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設立20年超えの中小企業がぶつかる「心理的安全性の高め方」解説セミナー(全3記事)

責任転嫁だらけの「サムい職場」友だち感覚の「ぬるい職場」…… 心理的安全性だけでは足りない、組織づくりで重要な要素

【3行要約】
・心理的安全性は「優しさ」や「甘やかし」と誤解され、多くの企業で浸透が進まないという課題があります。
・心理的安全性の高い職場と「ぬるい職場」の違いをもとに、高い仕事の判断基準と相談しやすい環境を両立した「学習する職場」の実現に向けたポイントを解説。
・「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」の4つの要素が、心理的安全性を高めるためのカギとなります。

前回の記事はこちら

「ぬるい職場」と「学習する職場」の違い

宮地尚貴氏:私たちがいつも研修の中でお伝えをしているのが、右上の職場(学習する職場)を目指していきましょうということです。縦軸が心理的安全性が担保されているか・担保されてないか、横軸が仕事の判断基準のレベルが高いか・低いかです。

仕事の判断基準も低く、「まぁ、それぐらいでいいんじゃない?」みたいな感じで心理的安全性もないと、責任転嫁の嵐になってきたりします。仕事の判断基準のレベルが高く、そして心理的安全性が低いと、「しんどい……」ということで不満が溜まりやすく、人の流動が激しくなりやすいです。

仕事の判断基準が低くて心理的安全性が高いと「ぬるい」となってしまう。要は友だち感覚じゃないですけれども、仕事というところからちょっと外れてしまって、「優しい職場」で終わってしまう。

仕事の判断基準も高く、相談もしやすい環境づくりを作ることで、挑戦しやすい環境やしっかりと人が残る組織づくりができます。そうすると、「学習する職場」というものが出来上がってくるのかなと思っています。なので心理的安全性だけではなくて、会社の中期計画書や役割定義書といったものを軸にしっかりと仕事の基準を判断をしていく。

ただ一方で、相談しやすい環境を作っていくことが非常に求められるというのが、心理的安全性で一番重要なところなのかなと思っています。

心理的安全性は「優しさ」「甘やかし」とは違う

誤解をしてほしくない部分で言いますと、エドモンドソン教授の記事にも書いてあったんですが、「心理的安全性=優しさ、甘やかし」と捉えてしまって、なかなか浸透が進まないことが企業には多いんです。

ただ、(本当の意味での心理的安全性とは)そうではないです。いわゆる相談できる環境づくりなので、何か意見があったら発言できるとか、すごくいい意見を持っているのに「何も言うな!」みたいな状態が良くないですよということです。なので、意見を言ってくれたことに対しては認めましょう。

ただ、正直上司の方からすると、その意見内容がしょうもないと言いますか、ぜんぜん物足りないものだったら、それはフィードバックいただいてかまわないです。

ただ、頭ごなしに「そんなの意味ないから!」と言ってしまうと、発言そのものがなくなってしまう。人格否定をされた気分になってしまうので、発言をしてくれたことには承認をして、意見内容については事実ベースで、徹底的に基準を高くやっていきましょう。というのが、心理的安全性で一番重要な部分です。

ここを勘違いしてしまって、「ありがとう。じゃあ、それをやってみようか。たぶん失敗すると思うけどなぁ」みたいなかたちでやってしまうのは、それはそれで良くないです。

言ってくれたことや、発言をしてくれたという行動に対しては認める。ただ、発言の内容やアイデアの内容とかはじっくりと吟味していきましょう。これが(心理的安全性の)本来のあるべき姿です。そこは誤解しないように、上司の方や管理職の方々は携わり方を間違えないようにしていただきたいなと思っております。

大切なのは「建設的な対立」を可能にすること

心理的安全性を高めていきたいのであれば、すべての意見を採用すべきであるかというとバツですし、(心理的安全性は)自然には生まれない。あくまでも意見が言える環境が重要なので、その意見を採用する・しないというのはまったくの別問題です。

そもそも心理的安全性とは、建設的な対立を可能にする環境を指します。ですので、意見の内容に対して「これは違うんじゃない?」とか、徹底的に議論していくのはぜんぜんOKです。ただ、言い方の問題というものがあります。

感情的にならないとか、そもそもパワーバランスが上司・部下であるので、言い方を強くしてしまうと(部下が)怯えてしまったり、ひるんでしまう。そういったところが出てくるので、言い方には十分気をつけながら、「ここはこうなんじゃない?」とか「ああなんじゃない?」という議論を重ねていただければなと思っております。

