてしまいます。「みんなで取り組むんだ」「リーダーが最前線に立つんだ」という姿勢をつくること。まずはそこから始めましょう。

気持ちが大事だということをお伝えしました。その気持ちを持ったうえで、現状を分析し、問題を定義していきます。現状はどうなっているのか。目標はどこなのか。そして、何が問題なのか。そこを定義するところから、「なぜなぜ分析」は始まります。

インシデントが少ない企業は“担当者のミス”で終わらせない

問題を定義する際には、基本が大事です。まず、どんなミスが起きたのかを具体的に記述します。

例えば、現状は「AさんにPCを納品したのが12月10日になってしまった」。つまり、納品が遅れてしまったということです。目標は「AさんへのPCの納品日が11月30日だった」。そうすると問題は、「PCの納品が10日遅れてしまった」というかたちで具体的に記述することになります。

こうした技術的な部分も大事ですが、その際にも、先ほどお伝えした気持ちを持っておくことが重要です。

さらに、問題を定義する際に気をつけていただきたい点があります。それは、担当者の行動ではなく、会社や組織として起こしてしまった結果を問題として捉えることです。

例えば、(スライドの)左側の例はあまりよくありません。現状「メールの宛先の選択を間違えてしまった」。目標として「正しい宛先を選ぶ」。つまり「メールの誤送信が起きた」ということです。そこで問題を「メールの宛先を正しく選ぶこと」としてしまうケースがあります。

もちろん、それ自体は間違いではありません。ただ、それだと問題の捉え方が狭くなってしまいます。そうではなく、最終的に起きてしまった結果、つまり「違う相手にメールを送ってしまった」という事実を問題として捉える必要があります。

もし担当者のした行動を問題としてしまうと、「宛先を間違えないようにする」という対策だけになってしまいます。しかし、それだけでは再びミスが起きる可能性があります。仮に宛先を間違えても、誤送信されない仕組みを考える必要があるわけです。

ですから、現状は「Aさんに送るべきメールがBさんに送られてしまった」。目標は「Aさんにメールを送ること」。そして問題は「メールの誤送信が起きてしまった」というかたちで定義します。このように問題を定義することが大事です。話が少し飛びましたが、というわけで、まず1つ目のポイントは、技術論の前に気持ちを持つことです。

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