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クラシコム青木耕平 × freee川西康之「“健やかさ” と “急成長” 異なる山を登る2人の対話」『freee 成長しまくる組織のつくりかた』刊行記念イベント(全6記事)

組織の文化醸成は「どう境界線を作るか」がポイント 独自言語によるカルチャー形成法 [2/2]

境界線を明確にして徹底的に言い続ける

青木:それだけ人が入ってきても、けっこう強いキャラクターと、ある種のオリジナリティのある文化が作れた理由って、何なんですか?

川西:それはたぶん採用が大きいと思っていて。自分たちのこだわりであったりとか、「マジ価値」指針みたいな独自の言葉遣いとかを表に積極的に出していくと、「ノリが合わないな」という人は、逆に言うとあれを見れば(合わないことが自分で)一発でわかると思います。「ちょっとこれは、ノリが違うな」という奴は普通に(入ってこない)……。

青木:確かに(笑)。

川西:私が入ったのは10年前なので、そこまで強烈に外に出ていなかった。今の私があれを見たら「うーん、このノリはまぁまぁ強いぞ」と。

青木:「クセがあるぞ」と(笑)。

(会場笑)

川西:気合いを入れて行かないと、「これは、まぁまぁやぞ」というところがある。でも、その中でわざわざ来られる方は、自分なりのお考えがあって来られるので、そもそも「聞いているのと違うよ」ということは起きにくい。

その中でフィットされる方がたくさん入ってこられるので、なんとかいいカルチャーを維持・継続、強化できているような気はするんですけど。この「テコ入れ」は、「詰まったな」という感覚のことかなって。

青木:我々はどちらもそういうことにこだわりがある感じなので。たぶんお互いクセ強なことをゴーイングで語ったことによって文化が……。要は文化って、なんか「どう境界線を作るか?」ということだと思うんですね。

日本という国が非常に長い時間軸の中で文化を育ててこれた理由って、島国という境界線が明確で。その中で、言語も文化的にも周国との差異が作れたということが、良くも悪くも継続性につながったというのがあると思うんですよね。

だからテコ入れも、もしかしたら今さらクセ強なことを言って(それを)徹底するというのは、なんかすごくいい気がして。そうすると当然、新陳代謝が起きる。やはり文化を作ろうと思うと、新陳代謝は起きざるを得ないと思うんですよね。

なので、中途半端じゃない、けっこうハッキリした境界線を明確にして。それを、もしやられる方が経営者なんだとしたら、けっこう徹底して言い続ける。あるいは、それに基づいて意思決定、評価をし続けるということによって、「やってらんないわ!」みたいな。

僕らのところだったら「自由・平和・希望」という経営理念などの言葉を、採用段階で共有していくことで、合わない人は去っていく。そういうのを3年から5年ぐらいやったら、けっこうガラッと変わりそうな気はしますよね。

川西:確かに。

伝えたいものに合わせて言語を変える

川西:言葉遣いを変えるというか、言語を変えるという話につながるかと思うんですけど。例えば先ほど我々が紹介した「ジャーマネ」も、一般の言葉だとマネージャーなんですけど、その一般の言葉に付与されている意味が、こっちの伝えたいものと違うという違和感があって変えたんですけど。

要は「マネージャー」って言われた瞬間に、そこに権力勾配みたいな、偉い、偉くないみたいなものがあって。それはfreeeが求めているマネージャー的な役割を果たす人の意味と違うんだよなぁという自分たちの違和感とか、本来持たせたい意味にこだわった結果、「ジャーマネ」として、権力勾配を無にしてしまいましょうとか。

「メンバーの可能性を引き出す仕事である」という意味を付与して、そこにこだわって言葉を使うというのが、なんか良かったなと。

本当にそういうのは今もすごくこだわっています。例えば評価もS・A・Bにすると、freeeとして持たせたい意味じゃなく、Sだったら「超すばらしい!」みたいな意味になってしまうから、「これを変えよう」と。

青木:どういう言葉にしたんですか?

