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【常に余裕がある成長の仕方】全力に見えない働き方 / 上手に手間の抜き方を身につけよう / 「雑用」な仕事はない / 常に全力<長く動ける / 誰かのために抜いて余力をつくる(全2記事)

優秀な若手に教えたい「仕事の手間を抜く」技術 チームを安定させる“戦略的余白”のある働き方

【3行要約】
・ビジネスで優秀な人ほど全力で取り組む傾向がありますが、長期的な活躍には「力を抜く習慣」が不可欠とされています。
・『デキる上司がデキる部下を潰してしまう。はなぜ起こるのか?』著者の前田康二郎氏は、仕事を30パーセントの力でこなせるようになってから次の挑戦に進むことで、メンタルや体の負担を軽減できると提言。
・デキる人こそ「自分のため」だけでなく「周りを助けるため」に余力を持つことが、組織全体の好循環を生み出す鍵になると説いています。

「デキる人」だからこそ力を抜く習慣を身につける

入江美寿々氏(以下、入江):みなさんこんにちは。クロスメディア広報の入江です。今回も、前田康二郎さんにお話をいただきます。

前田康二郎氏(以下、前田):よろしくお願いします(笑)。ありがとうございます。

入江:こちらの書籍(前田氏の著書『デキる上司がデキる部下を潰してしまう。はなぜ起こるのか?』)なんですけれども。先ほどもう1本撮っていたんですが。終わってからね、盛り上がって(笑)。

前田:そうですね(笑)。

入江:第7章にある「デキる部下には抜いても成果が出る方法に挑戦してもらう」という、(力を)抜く方法? なかなか抜けないじゃないですか(笑)。

前田:(笑)。本当ですか(笑)?

入江:「150パーセントでがんばってる!」みたいな若い方はたくさんいると思うんですよ。

前田:デキる若い方っていうのは、基本的に全力だと思うんですよ。何もできていない状態からできるまでというのは、やはり集中して全力でやらないといけないんですよね。ひと通りできるようになったら、普通だったら「もっと別のことを一生懸命にやろう!」「幅を広げよう!」「キャリアを大きくしよう!」って思うと思うんですけど、その前に「ちょっと待って」と。

「全力じゃなくてもできる」ステップを目指す

前田:ひと通りできるようになったら、それをもうワンステップ作業を加えたいと。全力でなんとかできるようになったものを、全力じゃなくてもできるようにする。それが「もう1段、クオリティを上げる仕事ぶりなのかな?」と思うんですよ。だから、例えば150パーセントのモチベーションで、この作業を1週間でできました。

ということだったら、今度は他の作業もやりながら3日ぐらいでも完璧にできるようにするとか。それぐらいまでできるようになったら「じゃあ、次の仕事を覚えようか」とか。「そういうステップにしたほうが、体とかメンタルの負担も軽くなるのかな?」というご提案なんです(笑)。

入江:確かに120パーセントでがんばってできていたことが、だんだん100パーセントでできるようになって、80パーセントでできるようになって、余力が生まれてから新しいことをやるみたいな。

前田:そう。おっしゃるとおり。たぶん、それができる人って最初に120パーセントでやっていたのを30パーセントぐらいでできるようになるはずなんです。

入江:おー、なるほど。30パーセントで。

雑用という仕事はない

前田:それは、自分だけでやるというのもありますけど。そうじゃなくて人に頼るとか、事前に準備をするとか、いろんなやり方があると思うんです。自分だけで努力するのだと、たぶん50パーセントぐらいまでだと思うんです。さらに外注できるんだったらお願いしてもいいし、上司とか部下とか、同僚に一部をお願いしてもいい。マニュアルを作って、もうAIにやってもらうとか。

いろんな手間の抜き方。作業プロセスを短くして、1年前は自分が手作業で、120パーセント全力でやっていたものが、今は30パーセントで(できるかもしれない)。もし私が来週、1週間の海外旅行に行っても、あの人にお願いすれば、海外で私がチェックすればできるようになるとか。いい言葉で言えば、そうやって業務の一つひとつをもっと洗練させていくというか。

業務一つひとつも磨けば、すごく輝きのあるものになるのかなと思うんですよ。よく「雑用」っていう言葉があるじゃないですか。「雑用」の仕事って、やはりないと思うんですね。一つひとつが必要だから仕事があるので、どんな人でも、新入社員でも、社長でも。

