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なぜあなたはマネジメントを間違えるのか?『 会社の常識を打ち破るチェンジリーダーの教科書』 出版記念セミナー(全6記事)

問題解決・提案を失敗させる常識という名の「思い込み」 見落とされている真実と成功のコツ [1/2]

【3行要約】
・問題解決・提案・イノベーションの分野では、多くの「常識」が実は誤りであり、真の成功には異なるアプローチが必要とされています。
・問題は「現状と目標のギャップ」と定義され、提案では相手の懸念を解消し、イノベーションでは関係者全員の参加が重要な要素です。
・「望ましい現象」を明確にし、相手の立場で マイナス面を考え、常識に囚われない発想で課題に取り組むべきです。

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「ザ・ゴール」を達成しない限り問題は解決しない

岸良裕司氏(以下、岸良):問題解決にまつわる間違いもいっぱいあります。問題解決の本って山ほど出ているんですけど、その本を読んで問題解決できた人って見たことある? びっくりしません?

「コストダウンが進まない」って問題ですか? 問題というのは現状と目標のギャップのことなんですけど、「コストダウンが進む」ってよく言うんです。

これは間違いなんですね。コストダウンが進むって言ったらどうなります? 手段っぽくなっちゃうんですね。ではコストダウンの本当の目的は何なのか(目的は)「利益が増え続ける」こと。そう考えると、ギャップを埋めることが手段ですよね。

「より大きく儲けるためなら投資してもいいかも」っていうことってありません? 実はこれ、JIS規格で「問題とは現状と目標のギャップである」っていうことの定義なんです。

にもかかわらず、コストダウンが進まないことに対処しようとする。対処して真因を探せたとしても、治ったとしても、利益が増え続けることを達成していない限り、問題は解決しないんです。

シンプルなことなんですね。シンプルに「望ましくない現象」と「望ましい現象」と「次の解決策」は何ですかって聞けばいい。問題として挙げられるのはほとんどが望ましくない現象で、問題解決策と挙げられるのはだいたい対症療法で、これを直すところがほとんどです。

「ザ・ゴール」を達成しない限り問題は解決しない。当たり前のことです。定義でもそうなんです。ところで、みなさんは問題の定義の仕方を知っていますか? 

シンプルにするのは「望ましくない現象」と「望ましい現象」。で、このギャップが問題です。どうですか、簡単じゃないですか。要するに、「望ましい現象」を設定したら、それをまっしぐらに考える。現状の「望ましくない現象」を解消しなくてもいいってことですよ。だってゴールを達成すれば問題は解決するんだから。

ギャップを定義しないと、問題は定義できない

岸良:「問題を正しく定義してから問題解決してますか?」って、どうですか。「いたたた……」って感じがしません?

「望ましくない現象は問題である」は間違っていて、「問題とは現状と目標のギャップである」。「望ましくない現象」と「望ましい現象」のギャップを定義しないと、問題は定義できない。

「望ましくない現象を解消すると問題解決できる」は嘘で、「問題があるのが悪いこと」も嘘で、むしろ目標が現状より高いから良いことなんです。「なぜ?」を5回問うと真因にたどり着き問題解決が進むって、これも嘘です。

「問題は一つひとつ解決しなきゃいけない」も間違いで、「対立する状況では妥協点を探る」も間違いで、「さまざまなステークホルダーが絡む複雑な問題を解決するには時間がかかる」も嘘で、「懸念を言う人は抵抗勢力」も嘘で、「障害は一つひとつ乗り越えるもの」も嘘で、「できない理由を言うな! できる理由を考えよ!」ってよく言いますが、これも間違い。

「提案内容が良ければ経営幹部は合意してくれる」も間違いで、「行政の問題は複雑でさまざまな問題をとにかく解決しなければならない」も嘘で、「予算をつけなければ仕事はできない」って行政の人がよく言うんですけど、これも間違い。

どうですか、びっくりしませんか? 世の中間違いだらけだということです。空前の大予算を作りました。で、何するの?と。 強引に何か作らなくちゃいけないから、現場も困っちゃうよね(笑)。

提案にまつわる間違い

岸良:提案にまつわる間違いもあります。

(スライドを示して)「相手不在の提案」とありますが、「相手の立場に立って考えろ!」って、お父さんとお母さんに言われたことない? (相手の立場に)なれたことある? (これは)ほぼ意味がない。

提案の四象限ってものがあるんですけど、提案をした時に、相手(の対応として)は「受け入れる」と「受け入れない」の2種類しかないわけです。この2種類について、プラスとマイナスしかない。そう考えると、四象限ができるんです。

みなさんが「こういう良いメリットがあります!」って一生懸命説明している時、相手は何を考えていると思います? 「これをやるとどういうマイナスがあるんだろう」と考えている。

なぜだと思いますか? これは人間としての本能です。

書籍『ヒトは食べられて進化した』。このことは今、人類進化史の主流になっているんですけども、人間はもともとジャングルに住んでいて、トラとかヒョウに捕食される被食動物だった。

そういう中での「怖い」という気持ち、マイナスを予測することによって生き残ってきたんです。だから、マイナスを考えるのは本能なんです。こちらが良い提案の良い条件で臨んでも、相手はマイナスを考えている。

ということは、提案を受け入れるマイナスについて、相手の立場になって考えて、マイナスを消すことが肝なんじゃないかと言えませんか?

自分の主張ばかりで相手のマイナスを忘れていないか

岸良:ではどうすればいいか。ここで「抵抗の6階層」という方法があります。みなさんが提案した時に、必ずこういう相手がいるんですね。「取り組もうとしている問題が問題だと思わない」「解決しようとしている方向性に合意できない」「その解決方法で問題が解決されると思わない」「解決方法を実行するとネガティブな問題が発生するから嫌だ」「提案されている解決方法を実行するのに障害になる」「知らないから嫌だ」「前例がないから嫌」。どうですか? (こういうことを言われたこと、)覚えていない?

これが全部わかっていれば、前もって準備したらいいじゃん。「取り組もうとしている問題が問題だと思わない」(と言われたら)現在のマイナスと未来のマイナスで「今のままじゃもっとひどくなりますよ」「未来はこうしたいんじゃないですか?」と。マイナスとプラスでやるから、相手に対して問題を定義しました。

問題が解決するので、提案が未来のプラスにつながることを示すんです。で、さらにネガティブな問題が発生しないことを示して、実行する際の障害を解消する方法を教えて、そしたらもう怖くない。あとは実行するのみ。マイナスがほとんどなく、プラスが大きいから「やってみようか」と思う。提案はこういうふうにやる。

さらに言うと、提案する相手はたいていの場合上司がいて、その上司に相談することになる。「相手の相手」を説得できるように「我々は準備していますから」と。相手だけじゃなくて相手の相手の立場に立って、とことんマイナスを消すことを手伝ってくれる人のことを、相手はどう思います? おそらくですけど敵じゃなくて、問題を一緒に解決する味方になるんじゃないでしょうか。

さて、自分の主張ばかりで相手のマイナスを忘れていませんか? なかなか「いたた……」って感じがしません?

「提案にメリットがあれば相手は提案を受け入れる」のは間違いで、相手は提案のリスクを考えている。いくらメリットがあったとしても、リスクを解消しないと相手は提案を受け入れない。リスクが重要なんだってことです。

良い解決策ならば提案は通るとか、相手から合意が取れれば提案は通るとか、相手を説得しなければならない交渉相手とか、相手の協力を得るには良い提案が必要だとか、これ全部間違いだということを論証しております。

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