ステージ2「関心期」はポジティブなビジョンを一緒に描く
2つ目、関心期。「やべぇかも」の入り口に立ちました。もう「やべぇかも」と思ったタイミングがステージ2です。でも、ここでも、いたずらに危機感をあおり続けるのはNGなんですよ。もう「やべぇ」と思っているんですから、そこでさらに「ダメ、ダメ、ダメ」と言い聞かさせるようなものですよね。
もう「やべぇ」と思ったんだったら、OKは、今後こうなっていったらいいよねというメリットをイメージしてもらうことです。ポジティブなビジョンを一緒に具体的に描く。
360度サーベイで、私はひどく落ち込みました。診断結果を見て、「マジか、やべぇな。どうしようかな?」という時に、上司との面談がありました。面談で、「じゃあ、どうしていこうか? こうなったらいいよね」という会話を一緒にしてもらったんですね。「サポートするからさ」「助かります、助かります」。これです、「助かります」。
「こうすると、伊庭のキャリアもこうなっていって、こういった仕事もできるようになって、2年目になったらこういったプロジェクトもできるようになるよ」「お願いします」。「お願いします」に変わっています。「やべぇかも。お願いします」。もうこうなったら「未来の話をする」なんですね。ですから、今どう思っているのかを確認してください。
あなたのあの変わらない部下、今、無関心期か関心期か、どっちなんでしょうね? まず、そこを住み分けて確認してみてください。
ステージ3「準備期」はシェイピング法で小さな成功体験を積む
ステージ3、準備期。「何をしようか?」。ちょっと動いてみている。そういうタイミングです。NGは、「もうあいつはわかっている」「彼、彼女はわかっている。なので大丈夫」。ダメです。ぜんぜんダメです(笑)。まだ不安でいっぱいです。
スモールステップを決めてあげる。シェイピング法です。これが正解です。(本人は)「本当に自分、できるのかな?」(と思ってしまう)。そうですよね、何か新しいことに取り組む時って、ちょっとビビりますよね。本当にできるのかなと思いますよね。
何も考えずに新しいチャレンジができる人と、「これ、できるかな?」(と思う人)。分かれますよね。私もそうでした。「大丈夫かな。営業数字を作りながら、締め切りをガンガン守って、いい振る舞いができるかな? 両立できるかな?」「でもね、伊庭君。これだけやったらいいからさ」。シェイピングといいます。小さな成功体験を繰り返すことで、「自分はできる感」を作っていく。自己効力感アップです。
あなたの部下にも、いませんか? 特にできない部下ほど自己効力感が低いと言われます。「これ、できるかな? できる自信がないからやめておきます」。これですよ。「できる自信がないからやめておきます」という合理的な間違えた選択をするわけです。間違えた合理的な選択だと思いますけどね。
なので、スモールステップ。「まずは今週、これをやってみようぜ。次、これをやってみようぜ」と言って、ちょっとずつ「できているじゃん」を作っていくという関わり方。ぜひやってみてください。最初が肝心です。走り出してからやめておくなんてこともよくありますからね。
ステージ4「実行期」はマイクロマネジメントに注意
ステージ4、実行期。もう本格的に動いていて、行動が変わりまくっているよというタイミングです。その時のNGがこれなんですよ。マイクロマネジメント派の管理職はご注意ください。「伊庭君、そこは違う」「これはこうしたほうがいい」「伊庭君、それよりはこっちのほうがいい」。「ちょっと待ってくれ。修正し過ぎでしょ」と。ネガティブアプローチはしんどいですっていうことですよね。
そうじゃないんですよ。定期的なフィードバックをちゃんとするということなんですよね。フィードバックは対話です。進捗の法則というものをご存じでしょうか? 前に進んでいるという感覚が人のモチベーションをアップさせる。
「ちょっとこれをやってみようかな? これもやってみようかな?」「いや、そうじゃない、ああじゃない、これでもない。ちょっと待って、それはこのやり方じゃない」と細か過ぎる指導をされた場合、前に進んでいる感じがしないんですよね。コントロールされている感じになっちゃうんですね。