だからその一つひとつを極めていくと、そんなに業務範囲が広くなくても、その人のスキルとかキャリアってすごく磨かれると思うんですよね。そういう意味も考えて(ほしい)。でも、デキる人って「1つでも多くのことを学びたい」とか「知りたい」という欲が強いと思うので。「もう、これをひと通り覚えたらまた次、こっちを全力で」って、なりがちなんですけど。

「ずっと40歳、50歳でもできるか?」というと、やはり体力が衰えてきたり(笑)。

入江:確かに。

若いうちから「抜く習慣」を身につけて長く活躍できる人に

前田:あとは子育てとか、介護とか、いろんなライフステージの変化があった時に、仕事の時間を100パーセント自分のためだけに取れないこともあると思うんですね。あとは出世していけば当然部下とか、上司とか、管理職の方だと、もう自分だけじゃなくていろんなことも見なきゃいけない。そう考えると、やはり習慣ってなかなか直らないので、特に20代、30代の方に読んでほしいと思うんですけど。

入江:こちらの本(『デキる上司がデキる部下を潰してしまう。はなぜ起こるのか?』)ですね。

前田:はい。今のうちからやはり、業務を1つやったら磨いていってきれいなものにして、「じゃあ、そこまでいったら次」というふうにやっていく習慣をつけていくと「ずっと長く活躍していけるのかな」と思うんです。本にも書かせていただいたんですけど、そういう「抜く」という習慣。動画配信番組で舞台をもう何千回、何十年もやられている方がアドバイスに来て、「究極って『抜くこと』だからね」っておっしゃったんですよ。

入江:おぉ、はい。

前田:「なんだけど、クオリティを下げちゃいけないんだ」と。

入江:難しいですね(笑)。

前田:だから「そこが難しいんだよね」と。「それはもう、一生勉強だよ」って、おっしゃっていて。「あぁ、長く活躍し続ける人っていうのは、やはり抜くということにすごく重きを置いているんだな」って。それはそうですよね。(常に)全力で舞台をやっていたら、やはり体を壊しちゃったり、怪我しちゃったり(するかもしれない)。ある程度は余力を残すというか。スマホの充電も余力をね、残しておくみたいな(笑)。

入江:確かに。

「周りの人のため」に余力を空けておく発想

前田:そうしておけば、結局はその方も舞台の座長なので、他の人が何かアクシデントがあった時にもパッと助けられるじゃないですか。だから、そういう座長としての、リーダーとしての考えもあると思うんですよ。だからまじめな、デキる若い方って、やはりまだまだ自分(の焦り)があって。ちょっと「抜きなさい」と言っても、抜いている間に他の人がもっと動画番組を見て勉強していたら、遅れちゃうんじゃないか、抜かれちゃうんじゃないかとか。

入江:怖い。

前田:差をつけられるんじゃないかって思うのはわかるんですけど。でも、やはり職場の場合、複数の人が集まっている以上、誰かが困ったらやはり誰かが助ける。それが基本だと思うので、Aさんが「もう、ちょっと大変です。助けてください」って言った時に、周りの人がみんな「いや、私もちょっとそれどころじゃなくて……」「助けられません!」ってなると、この人は潰れてしまう。

じゃあ潰れた分、Bさん、Cさんにもまたシワ寄せが行って、Bさん、Cさんも潰れちゃうので。まじめで、仕事を全部詰め込んじゃうような方には、自分のためじゃなくて仲間、同僚とか。「周りのために余力を空けておきなさい」というアドバイスをしていただくと、それはデキる子たちなので「なるほど」って理解してもらえるのかなと思うんですよね。

「自分も周りも余力を持つ」が組織のメリットになる

前田:だから、もし自分のその日の余力が50パーセントあったら、違う人が「もう、ちょっと無理です」という時に、「私、半日手伝えるよ」と、助けてあげられますよね。組織というのは、そういう循環をやっていくとすごくメリットがあります。デキる子には、休むということは、自分のためでもあるし、周りのためでもあると。

そういうようなアドバイスを上司の方がしていただけると、「そうだな」と。「じゃあ、いろいろと好奇心があるけれども、今日はここでやめておこう」とか(笑)。今の仕事をもうちょっと精査して、それから次の仕事に取り組もうとか。習慣がついていくのかなと。そうすると、そういう習慣がついた人が上司になれば、また新しい部下の人たちも同じようになっていくのかなと。

これが、その習慣がなかったらデキる部下の人たちが「すみません、部長! 助けてください」って言ったら「ごめん、俺も今忙しいからさ」ってなっちゃって潰れちゃうわけですよね。

入江:なりますよね。

前田:そこをなんとか阻止したいなというのが、私の考えなんです(笑)。

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