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これでイイのか⁈「指示を待つ部下」webセミナー(全4記事)

指示を出すほど部下は劣化する 4社の事例で判明した「指示待ち」の本質 [2/2]


指示なし部下を育てる環境づくり

ということで、最後のフェーズになります。4つ目は、ここまで「どうすれば指示なしでも動ける部下を育てられるのか」という話をしてきましたが、今度はそれを、組織としてどう広げていくか、という話です。

これまでお伝えしてきたことを、個人の工夫や上司の努力だけに留めず、職場環境としてどうつくっていくか。「指示なし部下を育成するための環境づくり」という観点で、チェックポイントを整理してみました。

まず1つ目は、「自ら考えて動くこと」が奨励される評価制度になっているかどうかです。考えることや自分で動くことが、部下にとってちゃんとメリットになっているか、という視点ですね。

2つ目は、部下が相談や提案をしやすい環境になっているかどうかです。上司が忙しくて「ちょっと待って」とか「今は無理」と言い続けていると、部下は「言ってもどうせ聞いてもらえない」と感じてしまいます。受け入れる姿勢、受け入れられる環境をつくることは、やはりとても大事です。

3つ目は、部下を「いつまでに、どこまで、どのように成長させるのか」が明確になっているかどうかです。育成は進み具合が見えにくいものだからこそ、ステップをつくって、進捗や課題を共有できる状態にしておく必要があります。

4つ目は、部下自身が「何がわかっていて、何がわかっていないのか」を理解できているかどうかです。上司が把握しているだけでは足りなくて、部下本人が自分の現状や課題を事実として捉えられていないと、次の一歩を踏み出せません。そのためにも、上司からのフィードバックが欠かせません。

指示なしで動ける社員を組織として増やすには?

5つ目は、部下の考えや発言、提案が、本質に近づくように上司が後押しできているかどうかです。部下が自由に動けるようになると、いろいろなアイデアや提案が出てきます。「今度こうしたいんです」と言われて、すべてが正解なわけではありません。

だからといって、頭ごなしに否定してしまうと、そこで思考は止まってしまいます。一方で、何でもそのまま通せばいいわけでもない。大事なのは、対話をしながら、「それって、こういうことだよね」と本質に近づけていくことです。時間はかかりますが、考えを深める手助けをすることは、上司に求められる大切な役割だと思っています。

最後、6つ目です。「上司は、部下の提案を実行に移すだけの実行力を持っていますか?」という点です。

部下が自由に発言できるようになると、「こうしたいんですけど……」という提案が、当然たくさん出てきます。その時に、「いや、それはダメでしょ」とか、「それ、前にやったけどダメだったから」と言ってしまうと、その瞬間に芽を潰してしまいます。

そうではなくて、「じゃあ、1回試してみようか」という方向に持っていけるかどうか。うまくいくかどうかだけでなく、うまくいかなかったとしても、そこから何に気づくか。その経験自体が、もっとも効果的な育成になります。

となると、上司に求められるのは、「否定せずに、実行に移せるだけの突破力」です。部下の提案を現実のアクションに変えていく力ですね。ということで、「この6つ、ありますか?」というチェックポイントを整理しました。ぜひ、ご自身の部署や組織で、一度確認してみてください。

上司として「指示なし部下」を育成する4ステップ

ここまで、環境づくりの話をしてきました。環境というと、どうしても少し大きな話になりますよね。そこで次に、「1人の上司として、指示なし部下を育成するために、自分自身はどう関わればいいのか」という視点で、できることを4つにまとめました。これは、ぜひ持ち帰っていただきたいところです。

1つ目は、「育成ステップを整理する」ことです。先ほどからお伝えしているとおりですが、これをやることで、上司として「教える」「真似させる」「任せる」という区分けができるようになります。

これが整理されていないと、ずっと教えっぱなしになって自律を促せなかったり、逆に任せっぱなしになって放任になり、伸びるものも伸びなくなったりします。その意味で、育成ステップを整理することは、とても有効です。

2つ目は、「現在地を見立てる」ことです。途中でも触れましたが、「現状、指示なしでどこまでできるのか」「どこからは指示が必要なのか」。これを、上司と部下のペアで確認していくことが大切です。

3つ目は、ステップと現在地が見えたうえで、それを一緒に進捗管理していくことです。頻度高く進捗を確認することがポイントです。野放しにするのではなく、「今、どんな壁にぶつかっているのか」「それは何が問題なんだろう」「どうやったら乗り越えられそうか」と問いかけながら、部下自身に考えてもらう。

そのうえで、部下が適切な打ち手を考えられるように補助していく。これが、有効な1on1のあり方だと思っています。

4つ目は、できる範囲に限られる話かもしれませんが、「望ましい行動を評価する仕組みをつくる」ということです。会社全体として制度を設計するというやり方もありますし、そこまでいかなくても、部署内でインセンティブを設けるということも、ぜんぜんあり得ます。

それによって、部下の「指示なし行動」を後押しすることもできますし、途中でも触れましたが、「上司自身が部下育成をすることで、その上司自身の評価につながる」ような制度をつくる。これは、会社として取り組むべきテーマでもありますね。ということで、「今すぐできること」として、この4つを挙げさせていただきました。

指示なしの組織をつくるカギ

では、最後になります。ここまで、「指示を都度都度出さなくても任せていけるか」という話をしてきました。その中で、『はじめてのおつかい』の話もしましたし、最終的には「仕事への関心をどう高めていくか」ということで、発達段階の表もお見せしました。

あの表の中で、ピンクで囲んだ壮年期のところに、「次世代の育成や継承に関心を持つ」という段階があります。

やはり、こういう人を増やしていくことが、指示なしの組織をつくっていくうえでのカギになります。

ただ、「じゃあ、こういう人を増やさなくちゃ」と思っても、先ほどお話ししたとおり、発達は必ず順を踏んで進みます。一足飛びに、こういう人が育つわけではありません。上から順にステップを踏んでこないと、こういう人材はできあがってこないんですね。

そう考えると、「卵が先か、鶏が先か」という話にもなりますが、たとえ今そういう管理職が少なかったとしても、今いる若手や中堅の層を、仕事への関心を高め、自分自身で目標を持てるようにしていく。そのうえで、育成に関心を持てるようにしていくというかたちで、段階を踏んでいく方向に切り替えていくことが、やはり避けられないと思っています。

最後にあらためてお伝えすると、育成できる上司を育てていくためにも、指示なしで動ける人材を育成していく必要があります。これは、組織にとって非常に大事なテーマだと思っています。

以上で、今回のセミナーを終わります。ありがとうございました。

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