川西:意味不明ですよ? K・J・N・Hみたいに(笑)。

青木:ぜんぜんわからない(笑)。

(会場笑)

川西:覚えるのが大変で(笑)。「え!?」という話なんですけど。

青木:それ、だいぶクセが強いですね。

川西:もう意味不明なんですよ。

青木:めちゃくちゃおもしろい。

言葉を変えると新陳代謝が起きる

青木:でも確かに「ジャーマネ」というタイトルだったら。例えばそういう管理職的なものになって権威を持ちたいと思っている人は、去っていきますよね。

川西:そうなんですよ。

青木:「ジャーマネって言われたくない、部長って言われたい!」みたいな。

川西:そうです。

青木:言葉を変えると新陳代謝が起きるというのは、そのとおりかもな。(freeeの独自用語を見て)え!? なるほど! こういう意味なんだ。

川西:さすがにこれを1個ずつ考えていると無秩序になるので、freeeの経営のうちの公開のモチーフを使って説明するという、ほんのりしたブランドルールを持ちましょうということをしていて。

青木:「ハリケーン」とかあるんだ(笑)。

川西:そうそう。これはもう失笑ものじゃないですか。

(会場笑)

川西:「これもまぁありか!」と思える方が入っている。

青木:それでもカルチャーは、タイトになりますよね。めちゃくちゃおもしろい。

川西:一方で、偉くなるみたいなことを思考されて選ぶ方って……。うちは事業部長を「船長」と呼んでいて。「それはさすがにカッコ悪いだろ」と(笑)。

青木:「船長ー!」って(笑)。いや、逆にカッコイイ。

川西:「船長はやめてくれよ」という方は入らないと……。

青木:へー。めちゃくちゃおもしろいなぁ。でもこういうのを、そこまでやっているところはあまり聞かないですね。すごいな!

川西:これは佐々木のこだわりで。これは2017年、2018年ぐらい? 従業員が300人を超えてきた時ぐらいに、本当に真顔でこれを相談してきたので。

なので、これはすごく覚えてます。「何を話しているんだろう?」って。「公開をモチーフに、S代わる表現は何にしますかね?」「いやぁ、何でしょうねー?」って(笑)。

青木:これはフィードバックされるほうも「波高しだね」って言われたほうが、「今回はC評価」って言われるよりは、はるかに受け止めやすいですよね。

川西:そういう狙いで。別に「悪いことじゃないよ」と。

青木:そうですね。

川西:「『課題があるし、期待に応えていない』ということを、どうやって伝えられるかどうか?」と。BとかCって言われると「ダメだった」ということだけが伝わってしまうということを変えないとという課題感だったんですけど。

言葉に対しての異常な執着心がある

青木:でも「言葉に対するこだわり」という意味では、すごく共通点を感じますね。僕らも1個ずつの言葉の定義をすごくやっていく。僕らの中で『Kurashicom Management Playbook』という、だいたい5万字ぐらいのマネージャーに配られる本みたいなのがあるんですけど、それはほぼ辞書なんですよ。

要するに、うちの中の用語。例えば「要求と要望はどう違うか?」みたいな。そういうものを全部定義している本があって。

川西:おもしろい!

青木:なんか言葉に対しての異常な執着心がもしかしたら(あるかもしれません)。佐々木さんとちゃんとお話ししたことはないんですけど、佐々木さんと僕で、ゴールは違うんだけど、謎にそれに対する(執着が)……。

川西:あると思います。

青木:佐々木さんってエンジニア出身の方ですよね。

川西:そうです。エンジニアリングもやってました。データサイエンティストみたいな。

青木:そうですよね。僕は違うんですけど、自分がやっていることって自然言語で、人間組織をプログラミングしているみたいな感覚がすごくあって。こういうのも、実はコーディングする人ならではの考え方な気がするんですよね。

川西:そうかもしれないですね。

青木:ちょうどいい時間具合なんじゃないですか?

司会者:はい。ありがとうございました。まだまだ時間も足りないぐらいかなと思うんですが、これで終了とさせていただきます。ありがとうございました。

青木・川西:ありがとうございました。

(会場拍手)

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