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【部下育成の悩み解消】当たり前ができない部下へのマネジメント(全1記事)

やらかす部下にありがちな5つの思考回路 “当たり前”をできるようにする3つの指導法 

【3行要約】
・「当たり前のことができない部下」は5つの思考パターンが原因となっています。
・研修トレーナーの伊庭正康氏によれば、こうした部下には経験から学ぶ習慣が身についておらず、基本的な仕事の基準が欠けているとのこと。
・管理職は、経験学習、仕事の基準教育、具体的な指示出しの3つの指導法を身につけ、さまざまなレベルの部下を育てられるようになることが求められます。

当たり前のことができない部下に対する指導術3選

伊庭正康氏:研修トレーナーの伊庭です。「当たり前のことができない部下」はいないでしょうか? だとすれば、今日はこちらをご覧ください。部下育成の悩みを解消する、当たり前のことができない部下に対する指導術3選を紹介していきます。

(スライドを示して)よくあるケースはこちらです。言われたことをそのままやるんですけれども、意図を読み取れていないために「もっと考えてよ」と。こんなこともあり得るでしょうね。

大事なポイントより枝葉にこだわり、仕事がなかなか終わらない。または、相手がどう思うかを想像していないので、気がつけば相手に不快な思いをさせている。こういった人って、いったい何が問題なんでしょうね。

やらかす部下は、部下自身が悪いのではない

さぁ、ではいきましょう。(スライドを示して)メニューはこちらです。言い方は悪いですけども、やらかす部下のメカニズムをまず確認しておきます。そして、だとすれば管理職は、この3つのことをまずはやってみましょうと、そんなお話をしていきます。

最初にお伝えしたいのは、やらかす部下については、「部下が悪いのではない」と思ったほうがいいです。「教わっていない(からだ)」と考えたほうがいいです。そのほうが指導をしやすいから。部下に悪気はありません。教わってこなかっただけなんですね。

それであればやるべきことがあるので、それをやっていただければ、少し時間はかかるかもしれませんが、確実に前に向かうことは間違いありません。

やらかしの具体的なシチュエーション

まず、やらかしてしまう部下のメカニズム。例えばこんなケースがあったらどうでしょうか。「会議をするのでホワイトボードを隣の部屋から持ってきてもらっていい?」と指示をしたとします。「わかりました」と言って部下は持ってくる。ところが会議室の後ろに置いたままになっている。どうでしょうか。

会議はみんな前を見て会議をしますよね。スライドを見ながらとか、ファシリテーターを見ながら(会議はするけれどもホワイトボードは)後ろに置く。「では、ホワイトボードをご覧ください」と言って、参加者全員が首をギュッと後ろに向けているというのはなかなかないですよね。

そこで再指導をします。「ごめんごめん。ちょっと前に持ってきてもらっていい?」「わかりました」。そう言って前に持ってきたのはいいんだけれども、ホワイトボードの字を消す字消しがない。あらら。これでは会議ができないですよね。

「今度は字消しを持ってきてもらっていい?」「わかりました」。そう言って探すんでしょうね。

それで上司は思うんですよ。「なんでこんなことをいちいち言わないとならないんだ。できないやつだな」。こういうことって、ありそうな気がしません? そうなんですよ。一時が万事で、こういった部下は他でも同じことをやらかすんですよね。じゃあ、このやらかし系の部下は、いったいどういった思考回路をしているんでしょうね。それをまず知っておきましょう。

やらかす部下に足りていない5つの要素

やらかす部下のメカニズム1つ目は、目的ではなく作業に目が行きがち。目的ではないので、「ホワイトボードを持ってきました。この部屋に入れました」(となってしまう)。

2つ目、シミュレーションができない。「後ろに置いた。これ、どうやって使うの?」。先のことをイメージしていない。よく「三手先を読め」と言われますが、一手しか読めていない。

3つ目、相手のニーズを考えない。「『持ってきてほしい』という言葉の裏にはどういった気持ちがあるのかな。ホワイトボードで何か説明したいのかな? どんなことを説明されるのかな」ということの想像ですよね。「どうして使われるのかな? どんなことを考えていらっしゃるのかな? 何があればうれしいのかな?」という相手視点抜け。

4つ目、確認の習慣がない。「これはここに置いておいたらいいですか?」「いや、そこじゃない。前に置いておいて」「わかりました。あと何か確認することってあるでしょうか」「そうだね。念のためにこれを確認してもらっていい?」。このコミュニケーションがない。つまり確認が弱い。確認抜け。自分勝手にやっちゃう。

そして5つ目が、優先順位が甘い。「枝葉やっちゃう問題」ですよね。基準がない。どうなんでしょうね。今回のホワイトボードの1件では少しわかりにくいですけども、よくあるケースではないでしょうか。

もう一度言いましょう。あなたの職場にいる、ちょっと気の利かないイマイチ鈍感な部下にこの5つはないですか? もう一度言います。目的が抜けている。2つ目、未来・シミュレーションが抜けている。3つ目、相手視点が抜けている。4つ目、確認が漏れている。5つ目、基準が弱い、基準抜け、優先順位が甘い。さぁどうでしょうか。どれか1つか2つか当てはまる人っていますよね。

これらに対して、管理職がやるべきことがあるんですよ。そこをしっかりとしておけば、この方は数ヶ月後、ひょっとすれば1年かかるかもしれませんが、むしろいい部下になるというお話をしていきます。ではいきますね。

