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部下のメンタルマネジメントは今や必須! メンタルケア面談のススメ(全2記事)

部下の愚痴に「わかる」と言わない面談が組織を守る “会社がおかしい”と嘆く部下に対する適切な返し方 [2/2]


言わなければいけないことを言わないほうが会社にとってマイナス

ご質問いただいていますね。ありがとうございます。「パワハラに過敏になるのはNGとありますが、過敏になっている人が多く、パワハラと認定されなくても部下が辞めるのを恐れているように感じます。いい按配が難しいのですが、どうすればいいでしょうか」というご質問です。

これはもう、パワハラのウェビナーの話になってしまいますが(笑)。ダメなことをダメだときちんと指摘して、それで辞めるのであれば、それは残念ですが、ある意味しょうがない部分もあると思っています。辞められたら困るからといって、言わなければいけないことを言わなくなるほうが、会社にとってはマイナスだと、僕は考えています。

なので、この事案は言うべきなのか、これは指摘するべきなのかと迷った時には、1人で抱え込まずに、上司や、さらにその上の上司に相談するのがいいと思います。「今は言わないで、とりあえず騙し騙しでもいてもらったほうがいいですかね」といった判断を仰ぐ、そういうやり方もありだと思います。

かなり抽象的で主観的な意見になりますが、上司が多少厳しくても、仕事にやりがいを見出していたら、人は簡単には辞めません。仕事に何か特別な魅力を感じていたら、ほかに弊害があったとしても、辞めないものです。

極端な話をしますね。もし月収が1億円だったら、上司が超絶パワハラでも、仕事は辞めないですよね(笑)。かじりついてでもやると思います。

今は極端な例を出しましたが、要は、何かしらの達成感があるとか、やりがいがあるとか、誰かに期待されているとか、感謝されるとか、成長の実感があるとか。そういった魅力があれば、多少の問題があっても、人は簡単には辞めません。だからこそ、みなさんには、もっとそちらに目を向けていただきたいなと思っています。

ちょうどそこにつながる話ですが、不満調査とか、ご意見番の設置について、僕はいつも反対の立場を取っています。なぜかというと、これまでいろいろな企業さまを支援・サポート・介在させていただく中で、そういった「1個1個、不満をしらみつぶしになくしていこう」という取り組みをしている会社さんで、うまくいっているケースを、正直あまり見たことがないからです。

休業した人が出たから、その休業者の話を丁寧に聞いて、「現場で何が起きているのか」を洗い出して、「それを全部なくしていこう」と取り組む。そういうことを一生懸命やった会社さんでも、結果的にうまくいっていないケースが多いんですね。

“給料が3万円上がったからがんばろう”の気持ちは数週間で消える

これは、ハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」で説明できます。

世の中にはいろいろな理論がありますが、正直、理論ってきれいごとというか、「そうは言っても……」と感じるものも多いじゃないですか。ただ、この理論は、僕はかなり実態に合っていると感じています。

簡単に説明しますね。人がモチベーションを持ってやる気になる要因と、不満を感じる要因は、そもそも別物だという考え方です。

例えば、給与や労働条件は衛生要因です。これは、不満を生む要因ではありますが、やる気を生む要因にはならない。これが、ハーズバーグの動機づけ・衛生理論の考え方です。わかりやすい例を出します。みなさん、給料が3万円上がったらどうでしょう。うれしいですよね。「3万円上がった!」と喜んで、焼肉に何回行けるかな、なんて考えると思います。

でも、「3万円上がったから、よし、これからもがんばろう」という気持ちは、せいぜい1週間か2週間じゃないでしょうか。3ヶ月も経てば、「やっぱり、もうちょっと欲しいな」と思いますよね。

つまり、「給料が少し低い」「足りない」というのは不満にはなりますが、それを改善したからといって、「仕事をがんばろう」というモチベーションにつながるかというと、つながらない。これは別物なんです。

それよりも、人は、認められるとか、褒められるとか、期待されているとか、慕われているとか、成長の実感があるとか、チャレンジできるとか、自分に裁量があって決められるとか、そういった要素に、仕事のやりがいを感じやすいんですね。

なので、ハラスメントやメンタルケア、いわゆるメンタルヘルスの観点で、不満をなくしていこうという動き自体は、確かに必要な考え方です。ただ、それに過敏になりすぎて、拾い上げて、対処して、ということを繰り返しても、実情としては、あまり大きく変わらないケースも多い。その点は、ぜひ理解しておいていただきたいなと思っています。

メンタルヘルスケア面談のコツは「受け止めるけど、賛同しない」

一番良いのは、やはり面談です。これは間違いないですね。僕はいろいろな企業さまにメンタルケアの面談を導入していただいていますが、離職や休業者の問題を抱えている企業さまで実施すると、効果が一番高いと感じています。

制度を変えるとか、残業をなくすとか、そういう話ではありません。ものすごくシンプルに言うと、人間は「わかってほしい」存在なんです。自分がつらいと思っていることをわかってほしいし、自分の気持ちを理解してほしい。それが人間なんですね。

会社の中で理解者がいない、仲間がいない、孤立していると感じると、メンタルにきます。一方で、仲間がいる、賛同者がいる、見守ってくれる人がいると、人はがんばれる。僕は、これが究極の答えだと思っています。

だから、定期的に面談をする。面談という「話を聞いてもらえる場」があることで、「自分は理解してもらえている」という安心感が、定期的にもたらされる。そういう意味で、メンタルケアの面談をやっていただくのが、一番良いと思います。

ただし、メンタルケアの面談にはコツがあります。

通常の面談とは違って、注意点が多い。その中で特に大事なのが、「受け止めるけど、賛同しない」という姿勢です。ネガティブなことを言われた時に、賛同はしない。

この相談はとても多いんです。「会社に対する不満や愚痴を言ってきたら、どうすればいいですか?」と、よく聞かれます。その時は、「○○と受け取っているんだね」「○○と感じているんだね」でいいんです。

例えば、「うちの会社はここがひどいです」と言われた時に、「ひどいよね」と返してしまうと、それは迎合です。賛同してしまっている。「わかります」と肯定している状態ですね。これはよくありません。

「寄り添う」と「認める」は別です。寄り添うというのは、「あなたがそう言っている、そう感じていることは理解した」ということ。内容そのものを認めるわけではないけれど、意見としては受け止める、という姿勢です。

“会社がおかしい”と嘆く部下に同調も否定もしない適切な返し方

なので、便利な言葉としては、「○○と感じているんだね」「○○と受け取っているんだね」。こうした返し方を使う。ネガティブな内容そのものは肯定しない、ということが大事になります。

一番良くないのは、「うちの会社、おかしいと思うんです」「おかしいよね」とか、「わかる」と返してしまうことです。これは絶対にやってはいけません(笑)。そのあと、視点を変えることができなくなってしまうからです。

それから、「否定をしない」ということも大事です。「ちょっとうちの会社、おかしいと思うんです」と言われた時に、「そう? 良いところもあるよ」みたいに返してしまう(笑)。これも否定になってしまいます。なので、共感や受け止めの表現が大切になります。「そういう状況だと、けっこうつらいよね」とか、相手の心の内を察する言葉をかける。

もう1つが、バックトラッキングです。知らない方もいらっしゃると思うので簡単に説明すると、相手の言っていることを繰り返すことです。オウム返しをしたり、相手の話を要約して、「あなたの考えって、こういうことだよね」と復唱確認や要約確認をする。これがバックトラッキングというスキルです。このあたりは、非常に大事になります。

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