自分でどんどん前に進んでいる感じ。これをPDCAできちんとチェックします。その面談をしていくんですよ。だから世の中では定期的に部下と面談をやるわけですよね。
今、1on1面談を何割の会社がやっていると思いますか? あなたの会社では1on1をやっていますか? やっていませんか? やっている会社は、7割です。7割は1週間か2週間、あるいは月に1回は面談をやっています。しかもそれは部下がどう思っているか、という気持ちを聞く面談です。
業務や仕事のことを話す場ですが、ぜひやってください。そこで、PDCAを回せばいいんですよ。進捗の法則です。
ステージ5「維持期」はポジティブフィードバックを活用する
さぁ、では5つ目、ここからが大事なんですよ。だって、これが続くかどうかわからんっていう話ですからね。どうでしょうか? ダイエット、続いていますか? 私、6ヶ月続かないんですよ。なかなか続かないんですよ(笑)。あれ、なんでなんでしょうね? 実はあることができていないからなんです。5つ目のステージでお話をしていきます。
人って続かないんですよね。続けていきましょうよということで、そのサポートの仕方を紹介します。ステージ5、維持期。6ヶ月以上継続させりゃ、こっちのもの。これです。6ヶ月以上継続すりゃ、こっちのもの。
NGは、ほったらかし。放置はダメですね。評価を停止する。これは中だるみになるんですよ。どうですか? 先ほど私はダイエットが6ヶ月持たないという話をしました。中だるみですね。ちょっとぐらい、いいかな? ちょっとぐらい、いいかな?
私の友だちもそうです。「たばこをやめた」「おいおい、またたばこ吸うてるやん」。続けていく中で、「ちょっとぐらいやったら(いい)」。このちょっとが仕事ではダメなんですよ。ダイエットや禁煙は自己責任ですが、仕事になると周りに迷惑かかっちゃう。
じゃあ、どうするかというと、やはりOKはフィードバックなんですよ。賞賛のフィードバック、ポジティブなフィードバックを投げかける。
ナレッジマネジメントとしてアウトプットする場をつくる
ポイントをお伝えします。私は研修講師です。だからこそいろんなセオリーをお届けするんです。このセオリーを覚えておいてください。「ナレッジマネジメント」。
これが何かというと、その人がうまくできたことを他の人に共有するというやり方です。例えば……「誰が」とは言いませんよ、「誰が」とは言いませんから、そこだけご注意ください。
ラッツ&スターの田代まさしさん。私はファンでした。今、きっと我慢されていますよね。あれを我慢されていますよね。
でね、インタビューを聴いてわかりました。自分がやってきた失敗、そして乗り越えてきたことを語る。今、語り部になっていますよね。それが支えになっているというような話をされていたんです。みんなは自分のようになってほしくない。これが、ナレッジマネジメントなんですよ。
自分のこういう経験を他の方にも活かしてほしい。誰かのためになる。それが支えになってがんばれる。私はファンだったので不安だったんですよ。なのでインタビューを見て、「うわぁ、うれしいな」と思っています。人は絶対に変われるんですよ。
ちょっと話を戻して、変化があったらスポットライトを浴びるような場を作る。これがお勧めです。すると、もう後戻りできません。本当にそうです。ぜひ、こちらをやってください。
私も営業の時に、「伊庭さんって時間管理しっかりしているよね。そこの共有、お願いね。残業もしなくなったよね。共有をお願いね」って言われました。そうするともう守らないといけないんですよ。何だったら私は、時間管理の本も書いています。私が遅れたら、「なんや、口だけやん」になっちゃうわけです。
なので、維持期ではアウトプットの場を作ってあげてください。もう後戻りできなくなります。それが習慣になって、またステージがぐっと変わっていきます。ぜひ指導に使ってみてください。次回の動画でもお会いしましょう。では。