お知らせ
お知らせ
CLOSE

現場が変わる「10分間マネジメント」 〜目標達成と育成を両立する”新しいマネジメントの仕組み”〜 上司のストレスが減り、部下が自律して動く!(全5記事)

部下を変えるのは「30分の面談」より「10分の対話の積み重ね」 現場の“小さなズレ”を放置しない指導の習慣

【3行要約】
・管理職の負担が課題になる中、合同会社Growth Goals 代表の山田氏は、短い会話を積み重ねることで部下との信頼関係を築く「10分間マネジメント」を提唱します。
・上司の評価が感覚的な基準で判断されがちな現状において、客観的な行動基準に基づくマネジメントの必要性が高まっています。
・マネージャーは応援・支援・自律委譲の3ステップを実践することで、部下の自走を促し、現場の意思決定スピードを向上させることができます。

前回の記事はこちら

マネージャーの行動のチェックポイント

山田弘志氏:(スライドを示して)それでは、マネージャーの行動チェックというポイントで考えていきます。大事なのは、マネジメントを気持ちや相性で評価しないことなんですね。部下のニーズを起点にして、上司がどんな行動をとったかチェックできるかたちに整理しています。

例えば、これがタスクニーズ。先ほどありました仕事上のニーズですね。意思決定して前に進みたいと言っている時に、上司がするべき行動、チェックすべき行動は意思決定支援ができているかどうかです。重要なのは、答えを出したかどうかではないんですね。判断の方向性をちゃんと示したかどうかがチェックポイントになります。

対立を整理したいというニーズに対しては、上司が調整役として対立を解消しようとしたか。困っていることを一緒に解決したいなら、課題整理と再発防止まで踏み込めたか。仕事のやり方を工夫したいのであれば、個人任せにせずに共有や標準化につなげたか。

自分の行動を見てほしいという声には、結果だけではなくて進捗管理と修正を含むフィードバックを行ったか。方針を見直したいという時には、その場しのぎではなくて、変更計画として言語化できているか。ここまでが成果に直結する上司行動です。ニーズに対して上司がするべきこともしっかり確認をしていくということになります。

今の、インタアクション・マネジメント(IM)の中で位置づけると、こういった位置に入ってきます。

ヒューマンニーズへの対応が部下の心理的安全性を育む

次に、ヒューマンニーズです。「気持ちを聞いてほしい」といったニーズに対して、上司は傾聴して心理的安全性を確保していたか。「努力を認めてほしい」のニーズに対しては、結果だけではなくて、プロセスを評価して承認していたか、いるのか。

「新しいことに挑戦したい」のニーズに対して、上司は挑戦の機会を与えて信頼と支持を示したか。「仕事の意味を理解したい」という声に対しては、単なる指示ではなくて、目的と接続、意味づけの共有ができたか。そういったことをしたか。「困った時に支えてほしい」と感じている場面では、安心できる関係性として支援が提供されているか。こういうことを上司としてチェックしていくということになります。

ここで大事なポイントは、性格や好き嫌いなどを上司の感覚で評価するのではなくて、上司として取るべき行動を自分ができているかを(評価)していくことなんですね。

だからこそ評価の基準が揃う、説明責任が果たせる、育成と評価が一致することになります。これはインタアクション・マネジメント(IM)の中では、こういったところに位置づけられていくという整理ができます。

つまり、上司の行動、チェックするべきことは、インタアクション・マネジメント(IM)の中にすべて含まれているということになります。先ほど申し上げた11の上司のアクションが、このインターアクションの中にすべて入っている。だからこそ、この型をしっかりと覚えて、一つひとつを確認することによって、説明責任も果たせるし、部下の成果の達成、育成も同時に実現できていきます。

10分間マネジメントの進め方3ステップ

ここから見ていただきたいのが、じゃあ10分で本当に回せるのか、どういうふうに回すのかということなんですが。これは、1つのイメージとして捉えてもらったらいいかなと思います。

繰り返し言いますけれども、10分に意味があるというよりは、いかに対話を整理するかです。

(スライドを示して)大事なのはこの手順で進めていくことです。最初の2分は応援です。と言っても励ますことでも褒めることでもなく、目的を共有すると共に、好意的関心を相手に向けます。「最近どう?」どこにエネルギーを使っているか。話し合いの目的を明らかにしながら、まず人として向き合う2分です。

次の5分が支援になります。ここで初めて仕事の詳細に入ります。事実を整理して、課題を切り分け、選択肢を出す。上司が答えを出すのではなく、一緒に考えるための安全ネットを張る時間になります。