心理的安全性を高めるための4つのポイント

ということで、ここからは具体的な施策も実際にお伝えできればなと思っておりますが、大きく4つのポイントがございます。これは過去にGoogleで心理的安全性が言われていた時にも提唱されていたのですが、「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」が4つのポイントです。

話しやすさで言うと、特に中小企業さまでは「難しい顔をしながら仕事をしない」というのが1つあるのかなと思っています。ちょっとオフィスを見てみると、めちゃくちゃ険しい顔をしながらパソコンをカタカタしている。もしかしたら目が悪いとか、いろんな違った要因もあると思うんですが、これはけっこうあるあるだと思うんですよね。

そうすると「何か問題があったのかな?」と周りの人に思われたり、そもそも相談を持ち掛けづらいところがあります。なので当たり前かもしれないですが、まずは表情から気をつけていただきたいなと思っています。

あとは、部下やメンバーの精神状態を把握していく必要があるというのも、話しやすさを作っていくところでは必要になります。そして、そのためにはコミュニケーションの頻度が重要になってくると思っています。

zoomとかオンラインの打ち合わせが流行っている時にもよく言われたんですが、1時間の選考を2回やるよりも、15分ぐらいの選考を4回やるほうが、その方との関係が強固にできるとか。商談でもそういったことが一時期言われていました。

それは対面で日々働いているコミュニケーションでも一緒だと思うので、たまにしか相談の機会がないとか、月に一度しかちゃんと話す機会がないというふうになると、なかなか心理的安全性や相談環境は生まれていかない部分がございます。

なので、しっかりとそこを担保するためには、日々の挨拶とコミュニケーションが重要になってきます。定期面談とか、何気ない会話みたいなところは大切にしていただきたいなと思います。

心理的安全性を高める上でおすすめの施策

おすすめしているものとして、ナレッジの共有会や成功体験・失敗体験の共有会です。若手メンバーや一般社員間でやらせたりすると、お互いに話し合って、そして助け合いの文化にもつながってくるのかなと思っています。

「自分はこういう取り組みをやってうまくいった経験がありますよ」「自分はこういう取り組みをやってちょっと失敗をしたので、他のみなさんは気をつけてください」とか。

成功の体験・失敗の体験は誰にでもあると思いますので、その体験をお互いに共有して、組織としてPDCAを回していくような機会を会社としてセッティングしていく。すると、話しやすさや助け合いの文化が非常に生まれやすいと思っています。

あとは「挑戦」というのは、今までにやってない新たな行動をした時に、認めるという動作が必要になってきます。おすすめの施策とか、「アイデア出しをどうやって活性化させていくのか?」「どういう仕掛けで拾いあげていくのか?」といったところも、弊社の取り組みの実例をお見せできればなと思っています。

「新奇歓迎」というのは、今までとは違うやり方を行って成果を出そうとしたり、今までとは違うやり方で効率を高めたりした時に、しっかりと認める体制を持っておきましょうということです。

昨今、多様性やダイバーシティとかいろいろ言われていたりしますが、同じ性質の方々が集まると認識された組織だと、ちょっと違った新奇性のある方が入った時に、その方からすると自分の主張が届かずに「居場所がないな」となる。

なので、同じ性質の方と新奇性の方は、割合でいうと7対3ぐらいで保っていたほうがいいよという話も、昨今の従業員の配分の話でよく出てきたりします。

職場で使える「心理的安全性の簡易診断」

簡易診断というのもあります。例えば、今のご自身の会社で「会議で全員が発言できているかどうか」とか「特定の人だけ話していないか」を4点満点中で採点します。「ぜんぜんできていない」という場合は1点、「よくできているんじゃない?」という場合は4点です。

「わからないと言える雰囲気があるか」「質問が歓迎されているか」「失敗が学びの機会として扱われているか」「責任追及に終始していないか」「異なる意見が尊重されているか」「早期に意見が却下されていないか」「困っている人を自然にサポートする行動が見受けられるかどうか」。これの合計が10点以下だと、本当にまずいと思っています。

採点しづらい場合のポイントといたしましては、4点か2点で採点いただいたほうがいいかなと思っています。できているなという場合は4点、できていないなという場合は2点、もしくは1点。中央値で2点か3点に寄りやすかったりしますので、4点か1点、4点か2点で採点いただいたほうがいいかなと思っています。

あくまで参考というか、必ずそうしてくださいというわけではないので、答えにくいという場合はこういった質問の仕方を参考にしてもらえればなと思っております。

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