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現場が変わる「10分間マネジメント」 〜目標達成と育成を両立する”新しいマネジメントの仕組み”〜 上司のストレスが減り、部下が自律して動く!(全5記事)

管理職の罰ゲーム化は“仕組み化”ができていないから 1日10分の「型」で作る効率的マネジメント

【3行要約】
・管理職の負担が課題になる中、合同会社Growth Goals 代表の山田氏は、短い会話を蓄積することで部下との信頼関係を築く「10分間マネジメント」を提唱します。
・マネージャーには「成果」と「育成」の両立が求められますが、対話の整理不足が 現場の生産性低下や信頼関係の欠如を引き起こしています。
・山田氏は10分間マネジメントを導入することで、会議時間の削減や部下の自律性向上などの効果が期待できると語ります。

前回の記事はこちら 

業務推進と人材育成を分けない発想

山田弘志氏:多くの職場では、マネージャーによって成長支援か成果支援、どちらかに偏ることが多く、成果に偏る場合が比較的多いのではないかなと思います。10分間マネジメントの特徴は、この2つをわけないことです。業務を前に進めながら、同時に人を育てる。それを可能にしているのが、対話を型化している点なんですね。

だから誰がやっても再現できるし、感覚に頼らなくなります。信頼と成果が両立する、10分間マネジメントは良い上司になるためのコツではなく、現場で使えるマネジメントの構造だと捉えていただけるとありがたいです。

ここで、みなさんの会社の現場を思い浮かべていただきたいんですが、こんな課題は心当たりないでしょうか。管理職が行動管理に追われてしまい、本来やるべき重要業務に時間が使えない。対話が不足し、信頼・育成・情報共有が現場に行き渡っていない。そして、若手が「管理職にはなりたくないなぁ」と感じてしまっている。これは個々のマネージャーの能力の問題ではないです。仕組みがないことが原因です。

では、10分間マネジメントを導入すると何が変わるのか。(スライドを示して)左側をご覧いただきたいんですが、これは導入の効果として、こういう例もあったと捉えてもらったらありがたいです。

会議や面談の時間が約60パーセント削減された例もありました。180分かかっていたものが70分で済むようになった例です。これは、話す量が減ったのではなくて、話す内容が整理されたということなんですね。

立ち話でも効果的な理由

次に指示待ちが減り、部下からの自律的な行動や提案が増加しました。さらに、評価の透明性と納得感が高まり、結果として生産性が上がり、管理職の負担が軽くなる状況ができてきました。

一方は、右側は、実際に活用したマネージャーの声なんですね。例えば10分というと立ち話が多いと思います。立ったまま話す。実は立ち話は非常に有効なんですね。なぜならば、目線が合うからです。上司が座って部下が立っている状態は、部下としてはすごく話しづらかったりするんですよね。

やはり目線が合っている立ち話。この10分の中でも「仕事が前に進むようになりました」「部下が自分で話を整理してから相談に来るようになりました」。これは、部下が変わったというより、関わり方の構造が変わった結果なんですね。部下も、上司が何を求めているかを理解するようになるので、準備をしてくるようになるということです。

10分間マネジメントは、管理職を忙しくする仕組みではないんですね。管理職が本来の役割に集中できるようになる仕組みと捉えていただければいいかなと思います。

なぜ対話の内容を整理しておくことが重要なのか

10分間マネジメントの構造なんですが、あらためて、この型がどんな型なのかを詳しく見ていきたいと思います。対話の話を今していますけれども、これを整理することの重要性をずっと言っています。整理をしないまま行うと、現場で何が起きるのかをあらためて整理してみたいと思います。

まず1つめです。目的不明の対話になってしまうことですね。何のための1on1なのかが曖昧なまま始まると、雑談化して結論が出なくなります。その結果、毎回同じ話の繰り返しになって、週1回、月1回の場合もあるかもしれないですけど、単なる確認会になってしまいます。

2つめは、仕事と気持ちが混在してしまうことなんですね。業務報告と感情共有が整理されないまま話すと、本来の育成目的が果たせずに、上司も部下も「話したのに、なんだかスッキリしないな」というストレスが残ってしまいます。

3つめが、課題整理の不足になります。問題の根本原因が明確にならないまま終わってしまうため、再発や手戻りが起きてしまいます。結果として、1件あたり30分から60分の追加対策が発生してしまうんですね。これは時間をかけているようで、実は一番時間を浪費している状態になります。

4つめは、判断基準が不統一になってしまうってことですね。上司も時々によって指示内容が変わってしまうと、修正対応や再報告が増えて、現場の判断力が鈍っていきます。部下は「どうせ後で変わるだろう」と考え始めます。そうすると、自分で決めなくなってしまいます。

5つめは心理的安全性の欠如ですね。本音を出さずに表面的な会話で終わってしまうと、課題は放置され、改善スピードが落ちていきます。

そして最後が意味づけの欠如です。「なぜそれをやるか」が共有されないと、モチベーションが下がって、行動の継続率が低下していってしまいます。ここで大事なのは、これらは対話が足りていないから起きるのではなく、整理がされていないということなんです。

誰もサボっていないのに業務が進まない理由

次に対話を整理しないまま行い続けた場合のコストという点で見てみたいと思うんですね。ここで言うコストはお金だけの話ではないです。時間と生産性のコストです。

まず上司側です。同じ内容の報告や確認に、月に5時間から10時間を使っているケースは決して珍しくないです。これは仕事が増えているのではなく、同じ話を何度もしている時間ですね。

