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「人が動く組織をつくる」~変革を“やり切る”ための人事とPMの構造知~(全5記事)

人事・上司・PMに共通する役割は「湯加減調整」 「ゆるブラック」「静かな退職」にならないために必要なこと

【3行要約】
・多くの企業が1on1で「傾聴」に注力する中、永島氏は「意味・関係・成長」という3つの報酬の提供こそが本質だと説きます。
・現代の人材は金銭的報酬よりも成長実感を重視し、それは他者との関係性の中でこそ生まれるものです。
・これからのPM、上司、人事に求められるのは「湯加減調整役」として適切な挑戦を与え、フィードバックを通じて成長実感を創出する能力です。

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1on1で行うべきこと

西田友宏氏(以下、西田):ちなみに理想の1on1のあり方って……。「上司が設定するか」とか、いろいろあるじゃないですか。

永島寛之氏(以下、永島):いちいち1回分のセミナーぐらいのことを。

西田:すみませんね(笑)。

永島:ありますよ。要はこの3つです。1on1を毎回やるんだったら、前回の振り返りから入って、ちゃんとつなげていくということとかね。1on1のやり方は僕もセミナーとかでご指導させていただくことはあるんですけど、なんか世の中が「傾聴だ、傾聴だ」って言うから、「傾聴おじさん」みたいなものがどんどん生まれてきていて。聞くだけみたいな。本来はしゃべってもいいわけですよ。

西田:そうですよね。

永島:その人のためになることであればね。

フェイクは学生を含めいろいろな人に全部見られている

永島:その中で意味、関係、成長というのを僕はすごいプッシュしていて。この3つを先に繕っていかないといけないですね。金額の報酬はあとでいいんだけれども、初任給を上げて採用を強くしようとしているでしょ。あれ、はっきり言って効果薄いですよ。しかも、賞与を削って基本給を高く見せるようなことをやったんですよ。

西田:テクニカルね。

永島:学生は全部見てますよ。

西田:「結局一緒じゃん」みたいな。「こういうことをやる会社なんだ」って。

永島:残業代を増やしてちょっと多く見せたりしてるでしょ? そういうフェイクはいろいろな人に全部見られてるんですよ。やらなきゃいけないことは、そういうことじゃないんですよ。

西田:そうですね。いろいろな調査もあるじゃないですか。例えば年収がいくら以上になると幸せ度が変わらないとか。だから、やはりお金じゃないんですね。

永島:そう。この3つの報酬というものをすごく考えていきたいなというのと、最後は成長の報酬。成長は「この先に三角が描けるか?」ということですよね。つまり、私がいて……。現在があって、未来の北極星が、会社としてはミッション、ビジョン、バリューになるわけだけど。その付近で同じような三角を描く。この三角関係を作ってあげるのが、1on1とかで上司とか人事がやるべきことなんですね。

やりたいことは関係性の中で生まれていく

永島:だって、わからないじゃないですか。僕らだって「自分が将来何をやりたいか?」って、明確じゃない。

西田:わからないですね。10年後に何をやっているかわからないです。

永島:でしょ? でもさ、最近「キャリア」とかって言うじゃない。「ちゃんと決めなさい」って。無理なんですよ。「どうやったら決まるか?」って言うと、やりたいことって周囲との関係性の中で決まってくるんですよ。「周りにどんな知り合いがいるか?」「どういう人とつながっているか?」っていうことで、自分のやりたいことが何かだんだん見えてきたりして。(そういうものがないと)常にぼやけているんですよ。

西田:ぼやけてます。

永島:だからそれをクリアにしていくっていうのが、周囲との、上司との話だし、同僚とのリスペクトの度合いだしね。

西田:テクノロジーもどんどん変わってくるじゃないですか。

永島:そうなんですよ。変わってくるんですよ。

西田:今は生成AIとかが出てきて。「10年後、今の仕事があるのか?」とか「何をやっているのか?」って、わからないですよね。

永島:そうなんですよ。そういうことなので。この成長の報酬も必要なんですね。「そういう組織じゃないと自分の時間を使わない」っていう人が増えてきちゃっているということですね。なので、この3つをとりあえずは意識してやってもらうといいというのと。

PMも上司も人事も「湯加減調整役」

永島:もう1つだけ。この項目で言っておきたいのは、PMも上司も、人事も、湯加減調整役なんです。

西田:湯加減調整。どういうことですか?