そして最後の3分が自律・権限委譲ですね。エンパワーメントと言われますけれども。最終的に決めるのは部下。上司は判断基準を示し、理念や方向性とつなげる。自分で決めた行動で終わる。これが次の自走につながっていきます。

大事なのは、いっぺんにこれをやることではなくて、10分を目処に、この順番にしっかり押さえていくというところです。だから重くならないし、長引かない。それでも行動は変わっていきます。これが10分間マネジメントが、日常で回り続ける理由なんですね。

「短い頻度で何度も」のほうが行動が変わる

「本当にそうか?」って言われる方もいると思うんですが、現実には、例えば5分の会話で最後の指示だけをやってしまうことが日常的に行われている。でも、10分をしっかり設計することであれば十分可能と捉えていただければいいかなと思います。

それでは、こうした10分の関わりで本当に変わるのか、疑問に思う方もいると思います。結論から言うと、10分だからこそ、行動が変わるということなんですね。

理由は1つです。人の行動変容は、長い時間より短い頻度のほうが起きやすいです。人は1日30分の面談よりも、10分の対話を定期的に重ねたほうが、自分の行動を振り返り、修正し、定着させやすいんですね。

これは習慣化の研究でも同じ結果が出ています。行動を変えるために必要なのは、深い反省よりも、こまめな気づきと微修正だと。10分間マネジメントは、その週の行動を少しだけ整えるための時間。その報告の時間、行動を少し整えるだけの時間という捉え方ができます。

だから、負担にならずに続けていける習慣になります。結果として、行動が変わるということですね。長い面談を一度だけ重ねるよりも、短い対話を何度でも重ねる。これが10分で十分な理由ということになります。

10分で結論に至らなくても進捗を共有できればOK

では、とても大事なポイントなので、あえてお伝えしたいと思うんですけれども、10分間マネジメントは、10分で必ず終わらせるという仕組みではないです。

よくある誤解が、10分で結論を出さなければいけない、クロージングしなきゃいけない。終わらなかったら失敗と考えてしまうことです。それは違います。10分間マネジメントで一番大切なのは、この10分でどこまで話が進んだかをお互いがわかっていることです。

仮に10分で結論までいかなかったとしても、状況はどこまで整理できたのか。課題はどこまで見えたのか。判断が必要なポイントはどこか。これが共有されていれば、この10分間は確実に前に進んでいます。

(スライドを示して)もう一度、整理してみたいと思います。ここまでお話ししてきた10分間マネジメントの考え方は、すべてこの3つのステップに集約されます。応援、好意的関心ですね。まず行うのは、部下の価値観や願望に関心を向けることです。何を大事にしているのか。どんな状況を目指しているのか。ここに好意的な関心を向けることで、部下の内側に動く理由が生まれます。

次に、支援、整理になります。支援とは、やり方を教えるということではなく、部下が安心して動けるように課題や優先順位を整理し、進む道筋を整えることですね。これが行動のセーフティネットになります。部下が安心して走れる。アクセルを踏み込んでも崖下までには落ちていかないよと、ガードレールという言い方もします。

このガードレールとしての上司の存在を作るために繰り返し言います。応援の手順として、好意的関心が最初に必要ということですね。それがない中でアクセルを踏み込んだら、自分は崖に落ちてしまうんではないか。そういった不安があるままでは、なかなか思いきりアクセルは踏めないということです。

現場の意志決定スピードを上げる軸

そして、最後の結びですね。自律。理念であるとか行動決定。言い方を変えると権限委譲というかたちにもなりますけれども。会社の理念や目的を判断基準にしながら、次に何をするか部下自身が決めていきます。ここで初めて行動の主語が上司から部下になっていきます。この応援・支援・自律の順番が、人が自然に成長する流れになります。

自律の時に何を判断基準にするかにおいて、理想は理念・企業理念を判断の軸に行動ができていく。そうすることが現場の決定のスピードを上げていきます。それを仲介するのが上司の役割なんですね。10分間マネジメントはそれを落とし込んでいる作業と捉えてもらってもいいと思います。

部下が自分で判断する。でも、その判断基準は上司が常に言っている、常に伝えてくれている企業理念になっている。前例がないものにどう対応していくかが、これからの企業の競争力になってきた時に、現場で上司に聞かなきゃいけないという判断なのか。その場で判断して「これは企業理念に合っているからこの判断だ」と現場が決定できるか。

この差は、企業の競争力になっていきます。それを育てるのも、この10分間マネジメントの特徴と捉えてもらっていいと思います。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!