一方で部下の側です。目的が不明確なまま動くことで修正や再提出が発生して、1タスクあたり1時間から2時間のやり直しが起きてしまいます。これが積み重なると1on1の生産性は実質的に半減し、実労働時間の2割から3割がやり直しに消えていく。

ここで大事なのは、これ、誰もサボってないんですね。能力が低いわけでもないんです。繰り返します。原因は1つ。対話が整理されていないということです。あらためて対話を整理しないまま行い続けた結果、組織に何が常態化するのか、何が当たり前になってしまうのかを見ていきます。

組織全体の意思決定を鈍化させることも

まず起きるのが、時間を使っているのに成果が出ないことが常態化してしまいます。会議も1on1も報告もやっている。それなのに仕事は前に進まない。この状態が続くと、現場には強い徒労感が広がってしまいます。

次に起きるのが信頼の成果です。成果につながらない対話が続くと、上司は「どうせ言っても変わらない」。部下は「話しても意味がない」と、それぞれが感じるようになってしまいます。その結果、対話は育成や意思決定の場ではなく、単なる業務連絡の場に変わっていきます。

そして最も大きな影響が、組織全体の意思決定のスピードの鈍化ですね。対話の質が下がると、判断が先送りされて、確認が増え、決められない組織になってしまいます。ここで重要なのは、これは誰か1人の問題ではなく、対話が整理されていない構造が生み出す結果という点なんですね。

つまりこの状態から抜け出すために必要なのは、がんばることでも話す時間を増やすことでもなく、対話のやりとりそのものを変えるということです。ここで初めて10分間マネジメントという仕組みが意味をもっていきます。

ここから10分間マネジメントの理論的な土台になっているインタアクション・マネジメント(IM)の考え方を説明します。

これはダイバーシティが前提となっているグローバルスタンダードの手法で、世界的な人事コンサルティング担当会社であるDDIという会社が開発したものです。インタアクションとは、難しい堅い言葉で言うと内的相互干渉、人と人とが何らかの目的を達成するために行う社会的・相互的なやりとりと言われています。

タスクニーズとヒューマンニーズを同時に満たす関わり方

心理学者のフロイトは、私たちの生活は、いわば人と共に生きる力と、目的・課題を遂行する力の両方で成り立っている。人間関係などのメンテナンス機能が保たれ回復されて、初めて人は課題に向かった働きができると言っています。

いろいろと表現が硬いですが、ポイントは1つなんですね。部下には同時に2つの欲求が存在しているということです。この前提に立つことがインタアクション・マネジメント(IM)の考え方です。(スライドを示して)それが左側のタスクニーズ、右側のヒューマンニーズですね。

詳細は後ほど説明しますが、タスクニーズは仕事を前に進めたいという要求です。成果を出すために不可欠なニーズですね。一方で右側がヒューマンニーズです。人間としての欲求です。人としてごく自然な欲求で、ここが満たされないと人は動かなくなる領域になります。

多くの現場で起きている問題は、どちらか一本に偏ってしまうということです。タスクニーズだけを見ると、正論・指示・解決策ばかりになり、部下は受け身になってしまいます。逆に、ヒューマンニーズばかりを見ていると、共感はあるんだけれども、仕事が前に進まなくなります。

インタアクション・マネジメント(IM)は、この2つを同時に満たす関わり方を前提にしています。つまり仕事の話をしながら、人としての欲求も満たすということなんですね。これができて初めて、部下は納得して動き、自分で考えて決める状態になります。10分間マネジメントは、このインターアクションマネジメントを、現場で10分で実践できるかたちに落とし込んだ仕組みなんです。

これから先はこの2つのニーズをどう整理し、どう10分の対話に組み込んでいるのか、具体的な構造を見ていきたいと思います。

(スライドを示して)これが、インタアクション・マネジメント(IM)の全体像ですね。この1枚ですべてを表しているということなんですが。この絵は、上司と部下の対話が毎回どのような流れで進むかを構造として示したものです。ポイントは、その場の会話に任せないことです。きちんとした構造・フレームを押さえていくということなんですね。

タスクニーズを満たす5つのステップ

ここからは、みなさんご存知のところではあるんですけれども、あえて確認ということで説明をさせていただきます。(スライドを示して)まず左上のオープニングです。

ここではいきなり結論や指示に入るのではなく、状況を把握することに集中していきます。今、何が起きているのか。どこで詰まっているのか。お互いの認識にずれがないか。ここで理解を確認する意識が重要になります。

次に左側の状況把握から上に向かって選択案作りに進んでいきます。これは上司が答えを出すのではなくて、いくつかの選択肢を一緒に作るという関わりです。これによって部下は、やらされているのではなくて考える当事者になります。自分がボールを持つということですね。そして右側の合意決定に流れていきます。ここで初めて「では、何を解決するのか、どう進めるのか」を決めます。

この段階では、進め方を提案する立場に徹して押しつけません。しかし上司としての意思をしっかりと伝えます。その上で行動のベクトルを合わせるということですね。

そして最後がクロージングです。決めた内容についてもう一度、理解を確認し、次にどう動くのかを明確にします。ここまでやって初めて対話が終わるということです。この流れをしっかり押さえていく。

この一連の流れの中心にあるのが、真ん中にある自尊心・共感・参画・共有・支援ですね。これはヒューマンニーズを満たすための土台なんです。この土台があるから、タスクの話をしても信頼が壊れない、自律が生まれるということになります。

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