永島:コンフォートゾーンってあるじゃないですか。(西田さんは今の会社に)入って間もないですか?

西田:はい。半年経ってないです。

永島:半年経ってない。「大丈夫だろうか」とか、もうないかな?

西田:もうフィアーだらけで。

永島:だいぶ慣れました? コンフォートじゃないですよね?

西田:コンフォートではまだないです。

永島:いいオフィスですけど(笑)。

西田:はい(笑)。オフィスと環境はいいです。めちゃくちゃいい人ばかり。

永島:そういう意味ではコンフォートかもしれないけど、仕事の成長という意味では、今はまだ恐怖ゾーンだと思うんですね。

西田:はい。

永島:ただ、長くなって同じことをやり続けていると、コンフォートゾーンに入ってきちゃうんですね。何でもコントロールできる。それは最近「ゆるブラック」って言われていて、そこにぶら下がる人と、先ほどの静かな退職になる人と、もう1つ「それは物足りない」と言って出ていっちゃう人の両方がいるんですね。

もう1つは、ずっとフィアーゾーンに入れておくこと。恐怖領域にずっと入れて、できない仕事やノルマとかをずっとやらせているということですね。そうすると干上がってのぼせてしまって、成長も成長実感が欠如しちゃう。

成長実感も関係性の中でしか生まれてこない

永島:だから成長実感って、成長よりも成長実感(が大事)です。「成長実感って何か?」っていうと、これも先ほど言ったように、関係性の中でしか生まれてこないです。

成長実感って、過去から今に来たっていう話じゃなくて。今から未来に「どういう未来が待ち受けているか?」「今は自分が、そういうところに向かうための直線上にいるかどうか?」ということを実感できているかっていうことなんですね。

成長は、ただの過去から現在との差分。成長実感というのは、「やりたい」っていうことに、自分が向かっているかどうかっていうベクトルの問題なんですね。これは自分の中にあるものじゃなくて、人から「いい感じだね」「こういうことをやったほうがいいよ」というフィードバックを受けたりして、初めて成長実感ってあるので。1人の世界になっちゃうような仕事のやり方をしていると、成長実感って生まれてこなくて。

なので、これを越境させないといけないんです。見ていなきゃいけないのは、PMも人事も、少しチャレンジしているかどうかっていうことですよね。プロジェクトって「決められたことをやればいい」ってなりがちで、だから成長しない人っているんですよ。

西田:わかります。

永島:プロジェクトでは成長しないから。その分、別の組織で、別の上司のところで成長させてもらうとかね。要は、縦系列とプロジェクト組織の両方に所属するじゃないですか。

「成長させるのは、こっちの上司の役割」とかになって、プロジェクトの中でやるべきことはパーツとしてやってくれという話になるので。なんだけど、本当はPMの方々がアサインメントの調整なんかをしながら、業務分担をちゃんとしながら、こういうところ見ていって。

それに対してフィードバックを与えて。そうすると今度はラーニングゾーン、グロースゾーンが全部コンフォートゾーンになるので。そういうことをやっていかないといけないんですよ。

西田:そうですね。

永島:大事なのは、2番のフィードバック。先ほどの報酬、意味づけとも関わってくるんだけど、3つをやってあげると、湯加減が良くなるということなんですね。ここまでやらないとダメですよ。昔は「自分でこういうのをやれ」って言われてたけど。今はやはり……。

西田:仕組みとして。

永島:そうそう。そこまでやらないといけないということです。

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