「振り返りから学びを得る」習慣をつけさせる

管理職がやるべき3つの対策をします。まず1つ目が「失敗から学ばせる」です。(デービッド・)コルブの「経験学習モデル」というものがあるんですが、経験から学ぶという習慣が、この方々にはないんですよ。今まで何度も失敗してきているはずなんですね。場合によっては叱られて終わりとか、場合によっては注意されて終わり。何が足りないんでしょうね。

この人たちには、「振り返りながら学ぶ」という習慣が今までなかったと思っていたほうが楽です。じゃあ、このコルブの経験学習とはなにかというと、まず経験させる。今回でいうと「ホワイトボードを搬入してね」「後ろにやった。字消しもない」ということに対して、振り返りをさせるわけですよね。

「今回、こういったことが起こったよね。これってどうしてこうなったんだろうね。ちょっと考えてみない?」「そうですね。どうたらこうたらで」と本人は言うんでしょうね。次が大事なんですよ。「じゃあさ、ここからどんな学びを得られた?」と。これです。教訓ですよね。

「じゃあ、ここからどんな学びを得られた?」「そうですね。やはり先々のことまで考えないといけないと思いました」「いいね。他は?」「確認を取ったほうがいいかなと思いました」「そうだね。じゃあこれからどうしていこうか?」「今度は確認を取るということをやります。また、三手先を考えるようにしてみたいと思います」「いいね」と、本人に考えさせたらいいんですよね。

できる部下は人を介さずとも自分でそれをしています。だからできるんですよね。でも、できない人というのは成長していないですよね。それはこの「振り返りから学びを得る」というスパイラルが本人の中にないからと思ったほうが楽。

ということで、「コルブの経験学習」というものをぜひ指導で使ってみてください。私にも経験がありますが、できなかった部下が、むしろ気が利く部下に変わったりするんですよ。ぜひやってみてください。

基準を教える

2つ目は「基準を教える」。これ、大事ですね。「目的から逆算するとどう思う?」とかね。あと「三手先のことを考えると、どんなことができただろうね」「相手基準で考えたら」「ダブルチェックをするということから考えたら」「仕事の当たり前の基準から考えたらどう?」と、仕事の当たり前をインストールする。

「目的を明確にしなよ」だけでは本人はわからないんですよ。なので、振り返りの時に「目的から逆算する時の観点で考えたら」というように、振り返りの時に基準を教えるんですね。そして考えさせ、学びに、教訓に変えていく。これなんですよ。まず、この2つをやってみてください。これだけでも随分と変わるはずです。

無駄な失敗をしないようにティーチングする

さぁ、3つ目にいきましょう。3つ目は「ティーチング」。最初から失敗してしまうと時間がかかるので、失敗しないように。失敗から学ぶことも大事なんですよ。ただ、無駄な失敗をしないようにちゃんと教えるということも大事なんですよ。その教え方を紹介していきます。

「具体的に指示をする」。これは私がメンバーマネジメント研修でご紹介しているやり方で、「これをすると、確かに部下の無駄なミスはなくなるね」というフィードバックを受けております。

どういうことかというと、「最初の指示で『5W1H』をイメージしながら伝える」です。例えば「ホワイトボードを持ってきてもらっていい?」というのは「What」ですよね。「なぜかと言うと、今度こういったことで書くことが起こり得るから」「そして場所は(Where)、ここでお願いします」。

「30人いて、後ろからでも見えるように会議を進めたいので、ちょっと大きめのホワイトボードがいいかなと思っている」「運んでもらい方なんだけど、こうやってこうやって、そこから入れたらいいからね。今日の夕方にシミュレーションをしたいなと思っているので、今日の夕方中に入れてほしいの」。みたいな感じで細かく伝えます。すると随分と解消されそうですよね。

その後さらに「どう伊庭さん? 不安な点はない?」というふうに、不安な点、もしくはわからない点を確認します。

「そうですね。あと何か確認することはありますか? 私が漏れていたらいけないので」「他にあるとすれば字消しが必要だ。あと、ペンを3色用意してほしい」「どの色がいいですか? いくつかありましたけども」「じゃあ青と赤と黒でお願いしていい?」「わかりました。緑とかは?」「緑は別になくていい。その3色でいい」「わかりました」。

「どう伊庭くん? 不安な点はない?」「そうですね……」と(聞いた時に)不安げな顔をしたら「じゃあ念のために一度メモを取ってもらったこと、もしくはメモじゃなくても今言ったことを念のために擦り合わせしておかない? 行き違いがあったら不安だものね」「そうですね」「じゃあ一応、復唱してもらっていい?」「わかりました」というような感じでやるのがティーチングなんですね。復唱は毎回する必要はないですけど、お互いが「不安だな」と思った時は復唱なんかをしたりします。

やらかし部下の“やらかし”は指導する側のスキルにも依る

こうやって考えたら、やらかし部下って意外と指導する側のスキルにも依ることがわかりました。そうなんですよ。ティーチングという技術を知っておけば、そういった部下が誤解することがなくなる。

そして部下の能力に対する誤解も随分軽減できますよね。全員がセンスある人ばっかりではありません。そんな(人たちばかりの中での)マネジャー、私もやってみたいです。出来のいい部下ばっかりだったら楽ですよね。でも出来のいい部下ばっかりじゃないですよね。当たり前です。

学校の先生だってそうですよね。出来のいい生徒ばっかりだったら楽ですけれども、そんなことはありません。そういう仕事ですからね。仕事と割り切っていただきまして、ぜひこのティーチングまで含め、やってみてください。

今日お伝えしたのは「経験から学ばせる」ということと、ちゃんと学ばせる振り返りのところで「基準」をしっかりと教えておきましょうということと、最初に指示する時は、「ティーチング」の技術を使いましょうということでした。今日の内容がお役に立てば幸いです。

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