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【人材研究所 曽和利光氏登壇!】”グレイナーモデル”から学ぶ、組織の成長過程で陥りやすい罠と対策(全4記事)

マネジメントの本質は成功体験を壊す勇気 組織がぶつかる壁の乗り越え方を「グレイナーモデル」に学ぶ [1/2]

【3行要約】
・株式会社マネジメントスキャンが曽和利光氏をゲストに迎え、組織成長理論「グレイナーモデル」を解説するウェビナーを開催しました。
・アメリカの経営学者グレイナーは「組織は5段階の成長過程で特有の危機に直面し、その都度革命的変化が必要になる」というモデルを提唱しています。
・グレイナーモデルによれば、現在の組織がどの成長段階にあるかを見極め、過去の成功体験を手放す勇気を持つことが必要だと言われています。

組織の成長と危機を解明するグレイナーモデルを解説

芳賀勇稀氏(以下、芳賀):本日の登壇者の紹介をさせていただきます。スペシャルゲストとして、株式会社人材研究所代表取締役の曽和さんにお越しいただいております。曽和さん、本日はよろしくお願いいたします。

曽和利光氏(以下、曽和):こちらこそ、よろしくお願いいたします。

芳賀:ありがとうございます。曽和さんのご紹介を簡単にさせていただけたらと思います。曽和さんはもともと、リクルートで人事採用部門のゼネラルマネージャーを歴任された後、数々の企業の人事責任者等を歴任され、現在は人材研究所さまの代表取締役を務めていらっしゃいます。

続いて、私も自己紹介をさせていただけたらと思います。株式会社マネジメントスキャンの芳賀と申します。略歴を簡単にご説明させていただくと、新卒で日本生命という保険の会社に入社しまして、主に営業や営業のマネジメント、最後は全社の営業の教育の体系などを考えるようなセクションで仕事をしておりました。

2020年頃なんですけれども、IT系のベンチャー企業に転職しまして、そのタイミングで人事系のキャリアがスタートした次第です。現在は株式会社マネジメントスキャンにて、組織人事コンサルタントというかたちで、数々の企業の人や組織に関するお困りごとのご支援をさせていただいています。あらためて、本日はよろしくお願いいたします。

組織が成長する際に直面する典型的な症状とは

芳賀:ここまではイントロダクションと登壇者のご紹介でしたが、ここからウェビナーの内容に入っていきたいと思います。さっそくなんですけれども、まず、みなさんに質問です。

今日、このウェビナーにご参加いただいているみなさんは、おそらく人や組織、経営、マネジメントなどに関わっている方、関心がある方なんじゃないかなと思います。みなさまが所属されている組織で、こんなことは起こっていませんか? 

例えば、「そんな意図はないのに、経営会議で決めたことが、なぜか現場にぜんぜん異なる解釈で伝わっている」「新しい事業が増えていくたびに会社が大事にしているミッション、ビジョン、価値観、バリューなどの解釈が、人によってすごく揺れてきている」「中堅のマネージャーが疲弊していて、経営と現場の板挟みになってしまっている」などですね。

もちろん、これだけ数を挙げたら1つぐらい当てはまるだろうという部分もあるかもしれません(笑)。いくつか症状として出させていただきましたが、今回取り上げるこの組織成長モデルの話にもつながってきます。こういった症状が出ているということは、今まさにみなさんが所属している組織の成長を阻んでいる壁になっている可能性があるかもしれません。

成長の段階ごとに壁にぶつかる

芳賀:そこで今回は、グレイナー(ラリー・E・グレイナー)さんという方が提唱された、組織成長のモデルを説明させていただきたいと思います。

まずグレイナーさん曰く、組織は成長していくにあたって、いくつか段階を経て成長していくと。そして成長段階ごとに、彼が「危機」と呼ぶ成長の壁にぶつかると言っています。

まさに今日、このウェビナーで特にお話をさせていただきたいのが、「どういう時にどんな危機にぶつかって、それをどんなかたちで乗り越えると組織は成長していけるのか」という説明ができればなと思っております。

まず、そもそもグレイナーって誰ですかというところを簡単にご説明します。グレイナーさんはアメリカの経営学者の方です。すでに亡くなられてしまっていますが、今回ご説明させていただくような組織成長モデルに関わる論文を書かれていた方です。実はこの論文は、『ハーバード・ビジネス・レビュー』などにも掲載されておりますので、けっこう有名な論文だったりします。

経営戦略、マーケティングなど、経営に関する論文にはいろいろなものがあるんですけれども、特にグレイナーさんについては、こういった組織の発展段階、成長段階に関するプロフェッショナルです。論文についてはもしご興味ある方がいらっしゃればご覧いただけたらと思います。

進化の時期と革命の時期が交互に訪れる

芳賀:ここから、この論文でグレイナーさんが伝えたかったことについて説明します。まず、この論文をワンフレーズでまとめると「組織は、成長とともに“進化”と“革命”を繰り返し、その都度、かつての成功要因が次の壁を生む」というものになるんですね。ただ、この表現だけではイメージが難しいかもしれませんので、具体的に説明をさせていただきます。

まず1つ目です。組織は安定した成長を続ける進化の時期と、これまでの成長だけでは組織の拡大が見込めなくなってくるような限界点、すなわち危機と呼ばれる時期を迎えます。この危機の時に、革命と呼ばれる成長の段階を経て、進化と革命を交互に繰り返しながら組織は大きくなっていくんだよ、ということを言っています。

まず、この進化の時期と革命の時期はどういうことなのか、ざっくり全体像をご説明させていただくと、進化は仕組みや秩序、プロセスなどを整えていって、組織の基盤をじわじわと強固にしていくかたちで成長を促していくものになります。

革命がどういうものなのかを申し上げますと、これまで当たり前としていた組織の価値観や行動、もしくは組織構造なども含めて、それを一度壊しにいきます。壊した上で次の段階に進んでいくための新しい構造に切り替えていく、再構成していくことを示します。図を用いてご説明させていただきます。

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